『ONE PIECE』ニコ・ロビンの変化が凄い! 笑顔に変顔、鼻割り箸まで…初期に比べてグッと可愛らしくなった理由とは?
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1131話)までのネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
エッグヘッド編では、長らく死亡したと思われていたハグワール・D・サウロの生存が判明。そして原作の連載がエルバフ編へ突入した今、いよいよニコ・ロビンとの再会を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。
ロビンは、サウロからの「どこかの海で…必ず待っとる 仲間に会いに行け!!!ロビン!!!!」という言葉を胸に生き延び、麦わらの一味という真の仲間に出会うことができました。
仲間になった当初はどこかミステリアスでクールな彼女でしたが、ルフィたちとの絆が深まるごとに表情が明るくなり、可愛らしさが増していくばかり。直近の連載でも、麦わらの一味という居場所を見つけたからこその愛おしさあふれる言動がたびたびSNSで話題になっています。
とくに最新話(第1131話)では、長く伸ばしていた前髪を切り、幼少期と同じ髪型に戻してサウロと会う準備をするシーンが注目を集めました。ビジュアルの可愛らしさはもちろん、ようやく辛かった過去を乗り越え、自由に過ごすことが叶わなかった少女時代を取り戻すかのような天真爛漫さを覗かせる様子も読者の胸を打ったのです。
そこで本記事では、物語が進むごとにかわいらしさが増していくロビンの魅力的な変化の過程を、『ONE PIECE』オタクな筆者の主観を交えつつまとめていきたいと思います。
ルフィも引くほどのはっちゃけ方!? 真に仲間を信じ、頼ることを知ったロビン
ロビンが真の意味で仲間に心を許すことができるようになったとわかる、可愛らしさ開花の第一段階は、やはりエニエス・ロビー戦の後でしょう。
生きるために潜り込んできたバロックワークスのような悪の組織とは明らかに違うことを感じつつ、だからこそ初めて大切な仲間だと思えた麦わらの一味。そんな彼らを巻き込むまいとひとり世界政府の手に落ちようとしたロビンでしたが、ルフィたちは政府を敵に回すことをも厭わずロビンを助けにやってきます。そして、はじめて「生ぎたいっ!!!!」「私も一緒に 海へ連れてって!!!」(『ONE PIECE』コミックス第41巻より)と仲間に本心を明かすことができたのがあの名シーン。
その後無事CP9を打倒し仲間の元に戻ったロビンは、宴でとある宴会芸に挑戦しようと試み、さっそく麦わらの一味たる気概(?)を見せてくれます。
この直前にはグザン(青キジ)との会話が描かれ再び緊張が走るものの、ルフィの“鼻割り箸”姿を見て気が抜けたように表情をゆるませ「私も…やってみようかしら」(『ONE PIECE』コミックス第45巻より)と呟くロビン。コミックスで描かれているのはここまでですが、アニメ版ではこの後あのルフィが「いや…そこまでしなくても…」とドン引き(?)しているため、実はかなりはっちゃけて本気の“鼻割り箸”を披露済みなのかもしれません。
もちろんこれはギャグパートですが、以前のロビンなら一歩引いた場所で見守る程度であったはずの宴会芸に自らチャレンジしようとするほどに仲間に馴染めたこと、ロビンにとって仲間は張り詰めていた気を和らげてくれる家族のような存在になったことが伝わる貴重なやりとりでした。
このエニエス・ロビーの一件以降は「船長さん」「長鼻くん」など役職や特徴で呼んでいた仲間のことも名前で呼ぶようになりました。そんなところからもグッと心の距離が縮まったことが伺えますよね。
ちなみに、その後ワノ国編では顔の原型がわからなくなるほどの二重顎をさらけ出した変顔を披露したり、百獣海賊団のギフターズに交じって「おれに目玉くり抜かせてくれよう!!」『ONE PIECE』コミックス第97巻より)とワイルドな演技にも挑戦してみたり。はっちゃけ具合もだんだんとレベルアップしていきますよ。
