ゲーム・アプリ
『STEINS;GATE』思い出話|15周年にあわせて15年分歳を重ねた当時18歳(※現33歳)の俺

『STEINS;GATE』15周年にあわせて15年分歳を重ねた当時18歳が作品の思い出を語ってみる……33歳にもなって何をやってるんだろうね!?

派生作品や劇場アニメ、そのどれもが印象に残る名作ばかり

その後、様々なメディアミックスや派生作品が生まれたり、TVアニメ化でさらなる人気作となったりした訳ですが、筆者が特に印象に残っているのが『STEINS;GATE 0』と『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』のふたつ。

まず『STEINS;GATE 0』については2015年12月に発売された作品で、こちらも10年前の作品になろうとしていることに驚きがあります。この作品は続編や前日譚のようでいて、『STEINS;GATE』本編の隙間を埋め補完するような作品になっていたことが特徴。

岡部の重要なキャラクター性がとある理由から本編と大きく変わってしまっているのですが、それが後半の展開に大きく関わっていて、最後までプレイするとこの作品が存在することでさらに『STEINS;GATE』という作品全体の説得力が補強されたような印象を受けるはず。

 
この作品に登場する比屋定真帆というキャラクターは、個人的に『STEINS;GATE』の関連作の中でも特に好きだったり。ヒロインのひとり牧瀬紅莉栖の先輩という立ち位置なのですが、ふたりの関係性が有名な作曲家となぞらえて描かれていたことが本当に記憶に残っています(確か史実ではなく映画の方だった覚え)。

加えてもうひとり『STEINS;GATE 0』でのキーパーソンだと思っているのが、本編からの重要キャラクターである椎名まゆり。詳細を語ると終盤のネタバレになってしまうのでここまでにしますが、『STEINS;GATE 0』に触れる時はぜひこのふたりに注目してもらいたいです。

また、当時はまだAIと対話するなんて相当未来のことだと思いつつ作中に登場するAIのアマデウスを見ていたものですが、まさか本当に対話型AIが出てくるなんて考えもしませんでした。このままいくと本当に誰かの人格を再現したAIとか、結構早くできてしまいそうでちょっと戦々恐々としますね。

後はこの作品に関しては阿保剛さんによるメインテーマ「Messenger」が本当に好きでして。ゲームを進めていく内になぜこの曲名なのかに気づくと鳥肌ものでした。阿保さんというと他には『Ever17 -the out of infinity-』の「Karma」や、筆者が唯一『STEINS;GATE』以上に刺さったと言える科学アドベンチャーシリーズ作品『CHAOS;CHILD』の「SILENT WORLD」とかも大好きだったり。

 
『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』は映画として展開された作品で、アニメ版の最終回後の後日談が描かれました。この作品では紅莉栖が主人公的な立ち位置となっていて、彼女の魅力や可愛らしさが全編を通して堪能できたことが気に入っています。

また、紅莉栖からの視点であの岡部を見られることも興味深いところのひとつだったり。あのエンディング後のふたりのその後が知りたい方や、ふたりの関係性や掛け合いが好きな方にはおススメできるのではないでしょうか。

公開当時に劇場で観た作品を今なお楽しんでいるなんてあの当時は想像できませんでしたが、彩音さんによるエンディング主題歌「いつもこの場所で」が流れるラストシーンの流れが最高すぎるんですよね。

イントロが流れて紅莉栖と岡部の掛け合いがあって、岡部が紅莉栖にとある要求をしてからの紅莉栖の返答があまりにも可愛すぎるんですよ……!! このエンディングは本当に見て欲しい。気に入ったら小説版までチェックしてもらえると、さらにこの作品を楽しめるかと思います。

『STEINS;GATE』はゲームだけでなく様々な媒体で触れられる作品ですし、今も最新のハードやPC、スマートフォンなどでも遊べる作品ですので、遊んだり観たことの無い方はぜひ一度触れて見てください。きっと筆者みたいに15年経っても語り続けるはず。

昨年10月に開催された15周年記念ライブ「STEINS;GATE 15th LIVE - ONE WORLD -」において、今年『STEINS;GATE RE:BOOT』が始動すると発表されているので、そちらを待つのも良いでしょう。こちらはゲームのリブート作品とのことで、グラフィックの一新など追加要素が存在しているとのこと。これから触れる方はこちらがいいかもしれません。特にタイムリープが絡む作品が好きな方はぜひ一度遊んでみてください。絶対に損はしないはずです。

