『劇場版 ハヤテのごとく!』主題歌fripSideインタビュー

『劇場版 ハヤテのごとく!』主題歌「Heaven is a Place on Earth」で新たなサウンドイメージをみせてくれたfripSideの2人が語る――「"ハヤテ"らしく"fripSide"らしく、新しい私た

 独自のムーブメントを作り上げている人気ユニット・fripSideが2011年第一弾アイテムとなる「Heaven is a Place on Earth」をリリースする。この楽曲は『劇場版 ハヤテのごとく!HEAVEN IS A PLACE ON EARTH』の主題歌。『ハヤテのごとく!』のドラマ性、fripSideらしい疾走感を放ちながら爽やかに駆け抜ける、究極のサマー・チューンだ。フレッシュなアプローチも多彩に散りばめた、これまでのキャリアの中でも異彩を放つナンバーに仕上がっているが、どんな気持ちで新曲に挑んだのか──2人に訊いた。



 独自のムーブメントを作り上げている人気ユニット・fripSideが2011年第一弾アイテムとなる「Heaven is a Place on Earth」をリリースする。この楽曲は『劇場版 ハヤテのごとく!HEAVEN IS A PLACE ON EARTH』の主題歌。『ハヤテのごとく!』のドラマ性、fripSideらしい疾走感を放ちながら爽やかに駆け抜ける、究極のサマー・チューンだ。フレッシュなアプローチも多彩に散りばめた、これまでのキャリアの中でも異彩を放つナンバーに仕上がっているが、どんな気持ちで新曲に挑んだのか──2人に訊いた。


●「新しいアプローチの曲を作らないといけないなと...」(sat)

──アルバム『infinite synthesis』(2010年12月リリース)から約半年、今年初となるアイテムが遂にリリースされます。この半年はfripSideにとってどんな期間だったんでしょうか?

南條:fripSideとしての活動はなかったので、satさんは新曲の準備をしながら色々な方に楽曲提供をしつつ、私は声優活動をしつつ、という感じで動いていました。

sat:アルバムのリリースが終わったので、今年入ってからは一度クールダウンしたいなと思ってたんですよね。エネルギー、やりたいことを溜めてから、次の新曲に取り掛かりたいなと思っていたので、あまり焦らず活動していたというか……けっして何もしてなかったっていう訳ではないんですけど(笑)。


──(笑)その中で、「Heaven is a Place on Earth」はいつから作り出したんでしょうか?

sat:アルバムの制作が終わったころくらいかな? 『劇場版 ハヤテのごとく!HEAVEN IS A PLACE ON EARTH』の主題歌の話をもらって、劇場版の脚本を春くらいに頂いたんです。で、そこからいくつかデモを作り、「この曲を主題歌にしよう!」って決めたのが──6月くらいかな? 少し遅めですけど、春に夏の曲を作るっていうのは、なかなか難しいので(苦笑)。


──確かに難しいところが多そうですよね(笑)。実際、どういう風にイメージをふくらませていったんでしょうか。

sat:とりあえず『ハヤテのごとく!』のコミックスを全部読み返して。で、単行本の28巻についていた劇場作のイメージ絵(劇場アニメ化記念 クリアイラストカード)を目の前に張って、イメージを膨らませながら何個かデモを作っていきました。あとはレーベル側と話し合いながら、詰めていく感じで。


──そんな経緯を経て完成した「Heaven is a Place on Earth」は、今までのfripSideのバトルモードな曲調は影を潜めていて(笑)、凄く爽やかな夏の曲になっています。しかも、「future gazer」とはまた違ったキラキラとしたポップ感もあって。

sat:そうですね。「future gazer」はどちらかというと『とある科学の超電磁砲』のヒロイン4人が日常の中で絆を深めていくような、そんなイメージで作った曲なんですけど、今回は『ハヤテのごとく!』のイメージや疾走感、ひと夏の思い出だったりとかが──いろいろとグチャグチャになった1曲で(笑)。

