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夏アニメ『しかのこ』潘めぐみ×藤田咲インタビュー

言葉を超えた自由と混沌の渦の中で、“シカ”があなたを待っている――夏アニメ『しかのこのこのここしたんたん』鹿乃子のこ役・潘めぐみさん×虎視虎子役・藤田咲さんインタビュー

アフレコ現場に漂う自由さと“居合”のような緊張感

ーーアフレコで気をつけたことや、音響監督からのディレクションはありましたか?

潘:私自身は先ほどお伝えした魅力をそのまま自分に反映させて、何も考えず感じたままに自由にやらせていただいてます。それはやはりツッコミ役である咲さんが居てこそなんですけど。本当に自由すぎるので、自由すぎるがゆえにキャラクターを見失わないように気をつけたりはしていましたね。

何と言うか……(勢いを)”ガッ”と上げるのはどこまでもいけるんですけど、その次のカットで急に“スンッ”っていうテンションなったりするので、この切り替えは一番意識していました。いろんな顔のスイッチを切り替えるスピード感や間を自分の中で調整する必要があったんです。

藤田:掛け合いが長くなるシーンでは、あまり(演じ方を)固めすぎると気持ちが動かなくなるので、普段は固めないようにしています。ただ、こしたんはひとりで喋るシーンが多かったので、心の動きをその都度自分で調整していくようにしていました。

ディレクションが入った場合にはそこにアジャストできるように固めはしますが、(演技全体を)完全にはフィックスさせず、毎回テストが勝負だと思って演じていました。

あんこ役の田辺(留依)ちゃんをはじめ、初めて一緒に掛け合う子も多かったので、その子たちのお芝居がどういう感じなのかなというのも楽しみながらやらせていただいていましたね。

監督から「こしたんはこう演じてください」と言われることはそんなになかったと思うんですけど、音響監督のえびな(やすのり)さんの中で演出が固まってるシーンがいくつかあって。そのシーンの明確なディレクションにはしっかり対応しなきゃいけないという気持ちがありました。

潘:そう考えると、自由にやらせてはもらった一方で、気は抜けない現場でした。相手が前に出てきた瞬間に返す瞬発力というか。もちろん出たとこ勝負という部分もありつつ、ちゃんとしたものをその一瞬で返してあげないと、空気が変わってしまって、その流れが台無しになってしまうので、そういった意味では自由にやらせてもらっているはずなのに、ずっと居合のポーズみたいな状態だったかもしれない(笑)。

ーーすごく激しいラリーが繰り広げられていたんですね。

潘:「次はどう来る!?」みたいな。間尺が決まっていても、相手の会話を聞いて出るということが自然にできる現場だったので、本当に楽しかったです。

藤田:アフレコから少し離れてしまうんですが、すごく印象に残っていることがあって。和泉ちゃん(馬車芽めめ役・和泉風花さん)が現場でおにぎりを食べていたんですけど、収録が終わった後にみんなでご飯に行くことになりまして。そうしたら「さっきおにぎりいっぱい食べちゃったんで、じゃあ単品で炒飯で」って(笑)。

潘:ランチの炒飯は小さいはずなんですけど、普通に単品の炒飯を頼んだから「大きいのが来ちゃいました! 」って言っていて可愛かったです(笑)。

ーーそんなアフレコをした中で、お気に入りのシーンを教えてください。

潘:世紀末のようなのこたんもいれば、仏様のようなのこたんもいて。あとはギ◯ンの演説みたいなシーンもあるんですよ。そういう回は、いっそもう寄せるか、それとも独自で行くかすごく悩んだこともあって印象には残ってますね。

藤田:第1話の電柱で出会ったシーンがすごく印象的でした。アフレコ時は音が付いてないので、(完成した映像を見たら)のこたんの鼻水が想像以上にリアルな鼻水だったんですよ。「うわ、きったね!」というセリフがあるんですけど、本当にそう思えるレベルの作画でした。水感というか、汁感というか……。それが衝撃的すぎたので、ぜひあの迫力を見てほしいですね。

「全人類、シカにほだされてください!」

ーー演じたキャラクター以外で好きなキャラクターはいますか?

潘:キャラクターだとツノダさんが好きです。ツノダさんはのこたんのバイト先の先輩で、シカなのに喋るんです。今更何を言ってるんだという感じですが(笑)。その声のバフがすごくて……。どなたが演じているのかもぜひオンエアを楽しみにしていてください。

藤田:私は2次元的な好みでいうと、つばめ(燕谷千春)がすごく好きですね。無口な女の子に萌えるんですよ。

ただ、こしたんを演じていると、やっぱりあんこに注目してしまいます。妹としては「お姉ちゃん大好き!」って感じですごく良い子なんですけど、はたと気づいたときに「これが私の妹でいいのか」と思わせるモノがたまに出てきて。その可愛さとモヤる感じの繰り返しが好きですね。

ーー最後に放送を楽しみにしてるファンに一言ずつメッセージをお願いします。

藤田:原作ファンの方にはアニメで動くのこたんたちを楽しんでいただけたらと思います。そしてアニメから入ってくださる方は、本当に考えるのではなく感じるアニメです。ぜひシカを感じて、シカを好きになって、楽しんでいただけたらと思います。

潘:みなさんが仕事や学校で疲れたとき、日々悩んでいて苦しいとき、それらを全て取っ払って、良い意味で頭を空っぽにして楽しんでもらえると思います。シカはそれを待っています。なのでみなさん、シカに寄ってきてください。そして、シカにシカせんべいをよろしくお願いします(笑)。全人類、シカにほだされてください!

[インタビュー・撮影/二城利月]

『しかのこのこのここしたんたん』作品情報

しかのこのこのここしたんたん

あらすじ

都立日野南高校に通う女子高生、虎視虎子。
ある日の登校中、彼女は顔に冷たいものが当たるのを感じた。
ふと上を見ると、そこには鼻水をたらし、ツノが電線に引っかかって 身動きが取れなくなっている女の子が――!?
うっかり変な『ツノ』の生えた少女・鹿乃子のこを助けたことで、 優等生(の皮を被った)虎視虎子の人生がかき乱されていく......

一人の少女(元ヤン)が一人のシカ(?)に出会う ガール・ミーツ・シカ物語開幕!!

キャスト

鹿乃子のこ:潘めぐみ
虎視虎子:藤田咲
虎視餡子:田辺留依
馬車芽めめ:和泉風花
猫山田根子:久保ユリカ
狸小路絹:土屋李央
燕谷千春:赤﨑千夏
燕谷義治:江口拓也
ナレーション:鳥海浩輔

(C)おしおしお・講談社/日野南高校シカ部
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