声優
『Astro Dive』佐藤 元、林 勇、村瀬 歩、岡本 信彦インタビュー

新進気鋭のオリジナル音楽CDコンテンツ『Astro Dive』佐藤 元さん、林 勇さん、村瀬 歩さん、岡本 信彦さんインタビュー|終末世界×配信クリエイターといういまだかつて無い斬新な設定に注目!

終末世界×配信クリエイター×謎を軸に展開されるオリジナル音楽CDコンテンツ『Astro Dive』。本作の情報解禁生配信番組が2024年8月22日(木)に実施されました。

本稿では、生放送の合間で行われた雨谷 漣役・佐藤 元さん、栂乃 那緒役・林 勇さん、橘 百々汰役・村瀬 歩さん、百千万億 一生役・岡本 信彦さんへのインタビューをお届けします!

声優陣には作品の世界観や自身の演じるキャラクターやその所属ユニットの魅力を中心に伺いつつ、“キャラクターたちが宇宙に向けて配信をしている”という設定になぞらえ今後の配信でやってみたい企画なども伺いました。

2024年11月9日(土)・10日(日)開催の「アニメイトガールズフェスティバル2024」にも出展される今作。ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。

それぞれの視点から見た作品やキャラクターたちの印象

――このインタビューの直前に情報解禁生配信番組が行われました。まずは番組の感想からお願いします。

雨谷 漣役・佐藤 元さん(以下、佐藤):昨年(2023年)から収録が進んでいたのですが、やっとみなさんにお届けできる機会となりワクワクが止まりませんでした。どんな反応が返ってくるかなというドキドキ感もありましたが、それ以上に各ユニットのリーダーと生配信ができた喜びが強かったです。これから始まるぞという興奮が溢れてきて、どんどん先に進んでいきたいっていう決意もありましたね。

栂乃 那緒役・林 勇さん(以下、林):佐藤くんとは二度目だけど会って間もない感じがないし、気心の知れた相手が多かったので、雰囲気の良いカジュアルな形で配信を一緒にできたかなと。

橘 百々汰役・村瀬 歩さん(以下、村瀬):林さんもおっしゃっていましたが、よく現場で一緒になるメンバーだったので楽しくトークできました。話していく中で、まだ知らなかった他のユニットの楽曲も個人的に興味が湧きました。これから作品がどう展開していくかも含めて、とても楽しい配信になったと思います。

百千万億 一生役・岡本 信彦さん(以下、岡本):みなさんおっしゃったように、これから始まるワクワク感がありました。今回の配信のMCを元くんが担当してくれていて、元くんの性格も相まってしっかりした部分もあれば笑いが絶えない場面もある生配信だったかなと。

そして、まだ知らなかったり声を聞けていないキャラクターたちがいっぱいいました。自分の演じるキャラクターと絡みのある人たちはわかっていたのですが、意外とこういうラインなんだなとか、そういう一面からストーリーを推察するのも楽しかったですね。

――本作は終末世界で配信者たちがなりあがっていくストーリーです。この世界観にはどんな印象を受けましたか?

佐藤:最初はドカッとシリアスなストーリーなのかなと思ったら、あくまで荒廃した世界に生きる人たちが配信という夢でどう生きていくのかという部分に焦点が当たっていました。決してネガティブに物語が進む訳ではなく、各々のユニットの配信自体や歌の方向性、スタンスが違ってくるのでヒューマンドラマもまた違ったものが描かれていきます。

そこがクロスオーバーした時にどんな化学反応が生まれるのか、そもそものキャラクターたちの人間関係がとにかく気になってしまいます。僕自身、次のボイスドラマの展開がどうなるのかっていうワクワクを抱えたままその日の収録を終えたことがあるくらいです。

楽曲の背景が理解できたところで歌った曲を聞き直すと、言葉が上手く出てこないくらい感動しました。

――確かに、終末世界なんて聞くとかなりシリアスな印象を受けます。

佐藤:やっぱり世界観的にはカースト制度のようなものがあって上下関係がしっかりしているので、そこに焦点が当たることもあります。その中で這い上がっていくところは多分きっと簡単なことではないでしょうし、大きなドラマがあるのだろうなと。だからこそ、現代とも通ずる配信とかの娯楽が明日を生きる勇気になっていく。それを演じる側も頑張るということで、勇気を持てる作品になっているのかなって。きっと作品とリンクして共感できるところが多いのではないのかなと思います。

――林さん、村瀬さん、岡本さんはいかがでしょうか?

