秋アニメ『妖怪学校の先生はじめました!』高野洸さん(入道連助役)×綾坂晴名さん(歌川国子役)インタビュー|国子の連助への恋心が明かされた第8話。綾坂さんが何度も“あのセリフ”を叫んだ収録を振り返る
ビビリで泣き虫な新米教師・安倍晴明(あべはるあき)の赴任先は、妖怪たちの妖怪たちによる妖怪たちだけの学校「百鬼学園」!?
田中まい先生が描く、クセ強人間教師・晴明と、個性が大渋滞の妖怪生徒たちによる学園コメディ作品『妖怪学校の先生はじめました!』(月刊「Gファンタジー」連載中)。本作のTVアニメが2024年10月より好評放送中です。
直近の第8話では、クラス委員を務める一つ目小僧・入道連助(にゅうどうれんすけ)と、同じくクラス委員のがしゃどくろ・歌川国子(うたがわくにこ)にスポットが当たり、国子の連助への恋心が爆発する回となりました。
そこで今回は、入道連助を演じる高野洸さん、歌川国子を演じる綾坂晴名さんのお二人にインタビューを実施!
本作でTVアニメのレギュラー声優に初挑戦した高野さんと、本作で初のレギュラー出演を果たした綾坂さんに、オーディションや収録時の思い出、主人公・晴明の印象、今後の見どころなどを伺いました。
高野さんは本作でTVアニメ声優に初挑戦! 綾坂さんは自身初のレギュラーキャラクターが国子で幸せ
──原作を読まれたり、演じてみて感じた作品の印象や魅力をお聞かせください。
高野洸さん(以下、高野):原作を読ませていただいて、思わず何度もクスっと笑ってしまいました。キャラクター全員がカッコよく描かれているところがいいですね。僕が演じる入道はずっとカッコいいなと思っていましたが、後々で「まさかっ!?」と驚く出来事もあって。
あとはクラスメイトの中で、佐野と豆吉が親友だったり、泥田(ひじた)と紅子がゲーム仲間だったりとコンビみたいな組み合わせがいろいろあるのもおもしろいですね。
序盤のほうは1話完結になっているなと思ったら、終盤では入道と周りの人との熱いストーリーがあって。ギャグシーンは思い切り笑えて、いろいろな絆が見えるシーンでは感動できるストーリーが素敵だなと。すごくワクワクしながら、あっという間に読み進めてしまいました。
綾坂晴名さん(以下、綾坂):学園コメディということで、先生や生徒などの登場キャラクターの行動やセリフの一つひとつがすごくおもしろくて、楽しくてすぐに世界観に惹きこまれました。
一人ひとりにちゃんとドラマがあって、おもしろいだけではない魅力に気付いていくうちに、お気に入りのキャラクターもどんどん増えてしまいました(笑)。
私が演じる国子ちゃんは妖怪の姿の時は、がしゃどくろでオーラをまとっているのに、人間の姿になるとかわいらしい女の子になるところも素敵で、大好きなキャラクターです。
──オーディションで役が決まったそうですが、オーディションを受けたときの感想と、役が決まったときの感想をお聞かせください。
高野:実は最初に受けたのは佐野役と秦中先生役でした。でも途中から入道も受けることになり、入道役に決まりました。佐野や秦中先生はマンガを読んでいて、「こういうキャラクターだな」とわかっていても、僕の声質やキーの幅とは合わなくて。実際に佐野役の鈴木崚汰さんと、秦中先生役の岩崎諒太さんのお芝居を聞いてみたら「やっぱり、これが正解だな!」と納得しましたし、さすがだなと思いました。
──高野さんは初めてTVアニメの声優に挑戦されたそうですが、やってみていかがでしたか?
高野:テープオーディションも初めてだったので、提出するボイス音源の録音も、最初に自己紹介を入れてから役を演じるところまで試行錯誤しながらやっていた記憶があります。
また、アフレコも知らないことばかりなので、皆さんの足を引っ張るばかりで、迷惑をかけながらの収録でしたが、先輩方がとても優しく接してくださって、仲間に迎え入れてくださった感じがして嬉しかったです。
──綾坂さんは、オーディションはどうでしたか?
