キーワードは「開花」――アニメ『夜桜さんちの大作戦』クライマックス直前! 川島零士さん×本渡楓さん×小西克幸さんがこれまでの物語と今後の見どころを語る!
2024年4月より放送中のTVアニメ『夜桜さんちの大作戦』。第21話では、太陽が開花し、その能力が明らかになった。そして、いよいよ夜桜とタンポポの決戦が始まる! 夜桜家の本当の力はどんなものなのか、タンポポの幹部たちの力とは?
今回は、クライマックスの前に、再び朝野太陽役の川島零士さん、夜桜六美役の本渡楓さん、夜桜凶一郎役の小西克幸さんにお集まりいただき、『夜桜さんちの大作戦』のここまでと、今後の見どころを語ってもらった。
敵が強くなるごとに、声優も強い人が来る
――第2クールから頼もしさも感じられるようになった太陽ですが、ここまで演じてみていかがですか?
川島零士(以下、川島):まず、太陽の武器である八重の形態が、銃から刀になったんです。銃のとき、戦闘時のアドリブをそんなに付けていなかったんですけど、刀になると、声を入れたところもあるし、アクションという意味で見応えは変わってくるだろうから、僕も映像を楽しみにしています(※インタビュー時は完成映像は見れていませんでした)。
――八重の弍「雨」が登場したのはハクジャ戦でしたね。
川島:ハクジャとのシーンは、ハクジャを演じている佐藤利奈さんと一緒に録ることができたんですけど、めちゃめちゃ良かったんです! すごく熱い戦いになりました。あのシーンは、太陽が乗り込んでいく感じだったので、敵に囲まれながら1人っていうのも1クール目ではなかったようなシチュエーションでしたし、声優でいうと、うえだゆうじさん(皮下 真役)と山寺宏一さん(夜桜 百役)がいたんですよ……。
小西克幸(以下、小西):この作品、キャストが豪華すぎるんだよね(笑)。
川島:そうなんですよ!(笑) 敵が強くなるたびに声優さんも強い人が来るんです。でも、太陽が強くなっているということは、僕がこの先輩声優を相手に、負けない演技をしなければならない。でも、演技力で戦うにはどうしたらいいのか、とか考えつつ、一騎打ちのときは集中してやっていたなっていう思い出があります。僕もより成長していかなければ、太陽に置いていかれちゃうから、頑張らなければ!と思っていました。
――六美はどうでしたか?
本渡楓さん(以下、本渡):六美は夜桜家の当主という立場と、自分自身の戦闘能力もあるので、基本的には後方支援として、みんなの無事を願ったりする側に回っている感じなんです。
――第2クールでいうと、第16話で太陽に血を分け与えるところの「置いてかないで…!」という台詞は印象的でした。
川島:あそこで太陽に語りかけるところは、今までにあまり聞いたことがない六美だと思ったかな。
本渡:そこでは、六美のできる度合いというか……。六美って、夜桜家としてすでにいろいろなことを経験しているから、動じなさはあって、ある程度肝は据っているんです。でも、いざ自分に大切な夫ができて、その夫の命が危機にあるとき、どのくらい六美はちゃんとしていられるんだろうっていうのは、すごく考えました。
――血を与えたところで、どう出るかもわからない不安もありますからね。
本渡:そうですね。血を与えたことで死ぬかもしれないし生き返るかもしれない。わからない状態だったからこそ、その決断をする六美はカッコいいなと思いました。賭けだとしても、救える可能性が1でもあるならやってみようと選べたのがカッコいい。守られる存在ではあるんだけど自立しているんですよね。まだ若いのに、夜桜家の当主としての気持ちがすでにあるんだなって思いました。
――小西さんはいかがですか? 同じく第16話では百と対峙したりもしましたが。
小西:基本的に凶一郎は、何を考えているかわからなくて笑みを絶やさないキャラクターなので、怒っているときも笑いながら怒ったり、マジなところは見せないでおこうかなと思っていて、実際そういうお芝居もしていたんですけど、百と対峙するところだけは、そういうところは一切抜いて、怒りからくる笑いだったりにしているんです。そのくらい、わりとマジなトーンで会話をさせていただいて。
また、山寺さんのお芝居が、イラッとさせるんですよ!(笑)。とっても! このクソ親父が!じゃないですけど、そういうのをこちらに投げてきてくださるので、その意味では非常に関係性が作りやすかったです。
きっといろいろなことがあったんだろうなとか、いろんな思いをしてきて、それを飲み込んだり出したり、そういうのを経験してきての今があるというのは、山寺さんのお芝居からも感じました。
さっき、川島くんが先輩声優と戦わなければいけないって話していましたけど、僕もそれと同じ気持ちで、山寺さんには勝たなきゃ!っていう気持ちでしたね(笑)。きっと他人だったら、そこまで怒りとか、負けたくないとかいう気持ちを感じないかもしれないんですけど、自分の家族であるというのがあるから、すごくイライラするんだろうなって。
凶一郎は全体的には俯瞰で見ていて、常に冷静にいろんなことを考えてコントロールをしていると思うんです。だから、それ以外のところは通常通りで、お芝居的には(第2クールになっても)今まで通りで演じています。
たぶん凶一郎が怒って暴走しちゃうと、収拾がつかなくなるような気がするので、なるべくクールでいようとは思っています。凶一郎と長女の二刃がいることで、何かあったとしても最後は尻を拭ってくれるじゃないけど、そういう存在でいたいなとは思っていました。