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- 藤崎萌恵
- 大阪府在住のライター。小説、漫画、アニメ、映画など“好き”を追い続ける。

青山剛昌先生が描く推理漫画『名探偵コナン』は、週刊少年サンデーにて1994年より連載中。黒ずくめの組織によって体が幼児化した高校生探偵・工藤新一が、正体を隠して「江戸川コナン」と名乗り、組織の動向を探りながら数々の事件を解決に導く大人気作品です。
宮野明美は灰原 哀(=宮野志保)の姉。黒ずくめの組織の末端構成員でコードネームはなく、「広田雅美」の偽名を使っていました。
本稿では、そんな宮野明美の情報をまとめてご紹介。赤井秀一との関係をはじめ、重要回や注目関連エピソードなど一挙に解説していきます。
※本稿は『名探偵コナン』のネタバレを含みます。
灰原 哀(=宮野志保)の姉。黒ずくめの組織の末端構成員でコードネームはなく、任務では「広田雅美」の偽名を使っていました。もともとは監視付きとはいえ日本で普通の生活をしていましたが、妹の志保を組織から抜けさせるために組織の仕事に手を染めます。
両親が組織の研究所で事故死したため、志保にとって明美はたったひとりの家族でしたが、めったに会えなかったといいます。明美は自分を心配する志保に「いいかげん薬なんか作ってないで恋人の一人でも作りなさいよ! お姉ちゃんは大丈夫だから…」と気丈に振る舞っていました。
明美は志保と共に組織を抜けるため、交換条件として出された10億円強奪計画を実行。計画を成し遂げますが、ジンに約束を反故にされて殺害されてしまいます。
「広田雅美」と名乗っていた彼女が死に際に遺した情報により、コナンは組織の存在を知ることに。この事件は志保が組織を抜けるきっかけにもなりました。
明美の妹・宮野志保は、元黒ずくめの組織の科学者で、コードネームは「シェリー」。組織で天才科学者として重用され、組織の管理下でAPTX4869の研究を続けていました。
しかし、試作段階の薬を勝手に人間に投与し、姉の明美を殺害して理由すら教えない組織に歯向かって研究を中断。研究所のガス室に拘束されるも、死を覚悟して飲んだAPTX4869の効果により体が幼児化し、小さなダストシュートから脱出することに成功します。
工藤新一が幼児化していると推察していた志保は、新一なら自分の境遇を理解してくれると考えて彼を頼りに逃げ延びて、倒れていたところを阿笠博士に保護されました。現在は阿笠博士の庇護のもと「灰原 哀」として生活しながら、APTX4869の解毒薬の研究を進めています。優しかった姉のいない寂しさに襲われながら、毛利 蘭に姉の姿を重ねることも。
組織の匂いを感じ取る灰原は、姉からも事件前には組織の匂いを感じ取っていたと発言。また、コナンから聞いた話で赤井秀一に興味を持ち、彼に会ってみたいと口にしていますが、明美が消される原因となった赤井を会わせるわけにはいかないため、コナンは言葉を濁しています。
明美と志保の母親。黒ずくめの組織内で「ヘルエンジェル(地獄に堕ちた天使)」の異名を持つ科学者で、開発中のAPTX4869に願いを込めて「銀の弾丸」と呼んでいました。志保が生まれてすぐ、夫の宮野厚司とともに火災事故で亡くなったといいます。
ベルモットの発言から、エレーナは赤井メアリーの妹であることが判明。つまり、宮野姉妹(宮野明美、宮野志保)と赤井3兄妹(赤井秀一、羽田秀𠮷、世良真純)は、いとこ同士ということになります。
明美と志保の父親。組織の科学者。学界から「マッドサイエンティスト」と呼称されるも、発明品の発表会で面識があった阿笠博士は気さくな人物だったと評しています。
30年前に厚司は白鳩製薬の薬の開発チームに入りましたが、倒産したため妻のエレーナとともに町医者を開業。宮野医院を経営する傍ら研究を続けていましたが、誘いを受けて烏丸グループがスポンサーを務める研究所へ。
烏丸グループの悪い噂を聞いていた厚司は、誘いの話を断るつもりでしたが、エレーナの後押しで共に研究所に移りAPTX4869の開発を進めていました。
FBI捜査官の赤井秀一。かつて黒ずくめの組織への潜入捜査のため事故を装って「諸星 大」の偽名で明美に近づき、親しくなって恋人同士に。もともとFBIのジョディ捜査官と交際していた赤井ですが、同時に2人を愛せないとしてジョディには別れを告げています。そして、明美の妹・志保の周りにいる人間とコネクションをもち、組織の内部に潜入。