林:地球は荒廃しているのに宇宙は住みやすい環境だなんて不思議ですよね。宇宙だったら宇宙の作品みたいになっているハッキリしたタイトルはいくつか思い浮かびますが、こういう形でふたつの軸がある作品は個人的にも珍しいなと思っています。この作品みたいなテーマや世界観もありそうでないのかなって感じますし。宇宙に居る人と地球に居る人に明確な差みたいなものがあるのはなぜなのか、それが今後どう明かされていくのかが楽しみです。

村瀬:配信って自分が主体となって何か楽しいことを伝えるとか、他の人に影響を与えるものだと思っていました。だけど、設定とかをチェックしてこの作品では自分たちの生き死にが関わっていることを知り、キャラクターたちの発する言葉に重みを感じました。生き残るために自分たちで這い上がらないといけない……みたいな。

それを配信で表現して、誰かジャッジする人がいて、だから死に物狂いになってやっている。おそらく色々なやり方があるのだろうけれど、泥にまみれてでもとか、他の人を蹴落としてでもとかそういうガッツも感じました。

高校生グループのATOMOSUREINNは今のところ置いておきますが、そのままキラキラの王道を行っているグループはないのかなみたいな。どこかで失敗して上に行けない理由があるところがエグいけれど面白い。そういう部分が紐解かれていくと、みなさんも「これってこういうことだったんだ!?」みたいになってくれそうな印象があります。

岡本:なんでこのキャラクターが低ランクなんだろうとかを考えてしまうので、世界観は特に気になっています。低ランクがいるということは高ランクの人がいる訳じゃないですか。そして、そんな高ランクの人たちは宇宙で悠々自適な生活を送る天上人みたいになっている。高ランクとされる人たちがどんなキャラクター性なのかは気になります。

また、一生や我楽多KINGに関しては荒廃した世界の感覚で生きている人たちなので、他のチームを見た時はビックリしました。「学生服……っていうことは、教師がいるっていうこと!?」みたいな。地球に残っている落ちこぼれの中にも教師がいるので、学生は何人いるのかとか共学なのかどうかとかも気になりますね。

スタッフ:共学です。

佐藤:実は、ATOMOSUREINNの中で誰が一番モテるのかまで知ってます!

――それぞれの演じるキャラクターや所属ユニットからの視点から、作品世界に色々な見方があることがわかりました。ご自身の演じるキャラクターや所属ユニットの印象もお聞かせいただけますか?

佐藤:ATOMOSUREINNが他のユニットと違う部分は、先ほど信彦さんがおっしゃった学生という部分です。やっぱり一番若い世代の中で作られていくものがあると思っていて。それ故の危うさだったりとか、多感で感情の制御がきかない時期だったりもするので、暴走してしまったり。お互いがお互いのことを考えるあまりに難しくなってしまったりすることもあります。

本当に大事な友達って何だろうとか、夢って何だろうとか、純粋なところの悩みを一番わかりやすく表現しているのかなと。これから彼らが大人になっていく上で、先を行く人たちと関わりどうなっていくのかも凄く気になります。

僕の演じる漣くんは興味あることにとことん没入するタイプで、その対象が音楽であり歌う事であり、色々な人に声を届けたいという純粋なものだったりします。その夢がこの世界をどう動かすのか、逆に世界に潰されてしまうのかっていうところも注目ですね。

幼馴染のふたり、逢沢 湊と朝日 颯が何を考えて小さい頃から漣くんと一緒にいるのかとか、そのあたりもボイスドラマで楽しんでいただけたらなと思います。この3人が3人でいる所以だったりが凄くリアルに描かれています。漣くんだけでなく、湊と颯もちゃんと理由があって配信をしているので、現在学生さんだったりする方には特に刺さるユニットになっているのかなと。

多分お三方のユニットの方がしっかり戦っているのですが、ATOMOSUREINNの3人も見え隠れする現実と向き合わなければならない時が近づいていて。でも現状はその前の純粋な段階。視聴者さんからの要望的にはこれが見たいのだろうけど、彼ら的にはどうなるのか……みたいな感じのユニットなのでいい意味でも悪い意味でも揺らぎやすい。若さゆえのそういった部分を一緒に楽しんで欲しいですし、見守っていただけたらなと思っています。

林:Twi■■lightは佐藤くんのチームより大人びた印象があります。僕の演じる栂乃 那緒と鳴海 慧&音羽 セイラの関係性も大人びているので、今佐藤くんの話を聴いていて対比のようだなと思いました。

那緒は普段はふわふわしていて、いつも眠い眠いと言っている非常にマイペースなキャラクターです。けれど曲を作り始めるととてつもない能力を発揮していきなり集中し始める……みたいなメリハリやギャップがあります。

