
話題アニメ『神の雫』『ダイヤのA actⅡ -Second Season-』主題歌をダブル担当! 進化系ミクスチャーユニットSUPER★DRAGONがアニメタイアップに込めた音楽的こだわりに迫る!【インタビュー】
『ダイヤのA』へのリスペクトが生んだ「NUMBER」
──もう1曲の表題曲「NUMBER」はTVアニメ『ダイヤのA actⅡ -Second Season-』のエンディングテーマ。こちらは古川さんがコンセプションおよび作詞・作曲で参加しています。
古川:「Call Me Asap」の制作にも入っていたのですが、こちらは作詞・作曲を含め、よりがっつり関わらせてもらいました。作品サイドからいただいたイメージが「青春」や「熱さ」というもので、いわゆる『熱闘甲子園』的なものだったんですよね。そことSUPER★DRAGONの音楽性の折り合いをどう付けていくかをまず考えた時に、青春感という意味では、自分たちは活動11年目なのですが、ずっと「青春の続き」をやっている感覚があって。俺と玲於は年齢的にも20代後半に差し掛かっていますけど、まだ20代前半の和哉と(柴崎)楽がいるおかげで、ギリまだ「青春」でいけるかなと。
志村:そうだね(笑)。まだいける!
古川:その意味で『ダイヤのA』に登場する高校生たちのような気持ちは、僕らにもまだ微かに残っていると思うので、とにかく熱くなれる楽曲にしたいなと思いました。とはいえ、ただ熱いだけでなく、憂いのようなもの、勝利を掴むまでの葛藤もちゃんと描くべきだなと思って。僕は今回のお話をいただくまで『ダイヤのA』に触れたことが無かったので、制作期間中は『ダイヤのA』の原作コミックをとにかく読み込んで、家だけでなく仕事場にも持ち込んだり、事務所の一室を借りてずっと読んだりしていましたね。
──コメントによると、古川さんは全巻を一気読みする中で何度も号泣したらしいですね。
古川:しましたね。めちゃくちゃ熱いマンガで、そりゃあ人気だわと思いました。女性からの人気も高いという事前情報はいただいていたのですが、キャラクターも立っているし、みんな熱くて泥臭いところはあるけれど、ちゃんとかっこいいところがいいなあと思いました。プラスしてロジカルな部分もあって、人間の描写が細やかですよね。読んでいて共感できるところもたくさんあるし、初期衝動を思い出させてくれる部分もあって、読み終えて「自分も頑張らなきゃな」と改めて思いましたし、いろんな気持ちにさせてもらいました。ピュアに作品を楽しむことができたので、その真っ直ぐな気持ちを曲にして届けようと思いました。
──志村さんは『ダイヤのA』に触れたことは?
志村:学生の時にアニメを観ていたのですが、そこからしばらく離れていて。今回のお話をいただいて全話観ました。自分は漫画ではなくアニメで追っているんですけど、めちゃくちゃ面白いですね。この年になってから観るスポーツ系のアニメや漫画は、学生の時と全然視点が違うことに気付いて。学生の頃はキャラクターを応援する気持ちだとか、「なんでこんなことで落ち込むの?」みたいな、外から見ている側の願望だけで成り立っていた気がするんですけど、今は人間の弱さや脆さ、その時に味わっていた自分の挫折や願望が入り混じった観点で見れることに気付いて。その意味では学生の頃とはまた違った見方で楽しめています。
古川:メンバーの中だと、和哉はもともと『ダイヤのA』のファンだったんですよ。なのでお話をいただいた時もすごく喜んでいて、彼も「この作品の楽曲は真っ直ぐにやるべきだと思う」と言ってくれたので、サビはあえてすごくシンプルにしました。
──作詞はプロデューサーのShinji Miyauchiさん、メンバーの古川さん、松村和哉さん、ジャン海渡さん、作曲はMiyauchiさん、古川さん、ジャンさんの連名になっています。制作は具体的にどう進めたのでしょうか。
古川:まずアニメ用にワンコーラス分を制作したのですが、最初に俺と和哉とジャン(海渡)とプロデューサーのShinjiくん(Shinji Miyauchi)の4人で、フリースタイルみたいな感じでトップライン(主旋律)を作って。それを2日間やって、できたものをパズルみたいに組み立て直しながらワンコーラス分の展開を決めて、制作日にあてていた日程の最後の一日に、みんなで歌詞を書きました。それこそ『ダイヤのA』に登場する景色を入れ込みたかったので、4人で大喜利みたいな感じでネタ出しをしながら、「ここはこうじゃない?」みたいに話し合いながら軸を作って。そのプロセス自体が新鮮で面白かったですね。
──チームプレイそのものじゃないですか。
古川:そうなんですよ。それで言うと、この曲は自分たちとしても珍しいくらい歌割りを細かくしていて、1行ごとに歌うメンバーが変わっていたりするのですが、そこも野球のようなチームプレイを意識しています。で、ワンコーラスが出来上がった後、2番以降の歌詞はほぼ自分が歌詞を書かせてもらいました。ラップ部分は和哉が書いていますけど。
志村:今改めて歌詞を見ても、自分たちに落とし込めるところが多くて。「ここは自分たちのことなんだろうな」というのがすごくわかるんですよね。『ダイヤのA』と自分たちのことをいい具合に合わせて書いてくれているなと思います。
──具体的にそう感じるところを挙げるとすれば?
