
たい焼きはカウントしてええんかな?——バイトして、少しだけ人間に近づいた気がした第5話|『さよならララ』でララが食べた魚の数を最終回まで数えてみます!【考察・レビュー】
2026年7月より放送開始した、アニメスタジオ・キネマシトラス15周年を記念したTVアニメ『さよならララ』。
筆者がグッと来てしまったので、本企画では、"ララが食べた魚"を数えてみてしまっています。第5話では、ララと茉里がアルバイトに挑戦! 大好きなケーキ屋さんで、人間社会の洗礼を受けることになりました。
第5話では、サブタイトルの時点でケーキを食うことが確定しており、「もう魚は食わねえんだな」と半ば諦めていたところ、バイトしたり、ほぼ魚料理であるたい焼き、さらには姉のリサが登場したり、盛り沢山な回でした。そして、ようやく彼女自身の口から「人間をもっと知りたい」という言葉も飛び出します。
アルバイトを通して、少しずつ人間社会へ接近していくララ。失敗して、許されて、働く。そんな日々は、彼女の「本当の愛」探しにどんな変化をもたらすのでしょうか。そして、たい焼きは魚カウントに含まれるのか!?
「プリモク」で始まる、お仕事アニメ
第5話では、ララと茉里がアルバイト探しをスタート! ララは壊してしまった窓の修理代を稼ぐため、そして王子様との出会いを求めるためのアルバイトです。まさかの「プリモク(プリンス目的)」というわけ。一方の茉里は、新型のワイヤレスイヤホンをゲットするために職探し。こうして、ふたりのアルバイト生活が始まりました。
……しかし、面接は連戦連敗。茉里は「時給が高くて、週1勤務できるところ」という、なんとも身勝手な条件ですし、ララは自己紹介で「プリンセスです」と名乗り、特技として「ヒトデの見分け方」を披露しようとする始末。そりゃ採用されません。
ふと思いましたが、「職探し」と「パートナー探し」ってなんだか似ていますよね。条件を並べて理想を追い求めることもあれば、「なんかここだ」とフィーリングで決まることもある。一見まったく別のようでいて、本当の愛を探すララがやっていることと、それほど変わらないようにも感じました。茉里の父も「仕事はごまんとある。ふたりにぴったりの仕事がある」と話していましたが、どちらの意味でもその通りです。
数多の面接に落ちた後、ふたりが働くことになったのは、お城のようなケーキ屋さん。こうして『さよならララ』のお仕事アニメ編がスタートしました。企画的には、「魚屋行けや」と思ったりもしました。
#さよならララ 第5話登場のチーズケーキの店 アンデケン🍰
— 滋賀ロケーションオフィス (@ShigaLocation) August 4, 2026
桃のケーキも美味しそうでしたが店名のとおりチーズケーキも絶品です😋ぜひ食べてみてくださいね🍴 https://t.co/FkjEgjiila pic.twitter.com/FlPXgMeMY2
人間は、失敗してもいいらしい
ケーキを作れると思っていたララを待っていたのは、まさかの大量の洗い物。とにかく巨大なケーキ屋さんらしく、次から次へとお皿や器具が運ばれてきます。「仕事は拷問」と店長に言われるだけあって、なかなかハードです。
ララは文句を言いつつも、少しづつ様々な仕事を任せてもらえるようになっていく。それにつれて、彼女もやりがいを掴み始め、「パティシエ然」とした表情を見せてくれました。お仕事アニメの醍醐味である、「やりがい掴み」を本作で見られるとは。ここ滋賀で人間として生きると決めたララですが、人間社会、生活から分け離すことができない「働く」を堪能しているようです。
しかし、ララは本来の目的である「王子様探し」が全く進んでないことを気にしている。「大きな仕事」を担当し、早く窓代を稼いで終わりたい。焦る気持ちでミスもしてしまい、ララは辞める決意までしてしまいます。
ここで注目したいのは、ララがそのミスを皆に謝るシーン。ララが大真面目に謝る一方、バイト先のみんなは「切り替えていこう」という空気だったことです。誰だって失敗する。誰かが助けてくれる。そして、もう一度やり直せる。私たちの生きる世界では、「ある程度のミスは挽回すればよい」と切り替えるものですよね。ララにとっては、この「当たり前」が当たり前ではないのかもしれない。
彼女は、自らの選択によって人魚の世界を崩壊させてしまったプリンセスです。だからこそ、「もう失敗できない」という思いを誰よりも強く抱えているはず。それだけに、人間たちの「失敗しても大丈夫」という感覚は、またひとつ彼女の価値観を揺さぶる出来事だったように思います。もちろん、力を持つ人魚のプリンセスと我々を同じようには語れません。ただ、「本当の愛」を探すうえで、唯一のプリンセスとして、唯一の答えだけを求め続ける姿勢は、かえって障壁となる予感もする。
何度も失敗し、訂正し、変化することができる。そんな、人間の愚鈍であって、可愛らしさのある性質をララは獲得していくのでしょうか?
