ももいろクローバーZが久々にアニソンを歌う! メンバーにインタビュー|『甘神さんちの縁結び』『転生したらスライムだった件』の主題歌を担当
作品の楽しさ、無邪気さ、女性らしさ、切なさ…と、すごくリンクするOPテーマ
──TVアニメ『甘神さんちの縁結び』の放送がスタートしましたが、作品の印象をお聞かせください。
高城:こういうラブコメ作品が大好きなんです。それこそ、アニメに限らず、アイドルだったら推しがいて、今は推し活もブームになっていたりするじゃないですか。『甘神さんちの縁結び』も、主人公が誰と結ばれるのか、誰を選ぶのかというのが、結構刺さる要素なのかなって思いました。結局、推しが決められないっていうオチにはなるんですけど(笑)。
この作品も、それぞれのヒロインに個性があって、アタックの仕方とか、ワードチョイスにも性格が出ていたりするんです。だから回ごとに推しがどんどん変わっていくし、アニメが進むにつれて、主人公に感情移入してしまうんじゃないかなって思いました。
「やわく恋して ~ずっと僕らでいられますように~」の歌詞にも〈「誰を選ぶ?」〉ってありますけど、私だったら誰にするかなって、真剣に考えながら楽しんでいました(笑)。
百田:アニメの映像もすごくきれいでしたよね。神社に居候して恋が始まるという話ですけど、巫女三姉妹と瓜生くんの考え方が違う部分がたくさんあったりするんですよね。でも、どちらも大事だし、補い合ったり、お互いを知って成長していったりする。そういう人としての成長物語がすごく素敵だなと思いました。人との関わり方とか、家族の関係性というのがすごく面白かったです。
──楽曲を受け取ったときはどう思いました? この曲、戦隊ものなの?というイントロだったんですけど。
一同:確かに(笑)。
玉井:最初に曲をいただいた時点では、まだアニメを拝見していなかったんです。でも恋愛ものだとは聞いていたので、イントロとメロディのギャップはすごく感じました。
でもアニメのOP主題歌らしくテンションが上がっていくイントロのブラスの演奏は、すごくカッコ良かったです。メロディは落ち着いているから、歌うときに「力を抜いて歌ってね」と、作曲のNARASAKIさんがおっしゃっていたんですけど、それもすごく難しかったです。
ただ、このイントロのワタワタした感じは、第1話を見たときに、合っているなと思いました。巫女三姉妹と「きゃ〜!」みたいになっちゃう、ラブコメあるあるみたいなシーンがあったじゃないですか(笑)。
──ラッキーなんとか的なやつですね。
百田:しかも全員とそうなってましたからね。
玉井:何でその態勢になったの?っていう(笑)。あの感じが、曲と合っていると思いました。
百田:あと第1話って、キャストの皆さんが甘神三姉妹として歌っているED主題歌「君に恋を結んで」が流れていたんですよね。それもめっちゃ良かったです! 最後まで素敵でした。
──百田さんは、OP主題歌を歌ってみていかがでしたか?
百田:イントロからAメロで空気がガラッと変わって、すごくNARASAKIさんだなと思いました。でも、大槻ケンヂさんのこの歌詞は、すごく意外でした(笑)。
結構私たちって、アニメの曲だと特に、それぞれの個性を際立たせて歌うことが多いんですけど、この曲はどちらかというと、あまりフックにならないように歌うというか。本当に穏やかに「丸みを帯びたメロディの中で動いてね」ということだったので、自分たちの得意分野かと言われたら、そうではなかったんです。だからすごく難しかったですけど、すごく楽しかったです。
佐々木:「やわく恋して」っていうタイトルがすごく可愛いですよね。“やわく”ってあまり使わないし、ぼんやりした印象の言葉がタイトルに付いている…しかも“恋”ってワードもあまりないから、タイトルからして、私たちにない感じだと思いました。サビのメロディも、言い切ったり、最後にカッコよく決めて終わる楽曲が多いんですけど、この曲は最後までふわふわしたメロディなんです。
あと、私がレコーディングしたときって、「~ずっと僕らでいられますように~」という副題が付いていなかったんですよ。でもこれが付いたことで、アニメの要素だけでなく、私たちらしさも入った感じがしました。もちろん三姉妹と瓜生くんの関係性を表している言葉ではあるんですけど、私たち4人にも通ずる言葉でもあるんですよね。それによって、歌詞の〈ずっとこんなふうにいれたら〉とか〈(無邪気なままで いられますように)〉という言葉が、自分たちにリンクする歌詞になった感じがして、この副題が付いて、すごく親近感が湧く曲になりました。
──ライブで歌うときに、また違った意味が乗せられるかもしれないですね。
高城:私は曲を聴いたとき、全体的にふわふわとした印象で、すごく女性らしさのある作品なんだなと思いました。そのあと、作品を拝見させていただいてからは、すごく雰囲気に合っていると思いました。主人公の気持ちになって聴くと、より楽しみが増すんですよね。
「力を抜いて歌って」というのは私も言われていたんですけど、私たちは慣れていないので、どうしても力が入っちゃうんです。自分たちは抜いているつもりでも、まだまだ強かったりするんですよ(笑)。
百田:これまでって、だいたい「もっと元気に」とか「もうちょっとパワーを!」だもんね。
高城:だから結構難しかったです。音程も、私たちは、結構音が飛ぶことが多いので、こういう柔らかいふわっとした、絶妙なラインをいく音程には、逆に苦戦しました。でもだからこそ、作品の楽しさ、無邪気さ、女性らしさ、切なさ、そしてミステリアスな感じと、すごくリンクするんじゃないかなって思っています。
──ラブコメ好きであれば、誰かが告白してしまったら、関係が壊れてしまうから、このままの関係でいたい、みたいな気持ちは共感できるのではないですか?
