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生アニメ『みならいディーバ』のパブリックビューイング会場レポート

生アニメ『みならいディーバ』放送開始、大盛況のパブリックビューイング会場レポート

 7月17日(月) 21:00から、世界初となる3DCG生放送アニメ番組『みならいディーバ』がスタートした。いままでの3DCGアニメは、事前にキャラクターの動きをつけた映像に声優が声をあてて作品にしていたが、この番組は違う。なんと、すべてをリアルタイムに進行させているのだ。

 主役キャラクター蒼井ルリ(村川梨衣さん)と春音ウイ(山本希望さん)の動きは、実際にスタジオにいる両声優の動きを3Dモーションキャプチャーでコントロールしている。村川さんが右手を挙げれば3DCGの蒼井ルリも右手を挙げ、山本さんがくるっと回転すれば春音ウイもくるっと回転する。当然、マイクが拾った声はそのまま放送されるので、アフレコではない。すべてがライブの「生アニメ」だ。

『みならいディーバ』の制作は1年前にスタート!?
 前代未聞のアニメ番組『みならいディーバ』の計画が立ち上がったのは、実は約1年前のこと。当時ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さんがNOTTVで放送していた番組『吉田尚記がアニメで企んでいる』に石ダテ コー太郎監督と福原慶匡さんがゲスト出演した際に、話の流れで「アニメを作ろう」ということになった。トークショーの合間のひとことを、社交辞令ではなくて本当に実行してしまったのが、メインスタッフの吉田尚記(製作総指揮)さんと石ダテ監督、福原Pの3人組みだ。

■詳しくはコチラの記事を参照■
『吉田尚記がアニメで企んでる』第6回放送のゲストは『直球表題ロボットアニメ』の福原慶匡さん・石舘光太郎さん
>>https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1369884098

 吉田尚記さんの番組にゲストとして登場した当時、石ダテ監督と福原Pは『直球表題ロボットアニメ』を放送していたため、3DCGツール『MMD』を使った低予算アニメを制作するはずだった。しかし今回、最新技術を取り入れてリアルタイムの3DCGアニメを放送することになった。誰もやったことがない上に、生放送なので失敗できないチャレンジングな試みだ。
 この「本番までどうなるかわからない」という不安を払拭するために、本放送の一週間前にゲネプロ(本番と同様のリハーサル)を行なった。世界初のアニメをひと目見ようと、ゲネプロには数十社の報道関係者が訪れていた。

 ゲネプロは本放送とまったく同じスタジオで、まったく同じ時間にスタート。『みならいディーバ』は一方的に放送するだけでなく、twitterのコメントを拾いながら番組を進行させていく。一週間ずらした同時刻・同スタジオで実施したゲネプロは、月曜日の午後9時の通信状況を測る意図もあったのだろう。
 数十人のメディア関係者が見守る中、ゲネプロは滞り無く行なわれた。心配されていた3Dモーションセンサーの動作もバッチリだった。3DCGキャラクターの蒼井ルリと春音ウイは、村川梨衣さんと山本希望さんの派手な動きを完全にトレースした。

7月17日ついに本放送! 秋葉原のパブリックビューイング会場の様子をレポート
 ゲネプロから一週間が経ち、7月17日(月) 21:00、いよいよ本放送がスタート。NOTTVとニコ生の2局で放送されたのだが、その他に3個所でパブリックビューイングが行なわれた。今回はそのなかのひとつ、秋葉原のコワーキングスペース&カフェバー「CafePackW0rk5(カフェパックワークス)」を取材した。

 放送開始から約1時間前に会場に入ると、店内にはNOTTVを視聴できる端末が2台用意され、1台は大型モニターに映し出されており準備は万全。そしてしばらく待っていると、放送までまだ時間があるのに、すでに数名のファンが入店してきた。

 『みならいディーバ』は業務用カメラ+スイッチャーで送出される本放送の他に、定点カメラでスタジオの裏側を映した「水面下放送」と名付けられた映像も同時配信される。視聴者はどちらかのチャンネルを選んで視聴するワケだ。CafePackW0rk5には端末がふたつ用意されていたので、どちらのチャンネルを大画面で見たいかを、来場者から多数決をとった。その結果、圧倒的多数で水面下放送が選ばれた。やはり普段見られないスタジオの裏側を見たいのが心情なのだろう。