赤井は組織内で認められて「ライ」のコードネームを与えられ、ついに組織の幹部であるジンとの共同任務にこぎつけたため、FBIはジンの捕獲作戦を決行。しかし、FBIのキャメル捜査官の失態により計画は失敗し、赤井の正体が露見。彼はやむを得ず明美と志保を残して組織を抜けることに。
NOCである赤井と関係を持った明美を消すため、組織は10億円強奪という無謀な仕事を持ちかけたというわけです。彼女はこれを成し遂げますが、組織は任務失敗を理由に始末するつもりだったのでしょう。
明美は赤井がFBI捜査官であることを見抜いており、彼に利用されていることを知りながらも離れずに想いを寄せていました。彼女は10億円強奪実行の前日、赤井に想いを告げるメールを送っています。
「大君…もしもこれで組織から抜けることができたら 今度は本当に彼氏として付き合ってくれますか? 明美」
今も残るそのメールを見つめる赤井。メッセージの下には「P.S.」の文字が。FBI捜査官のジェイムズは、恋人をなくしてからの赤井は心を閉ざす傾向にあると発言していました。
現在、「沖矢 昴」として正体を隠しながら工藤邸に潜伏する赤井は、明美の妹である灰原を密かに警護しています。
原作初登場回:コミック2巻FILE.4~7「奇妙な人捜し殺人事件」
〈TVアニメシリーズ&原作〉
| 話数 | アニメタイトル | 原作巻数 |
|---|---|---|
| 第128話 | 「黒の組織10億円強奪事件」 広田雅美=宮野明美が組織の情報をコナンに残す |
アニメオリジナル |
| 第129話 | 「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件」 広田雅美=宮野明美が姉であると灰原がコナンに明かす |
18、19巻 |
| 第289~290話 | 「迷いの森の光彦」 灰原が姉からも組織の匂いを感じていたと発言 |
35巻 |
| 第340~341話 | 「トイレに隠した秘密」 明美が残した母から志保へのメッセージ |
41、42巻 |
| 第345話 | 「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」 灰原が蘭に姉の姿を重ねる |
42巻 |
| 第425話 | 「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」 恋人をなくしてからの赤井は心を閉ざす傾向にあるとFBIのジェイムズが発言、赤井が“宿敵”であるジンを狙撃 |
48、49巻 |
| 第491~504話 | 「赤と黒のクラッシュ」シリーズ 赤井と明美の関係に言及、赤井が明美を回想 |
56~59巻 |
| 第563~564話 | 「探偵団vs強盗団」 赤井が2人を同時に愛せるほど器用じゃないとしてジョディに別れを告げた過去 |
65巻 |
| 第675~676話 | 「1ミリも許さない」 灰原の回想で赤井と明美の姿 |
76巻 |
| 第702話 | 「漆黒の特急(隧道)」 沖矢 昴が「さすがに姉妹だな…行動が手に取るようにわかる」と灰原に告げる |
78巻 |
| 第704話 | 「漆黒の特急(終点)」 灰原はバーボンと諸星 大(ライ)の関係について明美から聞いていた |
78巻 |
| 第847~848話 | 「千葉のUFO難事件」 灰原とメアリーがよく似ていることから、赤井と宮野姉妹の血縁関係についてコナンが思考を巡らせる |
89巻 |
| 第861~862話 | 「17年前と同じ現場」 母の遺品として明美が持っていた手鏡 |
89、90巻 |
| 第952~954話 | 「迷宮カクテル」 安室の回想で幼少期の明美が登場 |
95巻 |
| 第993~995話 | 「代役・京極真」 灰原が明美から聞いた「白鳩製薬」にまつわる両親の話 |
96、97巻 |
| 第1093~1094話 | 「宮野明美のタイムカプセル」 明美から志保へのメッセージ |
101巻 |
『名探偵コナン エピソード“ONE”小さくなった名探偵』
「奇妙な人捜し殺人事件」が原作準拠で一部映像化
