『ヘタリア The World Twinkle』キャラクターCDシリーズ声優インタビュー！　プロイセン役・高坂篤志さん

　2015年7月3日正午より、dアニメストアほかで配信がスタートするアニメ『ヘタリア The World Twinkle』。配信に向けて新情報やコラボ情報などが続々と発表されるなか、ファン待望のキャラクターソングCDシリーズが6月24日からリリースされます。

　全8巻発売予定のCDは、1枚に2人のキャラクターのイメージソングを収録！　枢軸・連合はもちろん“北欧ファイブ”として人気の高いデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランドなどの歌も楽しめる仕様になっています。

　今回は7月8日にリリース予定の「キャラクターCD Vol.2 プロイセン（高坂篤志）、ドイツ（安元洋貴）」より、「アア伝説級☆俺様街道」を歌うプロイセン役の高坂篤志さんにインタビュー。過去に歌った“あの”名曲の秘話から今回のキャラクターソング、そしてアニメ新シリーズへの意気込みなどたっぷりと伺いました。

※高坂篤志さんの「高」の正式な表記は「はしごだか」です。

僕の身体の半分はもうプロイセン

――まずはレコーディングを終えてみての感想をお願いします。

高坂篤志さん(プロイセン役／以下、高坂)：「あぁ、プロイセン帰ってきたんだな～」と思いましたね。「おかえりなさい」という気持ちと、「プロイセンのキャラクターソングを歌うのか……大変だな」という気持ちが混ざった状態でスタジオに入りましたから(苦笑)。プロイセンはキャラクターとしてかなり独特なので、歌に対してどうキャラクターを反映させるべきなのか、毎回すごく考えるんです。でも今回も曲調からして、キャラクターらしさ全開で作っていただいているので、とてもありがたかったです。とはいえ、歌詞のなかにビックリマークが多かったので、それを表現するうえではかなり悩みました。

――高坂さんと言えば、第一弾のキャラクターソング「俺様による俺様のための俺様の歌」では、酸素ボンベを吸引しながらレコーディングした、という逸話がありますが……。

高坂：そうですね(苦笑)。プロイセンの、初のキャラクターソングを歌った当時はまだ身体がちゃんとできあがっていなかったので、マネージャーに「こんなにもハードな歌を歌うならこれが必要でしょう。持っていきなさい」と言われまして。酸素ボンベを手にスタジオ入りしました。でも、今日はなくても大丈夫でした！　だって、僕の身体の半分はもうプロイセンみたいなものなので(笑)。

――ハイテンションで歌い続けるのはかなり大変ですよね。

高坂：ハイテンションで歌い上げるので、レコーディングが終わるといつも汗だくです。プロイセン単独のキャラクターソングと歴代主題歌のカバーなど6回、キャラクターとして歌わせていただいていますが、どんな季節にレコーディングしても汗をかいています(笑)。プロイセンは僕とは違い、いつでも、どんなときでもハイテンションですし、自分に自信満々なキャラクターなので少しでも気を抜くと高坂篤志が出てしまうんですよ。ですので、プロイセンとしてきっちり演じながら歌えるよう、いつでも全力です。

――それはプロイセンというキャラクターに対して、高坂さんご自身、こだわりがあるからこそでしょうか？

高坂：もちろんそうですし、『ヘタリア』ファン、そしてプロイセンファンの方のお手元に届くものなので、聞いたときに残念がられると申し訳ない気持ちになるので。プロイセンとして伝えられるものがあれば、きちんと伝えたいですし、しっかりしたものをお届けしたいと思っていますので。

――最初に「アア伝説級☆俺様街道」を聞いたときの第一印象はいかがでしたか？

高坂：今までのプロイセンの曲とは少し雰囲気が違うなと思いました。曲調や歌詞のセリフ回しもこれまでにない感じだったので、そういう意味ではとても新鮮な気分になりましたね。

――歌詞のなかで印象的だなと思ったところはどこでしたか？

高坂：歌詞よりも先にまずはタイトルです。「アア伝説級☆俺様街道」というタイトル、なかなか印象的だと思いませんか？　こんなタイトルのつけられた歌をプロイセンはどういう設定で歌っているんだろうなと。ですがタイトルでは想像しきれなかったので、歌詞をじっくり読みながら「こういう設定なのかな？」と想像しながら歌わせていただきました。スタッフさんにも僕の想像上の設定をお話しつつ納得していただいたので、その設定に沿ったアドリブをいろいろと入れました。

――高坂さんが想像した設定というのは？

高坂：いつも通りのプロイセンが、いつも通りに歌っているというだけです(笑)。というのも、現時点ではあまり詳しくお話できないので……。

――設定の全体像だけでも教えていただけますか？

高坂：冒頭、まるでライブのようにノリノリで歌っているんですが、どこで、どんな状態でプロイセンが歌っているのかについてのアドリブを入れたんです。これならいかにもプロイセンらしいなというオチを作り、スタッフさんにもOKをいただいてアドリブさせていただきましたが、実際にCDのなかにアドリブ箇所が採用されるかはまだわかりません。もし採用されていたら「こういうことか！」と楽しんでいただけたら何よりです。また、アドリブ以外でも合いの手などが結構あるので、歌いながら一緒に盛り上がってもらえたらうれしいですね。

