
『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第六章 碧い迷宮』土門竜介役・畠中祐さん&京塚みやこ役・村中知さんインタビュー|畠中さんが「やっと僕たちの古代艦長が帰ってきてくれた」と感じたシーンとは?
畠中さんがグッと来た、古代艦長からの一言
──古代に関しては、そんな土門たちを見守る立場を果たそうとしている印象を受けます。おふたりが改めて感じた古代というキャラクターの印象も教えてください。
畠中:やっと僕たちの古代艦長が帰ってきてくれたなと。あるシーンで土門に対して「俺も行く」と言ってくれるのですが、そこはアフレコでもグッとくるものがありました。もしかしたら土門としてだけでなく、畠中としてもグッときていたと思います。ちょっと泣きそうになったくらいです。
どっしり構えて全身で受け止めてくれたといいますか。僕らの世代の気持ちも汲んで、「自分が責任を持つから、最後までお前たちでやってみろ」と言ってくれたといいますか。『宇宙戦艦ヤマト 2205 新たなる旅立ち』の時に心の底からカッコいいなと思った姿が帰ってきた気がして、「おかえり」と言いたくなるくらい好きでした。自分もそういう大人でありたいと思わされましたね。
村中:第一章で雪さんへのプロポーズの練習をしていたことが印象に残っています。艦内のみんなに聞こえてしまっていたのですが、女性に対して最後のところでグッといけない可愛らしいところがあるなと思いますね。もちろん、カッコいい姿も知ってはいるのですが、マイクオンでプロポーズの練習をしちゃう可愛いところが私としては最初でした。
畠中さんがおっしゃった「俺も行く」に関しては、個人的には若干「いや、そこは止めてよ」……となっていました。
畠中:みやこ側からするとそうだよね……。
村中:一方で、これまでも古代艦長は失敗や後悔を繰り返して成長してきた人じゃないですか。そんな古代艦長が、失敗をさせてくれる側に回っている継承の要素も感じました。
──そんな古代艦長を演じる小野大輔さんのお芝居を意識されたり、感じたりする場面はありましたか?
畠中:『ヤマトよ永遠に REBEL3199』になってからは特に小野さんと一緒に収録する機会が多かったので、波動砲を撃つ時の「発射!」のイントネーションをはじめ、色々な場面で背中を見せてもらいました。自分も確かにそれを継承していると感じるところがあって、小野さんに教えてもらったことをその通りにやることで、こんなにも気持ちが高まるものなのかと驚いたことがあります。
いつもは別録りなのですが、実は臨場感を大事にするため敢えて一緒に収録するシーンもあったんです。特に、この第六章で土門と古代艦長が言い合いになるシーンは、めちゃくちゃ臨場感がありました。収録ではもう画を見ずにほとんど隣を向いて掛け合う感じで、すごく楽しかったですね。
村中:私もその現場にいたのですが、邪魔をしてはならないと息を潜めて、おふたり間に流れる空気を壊さないよう視線も下げて拝聴していました。また、その後にみやこの台詞があったので、このぶつかり合いは心して聴いておかねばとも思っていました。
畠中:確かにこのシーンの後、そのままの流れで土門とみやこのひと悶着も収録しましたね。改めて本編を見ると自分でもテンションがおかしいと思うくらいの勢いですが、それを全部お芝居で受け止めてくれたので本当に助かりました。
──デザリアムの面々との関わり方やその印象も大きく変わってきたかと思います。おふたりは今回のデザリアムの面々についてどう考えていますか?
