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『真夜中ぱんチ』髙橋 歩(編集)インタビュー【連載第11回】

P.A.WORKSの変わらない魅力と、新境地ともいえる挑戦とは? 『真夜中ぱんチ』編集・髙橋 歩さんインタビュー【スタッフ・声優インタビュー連載第11回】

『マヨぱん』はセリフが飛び交う掛け合いと、楽しさを前面に出していくような編集に

――髙橋さんが『真夜中ぱんチ』に携わるまでの経緯について教えて下さい。

編集 髙橋 歩さん(以下、髙橋):もともとP.A.WORKSさんとの付き合いが長く、いろいろな作品に関わらせていただいていました。その中で監督をされている本間(修)さんとご一緒することも多くて。今回もお声がけいただいたので、「ぜひ!」とお答えして、現在ご一緒させていただいています。

――「マヨぱん」について最初に作品の説明を聞いた際はどのような印象がありましたか?

髙橋:最初に「動画投稿者を題材にしたアニメをやります」とお聞きしました。P.A.WORKSさんは、『花咲くいろは』(2011年放送)や『SHIROBAKO』(2014年~2015年放送)など、お仕事ものを結構手掛けられているので、そういうテイストなのかなと思っていたら、ヴァンパイアが出てくるとのことで。フットワークやタッチが軽い本間さんらしさがいつものP.A.WORKSさんの作品よりもポップな雰囲気を醸し出しつつ、P.A.WORKSさんらしい青春ものに、ちょっとファンタジーとコメディの要素を追加したのかなと思いました。

――編集は素材を元に尺やタイミング等を決めていく仕事とのことですが、具体的にお仕事の内容をご説明いただけますか?

髙橋:手っ取り早く言うと、TVアニメにはOP・EDテーマを除いた放送尺があって、この作品の場合は20分40秒なんですけど、その枠に作品をどう合わせて、どうはめ込んでいくかという仕事です。実は、コンテの時点では放送尺をオーバーしていることが多いんです。特にこの作品の場合は2~3分オーバーしていることもあって、他の作品よりも多めだったのですが、監督から「ポップでテンポよくやりたい」というお話を伺っていました。

そのためセリフを詰めていったり、たまに「このカットはなくしたほうがテンポがよくなるんじゃないか」と提案させていただいたり、セリフで引っかかることがあれば「これってどういう意味なんですか?」と尋ねたりと、監督や演出の方とやり取りしながら1本の放送尺に仕上げていきます。

――アニメ制作において、編集という作業はどの工程で行われるものなのでしょう?

髙橋:基本的にはアフレコ前に編集して、その時点で放送尺にします。今作の場合は本間監督が「セリフのかけ合い等のテンポ感を大事にしたい」とのことでしたので、アフレコのセリフデータをいただいた上でダビング前に再編集をしています。。音声についてはダビングで確定してしまうため、ダビングの前には全部決めないといけないんです。他にも音声以外の部分については、映像を完パケする前に作業を行います。

――編集によって作品のテンポ感が左右されるため、極端に言えば同じ作品でも編集する方によって、まったく違うものになる可能性もあるのかなと思いました。

髙橋:ある程度はコンテで決まっているので、コンテからそれほどオーバーしていなければ違いは出ませんが、例えば3分オーバーになった時にどこを切るのかは編集の技量も出てきます。ドラマが得意な人やアクションが得意な人など、それぞれの面も見えてくるかもしれません。

(C)2024 KADOKAWA/P.A.WORKS/MAYOPAN PROJECT
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