志村:“俺らは謳い続けてる挑戦者”や“俺らは目指してきた最高傑作”もそうですし、“眠れない朝に書いた渇望は”のところも。結構いろいろありますね。書いたメンバーの思想みたいなものも伝わりますし、きっとこのフレーズはこいつが書いてるんだろうなっていうのがわかるんですよ。BLUE(※SUPER★DRAGONのファンネーム)の皆さんにとっても、この歌詞はこのメンバーから出たんだろうなってわかりやすく見えるような歌詞になっていると思います。
──ちなみに“眠れない朝に書いた渇望は”というフレーズは誰が書いたんですか?
古川:僕です。これは主人公の沢村(栄純)のライバルの降谷(暁)をイメージしたところで。降谷は最初すかしたキャラクターなのかなと思いきや、実は熱い気持ちを持っていてかわいい奴じゃないですか。その降谷が眠れない夜にノートにいろいろ書いているシーンが印象的だったので、それを入れたいなと思って書きました。これは歌詞の全編に言えることですけど、もちろんどのフレーズを読んでも『ダイヤのA』をストレートに感じられるものを狙いつつ、一方で作品を抜きにした自分たちの楽曲として捉えた時も真っ直ぐに届くものにしたくて。僕たちが歌っていても、ファンの方が受け取っても、スッと入っていく。真っ直ぐ伝わるものにするために、頭の中はかなりこねくり回して書きました。いろんなものが詰まっています。
──「帽子のつばを上げる=視界をクリアにして前を向く」という意味合いの“Flip up hat's brim”という印象的なフレーズを含め、SUPER★DRAGONはこれからまだまだやっていく、という意志表明の楽曲にも感じました。
古川:そうですね。この楽曲が生まれたことを含め『ダイヤのA』との巡り合わせはすごく良い経験だったなと思います。
──曲調としては爽快かつどこかセンチメンタルな雰囲気もありますが、サウンド面でこだわったポイントはありますか?
古川:アニメのタイアップで真っ直ぐな曲にしたいということで、自分が中高生の頃に聴いていたJ-ROCKの要素は大事にしたいなと思っていました。とはいえ、ただのJ-ROCKや今どきのJ-POPっぽいサウンドをやるのは、スパドラの音楽性的にちょっと違うなと思ったので、「J-ROCK 2.0」を作るみたいな気持ちで作りました。サウンド的には海外のインディーロック、例えばブリーチャーズとかの要素は結構意識しましたね。日本のロックシーンでも、ミックスのバランスやアレンジの方向性を含め、それ系の音をやっている人が案外いないんですよ。もちろんアニメとJ-ROCKの歴史に対するリスペクトもありつつ、そのうえでオルタナティブなものをちゃんと込めたつもりです。
──それはすごく感じました。アニメ作品やSUPER★DRAGONらしさだけでなく、新しいものを提示するっていう。
古川:和哉のラップもそうですけど、ともかく熱さみたいなものが自分たちらしさになるのかなと思って。僕らはミクスチャーユニットと名乗っていますけど、まさに新しい混ぜ方をできた気がしています。それがもっと伝わっていけば面白いなと思いますし、伝わらなかったとしても、この楽曲はいろんな人にストレートに届く力を持っているのかなと思います。
──ちなみにSUPER★DRAGONはメンバー9人ですが、自分たちが野球をやるとしたら、どのポジションが適していると思いますか?
