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秋アニメ『妖はじ』逢坂良太、鈴木崚汰、谷江玲音から見た各キャラの印象/インタビュー

妖怪たちに振り回される主人公・安倍晴明の印象はズバリ「うるさい」!? 『妖怪学校の先生はじめました!』逢坂良太さん、鈴木崚汰さん、谷江玲音さんインタビュー|晴明の“堂に入った奇声”を出す秘訣とは

 

晴明、佐野、豆吉を演じる際に意識したこと。逢坂さんがハッと気付かされた、学園長役・福山潤さんからのアドバイスとは?

――ご自身の演じるキャラの印象と、演じる際に意識されたこと、収録中に受けたディレクションで印象的だったことをお聞かせください。

逢坂:晴明は先生とはいえ、最初はただのヘタレで登場して、なよなよしているから生徒にもイジられていたので、そのあたりを強調していこうと思いました。また原作を読むと、どんどん成長していくキャラなので、どう印象付けていこうか考えました。

前半はコメディシーンが多いので、自分の思うがままに演じていましたが、学園長役の福山 潤さんから「周りに“できる”人たちがいっぱいいるから、逢坂だけ頑張らなくてもいいから。絵と周りが助けてくれるから頑張りすぎなくていいよ」と言っていただいたことで、「そういえば、周りが全然見えていなかったな」と気付きました。そして、「今まで物語の真ん中の役をたくさん演じさせていただいてきたのに、まだまだできないことがたくさんあるんだな」と、心を新たに、若手のような気持ちで、一から勉強するつもりで演じました。

 

 

――晴明は「制服好き」という癖(へき)があるキャラですが、そのあたりは意識されましたか?

逢坂:人それぞれ趣味はあるもので、それが聞く人によってはちょっとどん引くような趣味だっただけ、ということなので(笑)。

鈴木:晴明は、制服をファッションとして好きなんですよね。

逢坂:そう。自分が着るわけでもなく、JKに興味があるわけでもなく、あくまでも制服として好きなだけで。ただ純粋な好きという気持ちが暴走につながってしまうこともありますけど。

――佐野についてはいかがですか?

鈴木:佐野くんは、目上の人に敬語を使わないので、なめているのかなと思われがちですが、アフレコが進んでいくうちにマイナスなところだけでなく、プラスの面も見えてきて。
「ただなれなれしいヤツ」というより「ちょっとスカした高校生」というイメージです。でも豆吉に対しては違った感情があって、かける言葉もやわらかいので、「豆吉とそれ以外のキャラ」での接し方の違いを意識しました。

 

 

――クールなキャラですが、実はよく巻き込まれるし、人の良さも随所に見られますね。

鈴木:なので僕は、佐野くんがヒロインだと思っています(笑)。この作品はみんながカマすので、自分はどれだけカマさずに我慢できるかというところですごく苦戦しました。ついついやりたくなってしまいますが、気持ちを抑えつつ、佐野なりのクールさとカッコよさを保ったまま、ツッコんだり、プロレス技をかけたりしています(笑)。

――最後に、豆吉については?

谷江:豆吉の印象は「かわいくて、おバカ」です(笑)。でもぶりっ子でかわいいわけではないし、おバカといっても周りが見えていないわけではなく、「地頭はいい」と言われてもいたので、ちゃんと人の気持ちがわかって、周りも見えている。なので演じるときも、最初は「高い声でかわいい豆吉を」という気持ちに凝り固まっていましたが、「豆吉が素直に反応した結果、とってもかわいいという感じになるのが本当かもしれない」と思い始めて。豆吉のかわいいところも好きですが、毒舌な部分も垣間見えてきて、向き合う相手や自分にウソなく行動しているところが素敵だなと思っています。

――晴明にもすぐ懐いていて、人懐っこい印象です。

谷江:壁を感じず、誰にでもすぐ話しかけにいくし、クラスの女子を「ちゃん」付けで呼んでしまうのも許されるポジションですよね。僕は結構、人見知りするタイプなのでうらやましいです(笑)。あの人懐っこさは見習いたいと思います。

 

 

お互いのお芝居の印象を聞く中で、晴明の“堂に入った奇声”を出す秘訣が明らかに!?

