『Unnamed Memory』連載第8回:監督・三浦和也さんメールインタビュー|猫ティナーシャは原作の古宮九時先生からの熱い言葉があって実現!
電撃の新文芸より刊行中の著・古宮九時先生/イラスト・chibi先生による小説『Unnamed Memory』(略称アンメモ)。本作のTVアニメが、2024年4月より放送中となっています。
アニメイトタイムズでは、本作の出演声優陣&スタッフ陣へのメールインタビュー連載を敢行。第8回目は、監督・三浦和也さんです!
なお、本インタビューにはアニメシリーズ最終話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
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オスカーとティナーシャの会話をメインベースに、その上で話が展開していく作品だというのを大切に
――原作やコミカライズなどをチェックした際の本作の第1印象は?
三浦和也監督(以下、三浦):(前半)おお、ハイファンタジーですかぁ・・・、(後半)いやSFですか?!
――今回のアニメ化にあたって、原作の古宮九時先生とはどのようなやりとりがありましたか?
三浦:執筆時にどのようなイメージを持っていたかを聞いていくうちに、なるほど~というのが多々ありましたが、詳しくはまだ、言えないです。
――キャラクターデザインが原作イラストやコミカライズ版に忠実だと感じられました。この点について、担当された能海知佳さんへはどのようなコンセプトでお願いされたのでしょうか?
三浦:特にはないです。何分、着手が前なのでうろ覚えなのですが、イメージは崩さずに好きに描いてください、くらいでお願いしたと思います。
――キャラクターたちを演じられる声優さん方のお芝居を聞いた印象や、アフレコ現場でのエピソードも伺わせてください。
三浦:皆様達者で、何の問題もありません といった感じでした。
中島さんはクールでクレバーな印象が残りました。寡黙、なのでしょうか。
種﨑さんはほぼ毎回「ここは~」と質問に来ていたこと、あとメガネの印象が残ってます、なぜか。
オスカーとティナーシャの会話をメインにしたため、他のキャラクターの方たちの本編での掘り下げが出来ずにセリフが随分と少なくなってしまったことをお詫びしておきます。「これもこれも言ってもらいたいんだけど~」というのがシナリオの段階で多数ありました。
ティナーシャがアルスをクラーケンの餌にするのとかもやりたかったですね。
――本作の主人公であるオスカー、そしてヒロインのティナーシャ。この二人を中島さん&種﨑さんにお願いすることになった理由や経緯もお教えください。
三浦:まずオーディションでした。今は皆さん上手いので何人も候補者がいらっしゃったのですが、最終の決め手は、(原作の)古宮さんと(製作の)プロデューサーのプッシュもあったかな、と振り返って思います。
――オスカーとティナーシャの軽妙な掛け合いは、本作の見どころのひとつかと思います。ふたりの仲睦まじいシーンは、アニメ化する上でどんなことに気を付けていましたか? また、演じる中島ヨシキさん&種﨑敦美さんにはどのようなディレクションを行っていましたか?
三浦:これは初めに原作を読んだ印象でもそうで、シナリオ会議の時点でそうしていたのですが、この二人の会話(おちゃらけ含め)がメインベースでありつつ、その上で話が展開していくイメージの作品だというのは、大切にしていました。
中島さん、種﨑さんにも同様の説明をして、「特にティナーシャは1クールかけての心情の変化が微妙で難しいかもですが、よろしくお願いします」とお伝えしました。オスカーは心情変化もありつつ、ティナーシャを立たせるために中島さんにバランスをとってもらわないと、とも思い、ご相談していました。
結果、心配は無用でしたが。