
『天幕のジャードゥーガル』第5話「蛇のまだらは外側に 人のまだらは内側に」を振り返り|シタラとドレゲネ、薄れゆく憎しみと笑顔がふたりを結びつける
2026年7月4日(土)より放送がスタートしたTVアニメ『天幕のジャードゥーガル』。トマトスープ先生による人気漫画を原作に、総監督・山田尚子さん、監督・Abel Gongoraさん、アニメーション制作・サイエンスSARUという豪華スタッフで描かれる歴史ドラマです。
ソルコクタニの命を受け、密偵としてチャガタイのもとへ向かったシタラ。オゴタイの第六妃・ドレゲネとの出会いを通して、物語は大きく動き始めました。とあるシーンでシタラが見せた笑顔は、ドレゲネの心を動かし、新たな関係を築くきっかけとなります。第5話「蛇のまだらは外側に 人のまだらは内側に」を振り返ります。
ソルコクタニの命を受け、作戦開始
ソルコクタニの密命を受けたシタラは、第二皇子・チャガタイの動向を探るため密偵として動き始めます。その道中で出会ったのは、ペルシアから連れてこられた他の奴隷たち。彼女たちはモンゴルで家族を築き、新たな人生を歩み始めていました。
故郷を奪われた人々が、それでも新しい土地で生活を続けていく。その姿に、シタラも一瞬感心したように見えます。しかし、それでも彼女はモンゴルへの憎しみを忘れることはできません。
第4話では、シタラがモンゴルでの暮らしに「慣れ」つつあることが描かれていました。今回はさらに、同じ境遇の奴隷たちが新たな生活を受け入れている様子が描かれたことで、「人は環境に順応していく」というテーマが、より色濃く浮かび上がっています。
一方、シタラは第4話で拾った「ジャダ石」を持っていたことから盗人と誤解され、オゴタイ家のウルスへ連行されることに。そこで石が盗まれたと激昂するドレゲネと出会い、物語は大きく動き始めるのでした。
チャガタイの前で見せた、シタラの笑顔
ジャダ石を盗んだ疑いは晴れ、ドレゲネのもとから釈放されたシタラ。しかしその直後、運悪く帰宅したチャガタイやオゴタイの一行と鉢合わせてしまいます。
見知らぬ人物がウルスにいることを不審に思われ、シタラは再び取り囲まれることに。咄嗟に「ドレゲネ様の奴隷です」と嘘をついてその場を切り抜けようとしますが、運悪く、その会話はすぐ近くにいたドレゲネ本人にも聞かれていました。さらに、チャガタイはシタラの故郷であるペルシアを見下すかのような言葉を投げかけます。
しかし、シタラは怒りを露わにすることはありませんでした。彼女は静かに微笑み、「あなたには分からない」と諭すように語りかけます。大きな喪失を経験し、異国の文化の中で生き続けてきたシタラ。彼女自身、モンゴルへの憎しみの輪郭が少しずつ滲んでいくことを感じています。しかし、その微笑みは決して諦めのものではないでしょう。
煮えたぎるような怒りと凍てつくような冷たさが同時に伝わってくるような、静かな笑顔。その複雑な表情は視聴者だけでなく、ドレゲネの心にも何かを伝えたようです。
ドレゲネとの共鳴
シタラの笑顔を見たドレゲネは、人々の前に姿を現します。そして、「この奴隷にオゴタイを殺すよう命じた」と、自ら嘘を重ねることでシタラを窮地から救い出しました。
天幕へ連れ帰ったドレゲネは、「あなたの笑顔が気に入った」と語ります。ドレゲネもまた、モンゴルを憎んでいたのです。シタラと同じく、その憎しみは時間とともに少しずつ薄れ、かつて抱いていた激しい感情は失われていく。だからこそ、シタラの笑顔に心を動かされたのでしょう。
奴隷と皇妃という決して交わるはずのなかったふたり。ドレゲネの過去には一体何があったのでしょうか。
[文/タイラ]
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作品概要
あらすじ
復讐の絆で結ばれた二人が、地上最強の帝国に嵐を起こす――。
母を亡くし、故郷からも遠く引き離された幼い少女・シタラは、
学者一家の心優しい奥方・ファーティマに拾われる。
「勉強して賢くなれば、どんなに困ったことが起きたって何をすれば一番いいのかわかるんだ」――
ファーティマの息子・ムハンマドの言葉に心を揺さぶられたシタラは、
"知"の可能性と大切さを知り、教養を深めていく。
いつの日にか、ムハンマドに追いつくことを夢見て……。
その頃、皇帝チンギス・カンによる地上最強の「モンゴル帝国」が日に日に勢力を拡大していた。
その歴史のうねりは、ついにシタラの住む街をも巻き込んでいく。
帝国の第四皇子トルイによってすべてを奪われ捕虜となったシタラは、
ただ一つ残った“知恵”を駆使して王族に取り入り、帝国を内側から崩壊させようと決意する。
奥方から受け継いだ"ファーティマ"を名乗って。
心に復讐の炎を宿しつつ、表向きは帝国に仕える身となったシタラはある日、第三皇子オゴタイの第六妃ドレゲネと運命的な出逢いを果たす。彼女もまた壮絶な過去を抱え、心の内に帝国への深い恨みを秘めていた。
シタラとドレゲネ。
出逢うはずのなかった二人が手を取り合うとき、運命が大きく動き始める
キャスト
(C)トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会
































