ぼっち王に俺はなる！　映像には残らないという幻の「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 Fes.」レポート！【夜の部】

　昼の部のレポートに引き続き、習志野文化ホールにて2015年10月4日（日）に開催された「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 Fes.」の夜の部の模様をお届けしていきます！　今回の「俺ガイルFes.」の模様は、『俺ガイル。続』Blu-ray&DVDに映像特典としてダイジェスト映像が収録されるとのこと。しかし、夜の部の映像は使えないかもという話しも公演中に出ていて、その内容をお伝えできるのはここだけになるかもしれませんのでぜひお見逃なく！

【出演者】
江口拓也さん（比企谷八幡役）
早見沙織さん（雪ノ下雪乃役）
東山奈央さん（由比ヶ浜結衣役）
佐倉綾音さん（一色いろは役）
悠木碧さん（比企谷小町役）
中原麻衣さん（雪ノ下陽乃役）
やなぎなぎさん（OPアーティスト）

MC：堀井茶渡さん（戸部 翔役）
原作者：渡 航先生


■ 登場時から何かがおかしいキャストの皆さん！　早見さんが食べているのは何!?

　昼の部に続いてMCは堀井さんが担当、早速キャストの皆さんをステージ上に呼び込んだのですが、既におかしい。江口さんに続いて現れた早見さんが、何かを食べているではありませんか！
そんな早見さんが食べているのはブリトーと呼ばれるメキシコ料理だそうで、なぜこのブリトーを食べながらステージに現れたのかは、Blu-ray&DVDの6巻の特典映像で明らかに！　この映像を見ないと早見さんがただブリトーを食べていただけになってしまうので、絶対にチェックしてくださいね。

　さてさて、早見さんに分けて貰って悠木さんや東山さんや佐倉さんも食べたブリトーの話題は置いておいて、開幕の挨拶になると江口さんはあの「江口拓也のぼっちラジオ」の挨拶だった「ぼっちろーん」で会場を盛り上げました。

　また、東山さんからおかしくなるのは早見さんだけでなくなるといったコメントや、佐倉さんからは「このイベントヤバい」といった話も飛び出し、ここからさらに盛り上がっていくと思われる夜の部への期待が高まったところで早速コーナーのほうへ行きましょう！


■ 今度こそ豪華景品をゲットできる？　夜の部はキャラクターの気持ちになって川柳を発表！

　昼の部の結果を踏まえ、“俺ガイル王”の悠木さんと中原さんが10ポイント、“ぼっち王”の江口さんがマイナス10ポイントからスタートする夜の部の「俺ガイル王決定戦」では、「人の気持ち、考えてよ！　なりきり川柳」を実施しました。

　このコーナーは、作中にて戸塚彩加（CV：小松未可子）とファーストフード店で食事をすることになった八幡が、戸塚のあまりの可愛さに「病気かな？　病気じゃないよ　病気だよ（病気）」と思わず一句読んでしまったように、キャストの皆さんには『俺ガイル。続』の名場面を見て一句読んでもらいます。そして、その川柳がキャラクターの心情に近いと判断されると、審査員の渡先生からポイントを貰えるというルールです。

　最初のシーンは、生徒会長選挙の件で上手く交渉した八幡が、当初は落選したがっていたいろはが生徒会長になってくれるということを雪乃と結衣に報告した後の結衣とのシーン。髪型を直そうとしてくれる結衣の気持ちになって川柳を考えることに。

　一番に読まれたのは中原さんの川柳。このシーンの結衣の心情を「うれしいよ　気づいてくれて　ありがとう」と読んだ中原さんに、渡先生は7点と評価。

　次のシーンは、いろはに他校とのクリスマスイベントの手伝いを頼まれた八幡が、いろはに「一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし…」と発言。それに対して冷たく「は？」と返した時のいろはの気持ちを、悠木さんが読みました。その内容は、「え？こいつ　調子に乗ってる　アイタタタ」というもの。この心臓が凍えるような「は？」という鋭利な一言に傷つけられた男子たちは一体どれほどいるのだろうと、そんな思いを抱かずにはいられません。このたった一文字の言葉に込められた女子たちの心情を的確に表現した悠木さん。

　しかし、これに対する渡先生の評価は6点で、的確ではあったのですがこれはいろはの気持ちではなく悠木さんの気持ちだから、というのが理由でした。渡先生は「その気持ちを大事にして欲しい」ともコメント。こうやって思っていることをあらわにしてもらえれば、勘違いして傷つくこともないですしね！　女子は嫌いな相手や興味のない相手には、大体こういうことを思っているということがよく分る一幕だったのではないでしょうか。