15年経っても好きなままだったので、きっとさらに15年後もまだ『STEINS;GATE』がどうのと言っていることでしょう。まあ、筆者が30周年のタイミングも生きていれば……の話ですが。そのためにも健康や身の回りの安全には気を付けたいところ。また、中二病は一生治らない不治の病なのだなと実感してしまいました。本当に30周年でも岡部や紅莉栖のことを語っていたいものです。

今回詳しく触れていないのですが、『STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん』『STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム』といった作品も楽しめるものとなっています。先に本編に触れて気に入ったら触れてみてはいかがでしょうか。
 

拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ガンダムシリーズをはじめとするロボットアニメやTYPE-MOONを主に追いかけている。そして、10代からゲームセンター通いを続ける「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」おじ勢。 ライトノベル原作や美少女ゲーム、格闘ゲームなども大好物。最近だと『ダイの大冒険』、『うたわれるもの』、劇場版『G-レコ』、劇場版『ピンドラ』がイチオシです。

この記事をかいた人

胃の上心臓
拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ロボットアニメ作品やTYPE-MOONの作品を主に追いかけている。

担当記事

関連記事
TVアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』シリーズディレクター・唐澤和也さん&プロデューサー・内藤圭祐さんが語る、ダイたちと走り抜けた1年間と2年目への意気込み/インタビュー
日本が誇る国民的RPG『ドラゴンクエスト』シリーズを基に、1989年~1996年にかけ「週刊少年ジャンプ」で連載された漫画『ドラゴンクエストダイの大冒険』(原作:三条陸・作画:稲田浩司)。本作の新アニメ化作品として2020年10月から放送されているTVアニメが2年目へ突入し、いよいよ物語も佳境に差し掛かりました。そんな今が熱い『ダイの大冒険』ですが、アニメイトタイムズではこの機会にシリーズディレクターを務める唐澤和也さんと、東映アニメーションのプロデューサー・内藤圭祐さんへのインタビューを実施。おふたりには『ダイの大冒険』という作品との出会いから制作の上での苦労、一部ファンの間で話題になったネタや、アフレコ時の声優さん方とのエピソードまで根掘り葉掘り様々な事を伺いました。往年のファンから今後に期待しているアニメ初見の方々まで、必見の内容です。ぜひダイやポップらアバンの使徒たちのこれまでの冒険を本インタビューで振り返り、これから先の物語に想いを馳せてみてくださいね! 『ダイの大冒険』が大好きな人たちの、こだわりと熱意が柱に――アニメイトタイムズでは『ダイの大冒険』に関するインタビューは初めてになりますので、まずは再アニメ化が決まっ...
関連記事
劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』安野希世乃さん、大西沙織さん、茅野愛衣さんインタビュー|ついに完結を迎えるアニメ『冴えカノ』と演じるキャラクターへの想いとは
2度のTVアニメ化を果たした人気作『冴えない彼女の育てかた(以下、冴えカノ)』が、2019年10月26日より公開される劇場版『冴えない彼女の育てかたFine』で、ついにクライマックスを迎えます。TVアニメ第2期『冴えない彼女の育てかた♭』では、主人公・安芸倫也のゲーム制作サークル“blessingsoftware”の別れと再出発が描かれ、新たな希望と非常にもどかしい気持ちで終了しました。劇場版は、その物語の続き。原作が刊行されたのが2012年、TVアニメがスタートしたのが2015年ということで、感慨深い想いをいだいているファンのみなさんも多いことでしょう。それはキャラクターを演じたキャスト陣も同じ。アニメイトタイムズでは、加藤恵役の安野希世乃さん、澤村・スペンサー・英梨々役の大西沙織さん、霞ヶ丘詩羽役の茅野愛衣さんらヒロイン声優陣にインタビューを実施しました。劇場版で少し関係性の変わったキャラクター同士の掛け合いについてや、それを演じてみた感想、そして作品の完結まで関わっての思い出話など、気になるポイントを余すところなく伺いました。大西さんと茅野さんが語る劇場版での英梨々と詩羽の関係性や、安野さんが演じたかったシーンと一番見たかったシーンとは……?『冴え...