〈劇場版〉
第5作『天国へのカウントダウン』
第26作『黒鉄の魚影』
広田雅美と名乗る少女が毛利探偵事務所を訪れ、父・健三を捜してほしいと依頼。飼い猫の名から競馬場で健三を捜し当て、事件は終わったかに見えましたが、雅美の消息が途絶えてしまいます。
雅美の身を案じてコナンたちが健三のアパートへ行くと、健三は殺害されていました。やがて別の探偵が広田 明という男から同じ依頼を受けていたことが明らかに。雅美の行方を追ってホテルの一室にたどり着くと明が殺害されており、コナンは一連の殺人事件と世間を騒がせた10億円強奪事件、2つの事件に繋がりがあると推察。
10億円の強奪をやり遂げた広田雅美=宮野明美でしたが、妹と一緒に組織を抜けさせてくれるという約束を反故にされ、ジンに銃で撃たれてしまいます。
明美は“工藤新一”と正体を明かすコナンに、謎に包まれた大きな組織の存在を打ち明けました。カラーがブラックであること、組織の人間がカラスのような黒い服を着ていることを告げると、ホテルのフロントに預けたという10億円をコナンに託し、息絶えます。
この事件は広田雅美の自殺として幕を閉じ、事件の本当の首謀者である組織の存在は闇の中へ。しかしコナンは、組織を闇から引きずり出すという決意を固めていました。
※アニメ化の際には、組織とは無関係の事件として改変されています。(TVアニメ第13話「奇妙な人捜し殺人事件」)
※後に、原作の「奇妙な人捜し殺人事件」をリメイクしたエピソードが放送されました。(TVアニメ第128話「黒の組織10億円強奪事件」)
コナンは銀行の裏口で現金輸送車強盗に遭遇。その後、犯人の一味と思われるガードマンと元レーサーが殺害されます。
この事件には裏があると見抜いていたコナンは、強盗犯の容疑がかかる銀行窓口の広田雅美に危険を伝えようと駆けつけますが間に合わず。彼女はジンによって銃で撃たれ、コナンに組織の情報を残して息絶えます。
広田雅美は10億円強奪計画のため、半年前から銀行に潜入していた模様。この計画を成功させたら、妹とともに組織を抜けられると信じていました。
第129話「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件」(コミック18、19巻)で、灰原は広田雅美が姉の宮野明美であったことをコナンに明かしています。
帝丹小学校のコナンたちのクラスに灰原 哀が転入し、少年探偵団は彼女を早速団員に誘います。少年探偵団はニセ札作りの犯人たちの確保に貢献。
その帰り道、自身のコードネームを明かし、コナンを「工藤新一」の名で呼ぶ灰原。同じ黒ずくめの組織の一員だった姉が殺され、自分の開発したAPTX4869を飲んで新一を頼ってきたと告げます。人を殺す毒薬を開発していたことでコナンに責められた灰原は、「毒なんて作っているつもりはなかった」と発言。
その後、灰原は薬のデータの入ったフロッピーが姉の大学の教授・広田正巳のもとにあると思い至り、コナンたちが訪れると教授はすでに何者かによって殺害されていました。コナンが密室トリックの謎を解くと、灰原はその推理力でどうして姉(広田雅美=宮野明美)を救えなかったのかと泣き崩れます。
コナン、灰原、阿笠博士は、宮野厚司の幼馴染であるデザイナー・出島壮平に話を聞くため出島デザイン事務所へ。厚司が親から受け継いだ家を出島が借り受けて、以降30年間借りっぱなしだといいます。
話によると20年ぐらい前、厚司は妻のエレーナと娘の明美と3人で訪れたのだとか。明美は彼らの使う道具をいたるところに隠し、エレーナは無口な様子で、厚司は絶えず窓の外を気にしており、家の前には監視のためか黒い車が停まっていたようです。
明美が物を隠していたのは、「疲れた」というデザイナーの言葉を聞いて、彼が仕事を休めるようにと考えてのことだろうとコナンは推察。明美は、子供の頃から人を思いやる優しさに溢れていました。
後に明美は再びデザイン事務所を訪ねており、何かをトイレに隠したらしいことが判明。コナンが見つけ出したカセットテープには、エレーナから成人するまでの志保へ贈ったバースデーメッセージが残されていました。
FBIと組織の対決を描いた長編シリーズで、赤井の生死に関わる超重要エピソード。キールこと水無怜奈の正体が明かされ、FBIには新たにキャメルが作戦に加わることに。そして、この総力戦の先に思わぬ悲劇を迎えることになります。