今日のところは、バイトを辞めない
店長たちから許されて、歓迎会まで開いてもらったララ。茉里との帰りの電車で、改めて「人間を知りたい」と打ち明けます。これまでも、人間社会でさまざまな出来事を経験してきたララですが、自分の言葉で「人間を知りたい」と口にしたのは、意外にも今回が初めてだったように思います。本作で描かれてきたララは基本のほほんとしており、安易に「気づき・成長」を描こうとしていないようにも見えます。
のほほんとした彼女が、人間たちと過ごす中で少しずつ何かを受け取っていく。その歩みが、とても丁寧です。制作陣の「じっくり行くぞ」という気概が感じられますね。
最後には、「今日のところはバイト辞めない!」と笑うララ。人間だなぁ。「まあ今日は楽しかったから、それでイイか!」って、何度も思ったことあるよ。そして、身体も、心も人間に接近していく中で、ついに姉のリサと対面することに……。
#さよならララ 5話で作った2Dでは“お札”が1番お気に入りです!#さよならララ #さよララ感想会 pic.twitter.com/pt57m8lXT3
— 山口真生 (@_YMGC_MAI_) August 2, 2026
今週の魚食カウント!:たい焼きとリサが登場!
とても良いエピソードでしたが、バイトに明け暮れて、魚食わないんだろうな……と思っていたら、なんとララがたい焼きを購入! これを鯛ということにして、企画が続行できると、安堵していたらララの姉・リサも登場。
しかし、感動の再会とはなりませんでした。「人魚と人間が結ばれることはありえない」と断言し、茉里に対して「あの娘はいらない」と不穏な言葉を投げかけます。茉里たちの危険を察知したララは、急いでその場を飛び出すのですが……たい焼き、めっちゃ地面に置いてってるー。頼むから食ってくれ。そのうえ、ララの心に呼応するように琵琶湖上空に浮かぶ謎のオブジェがついに動き出し、リサと行動していたコータが押し潰されるという衝撃の展開に。
🧜♀️⁺‧┈#さよならララ キャラクター ┈‧⁺ 🐚
— TVアニメ『さよならララ』公式✨2026年7月より放送・配信中! (@Goodbye_Lara) August 2, 2026
リサ(CV:#津田美波)
「人魚と人間が、愛し合うなんて……できるわけ、ないの……」
「絶対に」 pic.twitter.com/YE58yp4cZO
アルバイトを通して人間社会を知るという、穏やかなエピソードを描きながら、物語もぐんぐんドライブしていった第5話。今週もカウントは4匹のまま! たい焼きの判定については、編集と協議しつつ、とりあえず、ララが魚を食ってくれることを切に願いましょう。
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作品情報
あらすじ
海の王である父と、姉たちに愛されて、すくすくと育ちました。
ある日、ララは地上に生きる人間の王子に恋をしてしまいます。
それは人魚たちの世界では許されぬ、禁じられた恋でした。
それでもララは地上へ旅立ちます。
魔女グレイスにもらった薬を飲み、人間の姿になったのです。
しかしそれは、”本当の愛”を見つけなければ、
泡となって消えてしまう禁忌の薬でした。
人魚のプリンセスでありながら、人間との愛を望んだララ。
けれど———その願いは叶わず、泡となって海へ消えてしまうのでした。
それから200年。
長い時を経て、人魚姫ララは琵琶湖に蘇る。
今度こそ“本当の愛”を見つけるために———
キャスト
(C)キネマシトラス/「さよならララ」製作委員会





























