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『杖と剣のウィストリア』大森藤ノ×青井 聖インタビュー

一目惚れから始まったタッグ結成秘話。制作現場では“健全”な殴り合いも!? 『杖と剣のウィストリア』原作・大森藤ノ先生×漫画・青井 聖先生インタビュー

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』でおなじみの大森藤ノ先生(原作)と「ジャンプPAINT画力マンガ賞」を受賞した新進気鋭の漫画家・青井 聖先生(漫画)による人気漫画『杖と剣のウィストリア』。本作のTVアニメが2024年7月7日よりTBS系全国28局ネットにて毎週日曜ごご4時30分から放送中です!

幼い頃に交わした約束を果たすために魔法学院に入学したウィル。しかし、彼には「魔法がまったく使えない」という魔法至上主義の世界では致命的な弱点が。得意とする剣を手に、立ち塞がる壁や魔物たちと戦っていくウィルは、魔法界の頂の塔に昇りつめられるのでしょうか?

ダイナミックな世界観が織りなすストーリーに加えて、第1話の絵のクオリティとアクションシーンの格好良さで話題を呼んでいる本作。今回は、原作漫画を手掛ける大森先生と青井先生に『ウィストリア』の誕生秘話、アニメの感想などを語っていただきました。

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杖と剣のウィストリア
原作:大森藤ノ(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)×漫画:圧倒的画力!新進気鋭の才能・青井聖×監督:𠮷原達矢(『チェンソーマン』アクションディレクター)×キャラクターデザイン:小野早香(『クロスアンジュ天使と竜の輪舞』)×音楽:林ゆうき(『僕のヒーローアカデミア』)至高の布陣で贈る、杖と剣のハイファンタジー・アクション!原作ライトノベルがシリーズ累計1,700万部を突破、2023年現在、TVアニメも第5期まで製作が決定している大ヒット作『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の大森藤ノが原作を担当し、気鋭の漫画家、青井聖の美麗なイラストとともに世界観をダイナミックに描く、“剣と魔法”の学園ファンタジーコミック『杖と剣のウィストリア』。現在「別冊少年マガジン」にて連載中の話題作が待望のTVアニメ化決定。一人前の魔導士をめざして魔法学院に入学した少年ウィル。努力家の彼には魔導師として致命的な弱点があった。それは、“魔法がまったく使えない”こと。同級生や教師から冷たい視線を浴び、時にはくじけそうになりながらも、強い気持ちで邁進していくウィル。杖は使えなくとも剣を執り、魔法至上主義の世界で戦い抜く。自...

一周回って、ド直球な作品を作りたかった

ーー『杖と剣のウィストリア』が誕生した経緯と着想のきっかけをお聞かせください。

原作・大森藤ノさん(以下、大森):身も蓋もない言い方になりますが、『ウィストリア』よりひとつ前の企画が難航していたんです。その企画を一旦取りやめて、悩み抜いた末に一周回ってド直球なものを作ってみたのが『ウィストリア』でした。

ーー本作は魔法学校が舞台でありながら、魔法が使えないウィルを主人公にしているところも面白いですよね。

大森:私は漫画原作者というよりもライトノベル畑の人間なので、“魔法が使えない主人公”という設定はスタンダードなのかなって。それほど違和感なく、企画を出させていただきました。

加えて、青井先生の凄まじい作画は『ウィストリア』が世に出る前からずっと拝見していて、動き回って剣を扱うアクションが映えるんじゃないかという思いもあったので、なるべくして今の形になったと思っています。

ーー『ウィストリア』で青井先生とタッグを組もうと思われた理由は?

大森:完全に私の一目惚れです。

漫画・青井 聖さん(以下、青井):(笑)。

大森:実は最初に漫画をお願いしようとしていた方は諸事情があって、企画から離れることになったんです。ただ、その方の絵のクオリティが高かったこともあり、その方と同等、またはそれ以上の方とお仕事をしたいと欲張ってしまって。編集さんと一緒に探していたところ、青井先生にめぐり逢えました。

青井:2〜3年くらい探されていたんでしたっけ?

大森:そうですね。

ーーその頃の青井先生はどのようなお仕事状況だったのですか?

青井:『ウィストリア』が僕にとっての初連載なので、言ってしまえばその前は無職です(笑)。ただ、ウィストリアの前の作品やウィストリアを作っている内にブルーロックのアシスタントに雇って頂いて、連載直前まで働かせていただいてました。そこから「ジャンプPAINT画力マンガ賞」をいただいて、これから連載を目指していこうというタイミングでもあったので、担当経由で『ウィストリア』の漫画のお話をいただいた時は半信半疑でした。

作画資料を一応作ってみたものの、大森先生はあの『ダンまち(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)』の作家さんでしたし、「あり得ない! こんなの選ばれるわけない」と思っていました。ただ、担当からは「決まったよ」と軽い感じで伝えられて(笑)。

大森:私は漫画を描く技術が一切ないので、初心者のつもりで漫画原作に挑戦してました。だから青井先生を見つけた時、「連載前なのにこんな人がいるなんて!」って驚きっ放しでした。

青井:本当に光栄です。

ーー鉱山からすごい宝石を発見したような感覚だったんですね。

大森:あるいはランプの精霊さんかもしれませんね。担当さんに「こんなにすごい人もう逃がしません」と言ったことを覚えています。

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