Suaraが2010年に描き出すのは鮮やかな歌の情景──自身初の2Daysライブ『Suara LIVE 2010～歌始め～』を2010年1月2・3日に開催！3日の模様をレポート！！

●もはやその歌声が彩るのは“世界”ワールドワイドに支持されるSuaraサウンド

新年が開けて間もない1月2日～3日、「～歌始め～」と題した言葉に相応しいSuaraの手による、“楽しい新春歌の儀”が、渋谷O-EASTを舞台に2日間に渡って開催された。足を運んだ3日の会場には、後ろまでぎっしりとオーディエンスが。なんと海外から足を運んだ熱狂的なファンまで。日本はもちろん海外にもその名をとどろかせているSuara。「みんな今日は何処から来たの？？」と声をかけたとたん、「カリフォルニア～!!」という声が客席から飛び出したときには、先に質問を投げかけたSuara自身が、予想外の場所からの来訪者に嬉しい驚きを覚えていた場面があったこともお伝えしておこう。

この日のコンサートは、今年の歌い始めであり。同時に昨年発売したアルバム『キズナ』を受けての開催という側面も持っていた。その想いを形に描いていくように、この日のステージも『キズナ』の1曲目を飾った「admant faith」から幕を開けた。まるで雲の絨毯に乗りながら悠久な世界を旅するような、穏やかな起伏を持った旋律の道の上を、Suaraの歌声が舞い踊ってゆく。何処か悲哀を覚えながらも、その歌声や曲調には、一筋の輝く光さえ覚えてしまう。

舞い上がった彼女の歌声は、続く「一番星」を通し、優しい星明かりを身へまとったように心地好く揺れていく。もちろん満員の観客たちも、その音色へ穏やかに身を預けていた。

　この日のSuaraは、じんわりと心へ想い染み込ませた「赤い糸」や、艶やかさと温もりを覚えた「pray」など、懐かしい楽曲も挟みながら、訪れた人たちの胸の中を、ゆっくりあざやかに彩ろうとしていた。

彩色豊かな風景描き出した最初のブロック。続くセクションでもSuaraは、ピアノとアコギの優しい旋律を活かしたバラード曲「舞い落ちる雪のように」や、オリエンタルな風を覚えたみずみずしい躍動歌「蕾-blue dream-」など、さまざまな情景を映しながら、観客たちの心をいろんな物語の場面へと導いていった。


●心洗われる歌声で2010年の新春を彩った！今年の活躍にも大期待！！

中盤には、ピアノ/ウッドベース/アコギというアコースティックな編成紡ぎだす調べを背景に、声色豊かに美しい風景の数々を描き出したSuara。中でも“ジャジー／ムーディ”な演奏に乗せ幽玄な世界を心に映し出した「星座」や「太陽と月」の存在感には、グッと全身が引き込まれ、魅了されゆく想いを実感。演奏が終わるたびに大きな拍手が沸き上がっていたのも、印象深い一場面だった。

アジアの夜の空気を肌身に覚えさせた妖しくも心地好い「星想夜曲」や、フワフワと空を飛び交う意識さえ抱けた「花詞」を通した“たおやか”な気持ち。雄大なバラード歌「キミガタメ」に触れているときには、感情の奥底の扉が開き、萎えた魂が浄化され、スーッと光を浴びながら空へ泳いでくような感動さえ覚えていた。

体感的と言うよりは、気持ちを優しく揺さぶる歌を主軸にしているSuaraだが。アカペラ歌から幕を開けた「天使がみる夢」より始まった終盤戦では、雲間のハイウェイを心地好く疾走していくように「クロール」「アオイロの空」などの開放的な楽曲を次々演奏。「Free and Dream」では拳を振り上げ熱狂する場面も。客席も、ウルトラオレンジのまばゆい光が幾つも灯されていたほどの盛り上がりぶり。この熱気あふれるライブ感も、Suaraのコンサートでは大切な彩りになっていることを実感。もちろん、本編最後を飾った「夢想歌」での心地好い一体化した雰囲気も、忘れられない感動的な場面だった。

アンコールの「トモシビ」のサビで起こった大きな合唱の輪。最後を飾った「また会えるその日まで」を味わいながら、ともに誓いあった再会の約束。僕らはこの日のコンサートを通し、Suaraらしい風を身や心に感じながら、彼女との途切れることない確かなキズナを感じていた。いや、それを“互いに確かめあう”ための、夢のような時間だったのかも知れない。

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