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音楽

【8月15日】「カゲロウデイズ」僕たちがいつまでも「実によく在る夏の日」から抜け出したくない理由【8月14日】
「カゲロウデイズ」は曲も良い
様々な解釈、考察が可能な余白を持たせながら、ひとつの物語として満腹感を感じるエピソードが広がる「カゲロウデイズ」。二人のその後、そして陽炎はなんだったのか……我々は与えられた情報から多くの想像、妄想をして仲間内で盛り上がる日々を送りました。
しかしオリジナルの「カゲロウデイズ」は小説ではなく楽曲です。曲がまたカッコよくて“良い”んです。
耳触り良く歪んだカッティングギターを経てズシンと響くベースの音。印象的なイントロをくぐればエレクトリックなサウンドも加わり不穏な雰囲気と喧騒感が漂います。
無垢な初音ミクの歌声がバンドサウンドに溶け、その自然さもやけに心をざわつかせるひとつの要因かもしれません。
衝撃が待ち受けるサビには急展開を告げる転調も。しかしそこから二番のAメロに至るまでにスッと、しかしやや強引に元の調に帰ってくる……まるでループを意識づけさせるかのよう。
曲だけを聴いてもカッコいい。歌詞まで読み込んだらもっと面白い。何重にも積み重ねられたじんさんによる仕掛けが曲と出会うたびに機能する「カゲロウデイズ」。同じハズなのに同じではない、そんな不思議な魅力を感じるのです。
「カゲロウデイズ」から離れたくない
じんわりと滲む郷愁と、つんざくように胸に刻まれるミクの声。「カゲロウデイズ」があるから夏が好きで、だから夏は嫌いなんだ。そう思う同志がきっと、蝉の鳴くこの時期に陽炎を見るのでしょう。
今年も夏がやってきて、今年もあの日がやってきます。一度で終わらないループを楽しむなんて少年と少女からしたら不躾極まりないのかもしれません。しかし私たちは何度も何度も「カゲロウデイズ」を楽しむほかありません。あの日見た陽炎は今も、そしてこれからも我々のもとから離れてくれないのです。
【文:西澤駿太郎】




























