LiSA初のソロツアー『LiVE is Smile Always~Letters to U~』渋谷O-EAST公演をスペシャルレポート――アーティストとしての世界観を確立して展開された最高のショーに彼女の大きな成長をみた!!
TVアニメ『Angel Beats!!』の劇中バンド・Girls Dead Monsterの2代目ボーカル、ユイの歌い手に抜擢され、キュートなルックスと抜群の歌唱力でアニソンファンに大きな衝撃を与えたLiSA。
2011年4月20日にリリースした1stアルバム『Letters to U』はポップ&キャッチーなサウンドを基盤としながらも遊び心溢れるバラエティ豊かな内容で、多くのリスナーの心を掴んだ。
そんな彼女の自身初となるツアー、『LiVE is Smile Always~Letters to U~』のファイナル公演が、2011年5月27日に東京・渋谷のO-EASTにて行われた。
ツアータイトルのとおり、ファンはライブ開始前から笑顔を浮かべ、LiSAのパフォーマンスを待ち望んでいた。そしてスタート時刻の19時、オーディエンスのはちきれんばかりの歓声と共にLiSAがステージに登場。
1曲目「Believe in myself」を歌い始めると、フロアはピンク色のサイリウムで埋め尽くされ、会場のボルテージものっけからMAX状態に。合いの手やジャンプで大きく盛り上がり、LiSAもそれに応えるようにパワフルな歌声を響かせる。
間髪入れずに始まった2曲目「ミライカゼ」では、サビパートではファンと一緒に手を振るなど、会場とのコミュニケーションをとりながらのパフォーマンスを見せた。
パンキッシュなリズムに合わせて、ステージを目一杯使い飛び跳ねながら歌うLiSAの姿に、オーディエンスの熱気もどんどん上がっていく。
そしてここでMCがスタートすると、フロアのあまりのアツさにLiSAも「スゴイ、みんな元気だねー!」と感動。
今回のライブのチケットはソールド・アウトということで、満員の会場を前に「みんなが気持ちよく見れるために、もうちょっと下がってあげて!」とファンを気遣うシーンも見られた。
LiSAの「ジャンプしてね!」という言葉ともにスタートした3曲目「覚醒屋」では、キュートで力強い歌声と拳を突き上げた激しいステージングを披露し、オーディエンスのテンションも再び急上昇。
LiSAもそれを見てファンを煽り、会場は声を張り上げ、さらにエキサイティングに盛り上がる。
4曲目「笑って」、5曲目「糸」では、疾走感溢れるメロディーに合わせて元気いっぱいにパフォーマンス。もはやLiSAのトレードマークとも言えるチュチュを豪快に揺らし、時には頭を振りながら、ファンと同じ目線になってライブを楽しんでいるようだった。
再びここでMCコーナーへ。どんな人が来てくれるかとても楽しみだったというLiSAは「想像していたよりもたくさんの笑顔に会えて本当に嬉しいです!」と語り、ファンに感謝の気持ちを述べていた。
続いて6曲目「永遠」では、ヘヴィなグルーヴとLiSAのエネルギッシュなボーカルが絡み合い、白熱のステージに。
するとオーディエンスからは大歓声が上がり、会場のエネルギーも炸裂。そこには「ステージ」と「フロア」と言う垣根を感じさせない、強い一体感が生まれていた。
ここでLiSAは衣装をチェンジ。白いチュチュに赤いTシャツと言う出で立ちで再びステージに登場すると、ライブはGirls Dead Monsterタイムへ突入!
7曲目「Thousand Enemies」、8曲目「Shine Days」ではコーラス部分でオーディエンスにマイクを向け、掛け合いながら熱唱。ファンと一緒にライブを作り上げていた。
そして9曲目「Day Game」のドラムが始まると、会場からは大きな掛け声が。アップテンポなサウンドに乗せて、ファンもサイリウムを振りかざし拳を突き上げ大興奮。
それをリードするように、ステージ上で小刻みにジャンプしながら歌うLiSAの姿はまさにロック・プリンセスそのもの。そこにネガティブな感情は微塵もなく、「楽しさ」だけが会場を支配していた。
10曲目には、今回のライブで初めてのバラード・ナンバー「一番の宝物」を披露。直前までの熱狂的な雰囲気とは一転し、しっとりとした空気が会場を包み込む。
涙腺が緩んでしまいそうなほど切なく響く歌詞を、時に激しく、時にエモーショナルに歌い上げるLiSAの声は、オーディエンスの心にダイレクトに訴えかけているようだった。
続いてLiSAによる「Crow Song」のタイトルコールが起こると、ファンの熱気は再び急上昇。フロアが揺れるほどのジャンプとはち切れんばかりの歓声が沸き起こり、そのパワーに受けたLiSAの突き抜けるようなボーカルも冴え渡る。
この曲でGirls Dead Monsterパートは終了したが、LiSA自身も「今後も大切に歌っていきたい曲たちです!」と語り、ガルデモの曲を愛するファンの期待を煽っていた。
そして再びMCに入り、会場はラーメンチームとギョウザチームに分かれ盛り上がり勝負をすることに。
そのまま突入した12曲目「エスケープゲーム」ではLiSAに指差された方向にいるチームがジャンプをしなければならないということで、会場は気合充分。我こそはと意気込むオーディエンスと共に、LiSAも満面の笑みを浮かべてエネルギーを爆発させていた。
続く13曲目「妄想コントローラー」、14曲目「ここにいるよ」ではアップリフティングな曲調とともに、LiSAも体を動かし、髪を振り乱しながらダイナミックにパフォーマンス。
ファンの「楽しみたい」という欲求をすべて満たしてくれるような迫力のステージングで、会場を大いに沸かせていた。
「今日は本当にどうもありがとうございました。次の曲でラストになります」というMCが入ると、会場からは「えーー!」という声が。
また自身が東京に出てくる際の話やデビュー前のエピソードなどを明かし、「自分を信じて、諦めないで、とりあえず何でもやってみてください。何にも無駄にならないから!」と、LiSAらしい言葉でファンにエールを送っていた。
今までステージを飛び回りながら歌っていたLiSAだったが、15曲目「無色透明」ではファン一人ひとりに歌声を届けるように、ステージの真ん中に立ち、しっとりと歌い上げる。
そしてオーディエンスは近づくライブの終了時間を惜しむように、その歌声にじっくりと聴き入っていた。
曲が終了後、お待ちかねのアンコールで歌われたのは、Girls Dead Monsterの「Little Braver」、そしてライブでのみ聴くことができる「LxixSxA」の2曲。
MCパートではLiSAがステージ上から記念撮影をしたり、本ツアーの追加公演が発表されるなど、ファンにとっても嬉しいことが目白押しのアンコールとなった。
最後は自身のブログタイトルであり、大好きな言葉であるという「今日もいい日だ!」をオーディエンスと共に叫び、ライブは幕を閉じた。
今回の『LiVE is Smile Always~Letters to U~』ツアーは大阪、東京ともにチケットはソールド・アウトし、2011年7月には、なんと初の海外公演も決定しているというLiSA。
華奢な体からは想像もつかないほどのパワフルなステージと、常に前を見続けるポジティブなマインドは、今後ますます多くのファンを魅了していくに違いない。
今回は残念ながらライブに足を運べなかった人も、次回はぜひ参加して、そこに溢れる120%のエネルギーを体感してほしい。
<取材・文:杉山玲菜>
>>LiSA公式サイト