「15周年記念 妖狐×僕SS・藤原ここあ展」フォトレポート|凜々蝶役・日高里菜さん&野ばら役・日笠陽子さんがメニアックだと感じた展示は?『いぬぼく』愛やアフレコの思い出を語る
日高里菜さん&日笠陽子さんへの合同インタビューの模様をお届け
――一般公開に先立ち今回の展覧会をご覧いただきましたが、まずは率直な感想をお願いします。
白鬼院凜々蝶役・日高里菜さん(以下、日高):もう入った瞬間から、本当に『いぬぼく』を大好きな方々が作ってくださったことがわかるぐらい愛に溢れた空間続きで。ストーリーに沿って章ごとに様々な資料が展示されているのですが、懐かしいなとかこんなシーンもあったなとか、本当に胸がいっぱいになる幸せな時間でした。なかなか見られないレアな原画や今回の展覧会のために作られたものもあるので見どころ満載です。
雪小路野ばら役・日笠陽子さん(以下、日笠):漫画は紙に描く平面の世界だと思うんですけれど、今回展覧会にしていただいたことで、凄く実体的に表現されていました。アニメーションとはまた別の『いぬぼく』の世界が表現されていて、本当に素敵な展覧会になっていると思います。
キャラクターたちが出迎えてくれるのですが、私も久しぶりにみんなに会えて胸がいっぱいになってしまいました。本当にキャラクターたちが笑顔で優しく出迎えてくれるんですよ。その表情にも私は胸がいっぱいになって、また会えたねって声をかけました。これから来てくださる方々も同じ気持ちなんじゃないかと思います。本当に素敵な展覧会になっていますので、ぜひ観てください。
――おふたりがおススメしたいみどころをお願いします。
日高:原作でもアニメでも大好きだった凜々蝶と御狐神君の文通のシーンがあるんですけれど、そのシーンを思わせるエリアに入った瞬間「この空間は!?」ってなりました。この展示の仕方や空間作りも本当に素敵なんです。ぜひそこは生で見て欲しいところです。
日笠:私は野ばら役なので、相方をフィーチャーさせていただいて。ウチの一反木綿くん(※反ノ塚連勝のこと)。
日高:いましたね!
日笠:さっきもちょっとお話したのですが、立体感というか、本から彼らが飛び出して来ているみたいな表現をウチの一反木綿が……!
日高:後、渡狸が愛されています!
日笠:渡狸はちょっと愛され過ぎだよね!
日高:オブジェというかフィギュアというか、でもみんなが思っているようなフィギュアとも違うモノが中で待っています! 後はカルタもですね。
日笠:あそこだけ凄くポップで可愛くてね。
日高:遊び心が満載で、キャラクターそれぞれの見どころというか見せ場があります。
日笠:野ばらと青鬼院蜻蛉が対の存在みたいになっているエリアもあって、思わずツッコミを入れてしまいました。
日高:後は藤原先生の生の下書きが展示されてるんですよ!
日笠:感動的だったね!
日高:私たちも中々見られないレアなものじゃないですか。
日笠:今はデジタルの時代になっていて、そちらで描いている先生方も多いと思います。ですが今回展示されているのは15年前当時の紙に描かれた生原稿で、そこには丁寧さとか愛おしさが存在しています。
日高:映像や音楽など全てにおいて、胸がギュッとなるし温かくて優しい気持ちにさせてくれます。
日笠:声を入れて欲しかったゾーンがあって、ふたりで見ながら里菜に「アフレコして! アフレコして!」って言っちゃうぐらいでした。
日高:『いぬぼく』を好きなスタッフさんが声が再生されたって言ってくれたのもまた嬉しかったので、来てくださるみなさんにもそう思っていただけたら嬉しいです。
――展示の中でおふたりが特にメニアックだと思った展示を挙げていただけますか。
日笠:野ばら的には捲りたい気持ちがちょっとありました。実は会場内にはみなさんに触っていただく展示もあるんです。だから捲ったら何があるんだろう、何の秘密が隠されているんだろうっていうのがメニアック心を擽られます。バッと捲るのかそっと捲るのかはお任せします。メニアックな捲り方でよろしくお願いします。
日高:やっぱりお手紙のシーンをイメージしたゾーンが好きなのですが、そこの音楽がメニアックポイントです。よく聴いてみると「これって、もしかして……!?」と思っていただけるので、スタッフさんの熱い想いやこだわりにメニアックを感じました。
――アニメ『いぬぼく』収録当時の思い出もお願いします。
日高:アニメは12年前とかになるんですよね。
日笠:おいくつでしたか?
