『Z/X IGNITION』放映記念イベントレポート

M・A・Oさんと遠藤ゆりかさんが登場し、DVD&Blu-ray特典の詳細も公開された『Z/X IGNITION』放映記念イベントをレポート

 2014年2月15日(土)、東京のカードショップ「カードラボ新宿店」において、アニメ『Z/X IGNITION』の放映記念イベントが実施された。

 『Z/X IGNITION』は、ブロッコリーが発売するTCG『Z/X -Zillions of enemy X-』を原作としたアニメ作品だ。TCG版『Z/X』は、TCGながら深く掘り下げられた世界設定を持っており、様々な主人公が登場するのが特徴となっている。アニメ展開は、以前よりアナウンスされていたもので、ファンにとってはまさに「満を持して」のアニメ化だったと言えるだろう。

 そんな本作の放送記念イベントには、主人公の相棒「フィエリテ」役を演じるM・A・Oさんと、アニメオリジナルキャラクター「御影藍那」役の遠藤ゆりかさんに加え、TCG版『Z/X』のプロデューサーであるイグニッション久保田さんが登場。アニメやTCGにおける『Z/X』に関する情報を中心としたトークセッションと、M・A・Oさん対遠藤さんによる『Z/X』の対戦が行われた。

 また、本稿の最後にはイグニッション久保田さんへの単独インタビューも掲載している。興味がある人は、ぜひそちらもチェックしていただきたい。

 

■ M・A・Oさん&遠藤さんのオープニングトーク

 雪が道路を覆う中で開催された『Z/X IGNITION』放送記念イベント。その会場は、カードラボ新宿店内のデュエルスペース。

 イベント開始時刻となると、さっそくイグニッション久保田さん、M・A・Oさん、遠藤ゆりかさんの3名が登場。オープニングトークのテーマとなったのは、アニメのアフレコや、M・A・Oさんと遠藤さんが演じたキャラクターについて。

 遠藤さんは、自身が演じる「御影藍那」について「人間らしくて、まっすぐな子ですが……それが過ぎてぶっ飛んでしまうような子」と語っていた。5話で色々とシリアスな展開に巻き込まれていた彼女は、第7話より再登場するとのこと。ファン諸兄は期待しておこう。

 それに続くM・A・Oさんは、フィエリテに関して「かわいい! 天使!」を繰り返していた。文字通り天使なのには違いないのだが、本人いわく「神々しい感じでも天使さまなんですが、別の意味でも天使でした!」とのこと。二重に納得。

▲イグニッション久保田さん

▲イグニッション久保田さん

■ DVD&Blu-ray特典が発表! 毎巻9枚の描き下ろしカードが付属

 トークパートに続いては、各種情報発表が行われた。まずは、アニメ『Z/X IGNITION』のパッケージ(スリーブケース)イラストと、その特典として付属するカード内容、およびそのイラストが公開された。

 DVD&Blu-ray1巻のスリーブケースは「フィエリテ&飛鳥」、2巻は「ズィーガー&綾瀬」で、いずれもTCG版イラストレーターの描き下ろしとなる。

 また、DVD&Blu-ray1巻に付属するカードは全部で9枚。内訳は、スリーブケースのイラストを使ったプレイヤーカード「飛鳥」1枚と、Z/Xカード「フィエリテ」が4枚、さらに既存カードを描き下ろしイラスト化したものが4枚だ。これらの特典は、DVDおよびBlu-rayのいずれにも付属する(4枚付属のものは、うち2枚がホロ仕様)。

 ちなみに、描き下ろし既存カードのコンセプトは「そこそこ使われてるのに、(イラストに)女の子が入っていないカードに女の子を入れる」というものらしい。ちょっと女の子分の足りないデッキには、ぜひ投入したいところだ。もちろん、今後発売される第2巻以降のDVD&Blu-rayに関しても、同様の形で特典を収録する予定となっている。TCG版『Z/X』のプレイヤーも存分に満足できる内容と言えるだろう。

 なお、パートナーのカードを含む付属カードの能力は、いずれも既存のものが割り当てられている。イグニッション久保田さんはこれについて「新しい効果を付けようかとも考えましたが、無理やり買ってもらうみたいでイヤだったのでやめました」と語っていた。

■ TCG『Z/X』のガチ対戦! 勝つのはどっち?