――それでは先々、『ヘタリア』のイベントがあった場合、「アア伝説級☆俺様街道」をみなさんの前で披露する可能性があるということでしょうか？

高坂：そう、ですね……酸素ボンベを用意していただけたら(笑)。でも、万が一、「俺様による俺様のための俺様の歌」と「アア伝説級☆俺様街道」を一緒に歌うことがあったら死んでしまうかもしれません(苦笑)。プロイセンを演じているものの、まだまだ完璧に歌いきる自信がないので、「あぁ、僕はプロイセンになりきれていないな」と痛感しております。だって、プロイセンなら歌えますけど、高坂篤志としては歌いきれないですもん。ただ「アア伝説級☆俺様街道」の1曲だけをみなさんの前で披露する機会がありましたら、全力全開でがんばって歌います。

――そういえば、今回のCDはドイツの歌とのカップリングになっています。

高坂：1枚のCDに2人のキャラクターの歌が入るというのは、初の試みらしいですね。他のキャラクターたちはどうかわかりませんが、プロイセンは基本、何をするにも1人ですし、歌のなかで誰かと絡むことはなかったのでとても新鮮でした。ドイツとのキャラクターソングと一緒に収録されていることもあり、今回のキャラクターソングではドイツに向けて歌っている部分もあるので、感情をいつもとは別の方向に切り替えて歌いました。

――別の方向というのは？

高坂：いつもは自分中心で「オレ、楽しい～！」という感じで歌っていますが、今回は歌の後半でヴェスト(※ドイツのこと)に向けた思いを込めて歌っています。ですので、普段とは違うプロイセンの一面が見られるかもしれません。2回くらい聞くとプロイセンの言いたいことやそこに込められた思いがわかると思います。1回だけだと、ただうるさいだけなので(笑)。

――歌う際に一番苦労したところはどの辺りですか？

高坂：後半に行くにつれてノッてくるんですが、自分の体力が足りないせいかノリがきつくなるところがありまして。ですので、先ほども言いましたが、もしみなさんの前でお披露目することがあれば、しっかりと体力づくりをして臨みたいなと思います。次の課題は体力づくりですね(苦笑)。

――数あるキャラクターソングのなかでも『ヘタリア』のキャラクターソングは相当独特ですよね。

高坂：とにかくキャラクターを最優先にしているイメージがあって、キャストもスタッフさんも歌い方がどうこうよりもキャラクターの声、キャラクターの気持ちでというのが特に強い作品なんですよ。だからこそ、「今回の歌もちゃんとプロイセンの歌だったね」と思っていただけるように歌っています。とはいえ、聞いてくださるみなさんがどう思うのか期待半分、不安半分です。でも一生懸命歌いましたので、気持ちだけは受けとってください。

――では、キャラクターソングの聞きどころを教えてください。

高坂：歌のなかでの、ドイツとの掛けあいですね。僕もドイツの歌に参加し、彼と掛けあいをしているので。そんな掛けあいのなかで、ドイツの方でもプロイセンの方でもフェスを彷彿とさせる部分があり、いろいろな想像をしていただけるような歌詞になっています。そこが聞きどころでしょうか。プロイセンの歌は相当元気がもらえるような雰囲気になっています。みなさんの予想を超えるようなハイテンションでがんばっていますので、覚悟して聞いてください。

――さて、今回のCDはドイツの歌とのカップリングであり、お互いに掛けあいをしているとはいえ、残念ながらデュエットではありません。そこで、もしデュエットするとしたら、どのキャラクターとデュエットしてみたいと思いますか？

高坂：プロイセンだったらオーストリアかハンガリーとのデュエットがベストかなと思います。関係が深いですしね。あとはイタちゃん(イタリア)への愛の歌とか……。

――高坂さんがプロイセン以外で演じている、エストニアやギリシャとのデュエットなんていかがですか？

高坂：プロイセン、エストニア、ギリシャの3人で歌うということですか？　いや～無理ですね(苦笑)。挑戦はしてみたいですけど、今以上の体力をつけないと歌えません。それに歌いわけも大変そうですし。無理ですね！

――お話は変わりますが、いよいよ新シリーズの配信も近づいてきました。配信に向けての意気込みをお聞かせください。

高坂：年月が経つことによって、自分のなかのキャラクター像がちょっとずつ変わってきているので、全員であわせたときにどういう化学反応を起こすのか楽しみです。ストーリーとしては北欧がたくさん登場するお話らしいので、原作でも「北欧に入りたい」と言っているエストニアのお話を演じられたら楽しいだろうなと思います。ギリシャはギリシャでマイペースに、プロイセンはドイツへの気持ち、意思表示をしっかりさせながら演じたいなと思います。どのキャラクターもキャラクターとしての芯はそのままに、今までとは少し違うところを見せていきたいですね。また、前シリーズでもアドリブを入れさせていただいたので、それに勝るアドリブをできたらと思います。共演者の方々、スタッフさんのお力を借りつつ、挑戦していきますのでご期待ください。

――ありがとうございました。最後にCDの発売を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

高坂：プロイセンの歌はいつも通り、テンション高く歌っております。元気のないときに聞いて、「こんなにテンションが高い人もいるんだ！　だから私のテンション、下げていられないな！」と思っていただけたらうれしいです(笑)。プロイセンがまた愛おしくなると思います。今まで以上におもしろいものを作ってみせますので、お楽しみに！