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『ウルトラマンアーク』メイン監督・辻本貴則インタビュー

『ウルトラマンアーク』メイン監督・辻本貴則さんインタビュー|偽りなきウルトラマン愛で紡ぐ<夢の架け橋>。第4話以降は監督陣も想像力を解き放つ!?

2024年7月6日(土)から、テレ東系列にて放送中のシリーズ最新作『ウルトラマンアーク』。

怪獣防災科学調査所「SKIP(スキップ)」の調査員である主人公・飛世ユウマが、 彼方の銀河系から地球に降り立った光の使者と一体化し、ウルトラマンアークに変身!  大切な仲間たちとともに、迫り来る危機から人と地球の未来を守る戦いに身を投じていきます。

第3話ではウルトラマンアーク誕生の秘密が明かされ、益々盛り上がりを見せている今作。今回は、メイン監督を担当する辻本貴則(辻は一点しんにょう)さんのインタビューをお届けします。

インタビューでは、辻本監督の「ウルトラヒーロー大好きシウム光線」が炸裂! 初のメイン監督作品に込めた想いから、第1話でファンに衝撃を与えたワンカット演出の裏側まで、たっぷりとお話しいただきました。

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とある町、星元市。市内の獅子尾山には、異彩を放つ巨大な物体がそびえ立っている。「モノホーン」と名付けられたそれは、実は、16年前の事件当時から突き刺さったままの「怪獣の角」だった。世界各地で怪獣が同時に出現した「K-DAY」と呼ばれるその事件以降、怪獣災害が日常化し、日本では地球防衛隊が武力で怪獣への対処を行う一方、怪獣防災科学調査所・通称「SKIP(スキップ/ScientificKaijuInvestigationandPreventioncenter)」は、怪獣災害の発生・甚大化を防ぐため、地域に密着して科学調査や避難誘導を行っている。この「SKIP」が今も調査を続けている「モノホーン」は、「K-DAY」で出現した宇宙獣・モノゲロスの角。獅子尾山で両親とキャンプ中にモノゲロスの襲来に出くわした当時7歳だった「ユウマ」は、奇跡的に無傷で生還したのを機に怪獣生物学研究の道に進む。辛い過去を持ちながら夢見る「想像の力」をなくさずに成長を遂げたユウマは新人調査員として「SKIP」への入所が決まり、星元市分所へと配属された。だがそんな矢先、星元市に大規模な怪獣災害が発生。目の前にいる絶体絶命の人たちを「守りたい!」その強くまっすぐな想いが心の底から湧き出した瞬間、「ユウマ」の脳裏に幼...

『ウルトラマンZ』から続く継田淳さんとの絆

ーー辻本監督にとって初のメイン監督作品となる『ウルトラマンアーク』の企画は、どういった経緯で立ち上がったのでしょうか?

辻本貴則監督(以下、辻本):毎年、円谷さんの方で次のメイン監督を決める話し合いがあるようで、岡本(有将)プロデューサーから「辻本さんの名前があがっています」と。ちょうど『ウルトラマンデッカー』の仕上げをやっていた夏の終わり頃です。「辻本さんの名前があがっている」という話自体は、これまでも何度か噂であったんですよ。それこそ田口(清隆)監督が唆すんです(笑)。

ーー(笑)。

辻本:そう言われると、ちょっと気になってくるじゃないですか。でも、気付いたら違う監督に決まっていて、「あの噂は何だったんだ!?」と。田口さんがイジってるだけかもしれないですけど(笑)。そういう流れがある中で、今回は岡本プロデューサーから話がきたので「あっ、これは本当のやつだ」と思いまして。

ーー「やっと来たか」という気持ちもありましたか?

辻本:正直に言うと、「もう俺には来ないのかも」という思いもありました。ただ、各話監督でも楽しく撮らせてもらっていたので、「メイン監督じゃなくてもいいや」というか、いつも充実した気持ちで参加していたので、毎年大きな期待も落胆もなかったんです。今回に関しては素直に驚いたのと「いよいよ来た。しっかりやらないと……!」という思いでした。

「もしメイン監督やるなら……」といった想像も多少はしていましたから、それと新たな気持ちで考えたものが混ざって『ウルトラマンアーク』の企画が出来上がった感じです。

ーー個人的な話で恐縮なのですが、自分は『ウルトラマンZ』の第18話(「2020年の再挑戦」)が大好きでして……。

辻本:ありがとうございます! もっと言ってください!(笑)

一同:(笑)。

ーーあの回でタッグを組まれた継田淳さんが、今作ではシリーズ構成・メイン脚本を担当していますよね。

辻本:『ウルトラマンZ』をやっていた頃、「組みたい脚本家がいるなら呼んでもいいですよ」と言われまして。継田さんに「興味あります?」と聞いたら、「ぜひやりたい」と快諾してくれたんです。『ウルトラゾーン』という作品で僕も継田さんも監督として参加していて、互いにケムール人の演出をしていたこともあり、「『ウルトラQ』のケムール人回(第19話「2020年の挑戦」)のその後を描く」という話を作ることに、並々ならぬ思いがあった。最初に2人だけでこの回の打ち合わせをやったのですが、たくさんのアイデアが出て盛り上がった記憶があります。非常に丁寧なお仕事をする方なので、前々から「もしメイン監督をやることがあれば、継田さんと組みたい」と思っていました。

ーー勝手知ったるというか。

辻本:そうなんです。まずは、作品の空気感や大きな流れを継田さんと相談して、プロデューサーにプレゼンするという流れでしたね。

ーー作品のテーマである「想像の力」というワードは、どの段階で出てきたのでしょうか?

辻本:円谷さんが事前に用意していた企画書の中に、大きなキャッチコピーが書かれていたんですけど、なんとなく普通というか……グッとくるものがあまりなかったので、「僕の方で考えてみてもいい?」という話になったんです。「空想特撮シリーズ」というワードや「TSUBURAYA IMAGINATION(ツブラヤ・イマジネーション)」から連想して、「想像力……想像力の開放、……想像力を解き放て!」と、自然とキャッチコピーが頭に浮かんで。ファンタジックな印象もありつつ力強さも感じたので、それをプレゼンしたら、そのまま採用になりました。

その後で、「このキーワードを体現するウルトラマンって何だろう?」と逆算して、主人公の想像力から生まれたウルトラマンというアイデアが出てきたんです。つまり、子供の頃に思い描く最強のヒーロー。それを描いた絵が、とある宇宙人によって具現化されて、ウルトラマンの大元になる。元々ウルトラマンがいるのではなく、「子供のアイデアからウルトラマンが生まれる」という流れができたわけです。それを思いついたのは、かなり大きかったですね。

ーーパッと見た時に、真っ直ぐで王道のテーマだなと感じました。

辻本:「このキャッチコピーは受けがいいかも」という気持ちは少しありました(笑)。結果として、作品の色々な部分に良い影響が出たので、想像力をキーワードにしたのは良かったと思っています。

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