 イベントの最後には、M・A・Oさんと遠藤さんによる対戦が執り行われた。『Z/X IGNITION』の公式ニコニコ生放送などではお馴染みな、因縁(?)の対決である。

 白のエンジェル(「フィエリテ」が含まれる種族)をメインに、赤のカードを補助に組み合わせたデッキを持つM・A・Oさんに対するは、遠藤さんのドラゴン「荒廃竜レルムレイザー」の主軸とした黒単色デッキ。防御に優れた白と、身を削って攻撃を行う黒の戦いだ。

 これまで行われた生放送だけでなく、普通に対戦を重ねているためか、両者ともに基本をしっかりとマスターしており、一進一退の攻防が繰り広げられる。そんな、約40分にわたる激戦を制したのは、白らしい堅実なプレイングを行ったM・A・Oさん。勝利した瞬間の喜びっぷりに、そのガチ度が伺える。

 
 そんな対戦をもって、本イベントは終了となった。最後に、イベントに出演した遠藤さんと、M・A・Oさんにベント感想を伺った。

遠藤さん:「とても楽しく、参加させていただきました。普段から『Z/X』は遊んでいて、M・A・Oさんともアフレコ後に対戦させてもらっています。第8弾の情報も解禁されたので、アニメと合わせて、楽しんでいただきたいと思います!」

M・A・Oさん:「使いたいカードを(トラッシュ/捨て札に)落としてしまうことでお馴染みな私ですが……今回はちゃんと場に出てくれて良かったです! 自分以外の第三者と対戦できて、本当に良かったです。第8弾にも気になるキャラクターがたくさんいるので、そこからまたデッキを組み直したいですね」

■ 『Z/X』プロディーサーのイグニッション久保田さんに独占インタビュー!

▲イグニッション久保田さん

▲イグニッション久保田さん

 
──アニメ放送開始と第7段の発売を受けての反響はいかがでしたか?

イグニッション久保田さん:非常に好調です。営業が全国のカードショップさんにお伺いすることが多いのですが、やはりアニメ開始後にTCGの『Z/X』ユーザーが増えた、という声をよく聞きますね。現在は最新の第7弾だけでなく、以前に出た商品に動きも良くなっているようで、新規プレイヤーさんの増加を実感しています。

──確かに、最近はカードショップでも大きくスペースが取られるようになっているように感じます。

イグニッション久保田さん:そうですね。アニメの放送を受けて、ショップの方にも動いていただいています。その期待に応えられるように、頑張らなければいけませんね!

──新規プレイヤーさんに対するフォローなどは、何か考えられていますか?

イグニッション久保田さん:発売する弾が増えていくと、なかなか第1弾からカードを集めるのは難しくなりますよね。その辺りは、今後発売する商品でカバーしていきたいと考えています。ショップさんでもシングル(バラ売り)という形でも取り扱って頂いていますので、そちらもご活用いただきながら、楽しんでいただければと考えています。

──アニメのストーリーと、原作(TCG)の中で展開されているストーリーの違いは、どこにあるのでしょうか。

イグニッション久保田さん:世界観や用語設定の面では、基本的にアニメもカードも共通になっています。ただ、アニメらしいストーリー、カードらしいストーリーというものは、それぞれ違うものですから。メディアに最適化した形で、シナリオを展開しています。
 カードであれば、どのキャラクターがどこで、どんな行動をしていても問題ないのですが。話数の制限が存在するアニメでは、どうしてもキャラクターを1箇所に集めなければ話を進められませんからね。

──アニメの中に登場していない主人公は、今後何らかの形で登場する予定はありますか?

イグニッション久保田さん:すべての主人公を出そうとすると相当な数になってしまうので、話数制限のあるアニメの中に全員を出すのは難しいのです。だから、どうしても、登場させられなかった主人公が出てしまったのですが……。我々も何とか頑張ってこの“続き”を作りたいと思っていますので。その暁には、ぜひ出してあげたいですね。

──現在放送中のアニメの中にも、ちらちらっと別の主人公が登場していたりしますよね。

イグニッション久保田さん:ええ、なんとか入れようとした跡が見えるかと思います(笑)。現在は半分までが終わったところですので、後半で何らかの形で絡んでくるかも……。という部分は、お楽しみということで。

──アニメのストーリーは、どこまで描かれる予定なのでしょうか。また、アニメ版のストーリーは『Z/X』全体のストーリーにおいてどういった位置づけのお話なのでしょうか。