　続いては早見さんの川柳。八幡が葉山に連れられ、折本たちと軽く食事でもできるような店に入ることになり、サイゼリアをディスる折本たちを尊重した葉山によって、別のカフェに入った際の陽乃のシーンです。この場面で自分の存在に気づいていた八幡たちに手を振っていた陽乃の心情を「一時間　振り続けた手　筋肉痛」と読んだ早見さん。そんな早見さんには「さすが大喜利王」といった言葉も聞こえてきていて、これには渡先生も100点を与えました。

　しかしちょっと待って欲しい、何かがおかしいのです。それもそのはず、当初は10点満点と伝えられていたはずなのに100点とはどういうことでしょう。これはキャストのみなさんから抗議が起こるのは当たり前！　しかし、原作者の先生は絶対ということで覆らず、これを不服として席を立とうとするキャストがでる一幕も!?　ですがこれはまだ序の口で、これからさらに渡先生が与える点数はインフレしていくことに……。

　東山さんの川柳は、「本物が欲しい」と雪乃と結衣に訴えかけた八幡が、その後、家に戻り死にたくなるくらいにアイデンティティクライシスを起こしたシーンにて、そんな八幡を見た小町の心情を呼んだ一句です。

　自分の得点は悠木さんにかかっていると熱く語ってくれた東山さんは、悠木さんにディレクションを入れました。その一句は「ごみいちゃん　それでも愛しい　お兄ちゃん」！　悠木さんが敵に塩を送る形となるほどに、心をこめて読み上げたこの一句に渡先生は98点を東山さんに付与！　その理由は小町が好きだからとのことですが、その小町を演じる悠木さんが、渡先生に自分はなんで6点なのかを問うと、98点から好きなだけ奪っていいという言葉を引き出すことに成功しました。しかし、悠木さんはここから自分で取り返すと誓ったのでそのまま次の問題へ！

　お次は八幡と材木座義輝（CV：檜山修之）が図書室で語らっていたシーンで、「弱者に手を差し伸べる我、超カッコいい」と言った材木座に対して八幡が抱いた想いを、佐倉さんが考えました。佐倉さんによると「割と当たり障りの無い感じ」というその一句は、「材木座　いい奴いい声　勇●王」というまさかの僕らの大好きなあのロボットアニメのネタ！　これには渡先生も困っていた様子でしたが、「俺、●者王好きだし！」ということで8万点が送られ、いきなりの大量得点に、佐倉さんは大いに喜んでいました。

　そんな佐倉さんは思わず「ありがとう、ガ●ガ●ガー」と叫ぶと、絶対に勝てないと思えるほどの点数差がついてしまい、拗ねてスケッチブックにへのへのもへじを描き出してしまった東山さんへ、1万点をプレゼントしました。果たして、この先佐倉さんを越える点を得られる人は現れるのでしょうか!?

　このコーナー最後のシーンは、ディスティニーランドにて、パンさんのバンブーファイトに乗った奉仕部の三人のシーンから、パンさん好きの雪乃が私語厳禁を命じた時の心情を、もちろんここまで読まれていない江口さんが考えることに。しかし、コーナーの趣旨を勘違いしていた江口さんは、この場面を見た自分の心情を「ああ雪乃　踏んでなじって　罵って」と読んでしまいました。すると会場のお客さんたちも大いに共感したのか拍手と歓声が巻き起こります！　このスタンスは、一期の頃から変わってないそうで、そんな江口さんへ早見さんから「江口くん、永眠はしっかりとったほうがいいわよ」と雪乃の台詞でご褒美も!?

　早見さんからこの台詞を引き出し、ポイントを大いに期待した江口さん。しかし、渡先生は厳しかった！　一度は「江口さん、これポイントいります？」と尋ねた渡先生でしたが、結局早見さんからこのご褒美を引き出したという、その功績を認めて江口さんを2点と評価し、このコーナーは終了となりました。

　続いてはキャストの皆さんがお題に沿ってお絵かきをして、会場の皆さんの拍手が大きかった人が点を獲得できる「やはり俺のイラストはまちがっている。」のコーナー！　しかし、堀井さんがルール説明をすると選ばれても10点しか獲得できないことが発覚。

　江口さんが「めんどくさいから10万ポイントにしよう」と発言すると、途端に焦りだす佐倉さん。これにすかさず堀井さんが「あれぇ～？　いろはすちょっと自信無いのかなぁ？」と煽ると、先ほどのコーナーの名場面を思い出さずにはいられない「はぁ？」というひと言で佐倉さんは会場を掌握し、お客さんたちの大きな拍手が巻き起こるなか、気にせず始めて欲しいと、いろはが可愛い子ぶっている時に出すような声でコーナーの進行を促しました。1問目のお題は「妹」ということで、それではキャストのみなさんの個性的なイラストの数々を見て行きましょう！

