
各先生が作品の魅力を語る!今から読む際の注目ポイントは?『誰かこの状況を説明してください! ~契約から始まるウェディング~』原作者:徒然花先生・キャラクター原案:萩原 凛先生・漫画家:木野咲カズラ先生インタビュー
ヴィオラの存在がまさに本作の魅力そのものです
──本作のイラストを描かれる際に、気をつけていることやこだわっていることはありますか?
キャラクター原案・萩原 凛先生(以下、萩原):私にとってこの作品は初めてのライトノベルのお仕事で、毎巻全てにおいて学び、気をつけることばかりだったように思いますが、一つ挙げるとすればドレスデザインでしょうか。
本作の世界はヨーロッパ風でありながら、シンプルなドレスが流行とされているので、フリルなどの華やかな装飾を極力取り入れないように気をつけていました。デザインの際は現代のウェディングドレスを参考にすることが多かったです。
また本作は、一枚のイラストに登場するキャラクター数が多い傾向にあります。サブキャラクターとの交流が楽しいこの作品らしく、場面全体を見ているようなイメージで賑やかなものになっていると思います。
──キャラクター原案を務める萩原 凛先生が思うヴィオラとサーシスの魅力を教えてください。また、特にお気に入りのキャラクターはいますか?
萩原:ヴィオラの魅力は、周囲を巻き込んでしまうほどの、純粋で屈託のない明るい性格だと思います。ヴィオラの存在がまさに本作の魅力そのものです。
サーシスは序盤こそ好感を抱きづらいかもしれませんが、汚名返上のために奔走する姿は意外にも健気で、きっと応援したくなってくると思いますよ。
個人的にお気に入りのキャラクターですが、強いて挙げるとすればユリダリスです。サーシスに振り回されて苦労していそうなところが好きですね。
デザイン的な面ではミモザがお気に入りです。ミモザはデザインの際全くと言っていいほど悩みませんでした。侍女なので服装も髪型も制約がありますが、その中でも元気で可愛らしい雰囲気が出せたのではないかと思っています。
──いまから本作を読むという方に向けて、本作の注目ポイントを教えてください。また、特にお気に入りというポイントなどありますか?
萩原:ヴィオラとサーシス、そしてサーシスの愛人のカレンデュラ。この3人がいざ対面するシーンは、特に大きな見どころだと思います。それぞれどんな反応をするのか、どんな結果になるのか?楽しみにしながら読んでいただきたいです。
またヴィオラやサーシスだけでなく、サブキャラクターの人生が描かれるのも本作の魅力の一つです。
公爵家の使用人たちをはじめ、サーシス所属の騎士団のメンバー、義父母や令嬢たち……続々と登場する個性豊かなキャラクターにも注目してみてください。
本作は常に明るく朗らかな雰囲気で、つらく悲しくなるような展開がありません。元気なときはもちろん、疲れているなと感じたときにも、是非お手に取ってみてください。
誰も傷つかない物語でもあるのが見どころだと思います
──コミカライズを手掛けられている木野咲カズラ先生から見た原作小説の魅力はどういったところにありますか? また、コミカライズでの見どころもあわせて教えてください。
漫画家・木野咲カズラ先生(以下、木野咲):徒然花先生の書かれる原作小説の魅力は、何と言っても気負わず読めて楽しめるところにあると思います! 本作の出だしはいわゆる「ざまぁ系」に属するとは思いますが、誰も傷つかない物語でもあるのが見どころだと思います。ヴィオラ自身に旦那様に対する「ざまぁ」な気持ちは全くなく、読んでいるこちらが勝手にスカッとするんです。
旦那様は、最初はくせ者かと思いますが(笑)読み進めていくうちにお似合いの2人だなと思えるようになると思います。コミカライズがぴったりの作品なので、なるべく原作の魅力が伝わるようにネームにはこだわっています。
──本作のコミカライズを描かれるなかで、特にこだわっていることや特に好きなキャラクターを教えてください。
木野咲:旦那様が最初にやらかしているマイナスからのスタートなので、なるべく原作で描写されている心情をカットせず、2人の心が(主にヴィオラの気持ちが)並ぶところまで丁寧に描こうと心がけてきました。恋愛感情がゼロからのスタートなので、この2人まだくっついてないんだ…と描いていてもびっくりするくらい長い道のりでした(笑)。
個人的に好きなキャラクターは旦那様の彼女として登場するカレンデュラ様です。毒のような華のある女性を描く機会はあまりないので描くのが楽しかったです。自分を曲げずさっぱりしているところも好きです。
──いまから本作を読むという方に向けて、本作の注目ポイントや先生の思う特にお気に入りのポイントを教えてください。
木野咲:ヴィオラがとても楽観的でタフな女の子なので、この子なら大丈夫という安心感があります。それは物語の始めから現在続いている続刊まで変わりません。
ヴィオラの明るい性格が一番のお気に入りです。それは多分読者様も同じではないかと思います。加えてコメディタッチなお話なので気分転換にはぴったりです!
コミカライズは第10巻を迎え、原作の『契約から始まるウェディング』編を一通り描き終えたところです。今から読み始めてくださると先を待たずに一気読みができるのもポイントです!(笑) 原作ではドラマCDも出ているのでぜひ聴いてみてください。
最新刊情報
原作小説最新9巻
誰かこの状況を説明してください!~契約から始まったふたりのその後~ 9
超名門貴族・サーシスと“契約”結婚したヴィオラ。
ウキウキ使用人生活はついに旦那様公認になり、奥様業だって慣れたもの。日々健やかに育つ娘・レティのお世話もバッチリな中、レティの可愛さに旦那様をはじめメロメロになるダメ大人が続出!! 使用人さんたちがレアな一面を垣間見せるなか新たな年を迎えた。
国を挙げての一大イベント・フルールの日の準備に追われつつも、みんなに愛されるレティの誕生日の準備に張り切るヴィオラ。だけど、レティのなぜなぜ期が到来して――?
ネットで話題沸騰! 貧乏令嬢と旦那様の“契約”ウェディング・コメディ第九弾、今回も書き下ろし100ページ超えのサービス満載で登場です!
コミカライズ最新10巻
誰かこの状況を説明してください! ~契約から始まるウェディング~ 10
オーランティア兄妹に捕まってしまったヴィオラ。
使用人さんたちとの猛特訓のおかげで、一旦は窮地を切り抜けるも
怒り心頭の相手はしつこくて!?
そんな中、ヴィオラの救出に向かったサーシスは、ついに王太子との直接対決へ…!
──遊びは終わりだ。覚悟はいいか?
貧乏令嬢と旦那様との“契約”から始まる大人気ウェディング・コメディ、
新たなステージへの第10巻!