知っておきたいBL用語解説「ワンコ」の意味とは? 「ワンコ攻め」「ワンコ受け」の人気オススメBL作品もご紹介
男性同士の恋愛を題材としたBL(ボーイズラブ)作品は近年人気を増し続け、漫画や小説、ドラマ、アニメ、映画など幅広い媒体で展開。日本だけではなく世界的にもニーズが高まっています。
電子書籍の普及をきっかけに誰もが作品に触れやすくなり、加速するメディア化によって新たなファンも獲得しているBL作品。【攻め】と【受け】の属性、ストーリーについても純愛ものや拗れた恋愛模様などそのジャンルは多種多様で、作品を嗜むにあたって様々な用語を目にすることがあるでしょう。
そんな気になる用語のなかから、本稿では「ワンコ」の意味を解説。「ワンコ攻め」「ワンコ受け」の人気オススメBL作品も併せてご紹介します!
「ワンコ」の意味とは?
「ワンコ」とは犬の俗称のひとつ。また、犬っぽい属性の人物、キャラクターを意味する言葉でもあり、「ワンコ系」とも呼ばれます。
犬っぽい属性を意味する「ワンコ」「ワンコ系」の特徴は様々で、一般的には人懐っこくて甘えん坊なタイプ、包容力のあるタイプを指し、特に好きな相手に対しては誠実で一途です。性質や体の大きさなどによって「大型犬」「小型犬」に分類されることもあります。
「ワンコ」「ワンコ系」キャラクターの特徴
「ワンコ」「ワンコ系」には、子犬のように可愛くて明るいキャラクターもいれば、特定の人物にだけ忠誠心を持つ忠犬のようなキャラクターもいます。懐に入ることに長けており、人から好かれやすいのも特徴のひとつで、甘えん坊もしくは甘え上手なキャラクターも。
好意を抱く相手の前で、あるはずのない尻尾を振っているのが見えるような光景が描かれているとしたら、そのキャラクターは「ワンコ系」であると言えるでしょう。
かまってもらえなかったりお願いを受け入れてもらえないと、捨てられた子犬のようにしょんぼりしてしまうというのも度々見られる特徴です。
「ワンコ攻め」「ワンコ受け」の人気オススメBL作品
「ワンコ」「ワンコ系」のキャラクターが登場するBL(ボーイズラブ)作品は多数生み出されており、BL界では「ワンコ攻め」「ワンコ受け」といった言葉もあります。
可愛らしさや格好良さを含めて様々な性質が見られますが、好印象を与えるキャラクターであることも特徴。懐の深さや安心感、一途で健気な姿に惹かれる人も多いはず。そんな「ワンコ攻め」「ワンコ受け」の人気オススメBL作品をご紹介します!
『夜明けの唄』
ユノイチカ先生によるファンタジーBL漫画『夜明けの唄』。悲しい宿命を背負い、命を削りながら島を守る孤独な戦巫子・エルヴァと、そんな彼を守りたい健気な少年・アルトが愛を紡ぐ救済ロマンスです。
年下ワンコのアルト(18歳)×愛情深いエルヴァ(26歳)の純愛を描き、一途な思いと宿命に立ち向かう姿、神秘的な世界観も魅力の作品。
大切な人を救いたいと一途に願う「ワンコ攻め」
物語の舞台は、外の世界と交流を持たず電気も通っていない島。そこには、夜の黒い海からくる化け物と孤独に闘い、人々を守る美しい巫子「覡(かんなぎ)」が存在しています。その戦巫子の名前はエルヴァ。
化け物と闘うたびに命が蝕まれ、海の穢れによりエルヴァの肌には墨痣が拡がっていました。黒海の呪いで彼の成長は阻害されているため少年の姿のまま。闘うエルヴァの姿に心奪われた少年・アルトは、エルヴァの身の上を知り、その宿命から解放したいと願って側にいることを誓います。
この強くて美しい、けれど寂しそうな人を守ってあげたいと決心し、エルヴァに仕えるうちにすくすくと育ったアルトは18歳の立派な青年に。余命わずかだったはずのエルヴァの体は何故か回復の兆しを見せるようになります。
手先が器用なアルトは献身的にエルヴァに仕えていて、身の回りの世話をやきすぎるためエルヴァの生活スキルが著しく低下するほど。アルトは恋心をそっと胸にしまいながらエルヴァに尽くし、エルヴァもまたアルトを大切にしています。孤独な心に寄り添い合う二人の思い、そして明かされていく謎からも目が離せません。
『夜明けの唄』
著者:ユノイチカ
出版社:シュークリーム
レーベル:from RED
〈あらすじ〉
その島には、黒い海からくる化け物と闘い、人々を守る巫子<覡かんなぎ>がいた。夜の海で孤独に闘う巫子の名は<エルヴァ>。化け物の呪いを受けたエルヴァの肌は黒く穢れ、命は蝕まれつつあった。
エルヴァの身の上を知った少年<アルト>は、彼をその役目から解放したいと願い、そばにいることを誓う。8年後、余命僅かだったはずのエルヴァの身体は、何故か回復の兆しをみせていて──?
島で唯一、海の化け物に襲われないアルトの謎、覡を管理する修道院の秘密、そして、島の領主の思惑とは──
宿命に翻弄される巨弾ファンタジー・純愛ロマンス、開幕!
『エンゲージ』
『エンゲージ』は、南月ゆう先生の「サヨナラゲーム」シリーズ『ラブネスト』のスピンオフ作品です。ミステリアスな年上美人・ナル×癒し系ワンコ・盟。17歳差のふたりの関係が変化していく、長年にわたる愛の物語が描かれています。
年上美人を一途に想い続ける「ワンコ受け」
実の両親を幼い頃に亡くし、たい焼き店の息子として大切に育てられた盟は、年に一度七夕の時期にだけ姿を現すナルこと鳴瀬創紫に長年想いを寄せていました。
5歳の頃にナルと出会ってその美しさに心を奪われた盟。その感情は憧れだと思っていましたが、ナルに恋人がいると知った高校生の時に自分が恋をしていたのだと自覚。終わってしまった恋とはいえ、その想いを断ち切ることができないまま盟は21歳になり、ついに気持ちを打ち明ける決意をします。
盟にとっては手の届かない雲の上の存在でしたが、ミステリアスなナルの正体が徐々に紐解かれていくなかで、溺愛する盟の存在がいかに特別かということも描かれていきます。
明るく純粋でひたむきな盟はまさに癒し系のワンコ。ナルは長年見守ってきた盟に深い愛情を抱いており、やがて今までにない感情を自覚するようになります。いつも余裕の笑みを浮かべていたナルが初めて見せる表情、そして、そんななナルとの関係に臆病になりながらも必死に向き合おうとする盟の姿も見どころです。
『エンゲージ』
著者:南月ゆう
出版社:新書館
レーベル:Dear+コミックス
〈あらすじ〉
たい焼き店の息子・盟は、年に一度七夕の時期にだけ現れる客・ナルに長年片想いをしていた。美しく謎の多い男はいつも盟に優しくて、だけど決して手の届かない存在だった。そんな報われない恋に終止符を打つため、とうとう告白を決意するが……!?
大人気作品「ラブネスト」スピンオフ!!
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