イグニッション久保田さん:アニメとしてのエンディングは存在しますが、主人公たちの誰かが欠けてしまったりはしません。アニメのストーリーを大まかに括ると“天王寺飛鳥 神戸編”といったところでしょうか。その中の決着をもって、主人公たちがどんな道を進むのか……といった具合です。

──各世界の個別ストーリーの中で、まだ明かされていない人物や現象、事件などが多数存在しますが。これらは、どのように登場してくるのでしょうか。

イグニッション久保田さん:今後、弾を重ねる中で少しずつ明かしていく予定です。ただ、毎回出すカードの種類にも限りがあるので、すべてを明らかにするとは断言できませんが……。設定自体は、色々と作っているので、様々な形で公開をして行きたいと思っています。

──世界観の公開は、カードという形だけではない?

イグニッション久保田さん:そうですね。例えばアニメの中にも、カード化されていないゼクスも登場していますし。そういった所から、カードに入ってきたりだとか、そんなことがあるかもしれません。

──アニメとゲームの連動要素は用意していますか? また、用意されている場合、それは具体的にどんな内容なのでしょうか。

イグニッション久保田さん:カードゲーム側の「英雄達の戦記」で起こった出来事が、アニメの中で似た形で登場したり、といった形での連動を用意しています。また、アニメであった展開が「英雄達の戦記」に影響をおよぼすことがあるかもしれません。

──「英雄達の戦記」について、ご説明をいただいてもよろしいですか?

イグニッション久保田さん:「英雄達の戦記」はTCG版『Z/X』のイベントですね。まずは、参加者の方に「イベント内で進行しているストーリー」をお見せして、その内容に応じて、ユーザーさんをチーム分けして対戦していただきます。そして、その結果に応じて、公式で進行しているストーリーが変化していくのです。
 例えば、最初に提示されたストーリーが、赤の「黒崎神門」と青の「各務原あずみ」が戦う、という内容だった場合は、ユーザーさんを“赤勢力”と“青勢力”に分けて対戦を行ってもらいます。その勝敗によってストーリーが変化する、という感覚ですね。

──なかなか、TCGとしては珍しいイベントですよね。まるで大規模MMOのレイドイベントやTRPGに参加しているような印象を受けます。

イグニッション久保田さん:そうですね。今まではTCGのイベントというと、普通に集まって、一番を決めておしまい……。という流れが多かったのですが「もう少し色々な人が楽しめるTCGのイベントができないか」と考えた結果、こうなりました。

──「こんなイベントをやってみたいな」という、構想や想像や妄想はありますか?

イグニッション久保田さん:僕自身、もう十数年間、様々なカードゲームに触れてきているので、色々なカードゲームマンガとかを読んできたのですが。そういった、マンガの中で出てきたような流れを、是非自分でやってみたいと思いますね。どこかの島とか、客船を借りきってする大型イベントだとか!
 それこそ、パックを開けたら金のチケットが入っていて、それを開けて指定の港に行くと秘密の大会に出られる……とか。普通に考えたら、なかなか実現するのは難しいのですが。いつか、やってみたいです(笑)。

──泊まり込みイベントがあったら、ぜひとも参加したいです!

イグニッション久保田さん:ユーザーさんの年齢層が比較的若いので、実現は少々難しいのですが……。どこかで、何かしら大きなイベントを実行してみたいですね。

──最新弾である第7弾と、4月に発売予定の第8第のコンセプトについてお聞かせください

イグニッション久保田さん:まず第7弾ですね。アニメに登場する6人の主人公を中心としたスターターを12月発売したのですが、残り4人の主人公のフォローができていなかったので、まずはそちらを出しています。あとは、第4弾で追加したライバル的キャラクターの「雷鳥超」くんが好評だったこともあって、今回も白と黒に新たなキャラクターが登場させています。
 続いては第8弾です。こちらのコンセプトは、第3弾と第4弾に入っていた能力「エヴォルシード」の復活です。遊んでいるうちに、どうしても古いナンバーのカードは使いにくくなってきますよね。それをフォローする意味でも、今回はエヴォルシードに焦点を当てています。もちろん、新しいデッキを組めるような新カードも用意しているので、ぜひご期待ください!

