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- 万木サエ
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8月7日についに公開された実写映画『ブルーロック』。7月から話題作が相次ぐ中で迎えた公開となりましたが、公開直後に観た人の反響を呼び「Filmarks」の初日満足度で第1位を獲得! ラージフォーマット上映や応援上映が決定したりと、勢い止まらず。
昨今、入場特典をつけてリピートしてもらう作品が多く見られますが(これはこれでファンにとって嬉しいもの!)、本作は作品の評判とファンの愛だけで動員数を獲得しているところも“エゴい”ポイントです。
大人気コンテンツの実写化に、当初は正直賛否ありました。原作への愛、キャラクターへの愛が深ければ深いほど、実写化への抵抗はあるもの。私もかつては抵抗があったので気持ちはとてもわかります! けれどいろんな方のレビューでも見られるように、原作ファンの方でも納得のいく作品になっていると思います。ちゃんと『ブルーロック』への愛を持って製作されていることが伝わってくるので、観るか迷っている原作ファンの方にもぜひ見ていただきたい! その思いを持って、本記事では映画の見どころとレビューを語らせていただきます。
原作ファンにとって一番気になるストーリーの改変。それが本作においてはほとんどなく、原作に忠実。約2時間という尺に合わせるためにカットされたシーンはあるものの、『潔世一の物語』として抑えるべきところを抑えていて、原作へのリスペクトを感じました。
原作を読んでいなくてもストーリーがわかる脚本になっていたので、この映画で『ブルーロック』を知ったキャストのファンの方でも十分に楽しめるところも良かったと思います。
あるインタビューでプロデューサーの方が、金城先生とノ村先生には脚本から関わってもらったと話していました。先生たちがこだわったのは「仲良し青春映画」にしないこと。ブルーロックは隔離空間で選手たちが凌ぎを削り世界一のストライカーを目指す物語。そのデスゲーム感やひりつく空気もしっかりと感じられ、展開を知っていても最後までハラハラしながら楽しむことができました。
キャスティングに定評のあるCREDEUSの製作ということもあり実写化が決定した頃から期待していましたが、キャストが解禁されビジュアルが出た時はキャラクターの再現度の高さに驚きました。彼らが動いたらどうなるのだろうとさらに期待が増し、その後にPVを見た時の高揚感を今でも覚えています。
スクリーンで観て感じたのは、リアルを追求したキャラクター作り。“『ブルーロック』のキャラクターが実在したらこういう感じ”の正解を叩きだしたのでは、という印象でした。キャラクターがひと目でわかるように髪型や色は実際にいても不自然のない程度に再現され、メイクも作り込み過ぎずに化粧ッ気のないところが“サッカー少年”のリアルさを感じられました。
それにプラスして、表情、雰囲気、声色では原作愛を感じられる作り込みがされていて、どのキャストさんもハマり役でした。主人公・潔世一役の高橋文哉さんは、普段あんなにキラキラしているのに、一変してこの映画の中では素朴なごくごく普通の高校生さを演出している。役者の方の雰囲気作りの凄さを実感します。
舞台挨拶で監督が話されていましたが、本作のようなサッカーを扱う作品が約30年ぶりとのこと。それほどにサッカー作品を作り上げるのは難しいのだと思います。それが本作ではキャストが“ちゃんと”サッカーをしている。
キャストもサッカー経験者やスポーツ経験のある方を起用し、1年半もの時間をかけて技術を身につけていることから、サッカーシーンをリアルに描きたい製作陣のこだわりが感じられますし、キャストの額から流れる汗もリアリティを増していました。
潔の進化に欠かせないライバルたちも印象的でした。
“青い監獄”に来て初めての課題「鬼ごっこ」では、日本サッカー界の宝・吉良涼介の爽やかなイケメンのイメージが壊れていく様を倉悠貴さんが絶妙に演じていましたし、まだストライカーとして未熟な潔の前に立ちはだかる馬狼照英の圧倒的強者感を、体格とビジュアルからも演出していた東啓介さん。
最後に玲王ファンとして少し書かせていただくと、私は綱啓永さんが御影玲王を演じると発表されたとき「ぴったり!」と思っていました。綱さんのいるだけで場を明るくするような、周りを笑顔にするような振る舞いは、玲王と似ているなと感じています。ビジュアル解禁時は「マロ眉じゃない……」という声も見られましたが、考えてみればあんなマロ眉が似合うイケメンは2次元の中だけでしか成立しませんよね(笑)
本作では凪と玲王の関係性はほぼ描かれていないのですが、それでも綱さんとKさんが、凪と玲王が“青い監獄”に来るまでにどういう時間を過ごしてきたかを理解し、彼らの距離感・空気感をしっかり演じてくれていたのでファンとしてとても嬉しかったです。金城先生がマストで入れるよう希望したという食堂でのおんぶのシーンにも歓喜! 『ブルーロック』初見の人は、なぜ高校生男子がおんぶ?と思うかもしれませんが、この二人には無くてはならないシーン。スクリーンで見られて大変満足です。