 放送開始時刻が近づくと会場は超満員。CafePackW0rk5の店長によると、いままで当店に最高で40名ほど入ったことがあるらしいのだが、『みならいディーバ』も負けてない。座席はすぐに埋まってしまい、放送ギリギリに訪れたお客さんたちは立ち見で番組を見ることになった。

ついに放送がスタート! 水面下放送の臨場感に爆笑
 そして21:00、ついに『みならいディーバ』の放送がスタート。画面に映像が映った瞬間、パブリックビューイング会場は大きな拍手が起こった。水面下放送はスタジオカメラマンの映像ではなく、ステージの横に据え置かれたカメラの映像なので、蒼井ルリと春音ウイの2人のキャラクターではなく3Dモーションセンサーを身にまとった村川梨衣さんと山本希望さんや、その周りで慌ただしく働くスタッフたちが映っている。本来であれば視聴者に見せるべきではない現場の様子を、惜しげも無く配信してしまう当番組のサービス精神に感服! パブリックビューイングに集まったファンたちは、メインキャスト以外のスタッフたちの動きにも注目しながら、放送を楽しんでいた。なお、あるタイミングで水面下カメラの前を福原Pが横切ったのだが、ファンのひとりが「福原ぁ~! ジャマぁ~~!(笑)」などと叫ぶと、会場は大爆笑。集まったファンたちがワイワイ騒ぎながら楽しめるパブリックビューイングならではの出来事だった。

トラブルもなんのその! 『みならいディーバ』はピンチも笑いに変える番組
 放送の途中、トラブルが発生した。ゲネプロでは発生しなかったのだが、なんと村川さんが演じる蒼井ルリの動きが止まってしまったのだ。原因は3Dモーションキャプチャーのトラブルだったらしく、再起動を試みたが放送中に復帰が見込まれなくなってしまった。
 しかし、こんなトラブルにも対応してしまうのが『みならいディーバ』のスタッフたち。動きの止まった蒼井ルリを「映さない」のではなく、あえて3DCGモデルのデフォルトの「T字ポーズ」のまま登場させた。幸いなことに首から上だけは動作していたため、村川さんはクチの動きだけで演じ続けた。そして動けなくなった蒼井ルリをイジる山本希望さん……本当にいいコンビ!!
 これを見たパブリックビューイング会場は爆笑。ファンの間からは「この番組って本当にライブだったんだ!」という声も多く聞こえた。トラブルではあったけど「ライブ感の演出」という意味では、大成功だった。

 トラブルはスタジオだけではない。実はパブリックビューイング会場でもトラブルが発生。店の後方で立ち見をしているお客さんまで音を届けるため、テレビのボリュームを最大にしたら店内のブレーカーが飛んでしまった。本日2度目のトラブルなので、ここでも来場者は爆笑。CafePackW0rk5の店長が迅速に対応してくれたため、電源は数十秒で復帰したが、パブリックビューイング会場ならではの楽しいハプニングだった。

 そして1時間の放送はアッという間に終わり、パブリックビューイングもお開きになった。会場に訪れた何名かのお客さんに取材をしたら、なかには「どんな番組か知らなかったけど、石ダテ監督のファンだから来ました!」というお客さんも。また、「てさぐり感がスゴいですね。これは見続けます。来週もココに来ます」と常連宣言をするファンの声も聞こえた。笑顔のお客さんたちを見送った後、CafePackW0rk5の店長に今日の感想を伺うと、「こんなに来てくださるとは思いませんでした。ありがとうございます! 来週は……テーブルとイスを片付けて、オールスタンディングにするしかないですね?(笑)」とコメントした。

 CafePackW0rk5ではこれからもパブリックビューイングを続ける予定です! みんなとワイワイ楽しみたいファンは、ぜひ足を運んでください。

■コワーキングスペース&カフェバー
CafePackW0rk5

>>http://www.caf3packw0rk5.com/

〒101-0021
東京都千代田区外神田3-1-3 秋葉原パークビル2F
TEL:03-6206-0189

JR秋葉原駅 電気街口より徒歩5分
東京メトロ銀座線 末広町駅3番出口より徒歩5分

(C)(※ネタバレ注意)最終回は生でライブやるかも委員会
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