劇場版「ハヤテのごとく!HEAVEN IS<br> A PLACE ON EARTH」主題歌<br><b>「Heaven is a Place on Earth」</b>/fripSide<br>8月24日(水)発売<br>(初回限定盤:DVD付)税込1890円<br>(通常版)定価1260円<br>GENEON UNIVERSAL ENTERTAINMENT<br><br>

劇場版「ハヤテのごとく!HEAVEN IS
A PLACE ON EARTH」主題歌
「Heaven is a Place on Earth」/fripSide
8月24日(水)発売
(初回限定盤:DVD付)税込1890円
(通常版)定価1260円
GENEON UNIVERSAL ENTERTAINMENT

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──グチャグチャに(笑)。『ハヤテのごとく!』のイメージっていうのは、どんなイメージですか?

sat:恋愛・闘いがメイン・テーマではないけど、キャラ同士の微妙な心理描写があって、爽やかさもあって──なんだろうなぁ、あの絶妙なバランス感覚。一言では言えないんですけど、僕はすっごく『ハヤテのごとく!』が好きなんです。もともと畑健二郎先生のファンで、自宅の本棚に漫画が全部並んでいるっていうくらい。


──じゃあ、劇場版の主題歌の話をもらったときっていうのは、特別な思いもあったのでは?

sat:もう「やっべぇ」って思いましたよ(笑)。僕らがやるのかって。しかも、劇場作の曲を作るのが僕らとしては初めてなので、「映画なのか!」って思ったし……あと、アニメの第一期は、KOTOKOさんが主題歌を歌われていたじゃないですか(「ハヤテのごとく!」)。あれがアニメユーザーにとって、『ハヤテのごとく!』の普遍的な楽曲になっていると思うんです。それに続かないといけないプレッシャー、ほどよい緊張感もありました。でも、KOTOKOさんと同じアプローチの曲を作っても意味がないので、僕ららしい、新しいアプローチの曲を作らないといけないなと。


──でも、その"新しいアプローチ"を模索するのが、実は一番難しい部分だと思うんですが、突破口になったアイディアや考え方っていうのはなんだったんでしょう。

sat:アニメファンの方に「KOTOKOさんが歌えばいいのに!」って思われちゃったら僕らが選ばれた意味が無くなっちゃうので、そう思われないには──っていうところですかね。fripSideらしいけど、『ハヤテ~』にもジャスト・マッチしている曲、それでいて『ハヤテ~』を盛り上げられるような曲を追求していきました。……まぁ、なかなか難しかったですよ、ホント(笑)。


──そうですよね(苦笑)。サウンド的にはこれまでの曲の中でも、特にシンプル、かつポップになっている印象がありますが、この辺りは曲を作る上で意識されたポイントですか?

sat:そうですね。バトル要素のある曲ではないので、ガチャガチャさせてもなって。どちらかというと、J-POPにより近いイメージで、あまりマニアックにならないように気をつけました。飾るのは簡単なんですけど、間引くのは難しいので苦労しましたけど、そのあたりのバランスは上手にできたのかなと。


──その結果、「Heaven is a Place on Earth」が生まれたんですね。南條さんはこの曲を聴いたとき、どんな印象を受けましたか? また、その時にどんな風に歌おうと思いましたか?

南條:fripSideの持ち味である疾走感がある爽やかな曲だなと。あと、青春っぽいイメージとか、キラキラした感じとか……曲を聴いて感じたことはたくさんあったんですけど、今回の曲は「私が盛り上げてやろう!」とか「こうやって歌おう!」みたいな私情を挟んだ歌いかたっていうよりかは、それを踏まえた上で敢えてフラットに歌いたいなと思ったんです。そのほうがfripSideには合うんだろうなって、去年1年色々と歌ってきて思っていたことだったので──変なクセを入れない、ナチュラルな歌い方を心がけようと思いました。


──そう思った理由は何だったんでしょう。

南條:今回の楽曲の場合は劇場版の主題歌ですし、『ハヤテ~』の世界観全体を歌っている曲なので、入り口が広いほうが良いんじゃないかなって思ったんです。聴いてくれた人が感情移入が出来るような、想像が広がるような、それでいて『ハヤテ~』の世界観に入り込めるような歌い方にしたいなと。……なんて言うんですかね……その為には、気持ちは盛り上げながらも、ナチュラルな歌にしたいなって思ったんです。


