
『ウィッチウォッチ』乙木守仁役・鈴木崚汰さんインタビュー|篠原健太先生の世界観が「これでもか!」というほど存分に発揮されている作品。目指すは、国民的アニメに続く“お茶の間の定番”!
2025年4月6日(日)より、MBS/TBS系全国28局ネットにてTVアニメ『ウィッチウォッチ』が放送開始!
『ウィッチウォッチ』は、『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の篠原健太先生が贈るマジカルコメディ。
魔女見習いの若月ニコは、幼馴染であり鬼の力を持つ高校生・乙木守仁(モリヒト)と同居することに。幼い頃から守仁に想いを寄せるニコは、ときめきが止まらない毎日を夢見ていたが、守仁にはある使命が課されていた。それは、彼女を予言された災いから守る「使い魔」としての役目。ニコの魔法が巻き起こす予測不能なトラブルに、年ごろの男女の二人暮らしという環境が加わり、日々は波乱の連続!?
鬼の力を持ったクールな主人公・乙木守仁を演じるのは鈴木崚汰さん。アニメイトタイムズでは、モリヒトの魅力、作品の見どころ、そしてアフレコ現場の裏話まで、たっぷり伺いました。
アニメーションになることで「表情がより豊かに」
ーーまずは『ウィッチウォッチ』との出会いについて教えてください。
乙木守仁役・鈴木崚汰さん(以下、鈴木):『ウィッチウォッチ』という作品自体は知っていたのですが、原作を読んだのはオーディションが最初でした。もともと『SKET DANCE』が大好きで、篠原健太先生の作品には興味があったんです。でも、この仕事をしていると「いつかオーディションが来るかも」と思う一方で、もし落ちたら好きになれなくなりそうで、あえて読まないようにしていた部分もあって……。
いざオーディションのために読んでみると、やっぱり篠原先生の世界観が存分に発揮されていて。コメディも軽快で面白かったです。それだけでなく、ニコが魔女として成長していく過程のコメディ要素と、モリヒトとの恋愛模様が絶妙なバランス感だなと。この作品に関われることが純粋に嬉しかったですね。
ーーオーディションではどんなことを意識したのでしょう?
鈴木:「できるだけ作り込まない」でしょうか。いろいろな方が自分の声を聞く場なので、自分の自然なラインの声でキャラクターにハマるかどうかを見てもらうのが大事だと考えていました。
ただ、モリヒトはクールで硬いイメージがあったので、言葉遣いがふにゃっとしないように、カッチリとした話し方を意識しました。少し硬めに話すことで、彼の落ち着いた雰囲気を出せるのかなと。ちなみにスタジオオーディションのときは、ヴィンテージのデニムを履いて行きました(笑)。篠原先生もヴィンテージ好きな方なので、少しでも気持ちが伝わればいいなと思ったんです。
ーーそのことに篠原先生は気づかれたのでしょうか?
鈴木:オーディションのときには特に触れられませんでしたが、その後「ジャンプフェスタ」で先生にご挨拶した際に、ご自身が育てているデニムを見せてくださって。「ああ、シンパシーを感じるな」と思いました(笑)。
ーー演じる中で、モリヒトとの共通点を感じる部分はありますか?
鈴木:ヴィンテージ以外で言うと、こだわりが強いところです。何か好きなものができると、自分なりのルールをしっかり決めるタイプなんです。僕は血液型がO型で、世間的にはよく大雑把って言われるじゃないですか。でもいわゆるA型っぽいところもあるというか(笑)。
そういうところは近いように思うのですが……ただ、違う部分も多いですね。たとえば、朝コーヒーは入れないし……。モリヒトは鬼艮術の修行も兼ねて、精神的に達観していて、煩悩をそぎ落としているんですよね。恋愛感情も押さえ込んでいたりするし。そこまでストイックにはなれない気がします。食欲にはなかなか勝てません(笑)。
ーー世話焼きな一面は鈴木さん自身にも……?
鈴木:昔は後輩と飲みに行ったり、アドバイスしたりすることもありましたけど、今はもう「自分が楽しければいいや」と思って、ハッピーにやらせてもらっています(笑)。
ただ、現場には川口莉奈さん(若月ニコ役)という後輩がいるので、マイク前で困っていたときは、さりげなく手を差し伸べるくらいのことはしました。
ーー川口さんが「鈴木さんのお芝居がすごすぎる」といったことをおっしゃっていました。アドバイスもとても勉強になったと。
鈴木:恐縮です(笑)。この作品はテンポが速いので、セリフの尺が短いんです。それに対してセリフ量が多いので、いかにボールドにうまく合わせるかが大事になってきます。川口さんが緊張していたこともあり、少しでも参考になればと思って、「今、ボールド(※)がここにあるから、こう合わせるといいよ」といったアドバイスを軽くさせてもらったことはあります。
※ボールド:セリフの尺を吹き出しで表示すること
ーーテンポの良さは本作の魅力のひとつだと思いますが、アニメーションならではの魅力というのは、他にどのようなところで感じられましたか?
鈴木:アニメならではの演出が加わることで、よりセリフが自然に流れるようになっていると感じています。また、表情がより豊かになっているのも魅力じゃないでしょうか。モリヒトは基本的にあの表情というか(笑)、ずっとキリっとしている印象があると思うんです。微妙な表情の変化を楽しめると思うので、そこもアニメならではかなと。