関連記事
夏アニメ『うたわれるもの 二人の白皇』オシュトル(ハク)役・利根健太朗さんインタビュー|藤原啓治さんから引き継いだ大役にプレッシャー。研究を重ねた末に見出した“ハクらしさ”とは
『うたわれるもの偽りの仮面』からおよそ7年を経て、遂に続編となるTVアニメ『うたわれるもの二人の白皇』が、2022年7月よりTOKYOMX、BS11ほかで放送中です。アニメイトタイムズでは本作の放送に先駆け、オシュトル(ハク)役の声優・利根健太朗さんへのインタビューを実施!利根さんが今作で演じるハクは、2020年に逝去された藤原啓治さんから引き継いだキャラクター。本稿では、役を引き継ぐまでの経緯や演じる際に気を付けていることなどを伺いました。オシュトル/ウコン役もオーディション時から藤原さんに寄せるというオーダーが!?――遂に『二人の白皇』のアニメが放送になりますが、今の心境をお聞かせいただけますか。オシュトル(ハク)役・利根健太朗さん(以下、利根):やると決まった時は驚きましたね。やはり前作『偽りの仮面』から月日が経ってしまいましたし、ここまでにたくさんの困難に見舞われたので、本当にアニメ化するのだろうか?と不安がありました。だから、今回から僕がハクを演じることになってプレッシャーを感じることや、素直に喜べない複雑な思いがあるのは間違いないのですが、満を持してのアニメ化なので非常に嬉しい気持ちです。 ――前作であるアニメ『偽りの仮面...
もっと見る
関連記事
「TVアニメ『からかい上手の高木さん』クリスマスイヴイヴイヴライブ ~あたため上手の高木サンタ~」【夜の部】レポート|高橋李依さんと大原ゆい子さんがこの時期にピッタリな楽曲をお届け!
山本崇一朗先生の漫画を原作として、第2期まで放送されたTVアニメ『からかい上手の高木さん』。本作のライブイベント「クリスマスイヴイヴイヴライブ~あたため上手の高木サンタ~」が、2019年12月22日(日)によみうりランド日テレらんらんホールで行われました。イベントには本作のヒロインである高木さんを演じる声優の高橋李依さんに加え、シリーズ主題歌アーティスト・大原ゆい子さんが登壇。第1期&2期のオープニング主題歌はもちろんのこと、“エンディングで高木さんが歌うJ-POPカバー曲”も披露。また今回は“クリスマスイヴイヴイヴ”ということで、この時期にピッタリなクリスマスソングも聴くことができました。本稿ではこのイベントの模様をお届けします。  「手を繋いだら勝ちでいい」このイベントで西片はその条件を満たせるか!?ライブのオープニング映像が流れると、観客のみなさんに立ってもらうようスクリーンに“standup”の指示が。もちろんこれを受けて会場に集まったファンのみなさんは立ち上がり、手拍子で盛り上げていきます。そうして1曲目は高橋さんが登場すると、いきものがかりの名曲「気まぐれロマンティック」を披露! この楽曲ではキーボードを大原さんが担当しており...
関連記事
夏アニメ『うたわれるもの 二人の白皇』クオン役・種田梨沙さんインタビュー|「ファンのみなさんが見たかった部分は全て大切に描いています」
『うたわれるもの偽りの仮面』からおよそ7年を経て、遂に続編となるTVアニメ『うたわれるもの二人の白皇』が、2022年7月よりTOKYOMX、BS11ほかで放送中です。アニメイトタイムズでは本作の放送に先駆け、クオン役の声優・種田梨沙さんへのインタビューを実施!今作では、主人公のハク役を亡くなられた藤原啓治さんから利根健太朗さんが引き継いで演じられます。種田さんには、そんな利根さん演じるハクと掛け合ってみた感想や収録時のエピソードも伺いました。ゲームからの『うたわれるもの』ファンのみなさんはもちろん、アニメ『偽りの仮面』の再放送から注目している方もぜひアニメ『二人の白皇』の魅力の一端をチェックしてみてくださいね! クオンを演じる上で大切にしているのは芯の強さ――前作『偽りの仮面』のアニメから7年、ゲーム『二人の白皇』からも6年が経ちました。遂に『二人の白皇』のアニメが放送になりますが、今の心境をお聞かせいただけますか。クオン役・種田梨沙さん(以下、種田):ありがたいことに、アニメ『偽りの仮面』やゲーム『二人の白皇』以降も本編以外のゲームなどでクオンを演じさせていただく機会は多かったので、そんなに『うたわれるもの』という作品から離れて...
おすすめタグ
あわせて読みたい

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2025年夏アニメ一覧 7月放送開始
2025冬アニメ何観る
2025冬アニメ最速放送日
2025冬アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング