
春アニメ『一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる』坂田将吾さん(ゼノス役)×花井美春さん(リリ役)インタビュー|カッコよすぎるゼノスと癒し系ヒロインの魅力とは?
追究していたというゼノスのバリエーション豊かな、引きツッコミ
──先ほど、会話劇という話もありましたが、掛け合いができたのも良かったのではないですか?
坂田:そうですね。一緒に、相手のニュアンスを受け取り合いながら、セリフを投げていくのが楽しかったです。
花井:ギャグのシーンも多いので、そこのちょっとしたニュアンスを相手から受け取れたのは良かったです。
坂田:花井さんも、たまにアドリブを入れてくるんですよ(笑)。
花井:いやいやいやいや! 坂田さんもアドリブ、入れてたじゃないですか!
坂田:入れてたか(笑)。でも、リリのアドリブ、面白いなぁって思いながらやっていました。
──お互いのお芝居のこういうところが良かった、というのはありますか?
坂田:花井さんは、すごく楽しそうにお芝居をされるので、それがいいなぁと思いながら、ゼノスとして真剣に応えていましたね。
花井:ゼノスは、そこまで感情が上下しないですからね(笑)。リリが一方的にいくところを躱しながら受け止めてくれる感じでした。ゼノスって、シュールな笑いというより、感情を出さないからこそ面白いみたいなところが多かった気がするんです。ツッコミが多いんですけど、そのニュアンスも、こういう言い方をするんだ!というのが結構あって。
坂田:そうかもしれないですね。ゼノスならではのツッコミは、求めていたところなので(笑)。まぁ、基本は引きツッコミではあるんですけど。
花井:ぼそっとツッコむんですよね。
──そのバリエーションを考えていたのですね。
坂田:そうですね。時々、ここはもうちょっと行っていいですよというディレクションをいただきながらやっていました。
──では、注目キャラクターについて教えてください。
坂田:悩ましいんですけど、カーミラと三亜人、みんな面白いんですよね。ただ、カーミラはゼノスとサシで会話をすることが多かったんです。結構シリアスな話だったり、逆にカーミラが茶化してきたり。
あと、カーミラはゼノスより年上キャラ?なのかは明かされていませんが、悩み相談とまではいかないけど、話を聞いてくれて、ゼノスが納得する瞬間があったりしたので、カーミラは、個人的に注目してほしいキャラクターです。
花井:私はアフレコで本人(中島由貴さん)にも言ったんですけど、クリシュナさんが大好きで! クリシュナさん、最初に出てきたとき、近衛師団の副師団長ということで、本当に厳格で強くてカッコいい女性だったんですよ。でも、蓋をあけてみたら、なんてかわいらしい人なんだと。
坂田:ポンのコツでしたからね(笑)。
花井:本当に! いろんなところが抜けてて、でもやるときはやるギャップがカッコいいし、かわいいなぁと思いながら見ていました。
──みんなギャップ含めて、ヒロインはみんなかわいいんでしょうね。
花井:そうですね。みんなそれぞれかわいらしさが違うので。
坂田:三亜人も、2バカが含まれているので……(笑)。
──それはリンガ(CV.陽高真白)とレーヴェ(CV.菊池紗矢香)ですかね。
坂田:本当に、ここだけ、会話が通じていないことが多いんですよ(苦笑)。
花井:あははは(笑)。脳筋なんですよね。
──個人的に、追放系のアニメだと、追放した側がキーになることが多いと思っているのですが、ゼノスを追放したアストン(CV.水中雅章)は、いかがでしたか? かなりいい煽り具合だと思ったのですが。
坂田:煽り方はすごかったです。少し先の話になりますけど、本当にリアクションがいちいち面白いところがあったんです。シリアスな部分もあれど、コメディ部分は、いい感じのバランスだったので「やっぱり水中さんは流石だな」と思いながら演じていました。
花井:私はリリ役でもあるので、「このやろ~!」って思っていましたけど(笑)、本当に、ムカムカする演技をされるんですよ。それはすごいなと思いました。回を重ねるごとに、いろんなアストンの表情が見られて、最後まで面白いキャラクターだなと思いました。
──水中さん的にも、面白さは考えていたのでしょうか?
坂田:たぶん考えていたと思いますよ。ぶっ込めるところはぶっこもうとしている感じだったので。
花井:悪役を楽しんで演じてらっしゃる感じはありました。悪役と言っていいのかはわからないですけど(笑)。
坂田:確かにね。ゼノスの元彼みたいなところもあるから……(笑)。
──あれだけゼノスに助けられていたのに気づかないところが、不思議ではありましたけど……。
坂田:本当に!
花井:あそこの取り巻きも、ちょっとポンコツなんですよね……。
──今作は闇ヒーラーの物語というところで、最近、癒やされたこと、もしくはゼノスに治してほしいところはありますか?
坂田:最近、ゲームをやっているんですけど、一昨日くらいに発売されたゲームをやりすぎて、目がめちゃくちゃ充血しているんですよ。だから、ゼノスに目の充血を取ってほしいと、今切実に思ってます。
──ゼノスだったら余裕に治せそうですけどね(笑)。
坂田:確かに。そして同時に、ゲームには癒やされてもいますね。
花井:私はできるなら、身長を伸ばしてほしいです。
──結構、大きな手術にはなりそうですね(笑)。
坂田:ゼノスが整形外科になるのかな?
花井:対価は高そうですね(笑)。
──改めて、アニメを楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。
坂田:ファンタジー世界が好きな方は、絶対に好きな作品だと思いますし、ゼノスがとにかくカッコいいので、そんな主人公を見て、ワクワクしたり憧れたりしてほしいです。あとは、かわいいヒロインたちに癒やされたいという人にもおすすめなので、ぜひ観ていただきたいです。
もちろん本筋のストーリーも面白く、ストーリー構成も素敵なので、観たら絶対に楽しめると思います!
──構成で言うと、第1話から結構トリッキーな始まり方をしますからね。
坂田:そうなんですよ。情報を全部出さない部分があって、これってどういうことだろう?と想像する方向に持っていってるんです。で、それを見ながら推察するのも楽しいかもしれないなと思っています。
第1話でも、このキャラクターって何なんだろう?というのがあったりするので、そこもいい具合の情報の出し方をしていて、それがその後、なんとなくわかったりするので、推理小説みたいな楽しみ方ができるかもしれません。
花井:楽しく生きたい人におすすめのアニメです。最初からワクワクする展開で、見ていて引き込まれるし、次の展開がどんどん気になってくるアニメだと思っています。掛け合いも楽しいし、見た目もかわいいので、ぜひぜひたくさんの方に観ていただけたらと思います!
[文・塚越淳一]
作品概要

あらすじ
闇医者ならぬ闇ヒーラーは怪我を治し、人を癒し、世も正す
「お前最近何もしていないよな、ぶっちゃけもういらないんだ」
冒険者パーティから役立たずと言われ、一枚の金貨を手切れ金に追放された治癒師の青年ゼノス。
貧民の生まれで、自己流の治癒魔法を使うゼノスは治癒師のライセンスも持たない。行く先をなくしたゼノスが路地を歩いていると、腹を刺された瀕死のエルフの少女リリと出会う。
「大丈夫だ、この程度なら助かる」
「あれ、痛くないし傷もない。なんで元通りになってるの!?」
貧民街の外れにある廃墟街にひっそりと開業した治療院を舞台に、無免許天才治癒師による無自覚最強ファンタジーが始まる
キャスト
(C)菱川さかく・SBクリエイティブ/闇ヒーラー製作委員会