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『魔王2099』第5話:ついに並び立った魔王と勇者の構図が激アツすぎた

『魔王2099』第5話振り返り|かつての“最強”が自分の弱さを認め、他人に頭を下げる衝撃。ついに並び立った魔王と勇者の構図が激アツすぎた

現在放送中の、ファンタジア文庫で刊行中の紫大悟先生のライトノベルを原作としたアニメ『魔王2099』。究極の発展を遂げた未来都市・新宿に蘇った、500年前に滅びたとされる伝説の魔王・ベルトールの活躍が見どころとなっている作品です。

今回も引き続き、第5話の内容を振り返っていきたいと思います。

なお、本記事は『魔王2099』5話までのネタバレを含んだ内容となっておりますので、第5話をご覧になった上でご一読ください。

 

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魔王2099
統合歴2099年―――不死の王国を統べていた、伝説の魔王・ベルトールが迎えてから500年―――魔王再臨の刻、来たれり。サイバーパンクシティ『新宿市』。天を貫く超高層ビル群、宙を錯綜する極彩色のネオン光―――魔導工学の技術革新によって栄光ある発展を遂げた、究極の未来都市。魔王が降り立った世界は、かつての絶対支配者を置き去りに、驚愕の進化を果たしていた―――。巨大都市国家が手にした、華々しい繁栄。しかし……その裏に隠されていたのは―――恐るべき“闇”だった。輝かしくも荒んだ“新たな世界”を再び支配すべく、魔王は未来を躍動する!作品名魔王2099放送形態TVアニメスケジュール2024年10月12日(土)~TOKYOMXほかキャストベルトール=ベルベット・ベールシュバルト:日野聡マキナ=ソレージュ:伊藤美来高橋:菱川花菜グラム:浪川大輔マルキュス:松風雅也木ノ原:伊藤静スタッフ原作:紫大悟(KADOKAWA/ファンタジア文庫刊)キャラクター原案:クレタ監督:安藤良シリーズ構成・脚本:百瀬祐一郎キャラクターデザイン:谷川亮介 諏訪壮大美術監督:泉健太郎色彩設計:店橋真弓撮影監督:酒本悠資編集:近藤勇二(REAL-T)音響監督:明田川仁音楽:加藤達也アニメーション制作:J.C.ST...

 

第4話 振り返り記事はこちら

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六魔侯としてのマキナはちょっとセクシーでカッコいい!?

マキナへの連絡が取れなくなり、初めてベルトールが大きな動揺を見せるシーンで幕を閉じていた第4話。第5話では、その裏側でマキナに何が起こっていたかが判明しましたね。

マルキュスたちがマキナを狙っていることには、薄々気付いていた視聴者の方も多いと思いますが、マルキュス本人が直々にやってくるのはさすがに予想外。ドアを開けてマキナの名前を呼ぶシーンは表情と声が完全にマッチしていて、マルキュスの憎たらしさや気持ち悪さみたいな部分が、これ以上ないくらい最高に表現されています。

 

 
その直後の、マルキュスとマキナの対決シーンも見応え十分。今までマキナって普段の日常シーンが中心で、普通の女の子というイメージが強くなっていたので、セクシーかつカッコいい六魔侯のひとり・煌灼侯としての姿への変身にはギャップを感じてドキっとしました。

マルキュスがファミリアを掌握させる可能性を考慮して、予めオフラインのスタンドアローンにして戦いを挑むところもきっちりとして良かったんですが、マルキュスはすべてのファミリアにバックドアを予め仕込んでいた様子。

 

 
力による支配ではなく、人々を便利なツールに依存させ、その根幹技術を自分が握るというやり方は、まさに「現代版の魔王」という感じがしますが、マルキュスの場合そこで終わらず、多くの人々がイメージする支配するタイプの旧来の魔王像にも同時になりたがっているのが面白い。効率だけを重視すれば後者の形式は必要ないはずなんですが、このあたりは長年ベルトールからコンプレックスを刺激され続けて生まれた、マルキュスの「歪み」とも言える部分なんでしょうね。

奮闘虚しくマキナは連れ去られてしまい、ベルトールたちが到着した頃には見る影もなくなってしまったマキナの部屋が。

無惨な姿になったゲームのコントローラーが実にもの悲しく、言葉を口にこそしませんでしたが、あの家で過ごした時間がベルトールにとっていかにかけがえのないものであったかが分かります(ベルトール自身も、失って初めて気付いたというか、初めての自分の感情に戸惑っているようにも思えました)。

 

 

