あのシーン、どこかで見たことがある?話題の冬アニメ『全修。』各話のオマージュの元ネタまとめ! 巨神兵に板野サーカスも登場!?
MAPPAのオリジナルTVアニメ『全修。』が、2025年1月5日よりテレ東系列ほかで放送スタート!
本作は、天才アニメ監督・広瀬ナツ子が、幼少期に好きだった王道ファンタジーアニメ映画『滅びゆく物語』の世界に転生してしまうオリジナルアニメ作品。
ナツ子が愛する『滅びゆく物語』は、「鬱展開」が特徴的な作品です。しかし、ナツ子は、アニメの世界で発現した「描いた画が具現化する」能力を使って、当時憧れた登場人物たちと街を守り、物語を改変していくのでした。
劇中世界の敵である「ヴォイド」と戦うために、ナツ子は作画をしていきますが、『風の谷のナウシカ』『超時空要塞マクロス』など、過去の名作アニメへを彷彿とさせるシーン・演出が描かれており、視聴者の間で話題になっています。
本稿では、『全修。』にてパロディされるアニメ演出をまとめてご紹介します!
※随時更新していきます。
作品あらすじ
広瀬ナツ子は、高校卒業後アニメーターとなり才能を開花させ、あっという間に監督デビューを果たす。初監督作品は社会現象になる大ヒット。新進気鋭の天才監督と世間でも評価され、次回作は初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品に決定!
しかし、人を好きになったことがないナツ子は初恋がよくわからず、コンテが描けなくなり映画制作が行き詰る。
そんなある日、コンテ作業中に意識を失い、目が覚めるとそこは、子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界だった。
第1話「始線。」|『風の谷のナウシカ』風の巨人が登場!
『滅びゆく物語』の世界では、敵・ヴォイドを討伐するための精鋭部隊ナインソルジャーが存在します。リーダー的存在である主人公のブレイブとその相棒・ユニオらもその一員で、街を守るために日々戦っているようです。
『全修。』第1話の終盤に、おびただしい数のヴォイドが街へ現れ、ブレイブらが立ち向かいますが圧倒的な数のヴォイドに歯が立ちません。
本来、この戦いでユニオが自らを犠牲にしブレイブらを守る展開になりますが、ナツ子のポケットにあったアニメ用タップ(作画用紙を固定する道具)が彼女に「描け!」と語りかけます。
地平線からやってくる無数の敵を見たナツ子は、この状況にぴったりな"アレ”を描くことを決意。すると光の中から作画机が現れ、彼女は無我夢中で描いていくのでした。
ナツ子が描き上げたのは、なんと『風の谷のナウシカ』に登場する巨神兵風の巨人! 巨人は地平線へ向かって、レーザーを発射しヴォイドを全滅させます。
大きな虫のようなヴォイドたちを焼き払っていくシーンもしっかりとオマージュされていました。
なお、巨人によって中断されましたが、ユニオはブレイブらを守るための自爆魔法を詠唱しており「バル……」と叫んでいたので「これもジブリ作品の有名な呪文なのではないか?」と考察する呟きも散見されました。
1話でオマージュされたと思われる作品
第2話「死守。」では、ご本人登場で「板野サーカス」をオマージュ
あらすじ
ナツ子は最後の街の預言者バオバブ様にナインソルジャーへの加入を打診されるも、ルークと仲違いして決裂。
現実に戻る方法を考えるナツ子だが、映画「滅びゆく物語」の展開で最後の街が再びピンチになることを思い出し、現実に戻れないとしたら死んでも守らなければならないものがあることに気付く…。
ナツ子サーカスで形勢逆転
アーニメーター(ブレイブが名付けた)として活躍したナツ子は、ブレイブと衝突しながらも共に戦うことに。現実に戻れないと知ったナツ子は、『滅びゆく物語』で憧れていた美味いごはんを死守するべくヴォイドに立ち向かいます。
収穫祭の日に大量のヴォイドが飛来し、街の穀物を駄目にしてしまうことをブレイブらに伝え、対策を打つナツ子たち。
当日、敵襲を確認しもう一度巨人を描こうとするナツ子ですが、”新作しか描いてはいけない”とタップに伝えられるのでした。悩んだ末にナツ子がひねり出したのは、ヴォイドの数を超える大量のミサイル! 描き上げたヌルヌル動くミサイルがヴォイドを殲滅するのでした。
この戦闘シーンは、アニメーター板野一郎氏が生み出した演出、通称「板野サーカス」のオマージュになっています。
『伝説巨神イデオン』『超時空要塞マクロス』などで使用された本演出は、ミサイル等の飛行物体の動きをスピーディかつ、迫力たっぷりに表現するもの。
アニメ作品以外にも影響を与えた演出法である「板野サーカス」ですが、第2話のクレジットを見ると「板野サーカスパート 絵コンテ・3DCG監修 板野一郎」の表記が!
なんと『全修。』で描かれた該当シーンは板野氏本人が手掛けていたのです!