声優
浪漫活弁シネマ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~出演の北川尚弥インタビュー

【PR】「現場で“生きた芝居”を作っていきたい」浪漫活弁シネマ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~出演の北川尚弥さんインタビュー

丸の内ピカデリーが2024年に100周年を迎えることを記念した企画、浪漫活弁シネマ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~が、丸の内ピカデリー2にて7月13日(土)~15日(月祝)の3日間、上演されます。

活弁こと活動弁士とは、無声映画に声を当てる語り部です。今回の企画では、豪華キャストが2人1組で登壇、無声映画の名作『青春の夢いまいづこ』の活弁に挑戦! 13日は福山潤さんと遊佐浩二さん、14日は森久保祥太郎さんと吉野裕行さん、15日は上村祐翔さんと北川尚弥さんが出演します。

本記事では、15日に出演する北川尚弥さんにインタビュー! 舞台『魔法使いの約束』シリーズのアーサー役や舞台『刀剣乱舞』シリーズの骨喰藤四郎役をはじめとした舞台やドラマで活躍する北川さんに、初挑戦がつまった本作への意気込みや“青春エピソード”を語っていただきました!

「新しい自分の殻を破れるんじゃないかな」初挑戦に滾る意欲

――活動弁士(活弁)として、昭和7年つまり90年ほど前に公開された無声映画に声をあてるという本企画。北川さんにとっても挑戦がつまった作品かと思いますが、最初に企画を聞いた際のお気持ちはいかがでしたか。

北川尚弥さん(以下、北川):当然、活弁というものをやったことはないし、まず「無声映画っていうものがあったんだ!?」というところからのスタートでしたね。なので最初は、「これは俳優の僕にできることなのか?」と思いました。僕は声優でもないし、映像に声を当てるお仕事はゲームのボイスドラマを少し経験しただけだったので、「やったことがある」と言えるほどでもなくて。でも、やったことがなかったからこそ、新しい自分の殻を破れるんじゃないかなと思って、「やりたいです!」って言ったことはすごく覚えています。

――こういった古い映画に触れる機会はこれまでありましたか?

北川:今回が初めてですね。稽古に入るにあたって、資料映像として無声映画を初めて観たんです。「自分がこれに声を当てるのか」と、シミュレーションしながら観たんですが……やっぱりすごく難しそうという感想です(笑)。

――生のお芝居という意味では、舞台や朗読劇と通じる部分もありそうです。一方で、複数の登場人物を2人だけで、映像にあわせて演じるというのは舞台とは違った難しさがありそうですね。

北川:全然違うと思います。それこそ舞台とか映像でお芝居をするときって、周りの登場人物と“会話をする”じゃないですか。例えばAとBとCという登場人物がいたら、それぞれの間で会話があるけど、今回はそのAもBもCも全部自分が声を当てなきゃいけないシーンもある。

自分の中で演じ分けて、自分(が演じる役)と自分(が演じる役)の会話をしていかないといけないっていうのは、これまでに経験がないことなので……。今はまだ稽古前なので、どう演じていこうか掴めていませんが、稽古には活動弁士の方が監修として入ってくださるので、色々と話し合いながら作っていけたらいいなと思います。

――役作りという点でも、普段のお芝居とはまた違ったものが求められそう?

北川:そうだと思います。本当に難しいんじゃないかな。いつも自分が役作りをするときは、“役作りノート”を作るようにしているんです。その人物が今はこういう人物で、バックボーンを調べて、具体的に描かれてるものがあればそれを書き出して役に落とし込んで……という感じで役を作っていて。

そこまで深めたら、あとはそれをもとに演じていけるんですが、今回は複数の人物を演じるし、中には十分に人柄や過去が描かれていない人物もいる。だから、作中では描かれていない部分を想像で補いながら役に深みを持たせて、その作業を1つずつの役に対してやっていこうかなと思っています。

あと、生身の人間が演じるものを直接観てもらうんだったら、役者の感情なんかもわかりやすいと思うんですけど、今回は映像に声をあてるじゃないですか。そこが、生身で演じるよりも、薄っぺらく見えないようにしなきゃいけないなっていうのは考えていますね。

――ご自身の芝居を届ける舞台や映像とは違って、今回は映画を届けるための語り部という立場だからこそ、ということでしょうか。

北川:そうですね。人間の五感って8割9割ぐらいは視覚から情報を得ているらしいんですよ。耳は1割ぐらいって言われているので、その1割をどうやって濃く色付けしていこうかなって。1番に楽しんでもらいたいのは、無声映画の本編なので、そこにどうやって僕たちが色付けしていくのかが大事になってくるのかなって、現段階では思っています。

共演の上村祐翔さんは「頼れる優しいお兄さん」

――本作は台本を持ちながらのお芝居という点では、舞台より朗読劇に近いかと思います。これまでの朗読劇の経験で感じた、舞台とは違う難しさや面白さはどんなところでしょうか。

北川:朗読劇は手元に台本があって読めるじゃないですか。舞台は当然台本を持たないので、“読める”という状況に甘んじてしまってセリフを噛んだり、「今どこ読んでるんだろう」ってなったりするのが怖いんですよ(苦笑)。

――暗記してしまうほうが楽?

北川:覚えた方がめっちゃ楽ですね。だって覚えるってことはもう体の中に落とし込まれている状態だから、噛むことってないんですよ。だけど、読むと噛んじゃうんですよ……。

――独特な緊張感があるんですね。

北川:そうなんですよ。ドキドキします。だから、朗読劇はもう6割くらい覚えてやっていますね。

――台本は添えるくらいの感覚?

