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『ルパン三世 vs カリオストロの城』ルパン三世の愛車編【アニメイトで売っていない「モノ」を買いに行こう 第2回】

【アニメイトで売っていない「モノ」を買いに行こう 第2回】公開45周年記念上映が始まった『ルパン三世 vs カリオストロの城』映画内で活躍したルパン三世の愛車を買いに行こう!

 

購入するなら「チンクェチェント博物館」のような専門店がオススメ
「ビスポーク」なら完璧なルパン仕様も作るゾ!

▲フィアット500の車体後部に搭載された空冷2気筒エンジン。排気量は初期型が479cc、中期型以降は499.5ccとなります。最高出力はもっとも一般的な500F/500Lで18馬力です。

▲フィアット500の車体後部に搭載された空冷2気筒エンジン。排気量は初期型が479cc、中期型以降は499.5ccとなります。最高出力はもっとも一般的な500F/500Lで18馬力です。

 
フィアット500を購入する際の店選びですが、旧車のため新車を取り扱うフィアット正規ディーラーでは取り扱いはなく、ごく稀に一般の中古車店の店頭にも並ぶことがあるようですが、フィアット500の専門店やヨーロッパ車専門店、旧車専門店を頼るのが一般的です。フィアット500は最終型でも生産から50年近くが経過した古いクルマですが、構造は今のクルマよりもずっと単純で、部品の入手性も良好。さらに全国各地に専門店があるので、旧車の中でも維持が比較的やさしいクルマとされています。とは言ったものの、やはり輸入車や旧車に慣れていな人は、愛知県の「チンクェチェント博物館」のような専門知識や部品のストックを持つスペシャルショップから購入するほうが安心です。

「チンクェチェント博物館」で販売される車両は、イタリアでベース車を買い付け、彼の地で内外装を手直しし、日常使用するのに支障がないように徹底的にメンテナンスを施した「ストラダーレ」、顧客の希望に従ってネジ1本からバラバラにしてレストアした「ビスポーク」、フィアット500を電気自動車に作り替えた「EV」の3種類が用意されています。

販売価格はベース車や仕様によっても異なりますが、「ストラダーレ」が300~400万円、「ビスポーク」と「EV」が600万円以上というのが購入金額の目安となります。フルオーダーの「ビスポーク」は相応の金額が必要になりますが、ボディカラーや仕様は思いのまま。過去には500Rをベースに内外装を完璧な『カリ城』仕様にオーダーした人もいます。

 

▲愛知県の「チンクェチェント博物館」の販売車両。手前のグレーのフィアット500Fはネジ1本からバラバラにして組み直した「ビスポーク」です。コンディションは新車と遜色がありません。顧客の好みに応じて好きな仕様に注文できます。

▲愛知県の「チンクェチェント博物館」の販売車両。手前のグレーのフィアット500Fはネジ1本からバラバラにして組み直した「ビスポーク」です。コンディションは新車と遜色がありません。顧客の好みに応じて好きな仕様に注文できます。

 
いっぽう、一般の中古車店でフィアット500が販売されている場合は、専門店よりもずっと安く購入できる可能性もあります。しかし安価な分、車両の来歴が不確かでコンディションもそれなりのものも多いので購入時には注意が必要です。そのような店でフィアット500を購入する場合は、内外装やメカニズムの状態をしっかりと見極める必要があります。

フィアット500のような古いイタリア車は、防錆技術が未熟な時代に製造されたこともあって、ドアの下側やサイドシル、ウィンドウやフェンダーの周辺、前後バンパーの取り付け部などの腐食をチェックします。表面に赤サビが浮かんでいる車両は論外ですが、内部が錆びて塗装面に膨らみが出ていたりする場合も要注意です。また、エンジンの掛かりに問題はないか、異音や異臭、異常な振動はないか、ワイパーや灯火類などの機能部品は正常に機能するかなどのメカニズムに異常がないかを見定めます。ただ、ある程度古いクルマに慣れ親しんだ人でなければ、旧車のコンディションの良し悪しを判断することはなかなか難しいものです。これまで旧車を所有したことがない人は、その後の保守管理のことを考えると、やはり多少高くても専門店で購入することをオススメします。

  

意外と安く済む?
フィアット500の気になる維持費を公開

▲通常の乗用車のエンジンが収まる位置にはトランクルームとなります。燃料タンクとスペアタイヤが備わることから手荷物程度しか積むことができません。

▲通常の乗用車のエンジンが収まる位置にはトランクルームとなります。燃料タンクとスペアタイヤが備わることから手荷物程度しか積むことができません。

 
フィアット500で気になるのが購入後の維持費ですが、新車登録から13年以上が経過した車両ということで毎年の自動車税と重量税が割増金額になること以外は、排気量1000ccの国産コンパクトカーと大きな差はありません。車体サイズや排気量は現在の軽自動車より小さなフィアット500ですが、現在の軽自動車に必要な要件を満たしていないので、登録は小型乗用車になります。なお、下記がそのうちわけです。