反面、鈴木 崚汰くんの演じる慧は毒舌なのですが、那緒とはすごい長い付き合いだっていう情報があったり。このふたりの空気感でしか作れない仲の良さを感じていました。

セイラは那緒と慧に興味がわいて途中から入ってくるキャラクターなのですが、だからこそ一番年下の自分が頑張らなきゃっていう努力家なところがあり、頑張る力が那緒と慧よりも強いような気がしています。掛け合いの中だと面白い反応も見えたりして、可愛らしい一面が見られたりします。このチームの中だと笑いのクッションになるキャラクターです。

結構ちぐはぐに見えるんだけれど意外とマイペースな奴がいたり、凄くまとまりのあるチームになってるなって思っています。

村瀬:LMLMM×××♡は僕の演じる橘 百々汰を中心としたユニットで、百々汰は一言で表すと超がつくほどの自己中です。自分が一番目立つことしか考えていなくて、ファンは大事にするけどアンチは全員死ねみたいな。そういうところと戦ってしまうかなり危うい一面を持っています。

ただ、クリエイティブの才能があるので、仲間のひとりである近衛 大刀はそこに惹かれて入ってきます。そんな大刀は3人で上手い事やっていこうと提案するんだけれど、百々汰はお前らは数字を持っていないし自分が目立つのが一番良いみたいに嫌な事実を正々堂々パンチで言ってしまうんです。

大刀はもう少し百々汰に自分のことを見て欲しいし一緒に活動していきたいと思っているけれど、もうひとりの仲間である慈 透空はふたりの喧嘩を面白いからもっとやれみたいな風にみている。

ぐちゃぐちゃの3人なんだけれど、共通しているのはなんだかんだ居心地は良いんだろうなと思っていて。後は曲の歌詞のパンチがエグくて、神が認めた才能だとか、馬鹿にしたやつは地獄行きだとか……。

一同:ヤバ……(笑)

村瀬:かなり強いパンチラインで滅茶苦茶面白いし、カッコいい曲に仕上がっているので、毒入りキャンディみたいな感じのユニットっていう印象です。

まだ内面を掴み切れていないところがあるのですが、百々汰と大刀は昔あった嫌な思いを払拭したいとか、お前ら全員殺してでも自分たちは上にいくぜみたいな向けている眼光が近いところがあります。ただイニシアチブは百々汰が握っているので、面白いんだけど大刀が玩具みたいになっているのは少し可哀想だなと思ってますね。

特に大刀を演じる畠中 祐が超面白いので収録が捗っています! もう色々な奇跡がありました。彼の真面目さが超面白くて収録が止まっちゃうことがあったりして、最高のエンターテイナーでした!(笑)

――岡本さんはいかがですか?

岡本:我楽多KINGは僕の演じる百千万億 一生が主体になったユニットで、LMLMM×××♡とパワーバランス的には似ています。一生は肉体的な力が確かにナンバー1なのですが、どちらかというと後ろにも引ける人なんです。

そんな強い人で頼れるお兄さんなのに、何を考えているのかがわからない。色々噂もあるけれど、何かやってくれそうな人がバックについているイメージかもしれません。一生はそんな頼れるお兄さん“風”なところが魅力ですね。

――あくまで“風”なんですね。

岡本:そうです“風”です。どこまでなのかはまだ言えないのですが、雷電 ひかると天羽 千尋のふたりは『水戸黄門』の助さん格さんみたいなんだけどまだ成長途中というか。一生はそんなふたりの成長を促すため、谷から突き落として笑いながら応援したりします。どこまでが真意なのか見えづらいのですが、ひかると千尋は元々期待されているのでどんどん成長していくような関係性ですね。だからわちゃわちゃ感は滅茶苦茶あります。

そこに毒があるかは本当にわからないのですが、結果的に毒になっていたということはあります。ポジティブな言葉でポジティブな行動しかしないけれど、毒になってしまっている。そんな感じですね。これが全部計算だとすると怖い人だなってイメージが強いです。

曲自体はもう盛り上がっていこうよ、みんなで楽しんでいこうみたいな雰囲気ですし、ユニットの特色としてはもうずっとポジティブ。みんなに元気を与えたいみたいなノリではあるんですが、曲に関してもそれが本当かどうかがわからない。

村瀬:胆力がとんでもないんだよね。一緒に掛け合いをしたのですが、何を考えているんだこの人はみたいな。底知れない怖さがありました。

岡本:何かゲームをしている感じなんですよ。

林:ギャンブルって言ってたもんね。

岡本:そうそう。オールインを他人でやってるというか。自分のベットじゃなくて他人のベットでオールインしているというか。そういう感じですね。

村瀬:タチ悪い(笑)。

――完全に裏がある人みたいな雰囲気な気が……。

村瀬:でもまだ真意はね。

岡本:図りかねているので、ここからなのかなと。

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