高城:自分が瓜生くんのつもりになってもそういう気持ちになっちゃうし、三姉妹のうちの誰かでも、このままみんなでいたいし、今の幸せが楽しいと思っちゃいます。でも、好きな気持ちもあるし……というもどかしさってラブコメの醍醐味だと思うので、そこは作品を見て楽しんでほしいです。
佐々木:でもれにちゃんは割と推しがしっかりいるほうだよね?
高城:揺れたりするんですけど、最初から最後まで、この子と決めたら割と変わらないかもしれないです。
──今回は誰推しなのですか?
高城:長女の夜重ちゃん推しです。ミステリアスな感じが好きなんですよ。『五等分の花嫁』だと三玖ちゃん推しだったし。この沼にハマると、王道のきゃぴきゃぴした元気系の子よりも、おとなしい、ミステリアスな感じの子を好きになっちゃうんですよね……。
──すごく共感しますし、推しを語れるのがラブコメの楽しさですよね!(笑)。では、今後のももいろクローバーZについて、アニメとの関わりを意識しながら、メッセージをお願いします。
百田:それこそさっき話していたんですよ。
玉井:数々アニソンをやらせていただいて、私たちも楽曲が溜まってきたので、アニソンコレクションみたいな感じで形に残せたら夢があるなぁって思いました。ただ、キングレコードさんは、頭を抱えていましたけど(笑)。
百田:交渉、交渉!(笑)。
玉井:交渉すれば、できるかもしれないですからね。アニメの枠を飛び越えて、私たちがアニメ同士を繋げられたら嬉しいなって思います。
百田:それが出たら、アニソンベストツアーを回りたい! 振り返ると本当にたくさんのアニメの曲を歌ってきたので、それもまた夢があるなって思います。
(※特に何も決まっていません)
佐々木:私は、あの国民的アニメの主題歌が歌えるように頑張ります!
高城:私は、これからもたくさんアニソンを歌いたいです。その分だけ出会いがあるので。あと、アニソンとは全然関係ない話なんですけど、『甘神さんちの縁結び』のボイスがほしいです。目覚ましのアプリって出てないですよね? この3人の目覚ましを本当に出してほしい! 普段課金はしないんですけど、そのためならいくらでも課金します(笑)。
[インタビュー・写真/塚越淳一 スタイリスト/藤井 希恵(THYMON Inc.)]
音楽情報
作品概要
転生したらスライムだった件 第3期
あらすじ
一方、魔物を敵視するルミナス教の総本山・神聖法皇国ルベリオスでは、聖騎士団長・ヒナタがリムルのメッセージを受け取る。しかしそれは、何者かによって改竄された宣戦布告だった。テンペストにヒナタが向かっていると報告を受けたリムルの決断はーー。真の敵と味方を見極め「人魔共栄圏」という理想を追い求める、リムルの新たな挑戦が始まる。
キャスト
智慧之王:豊口めぐみ
ヴェルドラ:前野智昭
ベニマル:古川慎
シュナ:千本木彩花
シオン:M・A・O
ソウエイ:江口拓也
ハクロウ:大塚芳忠
リグルド:山本兼平
ゴブタ:泊明日菜
ランガ:小林親弘
ゲルド:山口太郎
ガビル:福島潤
トレイニー:田中理恵
ミリム:日高里菜
ラミリス:春野杏
ディアブロ:櫻井孝宏
ヒナタ:沼倉愛美
ダムラダ:浪川大輔
グランベル:小野大輔
マリアベル:水瀬いのり
レナード:野島健児
アルノー:竹本英史
バッカス:飯島肇
リティス:相川遥花
ギャルド:駒田航
フリッツ:村田太志
サーレ:千葉翔也
グレンダ:日野まり
グレゴリー:山根雅史
エルメシア:金元寿子
モミジ:佳原萌枝
マサユキ:松岡禎丞
(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
甘神さんちの縁結び
あらすじ
そこで待っていたのは、夜重、夕奈、朝姫の巫女三姉妹との同居生活!さらに居候の条件は「婿養子として神社を継ぐ」こと!?
三姉妹とのお見合い、甘神神社に降りかかる難題…瓜生は乗り越えることができるのか…?一つ屋根の下、巫女たちと紡ぐ奇跡のラブコメディ!
キャスト
(C)内藤マーシー・講談社/「甘神さんちの縁結び」製作委員会