──今後は「エヴォルシード」のような新システムを追加することは考えられていますか? また「こういうシステムを使ってみたい」といった構想などがあれば、お話いただければと思います。

イグニッション久保田さん:「やってみたい」という意味であれば、色々とありますよ。プレイヤーカードがせっかくあるので、それを使って何かができないか、ということは常に考えています。今のところ、カードの種類は「Z/Xカード」と「イベントカード」だけですが、新たな種類のカードを作るか否か、という話もよく議題に上がりますね。
 また、この『Z/X』では「後の弾からパワーアップして再登場」という展開が多く見られるので、カードの“合体”なんかができたら、ストーリー的にも面白くなるかな、と思ったりしています。
 ……ただ、あまり新要素を追加しすぎてしまうと、新規ユーザーさんが覚えることが増えてしまうので、なかなか難しいところですね。いつか時が来れば、何らかの新要素を導入したいとは思っていますが、そこはバランスを取れるように注意しています。

──では最後に、ユーザーさんに向けてコメントをお願いします

イグニッション久保田さん:アニメは3月末で一旦一区切りつきますが、その後も盛り上げられるように、色々と施策を考えています。ぜひ、今後とも『Z/X』にお付き合いいただけたらと思います。

<放送情報>
テレビ東京1月9日から木曜 25時50分~
テレビ大阪1月11日から毎週土曜 27時05分~
テレビ愛知1月9日から毎週木曜 27時05分~
テレビせとうち1月10日から毎週金曜 25時53分~
テレビ北海道1月10日から毎週金曜 26時00分~
TVQ九州放送1月11日から毎週土曜 25時55分~
AT-X1月16日から 毎週木曜 23:00-23:30
毎週土曜 10:00-10:30
毎週月曜 29:00-29:30
毎週水曜 17:00-17:30

<ストーリー>
時は近未来。突如、ブラックポイントと呼ばれる異次元と繋がる扉が出現。通称「ゼクス」と呼ばれる異形の怪物たちが現れ、人類に侵攻を開始する。そこから、ゼクスと人類の熾烈な戦いが始まった。数年後、戦いは小康状態となり地球上には束の間の平穏が訪れる。主人公・天王寺飛鳥は日本の神戸にて普通の高校生活を送っていたのだが、ある時街角で出会った不思議な少女から「カードデバイス」を受け取ると、彼の運命は大きく変わり始める――。

<STAFF>
監督:山口祐司  
キャラクターデザイン/総作監:渡辺純子
デザインワークス:新妻大輔
アクションエフェクト作監:神谷智大
美術監督:山子泰弘
色彩設計:磯部知子
撮影監督:光石奈歩
編集:笠原義宏
音響監督:川添憲五
シリーズ構成:砂山蔵澄

<音楽>
OPテーマ
「EX:FUTURIZE」/日笠陽子
EDテーマ
「モノクロームオーバードライブ」/遠藤ゆりか

<CAST>
天王寺飛鳥(CV:下野紘)
上柚木綾瀬(CV:沢城みゆき)
各務原あづみ(CV:小倉唯)
黒崎神門(CV:中村悠一)
青葉千歳(CV:内田真礼)
倉敷世羅(CV:金元寿子)
弓弦羽ミサキ(CV:石原夏織)
御影藍那(CV:遠藤ゆりか)
フィエリテ(CV:M・A・O)
ズィーガー(CV:井上和彦)
リゲル(CV:内田彩)
アレキサンダー(CV:檜山修之)
龍膽(CV:浅沼晋太郎)
サー・ガルマータ(CV:間島淳司)
竜の巫女(CV:桑島法子)
ガムビエル(CV:佐藤聡美)
クゥン(ケット・シー)(CV:村川梨衣)
ミカエル(CV:日笠陽子)
ガブリエル(CV:小杉十郎太)

<あらすじ>
時は近未来。世界中に突如、ブラックポイントと呼ばれる異次元と繋がる扉が出現。そこから通称【ゼクス】と呼ばれる異形の怪物たちが現れ、人類に侵攻を開始する。そこからゼクスと人類の熾烈な戦いが始まった。それから数年後、戦いは小康状態となり、地球上には束の間の平穏が訪れる。そんな中、主人公・天王寺飛鳥は日本の神戸にて普通の高校生活を送っていたのだが、ある時、街角で出会った不思議な少女から「カードデバイス」を受け取ると、彼の運命は大きく変わり始める。

>>テレビアニメ「Z/X IGNITION」公式サイト
>>テレビアニメ「Z/X IGNITION」公式ツイッター(@zxignition)
>>テレビアニメ「Z/X IGNITION」facebookページ

(C)Z/X IGNITION製作委員会
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