畠中:これまでの過去をやり直そうとしていることは、共感できるところもあって。地球の今後を考えると、本当はそちらを選んだほうがいいのではないかと思う瞬間もあったので、究極の二択ですよね。
僕らの出会いを大切にする、今目の前にあるものを大切にするといくら思っても、過去の地球に降り立った時に、木々が揺れて風が吹いて、その心地良さを知ってしまった。けれどそれは、土門たちは経験できない失われたもの。コスモリバースで復元されたものではない、本当に生きている地球を見てしまった。
それを未来に生きている土門たちが感じてしまうと、きっと守りたくなるし、尊いものだと思ってしまう。土門たちからすると過去に起きた、現代の人たちからするとこれから起きる悲しい出来事を、土門たちがここでなかったことにしたい気持ちは理解できます。だけど、それをすると本来なら生まれるはずだった人が生まれなくなったり、出会うはずだった人と出会わなくなってしまう可能性がある。
僕自身も最初は冷静に考えていられなかったけれど、なかったことになるから良い……なんてことはないんです。土門に寄った考え方になってしまったけど、あそこでひっぱたいてもらったことで、そう思い至りました。
──ガミラスの地球侵攻がなければ、もしかしたら出会わなかった人とかもいたりすると本当に考えさせられてしまいます。
畠中:どんな悲劇的なことがあったとしても、その上で僕らは生きていることを思い知らされます。きっとそれはなくならないし、なくしちゃいけないものなのかなって。そういう難しいことを考えさせられました。
村中:きっと良いとか悪いとかは置いておいて、土門くんと同じように考える人は少なからずいると思います。
畠中:僕もいると思います。やっぱりどんな人にだって、巻き戻してなかったことにしたいと思うことがあるじゃないですか。「これを言って傷つけてしまった」「こんな失敗をするんじゃなかった」とか、そういうことを繰り返してしまう。ただ、それも含めての今ですからね。
村中:私は自分だけが犠牲になるのならやってもいいかなと迷うけれど、今が幸せな人もいるだろうし、それで大勢の人を巻き込むなら迷わず行動には移せないと思います。地球が滅亡するか否かという状態だから出会えた人たちだっているだろうし、真田さん(真田志郎)の言った「不確定要素が多すぎる」という言葉にも納得感があって。土門くんを古代さん、島さん、真田さん、山南さんとで窘めている時に、「私も入れて!」って思いながら止める側の視点でみていたくらいです。
アルフォンやイジドールに関しては、これまでそういう考えで人生を生きてきた人たちじゃないですか。普通に生きてきた人だって覆すのが難しいはずなのに、自分たちの感じた違和感を信じて考えを変えて、一緒に前に進むことを選んでくれた。第六章ではまず、その選択が凄いなと思いました。
──森雪と関わる中で揺れ動いていくアルフォンなんて、もう目が離せませんでした。
畠中:アルフォンは辛そうでしたね……。
村中:大好きです。アルフォン。でも第六章では、地球人とガミラス人とかそういう種族同士だけじゃなくて、地球人同士でも意見が対立してしまったり、共存することの難しさが強く描かれていることも感じました。
──最後に、ヤマトファンへのメッセージをお願いします。
畠中:20代から30代の若い世代へのメッセージとして『宇宙戦艦ヤマト』という作品を届けようとしている気がしています。きっと、現代の新宿にヤマトが現れたことにも意味があると思えるはずです。だからこそ、やっぱり僕らの世代に見てほしい。
何が大切なのかは常に考え続けなきゃならないし、その結果を自分たちの答えにしていかなきゃならない。周りに流されたからではなくて、自分たちの選択をしていく人たちが描かれている感覚もあります。ぜひご覧になっていただけたら嬉しいです。
村中:第六章は戦闘もゴリゴリにあるので、メカ描写が好きな方もきっと楽しんでいただけると思います。また、現代の地球の人たちのことも描かれているので、今の日本や世界を思い出すようなこともあるかもしれません。
フルールや翼(加藤翼)を見ると純粋な心を持つ相手同士なら受け入れあって前に進めるんだけれど、そこに変な情報が入ると対立が生まれたりする。その違和感を感じ取って素直に行動するにはどうすればいいのか、人としてどうするべきなのかを考えさせられる章なので、ぜひ幅広い年齢層の方にご覧になっていただきたいと思います。
[インタビュー・撮影/胃の上心臓]
