素直に他人を頼れるようになったベルトールの変化

そして個人的に激アツだったのがその後で、高橋という強力なサポート役があるとはいえ自分1人ではマキナの奪還が難しいと判断し、宿敵である勇者・グラムを頼るという展開。かつては最強の存在だったベルトールにとって、自分を弱者と認めた上、臣下たちを多く倒してきたグラムに頭を下げて助けを乞うのは、並大抵のことではなかったはず。

 

 
その時にグラムがベルトールに対してぶつけた「不死を燃料とするエーテルリアクターの存在は許容できないが、かといって今この街で生きる人々の生活を奪うこともできない」という結論は、第4話で一時の正義感に駆られそうになった高橋をベルトールが諌めた時と、ほぼ同じことを言っているのもたまらなくて、これまで正反対の道を進みながらも、結局本質的な部分では似たもの同士でもあるんだなと。

グラムの「君はまだ僕を勇者と呼んでくれるんだな」という台詞も、ベルトールを倒した後のグラムがどんな人生を歩いてきたかの想像が膨らみます。

今もマキナが傍にいるベルトールと違って、グラムを勇者として必要としていた定命の方たちはもう亡くなっているでしょうし、定命同士の争いに駆り出されたり、世が平定されて邪魔者扱いまでされてきたグラム自身、もう自分の存在意義が分からなくなっていたはず。その中で唯一ベルトールだけが、今もなおグラムを「勇者」と呼び続けているというのが最高にエモい……! 500年の間に自分の道を見失いかけていたグラムが、もう一度「勇者」に戻れた瞬間でもあったんだなとも思えます。

 

 
もっとも、その後のダンジョン攻略に対するスタンスの違いから子供のような喧嘩が始まるギャップには笑わされましたが。

ベルトール自身も、今はマキナを助けるため一番効率のいい方法を取るべきなことは当然わかっていると思いますが、苦労してダンジョンを創ってきた身としてはどうしても看過できなかったんでしょう。このあたり、RPGに対するプレイヤーとクリエイター目線の違い的なところに通じる部分もあって、ゲーム好きとしては面白かったです。

今回、グラムを説得したところもそうでしたが、珍しく弱気になりかけている高橋に発破をかけていたり、ベルトールって他人をその気にさせるのがめちゃくちゃ上手いなと改めて思いました。

 

 
ただ、昔のベルトールなら絶対に頭を下げたりしなかったともグラムが指摘していますし、魔王としての力を失って、他者を頼らざるを得ない状況に一度置かれたからこその成長でもあるのかなと。そう考えると、マルキュスが嫌がらせでやったことが、結果的にベルトールにいい影響を与えたという構図になるのも面白いです。

次の第6話では、そんなマルキュスたちとついに本格的に事を構えることになりそうな予感。古の存在と化した魔王と勇者が、最新の魔導技術の使い手たちとどういった戦いを繰り広げるのか、非常にワクワクした気持ちで次回の放送を迎えられそうです。

 

作品概要

 

あらすじ

統合歴2099年―――
不死の王国を統べていた、伝説の魔王・ベルトールが迎えてから500年―――魔王再臨の刻、来たれり。
サイバーパンクシティ『新宿市』。天を貫く超高層ビル群、宙を錯綜する極彩色のネオン光―――
魔導工学の技術革新によって栄光ある発展を遂げた、究極の未来都市。
魔王が降り立った世界は、かつての絶対支配者を置き去りに、驚愕の進化を果たしていた―――。
巨大都市国家が手にした、華々しい繁栄。
しかし……その裏に隠されていたのは―――恐るべき“闇”だった。
輝かしくも荒んだ“新たな世界”を再び支配すべく、魔王は未来を躍動する!

 

キャスト

ベルトール=ベルベット・ベールシュバルト:日野聡
マキナ=ソレージュ:伊藤美来
高橋:菱川花菜
グラム:浪川大輔
マルキュス:松風雅也
木ノ原:伊藤静

 

放送情報

2024年10月12日(土)24:00~ ON AIR
TOKYO MX、群馬テレビ、とちぎテレビ、BS11:10月12日より毎週土曜24:00~放送
毎日放送:10月12日より毎週土曜27:08~放送
中京テレビ:10月15日より毎週火曜26:19~放送
AT-X:10月13日より毎週日曜日22:30~放送
※放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

 

配信情報

dアニメストア、ABEMAにて地上波同時・最速配信決定!
10月12日(土)より毎週土曜24:00~
その他サイトも順次配信予定

 

(C)2024 紫大悟・クレタ/KADOKAWA/魔王2099製作委員会
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