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音楽
Sir Vanity:梅原裕一郎&桑原聖が語る過去と現在、そして未来への展望/インタビュー

Sir Vanity :声優・梅原裕一郎さん&作曲家・桑原聖さんが語るバンド活動の魅力と挑戦/インタビュー

2019年7月に結成されたロックバンドプロジェクト、Sir Vanity。メンバーは、『あんさんぶるスターズ!』などで共演経験のある、声優の梅原裕一郎さん(Vo&Gt)と中島ヨシキさん(Vo&Gt)、そして同作品に携わっていた作曲家の桑原聖さん(Ba)と演出家の渡辺大聖さん(VJ & Creative Director)の4人。2024年は、ライブなどの活動はなかったが、2025年は、1月22日の2ndミニアルバム『Latitude』のリリースから、3月8日のライブなど、バンドとしての動きがありそうだ。

アニメイトタイムズでは初登場となるので、結成時の話から、2ndミニアルバムとリリースライブについてまでを、梅原裕一郎さんと桑原聖さんに語ってもらった。

 

自分たちらしくない曲にもチャレンジした2ndミニアルバム

──ずっと前に、梅原さんに取材をさせていただいたとき、学生時代にバンド経験があるという話をされていたんですけど、ひとりでのアーティスト活動は想像ができないという話をされていたので、最初Sir Vanityのニュースを見たとき、驚いたんです。

梅原裕一郎さん(以下、梅原):話していましたね(笑)。まぁ、ソロはちょっと寂しいので……。バンドだったら学生時代に経験していたので、もう一度やるのは楽しいだろうなぁという気持ちがあったんです。桑原さんに話をいただいたときも、「大人の事情とか関係なく、楽しいことをやろうよ」みたいなスタンスだったので、やってみようかなって。その話をしたときは、4人揃っていましたっけ?

桑原聖さん(以下、桑原):4人共いたよ。僕がサバの専門店に行ってみたくて、一緒に行く仲間を探していたんです。寿司とかは好きだけど、サバのような青魚が好きな人って少なくて。でも「サバ好き?」って聞いたら、梅とヨシキが「好きです」と言うから、一緒に行くことになったんです。そしたら、渡辺大聖が「僕も、行きたいです」と来てくれたんだけど、大聖とは初対面だったよね?

梅原:初対面でした。

──そこで、バンドを組む話になったのですね。

 

 
桑原:僕らって、ありがたいことに受け仕事が多いんです。こういう曲をお願いしますと言われて曲を書くし、役者も役が決まれば、求められるものを出していくので、自分たちがやりたいことをやりたいときに好き勝手やる機会って、実はそんなにないんです。なので「バンドとかやる?」って言ったら乗ってきてくれて。じゃあまずはギターを買うところからだねって話していたら、奇跡的に全員次の日が休みで! みんなでギターを買いに行くところから始まりました(笑)。

──サバの専門店でバンドを組んだから、Sir Vanityなんですね。

梅原:そうです(笑)。仮で作ったLINEグループが3869(仮)で、それは今も変わっていないんですけど。

桑原:しばらくして、正式なバンド名を考えたとき、誰一人サバから抜け出せなくて(笑)。危うくサバロックになるところだったけど、梅がSir Vanityというのを出してくれて、まともなのが来たー!と(笑)。

梅原:まぁ、サバからは抜け出してないんですけどね(笑)。

──そこで、“自惚れ”た音楽活動を行うという意味も付いたのですね。結成から5年が経ちますが、マインドや関係値に変化はありましたか?

桑原:何でも話せる関係にはなっているけど、普通のバンドみたいに、毎週スタジオに入るとかではないから、のらりくらりなんですよね。しかも、バンド結成の発表をしてすぐにコロナ禍になってしまったし、実質活動期間は1年ちょっとくらいなんです……。

──梅原さんは、ギターが上達した、などの変化はありますか?

梅原:学生の頃にギターはやっていましたが、そこからは触れてこなかったので、バンドを組んだとき、まずギターの練習から始めたんです。でも日常的に弾いているわけではないので、ライブ直前に練習し、また忘れるの繰り返しで。ただ、3月にライブがあるから、そろそろ触らないとヤバいんですよね……。

桑原:だからきっと1月は練習するんですよ。で、一通り弾けるようになった2月頃に慢心するんです(笑)。

梅原:で、直前に焦るというのが、毎回のパターンになっています(笑)。でも、ライブまで本当に2ヶ月もないな……ヤバっ。

 

 

──1月22日に、2ndミニアルバム『Latitude』がリリースされますが、コンセプトなどはあったのでしょうか?

桑原:コンセプトはなかったんですけど、ライブが決まっていたので、それに合わせて曲を書くことになったんです。ただ、梅が作詞・作曲をした「ポイント・ネモ」はあったので、それを軸に他の曲を作っていこうという話になりました。

で、今までにないような曲をやろうという話になり、明るい曲を書いてほしいと言われたんだけど、明るい曲を作るのが苦手で、自信もなかったんです。それで、時間もなくなり、「もう、勢いで作ります!」と言って、他の曲を作っていきました。だから今回は、1曲2日くらいで作っていった感じかもしれない(苦笑)。

梅原:1週間くらいで、ポンポンと曲が上がってきた気がしますね。

──『Latitude』というアルバムタイトルも、「ポイント・ネモ」があったから生まれたものだったのですか?

桑原:そうですね。最初「ポイント・ネモ」がタイトルでもいいんじゃない?って思ったんですけど、梅が「リード曲っぽくないからアルバムタイトルとしてはどうなの?」と言ってくれて。で、歌詞に〈南緯48度西経123度〉とあるから、緯度と経度の英単語を調べたら、Latitudeというタイトルが出てきたんです。

Latitudeには、緯度の他にも、許容範囲という意味があって、使い方によって、「大目に見て」みたいな意味にもなる。今回は自分たちっぽくない曲にもチャレンジしていて、それは僕らの中では許容範囲なので、大目に見てくださいねという意味も込めて、このタイトルがいいんじゃないかと、わりとあっさり決まりました。

 

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