北川:そう、それくらいです(笑)。

――声のお芝居ではドラマCDなども経験されていますが、普段のお芝居との違いはどんなところに感じましたか。

北川:息遣いですね。実際にドラマCDの収録でも言われたんですよ。例えば驚くシーンだったら、台本には「っ!」って書いてあるけど、セリフとしては書かれていない。こういう部分の表現はすごく悩みましたね。

分かりやすく「はっ!(息を呑んで驚く)」みたいな表現って、普段のお芝居ではあまりやらない表現なんですよ。だけど、アニメやゲームでは、伝えるためにそういう表現も必要で。文字に表せない音を表現するのが結構難しかったですね。難しいし、普通にお芝居するより体力を使いました(笑)。

――あれだけ動く舞台より?

北川:そうなんです(笑)。いつもと違う角度から考えて演じなきゃいけいない部分が多くて、その収録はすごく疲れた思い出があります。

――稽古はこれからとのことですが、稽古までに準備しておこうと思っていることはありますか。

北川:なんせ初めてのことなので、何を準備したらいいのかもわからない状態なんですよね(笑)。作り込みすぎて、稽古で柔軟に対応できなかったら困るので、必要最低限のことだけやって、あとは現場で作り上げていくのが1番いいのかなって思っています。そっちの方が“生きた芝居”ができるのかなって。

――稽古で生まれる、共演の上村祐翔さんとのお芝居の掛け合いも楽しみですね。

北川:楽しみですし、本当に1人じゃないだけで心強いです!

――これまで何度か、上村さんの演じたキャラクターを北川さんが舞台で演じてらっしゃいますよね。

北川:そうです、そうです! 共演はないんですが、舞台化の縁で2回くらいお会いしたことがあって面識もあるので、すごく心強いです。上村さんは僕より年上でお兄さんですし、めっちゃ優しい方なので頼らせてもらおうと思っています。二人三脚で、この2人だけにしかできない作品にしていきたいですね。

役者として熱中できる「今が青春」

――本作では父の跡を継いで社長になる華やかな性格の堀野と、苦学生で堀野の会社に就職する寡黙な斎木という対象的な青年が登場します。映画はどちらに共感しながらご覧になりましたか。

北川:(しばらく悩んで)どうなんだろうな~。僕は堀野を演じるんですけど、友達関係だった人が部下になって、自分が社長になる……。って考えると、僕だったら耐えられないかも。どちらかの立場を選べるんだったら、部下になる方が自分には合っている気がしますね。社長という立場も簡単になれるものじゃないから魅力的ではあるんですけど(笑)。

――作中では2人の青春が描かれますが、ご自身の学生時代を振り返って、「これぞ青春!」的なエピソードがあれば教えてください。

北川:学生時代は熱中できるものが本当になかったんですよ。だけど、東京に出てきて、このお仕事をして10年ちょっとなんですが、これだけ長く1つのことを続けられたことがなくて。役者という仕事を通じて出会った人たちと熱くお芝居について話している瞬間は、「今、青春しているな」って思いますね。

――学生時代というよりも、現在進行系で青春中なんですね。

北川:あと、地元の幼馴染が仕事で東京に出てきていて、その人とは月に1回ぐらい一緒にご飯に行っていますね。仕事は違えど、お互いに夢に向かって切磋琢磨して頑張っているので、近況報告したり、語り合ったりしているときも青春を感じます。

――素敵な関係性ですね。それは上京してからずっと続けているんですか?

北川:ここ2年くらいなので、本当に最近なんですよ。生まれた直後から家族ぐるみで仲が良くて、高校卒業するまでずっと一緒で。そこから、僕は上京して、その友人はずっと海外に行っていて、数年前に久しぶりに連絡をしたら、今は東京にいることが判明したんです。そのとき会ったのが8年ぶりとかで。

そこから、行けるタイミングがあればご飯に行くようにしていて。一緒に写真を撮って親に送ると、どっちの親もすごく喜んでくれるので親孝行にもなるし。月1ですごく青春を感じています。

――最後に、公演を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

北川:ファンの皆さんも、僕たちがこの作品をどう作り上げるのか楽しみにしてくれていると思うので、新しい自分をお届けできたらと思います。それだけではなくて、無声映画は映画文化の原点でもあると思うので、その始まりの物語の1つを皆さんに楽しんでいただけたらいいなと思っています。そう思ってもらえる素敵な作品になるよう、上村さんと一緒に二人三脚で作って、皆さんにお届けしたいです。

個人的な部分でいうと、1つの作品の中でこれだけいろんな役を演じる機会はなかなかないと思うので、まずは自分が楽しむことで、この作品の素晴らしさがお客さんに伝わればいいなと思っていますので、ぜひ期待して楽しみにしていただけたら嬉しいです!

[カメラマン:ケイヒカル ライター:双海しお]

公演情報

浪漫活弁シネマ ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~

開催場所:丸の内ピカデリー2(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F)
公演日時 ※開場時間は開演時間のいずれも30分前を予定
7月13日(土) ①13:00~ ②16:30~
7月14日(日) ①13:00~ ②16:30~
7月15日(月祝)①13:00~ ②16:30~

出演 ※五十音順
7月13日(土):福山潤、遊佐浩二
7月14日(日):森久保祥太郎、吉野裕行
7月15日(月祝):上村祐翔、北川尚弥   

料 金:8,800円(税込・一律)
チケット販売URL:https://eplus.jp/romakatsu/

主催:松竹 イノベーション推進部
脚色・監修 :片岡一郎、坂本頼光
公式HP:https://roman-katsuben.com
公式X:@roman_katsuben
©松竹 イノベーション推進部

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