南條愛乃さんが話題作『グリザイアの楽園』のED曲を2曲担当！　『黄昏のスタアライト』＆『きみを探しに』W発売記念インタビュー【後編】

　昨年オンエアされ、話題になった『グリザイアの果実』の続編であり、完結編となる『グリザイアの楽園』が放送中だが、前作同様にED曲と映像が変わるのも注目ポイントの1つ。今シリーズでも様々なアーティストが担当するがそのうちの2曲を南條愛乃さんが歌う。

　「カプリスの繭」編ED曲「黄昏のスタアライト」は現在発売中、「ブランエールの種」編ED曲「きみを探しに」が6月10日にリリースされる。それを祝して当サイトでは2回に渡り、南條さんのインタビューをお届けする。後編では、「ブランエールの種」編ED曲「きみを探しに」と青春感あふれるミュージックビデオについて語ってもらった。

■インタビュー【前編】はこちら■

●今まで歌った『グリザイア』シリーズED曲との違いは日常感のある言葉達

――1クールのアニメの中でED曲を、同じ人が2曲も担当するのは珍しいですね。

南條愛乃さん(以下、南條)：そうですね。『グリザイアの果実』の時のように、いろいろなアーティストさんがED曲を歌われるので雰囲気もガラっと変わるし、しかも映像も変わるなんてすごいですよね。（※アニメ制作確認中）絵も止め絵でなく、ちゃんと動いていて。だからこそ1クールの作品以上のものを見ている感覚で楽しんでいます。これから物語も佳境に入っていくので、ドキドキしますね。


――南條さんが歌う「ブランエールの種」編のED曲「きみを探しに」を初めて聴いた時の印象は？

南條：疾走感と透明感があって、「あなたの愛した世界」に近いかなと思いました。ただ歌詞は今まで『グリザイア』シリーズで歌った曲と違って、“落ちてく砂時計”や“白いシャツ きみの香り遠くなる前に”、“同じ毛布で目を覚まそう”など日常的な言葉が増えて、焦点がぐっと狭まってきた気がします。


●歌詞から浮かんでくる情景、女性の芯の強さが印象的

――曲を聴いた時、1番のAメロの“きみのいない部屋は雨の中のお散歩みたいで”の“きみ”は誰なのかな？　と。もしかして雄二？

南條：それは“私”が誰なのか次第なんですけどね(笑)。『グリザイアの楽園』のEDで聴いた人ならすぐにピンとくると思います。サビで“大好きなきみのこと 奪われたくはない～きみを迎えに行くんだ”と強い気持ちがあふれ出て、最終的には“2人の唇が動く 愛してる”とハッピーエンドになって。映像的な歌詞で、情景も浮かんでくるような。歌詞の言葉遣いや視点は女性らしいけど、その中にも芯が通った強さが感じられるのがいいですね。


――作品のテーマ曲ですが、Jポップのラブソングにも聴こえますね。

南條：女子も好きそうですね。特に学生さんやOLさんとか。


――女性が、好きな男性を追いかけて取り戻すというのは女性上位の現代の象徴でしょうか？(笑)

南條：どうなんでしょうね？(笑)　でもある草食男子いわく「肉食になりたいと思える女性がいないんだ」と。


――男性の立場からするとこれだけ愛してもらえたら幸せだなと思ったりします。

南條：そうですか!?　私は1つのストーリーとして見るから素敵だなと思うんですけど(笑)。ここまで1人に一途になれるのはすごいですよね。私だったら「どこかに行っちゃったならしょうがないか」とすぐあきらめそう(笑)。


●サビ最後の“愛してる”のそれぞれのニュアンスの違いに注目！

――お気に入りや印象的なフレーズを教えてください。

南條：2番のBメロの“別れの日は余りにも唐突で電話しても他人みたいで”はグサっときますよね(笑)。こんな攻撃力のある言葉を、こんなにきれいな形で入れられる桑島(由一)さんはすごいですね。


――自分もそのフレーズの状況からよく、よりを戻せたなと思いました(笑)。

南條：それだけ想いが強くて、大切な人なんですよね。きっと。


――ハッピーエンドの歌詞にふさわしく、サウンドからも明るさを感じます。

南條：後半に向かうにつれて盛り上がりも増えてきますし、ドラマチックな展開ですね。


――南條さんの歌い方もハツラツとして爽快感もありました。

南條：楽曲的に高音が明るく聴こえるからかな。あまり低いトーンは使っていないので。でも特に女の子らしく歌おうとか意識せず、書いてあることをただストレートに感情にのせて歌えたらいいなと思いながらレコーディングしました。


