
「音楽というものは劇薬に近い」──アニメ『違国日記』音楽担当・牛尾憲輔さんインタビュー【連載第5回】
ヤマシタトモコさんによる漫画がTVアニメ化。2026年1月4日よりABCテレビ、TOKYO MX、BS朝日にて放送中です。
本作は、人見知りの小説家・高代槙生が、両親を亡くした姪・田汲朝を勢いで引き取り、同居生活をしていく物語。原作は「マンガ大賞2019」で4位、「このマンガがすごい!2024」のオンナ編で5位に選ばれているほか、実写映画化されたことでも話題になりました。
アニメイトタイムズでは本作の魅力に迫るキャスト・スタッフインタビュー連載を実施! 第5回は、音楽担当・牛尾憲輔さんにお話を聞きました。
『違国日記』は話のためにキャラクターが動かされていない
──原作を読んだときの感想を教えてください。
音楽・牛尾憲輔さん(以下、牛尾):お話をいただく前から原作を読んでいたのですが、登場人物たちが地に足をつけていて、話の都合で行動が強制されていないと感じました。詩性の部分でもとてもインスパイアフルな物語で、楽想がとても広がる作品です。
──制作のうえで、監督やスタッフからはどのようなリクエストがありましたか?
牛尾:映像のタッチの説明や雰囲気の打ち合わせがあったなかで、音楽面では生っぽくて実在する楽器の音色にフォーカスしていきたいという方向性を話させていただきました。あとは楽器の編成をシンプルにしようという話も出ましたね。
特に本作は一対一の会話が多いので、アレンジも一対一の二項対立的なものからスタートすることにしたんです。例えば、ピアノとアコギとか、ピアノとヴァイオリンとか。
また、過度に劇的なことはやめようという話もしました。アニメって無音に思えるシーンでも、エアコンや冷蔵庫の音が鳴っていることがあるんです。そういう音を“地の音”と呼んでいるのですが、本作の音楽は“地の音”に寄ったものがいいのではということを、ディスカッションしながら決めていきました。
──確かに、良い意味でドラマチックになりすぎていないという印象を受けました。
牛尾:そう感じてもらえたならよかったです。最初にもお話しましたが、本作は話のためにキャラクターが動かされていないように感じています。あの人たちがあの世界にいたらそうなるであろうとナチュラルに受け止められるのが作品の魅力。ただ、音楽で過度に煽ると、その魅力をかき消しちゃう可能性があって。例えば、悲しいシーンで楽しい曲を流すと印象が大きく変わりますよね。音楽というものは劇薬に近いので、色々とすり合わせられてよかったです。
──ちなみに、最初にどの楽曲を制作しましたか?
牛尾:最初の話し合いの段階でティザービジュアルができあがっていたので、まずはティザー用の曲を2パターン作りました。それが、その先の航路の灯台になった気がしますね。
──楽曲を送ったとき、監督やスタッフの方々からはどのようなリアクションがありましたか?
牛尾:良い反応をいただいていたと思います。特に「こういう感じじゃないです」のような反応はなかったですね。方向性は間違っていないと思ったので、その先もやりたいことをぶつけることができました。















































