
珍しいくらい“尖っている”主人公を「いったん、信じてください!」──『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』鶴巻瑞佳役・野田朋花さん×川澄桜翔役・黒崎しおりさんインタビュー
アニプレックスとA-1 Pictures / Psyde Kick Studioによる新作オリジナルアニメーション『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』が、2026年7月4日(土)24:00よりTOKYO MX/BS11ほかにて放送されます。
本作の舞台は、サーカスが娯楽の中心として人々の生活に溶け込んでいる、昭和30年代ごろの高度経済成長期真っ只中の日本。天才サーカス少女・鶴巻瑞佳が万年金欠の弱小サーカス団・ひまわりサーカスに、とある事情から協力することになり、物語が動き始めます。
アニメイトタイムズでは、本作の魅力に迫るキャスト・スタッフインタビュー連載を実施。連載の第1回目は鶴巻瑞佳役・野田朋花さんと川澄桜翔役・黒崎しおりさんにお話を聞きました。「もっと人の心を無くしてください」というディレクションの意図とは……!?
瑞佳が思った以上に変わった子で……
──本作への出演が決まったときの心境を振り返っていただければと思います。
鶴巻瑞佳役・野田朋花さん(以下、野田):オーディションに受かったと聞いたとき実感がわかずに「えっ?」と、数秒くらいフリーズしました。その日はずっとふわふわした気持ちで「これって現実なのかなぁ?」と思いながら家まで帰ったことを今でも覚えています。
──オーディションでの手ごたえはありましたか?
野田:(黒崎さんと)いっしょにスタジオオーディションで掛け合いさせていただいたのですが、それがもう本当に楽しくて! だから、手ごたえというより「受かったらきっと楽しいアフレコになるだろうなぁ」という気持ちでした。
川澄桜翔役・黒崎しおりさん(以下、黒崎):私も桜翔役に決まったという連絡がきたときは実感がわかなくて「えっ、うそでしょ」という気持ちでふわふわしていました。そこから時間が経つにつれて「夢じゃないんだ」という気持ちになっていって。気が付いたら、オーディションのときにもらった台本やキャラクターの絵を見返して「改めて、よろしくお願いします!」とお辞儀していました(笑)。
──それくらいうれしかったのですね。
黒崎:はい! 本当にうれしかったです!
──本作のシナリオを読んだときの感想を教えてください。
野田:自分が演じる瑞佳が思った以上に変わった子だったので「この子を演じるんだ……!」ってドキドキしましたし、演じるのが楽しいだろうなとワクワクもしました。実は最初から全話のシナリオをいただいていた訳じゃなくて。アフレコがある度にその該当話数のシナリオを読んでいたんです。なので「あ、今回はこういうお話なんだ」という気持ちで、物語を楽しみながら台本を読んでいました。
黒崎:まず、サーカスが題材というアニメが珍しいと思ったので「どんな作品になるんだろう」と、台本をいただく前から興味がわいていました。第1話の台本をいただいたときは、主人公の瑞佳ちゃんがかなり尖っていたので「おぉ……!」と驚いて(笑)。同時に、桜翔ちゃんを演じる身として瑞佳ちゃんに食らいついていかねばと、改めて気合を入れました。
ちょっとイラっとするかもしれないですが、信じてください!
──先ほどから「変わった子」「尖っている」というお話が出ていますが、改めて、鶴巻瑞佳の紹介をお願いします。
野田:鶴巻瑞佳ちゃんはひまわりサーカスのみんなの前に現れた、身体能力の高い女の子です。サーカスの天才ではあるのですが、サーカスが「嫌い」と言っていて。しかも性格は能天気で、ちょっと空気が読めないんです。
──先んじて第1話の映像を拝見させていただきましたが、これほど空気が読めない感じの子が主人公になるのは、昨今のアニメでは珍しいかもと思いました。
野田:やっぱり思いましたか(笑)。熱血で明るくてまっすぐみたいな、いわゆる主人公っぽい感じとは真逆と言っても過言ではない子だと思っています。アフレコのときから「大丈夫かな」ってスタッフの方々も含めて心配されていたのですが、彼女がどうなっていくのかは、ここからの物語を見て確かめて欲しくて。
黒崎:最初はちょっとイラっとするかもしれないですが、いったん、信じてください!
野田:信じてほしいです!
──物語のなかで彼女がどうなっていくのか、楽しみです! 続いて、川澄桜翔の紹介もお願いします。
黒崎:川澄桜翔ちゃんは瑞佳ちゃんとは対照的に、サーカスに対してすごくひたむきで一途にがんばっている、向上心もある努力家な女の子です。優等生っぽい感じのキャラクターではあるのですが、第2話以降で面白いところもちらほら見えてくるので、そのギャップにも注目していただけたらと思います。
──演じるうえで意識した点を教えてください。
野田:(瑞佳は)空気の読めなさはあるのですが嫌な子にはしたくなかったんです。なのでセリフに悪意を込めないよう常に意識していました。誰かに対してストレートに言葉を伝えるときも“当たり前にそう思ったから言葉にしている”感がなるべく出るようにしていたんです。あと、第1話で「もっと淡々として、みんなに向けて言ってください」「もっと人の心を無くしてください」というディレクションがあったのが印象に残っていて。
黒崎:音響監督さんは毎回「すごいなぁ」「ひどいな、この子は」と言いつつ、OKを出されていたんです(笑)。
野田:「腹立つなぁ(笑)」とも言っていました(笑)。私としては「すみません……」という気持ちもあったのですが、それが瑞佳的には正解という場合が多々あったんです。ときには「そこまでやっていいんですか!?」と思いながら演じるシーンもあったのですが、完成した映像を見ると、瑞佳の発言に対するみんなの反応が面白い感じに仕上がっていて。アニメやお芝居って、自分だけでなく、全体のバランスが大事なんだなと学びました。
──メインキャラクターを演じるのは初めてに近いと思いますが、緊張はされましたか?
野田:本当に何も分からない状態だったこともあって、逆に緊張や不安はあまりなくて。とはいえ、いざ現場に行ってみなさんにお会いしてアフレコが始まるとなったときには、さすがに緊張しました。
黒崎:私はずっとガチガチでした。業界で活躍されている先輩方ばかりというプレッシャーもありましたし、桜翔ちゃんはひまわりサーカスの花形というポジションなので、お芝居でもそれ相応の表現をする必要があって。空中ブランコをしているシーンの息遣いもしっかり気合を入れて演じなければと、毎回ドキドキしていました。
──ご自身のキャリアとは関係なく、桜翔らしく“できる人”として見せないといけないというか。
黒崎:そうですね。中途半端な息遣いや力みが見えてしまうと桜翔ちゃんの魅力が半減してしまうと思ったので、すごく意識していました。
──現場ではどんなディレクションがありましたか?
黒崎:キャラクターについてはわりとストレートな子なので、瑞佳ちゃんほどキャラクターづくりで苦労するようなことはなかったと思います。演じるなかでは、サーカスに対する熱意や芯の部分で、「体育会系の演技をしてください」「弱弱しくならないで」といったディレクションがありました。




