綾坂:私はオーディションでは国子ちゃんだけ受けさせていただきました。収録当時は私自身もまだ高校生だったので、同年代ということで共感できましたし、かわいくて、みんなからも人気があって、でも妖怪のときはおどろおどろしい、がしゃどくろになったり、馬鹿力で戦うところにもキュンとしました。「あのかわいい国子ちゃんがこんなことするの!?」って(笑)。でもそれだけではなく、やるときはやる、芯の強さもある子だったので、原作を読ませていただいたときから一番好きなキャラクターでした。
なので、国子ちゃんを演じられると決まったときはとても嬉しかったです。レギュラーとして初めて参加させていただく作品のキャラクターが国子ちゃんで幸せだなと思いました。
入道と学生時代の高野さんは“芯の部分”は似ていたかもしれない!? 国子は現役の学生もきっと共感できる等身大なキャラクター
──ご自身の演じるキャラの印象と、ご自身と似ている点、共感できる点などをお聞かせください。
高野:入道は育ちが良くて、成績も優秀で、みんなをまとめる力もあるんですが、家庭に関しての悩みがあったりして。でも友達想いの面が随所に感じられて素敵なキャラクターだなと思いました。あと視力が「130」あるところが長所です(笑)。
──サラサラな髪でちょっとイケメン系ですよね。
高野:ちょっと色気もあって、肩の力が入ってなさそうなところもいいですね。そういうところに僕も憧れます。入道は出来すぎなので、僕と比較するのは難しいですね。ただ、入道はまじめなツッコミ系だと思いますが、(学生時代の)僕は正論言いがち系のウザい男だったので、芯の部分では似ていたかもしれません(笑)。
──では次は国子についてご紹介お願いします。
綾坂:国子ちゃんはかわいくて、頭が良くて、みんなに好かれるクラスのマドンナ的な存在です。でも弐年参組のメンバーらしく、ちょっと個性的なところもあって。また、一途に思ったことのために努力を続けられて、自分としっかり向き合えているところはカッコいいなと思います。
共感できるところは、同年代の恋する乙女なので、好きな人のことを想って一喜一憂したり、好印象を持ってほしいなと思ったり、想いが強すぎて空回りしてしまう姿を見ると、「あるよね、そういうの!」ってうなずいてしまいます。きっと今、学生の方でも、大人の方でも「恋や友人関係って大変だけど、楽しいよね」と共感できるキャラクターじゃないかなと思うし、感情移入してもらえたらいいですね。
──国子のおっとりしているところは綾坂さんも似ていませんか?
綾坂:そうですかね? では、おっとりしているところは共通点ということで(笑)。
──演じる際に意識されたことと、収録時に受けたディレクションで印象的だったことをお聞かせください。
高野:ギャグアニメならではのツッコミやセリフの言い方に苦戦しました。収録前に練習したときもどうもしっくりこなくて。自分が思っている以上にオーバーにやらないといけないんだなと収録しながら理解していきました。(声優の)皆さんはめちゃめちゃすごいことをやられているんだなと周りの方々のお芝居を見るたびに感心していました。
──この作品はギャグアニメで、テンポも速いし、テンションもすごく高いので、初めてのアニメのアフレコならなおさら大変でしょうね。
高野:初めてだった分、僕はこれが普通だと思ったので、「アニメのアフレコって大変だぞ」と気が引き締まりました。でも確かに、他のキャストの方が「この作品の台本はページ数が多くて、セリフ数も多い」とおっしゃっていましたが、テンポが速いからなんですね。
──この作品を最初にやったことで、今後のアニメの収録がやりやすいかもしれませんね(笑)。
高野:ポジティブに捉えたいと思います(笑)。
綾坂:音響監督の藤本(たかひろ)さんから、「アフレコ現場に行って演じるときは、現場に行くまでにたくさん練習して、自分の中でこのキャラがどうしてこのセリフを言うのかを一つひとつ考えて、整理した上で臨みなさい。そしてマイク前で演じ始めたら、考えすぎずにただ楽しむんだよ」と教えていただきました。
アドバイスいただいたことをしっかりやり切ろうと思いましたが、いざ本番を迎えたら緊張してうまくできないことも多々あって。どうすればいいのかわからなくなってしまったり、「楽しむって何だろう?」と悩んでしまうこともありました。でもその都度、アフレコが終わったときに、「このお話においてそのキャラクターはどんな役割を果たすのか、見学しながら探してみよう」等、一緒に考えてくださったり、アドバイスをいただきました。
また、国子ちゃんの出演がない回にも、勉強のために見学させていただいていました。
──国子は難しいキャラですよね。周りがギャグやハイテンションに振り切っている中でも、一人“らしさ”を保たないといけないので。
綾坂:確かにそうですね。事前にたくさん練習して考えていたのですが、現場で皆さんのお芝居を見て、大丈夫かなと不安になることは結構ありました(笑)。