――お互いのキャラの印象とお芝居についての感想をお聞かせください。まずは晴明についてお願いします。

鈴木:「うるさい」ですね。

一同:(爆笑)

逢坂:間違ってない(笑)。

鈴木:「やかましい、にぎやか、騒がしい」というコメディに振り切ったキャラですね。しかもビビりでヘタレで。逢坂さんほどキャリアを重ねられている方が、晴明のように弱々しいキャラを演じることは技術がないとできないと思っています。キャリアを重ねていくと、役者として成長もしていくし、いろいろなことが見えてくると思うんですが、その中で若手のときのような感情で演じられることが純粋にすごいなと。

また、晴明のやかましさがないと、佐野も「うるせえな」と悪態をつけないので、逢坂さんのボケに助けられている部分もあります。晴明は先生としての人の良さもあるし、生徒に寄り添う姿を見て、佐野も見方が変わっていく部分も含めて、素敵なお芝居をされていたなという印象です。

 

 
谷江:絵を見ていると、晴明先生の表情集を作れるんじゃないかと思うくらい、いろいろな表情をしていて。時には常軌を逸して、「妖怪よりも妖怪だぞ」というツッコミを受けるくらいの奇声を上げたりしますが、普段もおかしなときも“晴明先生らしく”演じられているのがものすごく勉強になりましたし、尊敬しながら見ていました。本当に「堂に入った奇声」で……。

逢坂:「堂に入った奇声」?

谷江:日頃から出していなければ、出せないんじゃないかなという奇声をとっさに出せるものかと。

鈴木:実際、日頃から出していたりして。

逢坂:出してる。

一同:(爆笑)

谷江:これで謎が解けました(笑)。

――次は佐野についてお願いします。

逢坂:鈴木くんは後輩で年下ですが、本人がすごく落ち着いた雰囲気を持っていることもあって、そこが佐野くんに合っているなと。

 

 
また、「僕ならこうやりそうだな」とか「もっと出してしまいそうだな」と思うところをあえて引いた芝居で出せるところは、「その年でそれ、イケるの!?」みたいな。若い子なら、思うがままに出したい部分があったりするんですが、それにとらわれずに引けるのがすごいなと思って。40代の人がようやくたどり着けるようなステージに既にいるように感じる瞬間があって。「この表現は自分にはまだできないな」というところを出してきたりするんです。

佐野というキャラクターだからこそ、そういう表現ができるのかもしれないですが、ビックリさせられることが多々あります。ある意味、まとめ役のひとりで、堂々と切り捨てる力を持っているのはキャラも本人も同様なので、僕らも信頼してバカができる部分があって、すごく助かりました。

谷江:台本を読んだとき、「佐野くんはこうくるのかな?」とか「僕だったらこういう言い方になるのかな?」など思っていましたが、アフレコで鈴木さんが佐野くんとしてしゃべった瞬間に、「あっ! 佐野くんだ!」と思わせてくれる説得力があって。佐野くんがそばにいるような感覚だったし、佐野くんが豆吉にしか向けない感情も感じられて嬉しかったです。すごく素敵な佐野くんでした。

鈴木:ありがとう。

――では最後に豆吉についてお願いします。

逢坂:谷江くんは新人ということもあって、純粋な気持ちをそのままセリフに乗せてしゃべっているなとすごく感じました。だからこそ、ディレクションで言われることも結構ありましたが、後半にかけて、それが全然なくなっていて、「いつの間にこんなに上手になったの?」と驚きました。

 

 
どこで切り替わったのかはわからないですが、ディレクションも細かく言われなくなったし、セリフを聞いていても「豆だ!」とシンプルに思えることが多くなってきて、不思議に思うことがありました。もう一人の後輩と食事に行ったときに、その話になって、「谷江くん、すごくうまくなったね」と言っていました。最終回の後に、谷江くんとご飯を食べに行ったときにも直接伝えました。

谷江:すごく嬉しかったです。

鈴木:いいなあ。

逢坂:先に帰っちゃったから(笑)。そんなこともあって、そのきっかけを知りたいなって。

鈴木:何かあったんですか?

谷江:特に何かあったわけではないです。でも最初の頃は歯車がズレているなという感覚はありました。マイクワークをして、テンションの流れにのりながら豆吉の声を考えて、その間に映像が流れていて、秒数が……とか考えることが多すぎて、頭がパンクしそうなときが結構ありました。でも慣れていくことで、豆吉のお芝居に集中できるようになったからなのかなと思います。

鈴木:豆は雑味があると演じられないと思うんですよね。言葉にウソがないし、素直な気持ちをそのまま言葉に出すキャラなので。新人だからこそ出せる味もあるし、思った感情をそのままセリフに乗せることができるからこそ、豆が豆らしく動いているんだろうなということが、谷江さんのお芝居からすごく感じられました。

また、僕は声が低いので、高い声を出せるのもすごいなと。高いと言っても晴明とも違って、マスコットっぽい高さで、元々持っている声の素質も素敵だなと思っていました。

 

 

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