――改めてこの曲の聴きどころを挙げるとすれば？

南條：1サビ、2サビ、3サビの最後すべて“愛してる”で締めくくられていますが、それぞれシチュエーションが違って、自分の中で独り言として言っている時、決意した時、最後はお互いに再び心を通わせ、絆を取り戻した時と。微々たる差かもしれないけど、感情を変えて歌ったり、細かいニュアンスを意識して歌っているので、聴いて感じてもらえたらいいですね。

●「きみを探しに」のMVで走る女子高生と南條さんとの関係性は？



――「きみを探しに」のMVは女子高生も出演する青春っぽい映像ですね。

南條：女子高生が主人公で、“きみ”を探してひたすら走り続けていて、その風を私が別の場所で受けながら歌っている映像になっています。今までのソロでのMVはイメージ映像がインサートされることはあったけど、がっつり別の人に出演してもらったのは初めてで。


――曲の主人公は聴く人によって、少女から女性まで想像できましたが、映像で1つの形を提示してもらえたような。

南條：『グリザイア』の世界が学園を舞台にしているから高校生なんじゃないかな。このエネルギーはこれくらい若くないと出ないですよね。社会人だったら探しに行かないと思いますよ。探偵に「あの人を探して」と依頼するかもしれないけど(笑)。別の役者さんを迎えたことでメリハリもついたし、ずっと走っていただいたので映像の中でも疾走感が生まれて、いい映像になったと思います。

MVで着ている衣装で、ジャケットも撮影しましたが、4月に「黄昏スタアライト」と6月に「きみを探しに」と近い間隔でのリリースになったし、タイアップの作品も同じなので、ジャケットでリンク感を出せたらいいかなと、衣装で同じ生地を使ったり、色合いなども意識して。雰囲気としてつながりを感じてもらえたら。


●今までのカップリングの中では一番自分の要素を入れられた――

――それでは、カップリング曲となる『そらほしひとつ』についてもお伺いできればと思います。こちらはどのような楽曲になっていますでしょうか？

南條：ソロ初のちょっと悲しいような、切ないような楽曲になっています。いつか書いてみたいと思っていたテーマではあるんですけど、いざ書いて歌ってみると主観と曲との距離感が難しかったですね。


――収録はいかがでしたか？

南條：今回は珍しく難航しました。主観が入りすぎると重くなるし、どの程度主人公として曲に寄りそうかのバランスが難しかったですね。


――印象的なフレーズをはじめ、特に気に入っている部分を教えてください。

南條：雰囲気のオーダーを伝えて戻ってきたコンペの段階で雰囲気やメロディで今回のカップリングはこれがいいなと思った曲だったので、全体的に気に入っています。メロディやアレンジなど細かい部分で調整してもらったところもありますし、今までのカップリングの中では一番自分の要素を入れられたんじゃないでしょうか。あとは聴いて下さった方に気に入っていただければ嬉しいです。


●2枚のシングルはループして聴きたくなる空気感。シングルには重要なお知らせも!?

――では皆さんへメッセージをお願いします。

南條：まずは『グリザイアの楽園』を最後まで見て、雄二君達がどんな結末を迎えるのか、見届けてください。私も見逃しません！　そして「黄昏のスタアライト」、「きみを探しに」は曲調も雰囲気も違う2曲が新たに生まれたので、繰り返し聴いてほしいです。カップリングも含めてリピートして聴いても疲れず、思わずループしたくなるような空気感になっていると思います。

シングル2枚の4曲をたっぷり聴いていただいて、たまには「あなたの愛した世界」や『カタルモア』も挟んでいただけたらなおよし(笑)。


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■南條愛乃「黄昏のスタアライト」
2015年4月29日発売
初回限定盤（CD+DVD）：1,800円(税別)
通常盤：1,200円(税別)
発売：NBCユニバーサル・エンターテイメント


■南條愛乃「きみを探しに」
2015年6月10日発売
初回限定盤（CD+DVD）：1,800円(税別)
通常盤：1,200円(税別)
発売：NBCユニバーサル・エンターテイメント


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