·自動車税 3万3900円(毎年)
·自動車重量税 2万2800円(2年に1度)
·自賠責保険  1万7650円(2年に1度/2024年現在)
·車検整備費用 7万5000~10万円(2年に1度/修理を含まない基本料金)

これがクルマに乗らなくても必要になる最低限の維持費です。これに任意保険や駐車場代、ガソリン代、有料道路代、メンテナンス費用が別途かかってきます。

任意保険は契約者の年齢や等級、車両保険の有無などの契約内容によって異なりますし、駐車場はお住まいの地域や立地条件、ガソリン代や有料道路代は乗り方や走行距離、メンテナンス費用は作業を依頼する工場や車両のコンディションによってもまちまちです。大都市近郊のベッドタウンに住む人で、休日にレジャーや買い物などを主な使用用途する場合、ざっくりとした維持費は年間30~50万円くらいを見ておけば良いでしょう。

この金額は同クラスの国産車と同じか、ちょっと高いくらいの金額です。なお、クルマの維持費で気になるのが燃費ですが、軽量で小型のフィアット500は外国製の旧車の中では燃費が良く、街乗りで15~16km/L、高速巡航では20km/L近く走ります。使用燃料はハイオクです。最新のハイブリッドカーと比べると燃費は半分くらいで、たとえばトヨタ・アクアは平均して30km/Lほど走ります。

ただし、年間の走行距離を8000km、ガソリン価格をレギュラー171円、ハイオク182円と仮定した場合、アクアの1年間の燃料代は4万5600円、フィアット500は9万1000円となり、差額は4万5400円となります。これをどう考えるかは人それぞれですが、ルパンと同じクルマに乗れる満足度ということを考えれば、このくらいの差額は許容範囲ではないでしょうか?

 

パーツの入手は容易で、メンテ代もそれほど掛からない?
でも、乗りっぱなしはNG。ポイントを抑えた整備は必要不可欠!

▲フィアット500Fのリアビュー。

▲フィアット500Fのリアビュー。

 
フィアット500の購入後のメンテナンスですが、現代の国産車と同じように乗りっぱなしでOKというわけにはいきません。フィアット500はエンジンオイルへのの負担が大きな空冷エンジンであることに加えて、オイル容量が2.5Lと少ないことから1500~2000kmごとのオイル交換が必要になります。必要なエンジンオイルは「20W-50」とラベルに書かれた鉱物油を使用するのが一般的なようです。ですが、部分合成油や化学合成油などの現代のクルマに使うような高性能なオイルを推奨する専門家もいます。これはオイルについての考え方の違いですので、購入店にオススメのオイルを聞くのが確実かもしれません。なお、設計が古いエンジンですので、最新の国産車に使われている「0W-20」や「5W-20」などと書かれたエンジンオイルは絶対に使用してはいけません。故障の原因になります。

 

▲サイズの小さなフィアット500Fですが、車内空間は思ったよりは広く、前席は大人ふたりが十分座れる空間が確保されています。このクルマにはシートベルトが備わりますが、年式的になくても法律違反にはなりません。

▲サイズの小さなフィアット500Fですが、車内空間は思ったよりは広く、前席は大人ふたりが十分座れる空間が確保されています。このクルマにはシートベルトが備わりますが、年式的になくても法律違反にはなりません。

 
また、フィアット500のオイルフィルターは一般的なカートリッジ式ではなく、遠心式オイルフィルターが使用されています。これはエンジンのクランクプーリーカバーを外して内部に溜まったスラッジを掻き出して掃除するタイプです。清掃は少々手間ですが、工具さえあれば比較的簡単な作業です。一般的なカートリッジ式は「オイル交換2回に1度の交換」が推奨されていますが、遠心式オイルフィルターの清掃頻度はそれよりも少なく、さほど距離を走らない人ならば1年に1度の定期点検の際に専門店に依頼すると良いでしょう。

 

▲後部座席は子ども用といった趣で、短距離ならば大人4人が座れる程度のスペースとなります。乗り込むにロックなどを解除する必要はなく、前席を持ち上げて身体を滑り込ませます。

▲後部座席は子ども用といった趣で、短距離ならば大人4人が座れる程度のスペースとなります。乗り込むにロックなどを解除する必要はなく、前席を持ち上げて身体を滑り込ませます。

 
古いクルマなだけに他にも定期的に点検や調整が必要ですし、グリスアップが必要な箇所はありますし、フルレストアされた車両でも小さなトラブルは避けられないとは思いますが、基本的にフィアット500は丈夫なクルマです。現在でも新品のパーツは作り続けられており、維持する上で必要な部品はほぼすべて揃います。その価格もけっして高くはありません。専門店で定期点検や車検などの適切なメンテナンスを受けてさえいれば、メカに詳しくない人や整備技術がない人でも問題なく維持できるはずです。エンジンの構造などはバイクとさして変わりがありませんので、バイクの整備などで多少心得がある人ならばDIYでメンテすることも可能です。

  

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