穏やかな笑顔がトレードマークに。新世界突入後はぐっと表情が柔らかく
可愛らしさ開花の第二段階は、新世界編突入後。柔和な笑顔と、仲間への強い信頼が伝わる言動の数々がグッと増えていきます。
とくに笑顔については、SNSでも「新世界編に入ってロビンがどんどん可愛くなってる」「新世界からロビンを知った知人がいつもニコニコしてるからニコ・ロビンなの?と言ってたのが印象的」「お花みたいに笑うようになってかわいい」といった声が散見されるほど。
穏やかな笑顔に加え、ゾウ編ではカン十郎が描いたりゅーのすけに「かわいい」と頬を染めたり(『ONE PIECE』コミックス第80巻より)、ワノ国編ではトコをぎゅっと抱きしめてみたり(『ONE PIECE』コミックス第93巻より)……可愛いものを穏やかに慈しむ姿を見せてくれることも。初期のクールな印象とはかけ離れた本来のロビンらしさを覗かせる描写も増えていきます。
名言続出! 仲間への信頼度が垣間見えるセリフも増える
そんな可愛らしい表情・言動がたくさん見られるようになったのも、麦わらの一味という真の仲間に出会い、心許せる彼らのもとで少しずつ自然で自分らしい感情表現ができるようになったからこそ。その証拠に、仲間への信頼が滲むセリフも多くなりました。
たとえば
「私達の船長には…命を賭ける価値がある!!!」(『ONE PIECE』コミックス第76巻より)
「……私には守ってくれる強い仲間がいるから」(『ONE PIECE』コミックス第76巻より)
など。
さらにワノ国編での「サンジが私を頼ってくれた意味を あなたが知る必要はない……!!!」「頼ってくれてありがとう♡︎ 嬉しかったわ」(『ONE PIECE』コミックス第101巻より)という言葉は、仲間と過ごす中ではじめて“頼る”ことができるようになったロビンとサンジならではの関係性が光り、グッときました。
エニエス・ロビー編で、ロビンは「一度捨てた命も…!!失った心も 途絶えた夢も みんな掬い上げてくれる こんな私を信じてくれる仲間ができた…」(『ONE PIECE』コミックス第38巻より)と語っていましたが、まさに麦わらの一味はロビンが本来持っていた心のあたたかさを取り戻してくれたかけがえのない存在。2年経ってその想いがより一層強くなっていることがわかる、尊い名言たちです。
少女のようなあどけなさが垣間見える瞬間も
そして直近のストーリーでは、まるで少女のようなあどけなさが垣間見えるようになったというのが可愛らしさ開花の第三段階。
エッグヘッド編でDr.ベガパンクのひとり・正(シャカ)からサウロの生存を聞かされた際には、堪えきれず大つぶの涙を流し、眉を下げて泣き笑いのような表情になったロビン。これまでになかった幼さのようなものが感じられました。
さらに、最新話ではサウロに会うために長かった前髪を切り、幼少期〜2年前のパッツン前髪に。髪を切って嬉しそうな表情もまた可愛らしく、前髪のおかげかどこかあどけなさもありました。
この幼さやあどけなさは決してマイナスではありません。子ども時代を子どもらしく過ごすことができなかったロビンが仲間とのびのび生きられるようになった今、抜け落ちていた少女のころの無邪気な天真爛漫さを取り戻しているかのように筆者は思うのです。
また、エッグヘッド編以降はそんなロビンの保護者のように立ち回る仲間たちの姿も印象的。
ロビンが泣けばすかさず泣かせた相手に怒り、ルッチたちが現れるとロビンを守るべく立ちはだかり、前髪を切ったロビンをベタ褒めし……そんな愛おしい仲間たちだからこそ、彼女はいつも穏やかな笑顔で、気を張ることなく少女のように振る舞うことができるように変化していったのではないでしょうか。
出会った当初のロビンを見て「おめェ チビのくせに色々 苦しそうだで」(『ONE PIECE』コミックス第41巻より)と心配そうだったサウロも、言いつけ通り最高の仲間に巡り合い幸せそうに夢を追いかけている今のロビンを見たらきっと安心することでしょう。ふたりの再会が待ち遠しいですね。
[文/まりも]