志村:僕は外野だと思います。自分はあまり繊細なタイプではないんですよ。外野も前進・後退はありますけど、内野手は相手の打者の打つ・打たないとか細かい動きを感じることも大切だと思うので、自分にはあまり向いていないのかなと思って。必死に走って食らいつくのが向いているタイプなので、外野ですね。
古川:俺、野球あんまり詳しくないんだよなあ……(笑)。
志村:毅は何だろうなあ……いくつか思い浮かぶポジションがあるんですよ。彼はキャッチャーみたいなこともできるし、それこそピッチャーみたいにボールを投げることもできるので。その意味ではバッテリーのポジションが向いているのかなって思いますね。もう一人、ジャンというメンバーがいるのですが、その二人でバッテリーを組んでいる感じ。お互いがどちらのポジションもやっているみたいな。僕のイメージですけど。
古川:それ、かっこいいかもしれない(笑)。
志村:気に入ったみたいで良かった(笑)。
古川:自分は中学時代、サッカー部だったんですけど、3年間ずっとベンチを温めていたんですよ。あまり引っ張れるようなポジションでもなかったし、フィジカル的にも技術的にも大したことなかったので、スポーツマン時代はあまりいい思い出がなくて。でも、SUPER★DRAGONの活動が始まって、スポーツではないけどチームプレイではあるし、メンバーの中では年上というのもあって、割と責任を背負う立場を請け負うことが多くて。自分が心配性なところもあって、そういう部分を率先してやる方なんですよね。
──その意味ではチーム全体を見渡すことが大切なキャッチャー気質なのかもしれないですね。また、「NUMBER」はMVも青春感が詰まっていますよね。かつての学友が久しぶりに集まって学校を訪れるような映像に仕上がっていて。
古川:撮影も楽しかったですね。群像劇というか青春映画みたいなタッチにしたいなと思って。先ほどもお話ししましたけど、今回は熱さだけでなく憂いも感じられるものにしたかったので、葛藤の部分はMVにより出ているかもしれないです。この楽曲を映像作品にするのであれば、それこそ学生服を着るみたいなパターンもあったと思うんですけど、そこは避けたかったんですよね。「学校」や「田舎」という絵は何となく浮かんでいたんですけど、自分たちは今、学生ではないので、むしろOBをやる方がリアルでいいんじゃないかなと。
志村:彪馬が車の運転をして、僕がそれに乗っているシーンがあったんですけど、僕らは基本的に楽しいことが大好きなので、車中でもくだらないことを話していたりとか、後ろから追ってきているカメラの車を「振り切れ!」とか言っていて(笑)。でも、そうやって僕らが自然体で楽しんでいるカットを使ってくれているので、OBだけど学生の頃の楽しさは忘れていない感じが出せたと思います。いいMVになりました。
──ちなみにお二人は今、青春の最中にいると感じていますか?
志村:どうだろう? でも、青春しているとは思いますよ。
古川:青春させてもらっています、本当に。この11年の間、環境も私生活も、いろんなことが変わっていますけど、この9人で過ごしている感じは「大丈夫かな?」と思うくらい変わっていない現状もあって。
志村:アハハ(笑)。
古川:もちろん変化は絶対あるんですけど、特殊な職業ですし、特殊な関係性なので、そこならではだなとは思いつつ。それを支えてくれているBLUEのおかげでもあるので、ずっと続きをやっている感じはありますね。
──このままずっとSUPER★DRAGONとしての青春を続けていきたい気持ちはある?
古川:そうですね。体にガタが来ない限りは。
志村:急に青くなくなったな、この青春(笑)。
[文・北野創/撮影・MoA]
「Call Me Asap / NUMBER」
【発売日】2026年7月15日
【価格】1,650円(税込)
【収録内容】
M1. Call Me Asap
M2. NUMBER
M3. After the summer night
公式サイト:https://super-dragon.jp/
公式X:@Supdra_staff


































