『ヘタリア The World Twinkle』キャラクターCDシリーズ声優インタビュー！　フランス役・小野坂昌也さん

　2015年7月3日正午から、dアニメストアほかで配信がスタートするアニメ『ヘタリア The World Twinkle』。配信に向けて新情報やコラボ情報などが続々と発表されるなか、ファン待望のキャラクターソングCDシリーズが6月24日からリリースされる。

　全8巻発売予定のCDは、1枚に2人のキャラクターのイメージソングを収録しており、枢軸・連合はもちろん“北欧ファイブ”として人気の高いデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランドなどの歌も楽しめる仕様になっている。

　今回、「キャラクターCD Vol.3 フランス（小野坂昌也）、イギリス（杉山紀彰）」より、「ボンボンボン♡セボンセボン」を歌うフランス役の小野坂昌也さんにインタビューを敢行。久々のキャラクターソングに受けた第一印象や小野坂さんらしい新発見などについて、たっぷりとお話をうかがった。

フランスのおしゃれさと情熱的な愛をお菓子に例えた歌。歌とセリフの比率は50:50？

――今回、フランスのキャラソンを歌うことについてのご感想は？

フランス役・小野坂昌也さん(以下、小野坂)：まさかまた歌えるとは思っていなかったのでビックリしています。更にライバルのイギリスと一緒に1枚のシングルに収録されているのも驚きです。歌詞の中にイギリスの悪口が入っている理由もわかりました(笑)。対照的なキャラソン2曲が収録されるのはおもしろいですね。イギリスはきっとまじめな曲なんでしょうから。

――フランスのキャラソン「ボンボンボン♡セボンセボン」を初めて聴いた時の印象は？

小野坂：音程の上下が激しいし、音のつながり方もトリッキーで。キーが高いところは超高いし、半音下がるところが多くて、何でこんなに難しい曲を作るんだろうって(笑)。サウンドはフランスらしいおしゃれ感のある小粋なポップだなと思いました。

あと「セリフと歌が半分半分くらいです」と言われるほど、セリフが多いですね。歌詞は、いつも通り、フランス語がたくさん。前作ではエッフェル塔などフランスの名所や特産品を散りばめていましたが、今回はいろいろなお菓子をフィーチャーしていて、僕も初めて知るものや言葉も結構あって勉強になりました。今後ブームになるであろうクイニー・アマンもしっかり入っていて、情報番組的な先取り感もあって。スイーツ好きの女子のハートは間違いなくゲットですね。

――実際に歌ってみていかがでしたか？

小野坂：フランスファンの女性達に向けての愛を、大人っぽく、おしゃれに、情熱的に歌いました。1番はかわいい女子達に向けて歌っているけど、2番の歌詞がイギリスへの対抗心が前面に出て激しく、3番では大人の女性、マダムへ愛情込めてと、歌い分けています。歌の本線と別にセリフパートやコーラスを録ったり、僕のキャラソンはいつもやることが多いんですよね。他のキャラはセリフが1カ所の人がいると聞いてうらやましいなと(笑)。

――印象的に残った歌詞や気に入っているフレーズは？

小野坂：お菓子の名前の前に必ず特徴を紹介しているのがおもしろいですね。以前から勉強になる歌が好きなんです。『ヘタリア』の世界観が楽しめて、お菓子の知識まで学べるってお得じゃないですか？　“マカロンろんろんショコラんらんらんフロランタンたんタルト・タタン！”がコーラスで入ってくるんですけど、仮歌で聴いた時はわからなくて。韻を踏んだり、語呂もいいので意味がわからなくてもノリやすいのでは？　あと理屈っぽいところが随所に見られてフランスらしいなと思いました。

――レコーディングで心掛けたことや苦労した点はありますか？

小野坂：半音休んでからとか一拍休んでから出る、いわゆるつまずきの音が多いんです。ずっと続いている音があるのにぱっと下がったり、上がったりするところがあって、そこが難しいんです。聴き人へのフックになるポイントでもあるので、ヒットメーカーの手法なのかもしれないけど、やめてほしいです。僕は気持ちよく歌いたいので、できれば演歌にしてほしい(笑)。ディレクションで「やらかしている感じで」と言われましたが、どこまでやっていいのか、そこがまた難しくて。音程を気にせずにやっていいんだったら、もっとできるけど、歌じゃなくなっちゃうから(笑)。

――「ボンボンボン♡セボンセボン」の聴きどころや注目してほしいポイントは？

小野坂：1番、2番、3番は普通、同じ感じに歌うんですけど、この曲は特にサビでそれぞれ違う人が歌っているようになっていて、どんどんエスカレートしていく様子に注目して聴いてほしいですね。フランスの大胆なところ、繊細さなどいろいろな表情が見られると思うので、もっと好きになってください。

――アニメ新シリーズ『ヘタリア The World Twinkle』も決定して、アフレコも近づいていますが、期待や希望、意気込みなどをお聞かせください。

小野坂：前シリーズでは仕事の都合で抜きでの収録が多かったのが残念でしたが、今回はみんなと一緒に収録できるのがうれしいです。今シリーズはコメディ要素が多いみたいで、僕もギャグの時の出番が多いのでやりがいがあります。また新しい国もいろいろ登場するので、更にパワーアップすると思います。あと『ヘタリア』の特徴として、演じ手が決まっていないキャラが出てきた時、その場で挙手で決めるんですけど、僕は動物をやることが多いんです。女の子がやりたがるのを「ん？」と制して(笑)。そんなやり取りがまたできるのも楽しみです。

――では最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。

小野坂：『ヘタリア』を待ってくださった皆さん、ありがとうございます。今回のキャラソンシリーズは『ヘタリア The World Twinkle』のイメージに合わせた曲になっていると思うので、アニメを見ながら聴いていただければ、より世界が広がって楽しめると思います。イギリスとフランスの2人で1枚のCDになるのもおもしろいですし、『ヘタリア』に触れたばかりの人は2人の関係性がどんなに険悪なのかを、このシングルで確認していただけたら(笑)。