日高:17歳なので高校生でした。やっぱり凜々蝶はモノローグやナレーションと実際の台詞があったりで台詞量が多かったりだとか、自分の中でどう表現したらいいんだろうとなっていた中、周りのキャストのみなさんが本当に支えてくれて。それこそ今でも現場をご一緒するたびに、あの時のアフレコ現場を思い出します。
当時は原作の単行本を常に持っていって、キャラクターの表情を確認したりとか、そういう作業をやっていたことも覚えています。それくらい原作がとても丁寧に色々なキャラクターの表情を描いてくれているからこそ、安心するといいますか。それがやっぱり思い出に残っています。
日笠:私は最近お姉さんキャラクターを演じさせていただくことが多いのですが、当時は私も二十代で、その頃は野ばらのようなお姉さんを演じることは珍しくって。スタッフのみなさんに発掘していただいたというか、野ばらを演じたことがきっかけで今の私の人生にも繋がっているなと改めて思います。スタッフの皆様や監督には本当に感謝申し上げます。
アフレコの思い出としては、野ばらはアドリブが多かったのでアドリブ力が鍛えられたことです。台本にも「野ばら、後はアドリブ」みたいに書かれていることが多く、最初は結構悩んだりビックリしましたが、野ばらの気持ちになるとスラスラ出てきて。基本的には凜々蝶への愛を露わにするアドリブが多かったので、本当に楽しませていただいておりました。
後もうひとつ、日高里菜ちゃんに合わせた低い位置にマイクがセッティングされていたのですが、そこに渡狸役の江口拓也さんが入ると背が高いのでお臍のあたりにマイクがきて台詞を喋ってもマイクに乗らないねって話したり。
日高:だからしゃがみながらやってくれたりとか、本当にキャストの仲が良くて。それこそ先に見させていただいた時に、撮った写真をみんなに送ったら全員からすぐに返事がきて。プライベートで行きたいねとか、懐かしいね素敵だねと話しました。月日は経ちましたけど愛情はみんな持っていて、それがまた作品にも出ているのだろうなと思います。みんな『いぬぼく』が大好きです!
――MGカフェ(松屋銀座8F)ではコラボカフェが開催されます。気になるメニューを教えてください。
日高:今回はドリンクや甘いもの、ガッツリご飯まで幅広くありますよね。日笠さんはどうですか?
日笠:私は「野ばら&反ノ塚のホワイトカレードリア」が気になりますね。ここの海苔が一反木綿を表現していて、ちゃんと顔とか野ばらの雪の模様も入っているので細かなところに愛を感じます。食べてみたいなと思います。
日高:私は「凜々蝶&双熾のさくらクリームソーダ」です。『いぬぼく』は原作もアニメも色合いが繊細で綺麗なところがあるので、このクリームソーダはまさに『いぬぼく』らしい。絶対飲んでみたいと思いましたし、この旗は裏側が御狐神君になっているそうなので、やっぱりふたりはひとつっていう……本当にこのふたりが大好きなんです! これを見るだけで旗欲しいな、持って帰りたいなって思いますね!
