【未見の平成アニメを見てみよう!】面白いとは一口では言えないけど見る価値あり……? 夫に勧められた『無限のリヴァイアス』を見てみたら絶望した私の話
実際に見てみたら絶望が待っていた……!
準備ができたところで鑑賞スタート。事前情報だと暗い話になるとわかっているので気が重くはありますが、怖いもの見たさというのでしょうか、そんな期待の気持ちも沸き立ってきました。
とても長いお話なので、私が気になったポイントをシーンごとにまとめてご紹介しようと思います。
主人公が主人公らしくない!
夫のオススメポイントの1つ、「主人公が平凡」ですがまさにその通り。主人公の相葉昴治は主人公でありながら秀でた才能があるわけではなく、成績も平凡。誰かの間に入ってフォローをすることが得意なようですが、当たり障りのない対応が多く八方美人感が否めません。
ここまで書くと良い面がないように感じますが、良く言えば立ち回りが出来る人。普通主人公といえば特殊能力があったり、みんなを上手くまとめたり、いざという時頼りになるといった人物像が多いですが、相葉昴治はそのような部分を持ち合わせていません。
どこにでもいそうな人間が主人公なのです。見ていてイライラする部分も多いですが、それは自分と重なる部分があるからかなと思いました。
人間関係が崩れていく辛いシーン
全編通して辛い、重い雰囲気が続きます。いきなり辛いシーンが来るというよりかは、閉鎖空間で少しずつ希望がなくなっていき、人間関係がギスギスしてゆっくり治安が悪くなり個々が狂っていく感じです。
その中でも一番衝撃を受けたのは第18話「わかりあえない」です。主人公の親友尾瀬イクミの彼女の和泉こずえが集団暴行にあってしまいます。それをきっかけにイクミの暴走も始まり、衝撃と共に胸が締め付けられました。
これは見た人のほとんどが辛いシーンだと思うんじゃないでしょうか。そしてこの話が放送当時は18時にやっていたということに更に衝撃を受けました!
唯一お祭り的な雰囲気で楽しかったシーン
第11話「まつりのあと」はお祭り的な話で比較的穏やかな気持ちで見ることができました。出し物をしたりコスプレをしたりいわゆる文化祭です!
自分たちを救助してくれるはずの大人たちから攻撃を受けますが、ヴァイタル・ガーダー・アインヴァルト(子どもたちの乗っている船に搭載されているロボット)の力で初戦闘を勝利しそのお祝いにパーティーが開催されます。
ダンスパーティーやミスコンのような出し物が開催され、日頃の緊張感を忘れみんな笑顔で楽しんでいる姿を見ると束の間の休息といった感じでホッとしました。
そして自分の学生時代の文化祭を思い出したりして、少し懐かしくもなりました! ただ終盤になるとまた不穏な空気になるので、あまり気を抜いて見ることはできません(笑)。
考えさせられたシーン
話が進むにつれ、リーダーが変わり船内の方針も変わっていきます。最初はツヴァイ政権。大人たちがいなくなって最初の政権です。
操船技術の高い、いわゆるエリート集団が大勢をまとめていましたが恐怖と混乱で艦内から不満も多く上がり、また情報の隠蔽などもあり不信感が募り政権交代します。
続いてエアーズ・ブルー政権です。エアーズ・ブルーは不良チームのリーダーで見た目は不良そのものですが、頭は切れる人物。
不良らしく暴力や圧力などで物事を解決していきます。しかし恐怖政治も長く続かず失脚してしまいます。
私的には恐怖政治はよくないと思いつつも、一番秩序が保たれていたのではないかな・・・・・・と思ってしまいました。
その後再度ツヴァイ政権に戻りますが、これも長続きせず最終的に尾瀬イクミの独裁政権が始まります。
辛かったシーンで書いたようにイクミの彼女の暴行事件がきっかけで暴走したイクミは、艦内の治安を維持するために徹底的に管理をしていきます。その結果、艦内の不満は最高潮に達し最悪の状況に陥ります。
ここまで政権の流れを書いて感じたことは、「現実社会も同じだ」ということです。
夫が最初に言った「この作品は世界の縮図なんだよ」という言葉の重みがよくわかりました。
なんとかしたいけれどどうしたらいいのかわからないという葛藤と戦い、もがき苦しみ生きていかなければいけないという部分は誰しもが生きていくうえで通っていく道ではないでしょうか。