キールが入院する杯戸中央病院に組織の構成員が潜伏していることが判明し、コナンの機転で楠田陸道と名乗る入院患者がその構成員であると割り出します。しかし、赤井に追いつめられた楠田が拳銃で自殺したのを機にキールの病室を組織に突き止められ、FBIは組織の策略に翻弄されることに。ついにキールを病院から連れ出す作戦を決行しますが、彼女はその道中で組織に奪還されてしまいます。
しかし、これはコナンと赤井による組織に対抗するための作戦であり、キールの正体がCIA諜報員であること、彼女の身柄をわざと組織に奪還させたことをジョディたちに打ち明けました。キールには組織に戻って動向を探るよう提案し、それをのむ条件として彼女は弟の本堂瑛祐に証人保護プログラムを受け入れさせることを要請したのです。
こうして組織に戻ったキールですが、ジンは赤井から簡単に奪還できたことに疑念を抱き、あの方の命令だとして疑わしきキールに赤井を抹殺するよう指示。キールから呼び出された赤井は単身来葉峠へと赴き、彼女はやむを得ず銃で赤井の胸と頭を撃ち抜きます。
その後、来葉峠で炎上した車の中から焼死体が発見されたことを知ったジョディは、それが赤井ではないと願い、赤井が触れたコナンの携帯を警視庁で鑑定依頼。その結果、焼死体の指紋と携帯の指紋が一致します。
本シリーズでは、赤井と明美の関係、恋人になった経緯についても言及。赤井は明美からの最後のメールを見つめるなど、彼女に想いを馳せていました。
同窓会で集まっていた帝丹小学校の第19期生が、「宮野明美の妹の志保ちゃん」と灰原に声をかけます。同じく第19期生の明美に見せてもらった写真の妹・志保とそっくりだったため声をかけたのだとか。明美と志保の名を耳にしたコナンのクラスの副担任・若狭留美は、灰原を見て「ヘルエンジェルの娘」なのかと思案していました。
明美は組織の命令でよく転校させられていたらしく、灰原は姉が帝丹小学校の卒業生であることを知らなかった模様。卒業式の前日にタイムカプセルを埋めた明美は、当時の担任に手紙を預けており、埋めた場所を暗号で残していました。
タイムカプセルに志保へのメッセージも入っていると知り、コナンたちは明美の同級生たちと一緒に暗号を解読してタイムカプセルを探すことに。同級生の発言から、明美は明るくて優しくて思いやりがあって、みんなから好かれていたことを知り、灰原は嬉しそうな表情に。
タイムカプセルには明美と志保の写真が入っており、明美から志保へのメッセージが記されていました。明美も両親も志保が大好きであること。母が「銀色の弾丸は正義の弾」だと言っていたこと。そして「志保もその弾のようにどこまでも真っ直ぐ飛んで自分が正しいと思った事を貫いて」という明美の想いは、時を経て志保へと届きました。
本エピソードでは、出前で来ていた米花いろは寿司の板前・脇田兼則(=ラム)が、明美を思い浮かべて「死人が来るワケないか…」と独白。その陰で、灰原がラムから組織の匂いを察知して怯えていました。
コンピューター会社「TOKIWA」の専務でプログラマーの原 佳明は、組織を裏切って組織のコンピューターに侵入。ジンとウォッカは組織の情報が漏れるのを阻止し、裏切り者を抹殺するべく暗躍していました。ジンは原を射殺してデータを消去。さらに「TOKIWA」のメインコンピューターを爆破するために、西多摩市に新設されたツインタワービルに爆弾を仕掛けます。
一方、灰原は姉である明美の声を聴きたくて、話をしたくて、姉が生前借りていた部屋へ電話をかけていました。危険だと知りつつも、1人になって寂しくなったり怖くてたまらないときにかけてしまうのだと吐露。灰原のメッセージの内容から、ツインタワービルにシェリーが訪れると突き止めたジンは、彼女の暗殺を謀ります。
ビルの爆発と火災で取り残されたコナンと少年探偵団。灰原は1人残って確実に彼らが助かる道を選択しますが、それに気づいた元太は灰原を救い出し、光彦は灰原をしっかり掴み、全員で助け合って脱出に成功します。
宮野明美を演じているのは声優の玉川砂記子(たまがわさきこ)さん(旧芸名:玉川紗己子)。1月20日生まれ、東京都出身。『攻殻機動隊』タチコマ役、『逮捕しちゃうぞ』辻本夏実役など人気作品のキャラクターを多く演じています。