――物販コーナーのお気に入りグッズもご紹介いただければと思います。
日高:このおすわりぬいぐるみなのですが、もう天才なんです。キャラクターひとりじゃなくてちゃんとペアになっていて、凜々蝶なら御狐神君が隣にいて、御狐神君のやつには足の間に凜々蝶がいるのがまたたまらなくてですね。SDキャラっぽいと言いますか、ちょっとゆるい感じが可愛くて大好きです。
日笠:私はメニアックトランプです。絵柄も見させていただいたのですが、“メニアック”と名が付くだけあって野ばら目線で趣向が凝らされている、野ばら目線の萌え的なトランプになっています。おススメはラッキー7です。全部のカードを見たくなります。後はジョーカーが野ばらになっていたり。
日高:そういうところも楽しみですよね。誰がどのカードなんだろうとか。台詞が書いてあったりもするので、せっかくなら声に出して遊んでみてもいいんじゃないかなって思います。
――日笠さんは中でも最もメニアックな台詞を選ぶならどのカードでしょうか?
日笠:いいシーンも混ざっちゃってるから悩んでしまいます。でも私、アフレコ当時はわからなかったのですが、時を経て可愛いなと思うのが渡狸なんです。だからキングのカードに書かれている「女子供は下がってな!愛玩動物上等!」ですね。本当にスタッフのみなさんがキャラクターを理解してくれていて、愛情ゆえのグッズばかりで。きっとご自身たちも欲しかったものを具現化したのだろうなと。素晴らしいグッズをありがとうございます!
日高:後は会場内に撮影禁止や手を触れないで下さいと知らせるためのちっちゃなステッカーがあるのですが、それも「ステッカーセット」として販売されていて、これがすっごく可愛いんです。色々なところに貼りたいくらいです。
――日高さんにお伺いします。今回の展示が発表されてからもしかして? みたいな話もSNS上などで盛り上がっていましたが、何か作品に関して今後の展望などはありますか?
日高:大好きな作品ですし、それこそ今回の展覧会ではアニメ化されていないゾーンもたくさんあるので、演じたいなという想いはもちろんあります。アニメの放送が終わった後も原作を何度も開いては声に出して読んだりすることもあったくらいです。
――最後に作品のファンのみなさんへのメッセージをお願いします。
日高:『いぬぼく』生誕15周年を記念する展示会ということで、私自身楽しみにしていました。一足先に見させていただいて、期待以上の空間が広がっていて、この空間を作り上げてくださったスタッフや制作のみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。きっと原作を読まれた方やアニメをご覧になった方は本当に楽しんで貰えます。細かいところまで色々なこだわりがあるので、見終わった後にアニメや原作をチェックしたいと思うものになっています。ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです。本日はありがとうございました!
日笠:15周年を記念した展覧会ということで、本当に長い月日を経てこうして『いぬぼく』の世界が蘇り、たくさんの方に見ていただく、愛を語り合ってもらう機会を作っていただいてスタッフのみなさま本当にありがとうございます。
私も大好きな作品で、愛を持ってアフレコに臨んでいたので、また野ばらを演じたい、またみんなの声が聴きたい、またみんなと会いたいという気持ちが凄く凄く膨らんでしまいました。私も小さな野ばらを演じるために、原作を読みながらいつまでも待っていたいと思う、そんな想いが溢れてくる展示会になっています。原作の中で「何度も生まれる、出会える」という台詞があるのですが、また会えることを信じながらこの展覧会をみなさんにも見ていただきたいです。本日はお集まりいただきありがとうございました!
『妖狐×僕SS』作品情報
あらすじ
キャスト
(C)藤原ここあ/スクウェアエニックス・「妖狐×僕SS」製作委員会・MBS
『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』作品情報
あらすじ
残忍にして狡猾なその組織のブレーンには、王の片腕たる悪の参謀がいた。
地上侵略の危機に立ち上がる、薄幸の魔法少女・白夜。
彼女と対峙した悪の参謀・ミラは、なんと一目ボレしてしまい……。
魔法少女と悪が敵対していたのは、かつての話。
殺し愛(あ)わない、ふたりの行く末は――?
キャスト
(C)藤原ここあ/SQUARE ENIX・まほあく製作委員会