──そのバランス感覚を保ちながらレコーディングに挑むのはある意味チャレンジですよね。

sat:ずっと半クラッチしている状態だもんね(笑)。ニュートラルでもないっていう(笑)。

南條:(笑)でも、もともと"こってり"と歌うタイプではないので、ある意味歌いやすかったです。キーが高いなって思ったのも最後のサビ部分だけだったので、普段より抑えられたのかなって気がしますし……。

sat:……いつもすみません……。


──(笑)ところで、サビ部分の<運命に 背いても僕がずっと君を守る!>という一節がとても印象深かったんですけど、これはどんな気持ちで書いたのか、また南條さんはどんなイメージで歌ったのかなと。

sat:歌詞は僕とyuki-kaさんで書いたんですけど、その部分はハヤテがナギちゃんを守っているイメージで書いたんです。だから、サビの最後に高らかに歌いたいなという気持ちがあって、全サビに入れました(笑)。

南條:<守る>って言葉は軽々しく言えない言葉だと思うんです。相当な覚悟がないと言えない言葉だろうなと感じたので、凛とした表情が伝われば良いなって。その感情を持ちつつも、なるべくフラットに歌いたいなと……。

sat:アハハハ(笑)。"フラット"こだわるなぁ(笑)。


──(笑)ブリッチ部分では<風切る疾風のごとく!>という単語も出てきますね。

sat:これは……KOTOKOちゃんのパクり、、、ではなく、オマージュ!です(一同笑)。


●「最初聴いたときは「真逆の曲だな」って(笑)」(南條)

──c/wの「The end of summer」は「Heaven is a Place on Earth」とカラーとしては真逆の、夏の終わりの香りや、秋、冬に向かっていく切なさのある曲ですが、どういうイメージで書かれた曲なんでしょうか。

sat:A面が爽やかな夏の曲なので、その反動で書いた曲というか(笑)。あの季節の変わり目の寂しさを出したいなぁと。個人的には、こういうマイナー進行の曲のほうが好きなので……やっちゃいました(笑)。あと、実は1ST シングル「only my railgun」のc/wでは秋を(late in autumn)、2NDシングル「LEVEL5-judgelight-」のc/wでは冬をやっているので(memory of snow)、今回は夏をやろうと(笑)。だから、春夏秋冬シリーズ第三弾となります。


──第四弾も楽しみにしています(笑)。南條さんはこの曲を聴いた時はどんなイメージを受けましたか?

南條:最初聴いたときは「真逆の曲だな」って(笑)。「The end of summer」は、タイトル通り夏の終わりや、秋に向かって鮮やかな色味が減っていくような感じの(笑)、寂しさ漂う曲になったなって思っています。

sat:本来のfripSideっぽい感じの曲だよね。僕はこういう曲のほうが好きなので(笑)、凄く気に入っている1曲です。


──c/wもじっくりと味わってもらいたいです。では最後に読者にメッセージをいただけると嬉しいです。

南條:fripSide初めての劇場版主題歌なので劇場で聴いて欲しいなっていうのと、『ハヤテ~』の曲とどんな風にリンクしているのかも楽しみにしててもらいたいですね。あと、シングルには明るい爽やかな曲と、しっとりとした曲とが入っているので、テンション上げて、クールダウンして、テンション上げて、クールダウンして……って何度も聴いてもらいたいですね。

sat:えっと…あー、あ!!よし、、、fripSide、2011、スタート! 以上!!(笑)


──「The end of summer」のあとの活動も楽しみにしてます(笑)。あの、最後に聞きたいのですが……今HP上で「Heaven is a Place on Earth」のPVが一部公開されていますが、今回も度肝を抜くようなゲストが出演されるのでしょうか。

sat:それは……まぁ、見ていただいてのお楽しみということで(笑)。(Text: 逆井マリ)


>>fripSide公式サイト


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