　順番に見て行くとどれも素敵なイラストばかり！　江口さんが教科書で見た時に、可愛い女の子だと思っていたという遣隋使で有名な小野妹子を独創的なイラストで表現し、早見さんもまた個性的なイラストで『俺ガイル』で妹と言えばこの人しかいない！　と言える小町を描きました。しかし早見さんの小町があまりにも個性的過ぎたので、小町を演じている悠木さんから「雪乃さん、それは無いっす……」といった声も聞こえ、そんななか東山さんは、可愛らしいイラストと共に「お兄ちゃんだぁいすき（CV.あなたの好きな声優さん）」と発言して会場のみなさんの心を鷲掴みに！

　悠木さんが流石の画力で小町を描くと、先ほどの早見さんが描いた小町と並べてみる一幕もあり、その同一人物とは思えないほどのあまりの差に会場は大爆笑！　また、佐倉さんは先ほどの大量得点で余裕だったのか、隣の席に座っていた悠木さんへ向けた矢印だけを描き、中原さんはご自身のリアル妹を描くという、みなさんかなりのハジけっぷり！

　どれも甲乙付け難い面白いイラストばかりのなか、勝利したのはやっぱり小町！　悠木さんだけが10万点を獲得できるかと思われましたが、早見さんも一応同一人物を描いていたということですし、悠木さんも「いいだろう！」と男気溢れる発言で同意したので、半分ずつの5万ポイントがお二人に付与されました。

　前半パート最後のお題は、雪乃が大好きなキャラクター「パンさん」になりました。堀井さんからディスティニーじゃないほうは描かないようにという注意もあり、描き終わった人から発表していきました。

　江口さんは、またもや何とも言えない何故か股間のあたりが黒く塗りつぶされたイラストで、パンさんだけでなくネズミのキャラクターであるところのネズさん（46歳）を描き、早見さんもまたもや凄まじいイラストで、カエルにちょっと似たパンさんと、好物だという謎の物体を描くと、この独創的なイラストで魅せてくるお二人の連続技に会場は大盛り上がり！　すると、続く東山さんはパンダのパンさんではなく片腕がフックになっている海賊が出てくるピーターのほうのパンさんを、ベルさんと一緒に描いて会場を唸らせました。

　ここで、悠木さんがまるで対戦格闘ゲームに登場している超絶リアルなクマのようなパンさんを披露すると、中原さんが至極真面目に作中に一番近いパンさんを描いたところで、すごく時間をかけてイラストを描いていた佐倉さんのターンへ！　なんと佐倉さんは戸塚とパンさんを合体させたイラスト「とつパン」で、この勝負を決めに来たのです！　この、佐倉さんが戸塚を演じる小松さんに捧げたというイラストは必見です！

　ここから投票に移ったのですが、なんと勝利したのは、パンさんとネズさんを取り下げ、ワンチャン賭けて先ほどの小野妹子で勝負に出た江口さん！　不服そうな女性陣をとりあえずスルーして会場のみなさんと妹子コールで盛り上がっていると、「納得いきません！」という声が！　江口さんが勝負に出たのはパンさんじゃないということで、ここで江口さんが本当に10万点を獲得できるのか審議に入ることになりました。果たして江口さんは10万点をゲットできるのか!?　その答えは結果発表で！


■ ライブパートにも異変が……!?　家の鍵を気にする東山さんに、あの麦わら帽子は!?

　後半のライブパートへと移ると、現れたのはやなぎなぎさん！　昼の部に負けないくらいの盛り上がりのなか、第一期オープニングテーマ『ユキトキ』を披露したところで東山さんにバトンタッチ！　しかし、「Smile Go Round」の間奏に入ると急に家の鍵を気にし始めたではありませんか!!　そして唸り声をあげながらヘドバンする東山さんに戸惑いながらも会場のみなさんは精一杯の応援で応えました。この理由もBlu-ray&DVDで明らかになるのでしょうか？　乞うご期待！

　早見さんが「雪解けに咲いた花」で雪乃の心情を穏やかながらも力強く表現すると、堀井さんとやなぎさんが再びステージ上へ現れ、やなぎさんが担当する二つの楽曲「ユキトキ」と「春擬き」についてうかがいました。

　懐かしい第一期の楽曲を披露したところで、やなぎさんの歌う第二期オープニングテーマ「春擬き」から二期の楽曲の時間！　サビ前の歌詞を観客のみなさんと大合唱して会場を大いに盛り上げ、続く早見さんと東山さんが「エブリデイワールド」を歌ったところでお待ちかね！　歌って踊れるマルチなライトノベル作家、渡航先生が満を持してステージに上がります！

　しかし、昼の部と同じように、ここでライブコーナーを締めようとした堀井さんを止めに来た、江口さんの姿がとんでもなかったのです！　その出で立ちはまさしく海賊王ではありませんか!!!　なんで江口さんがこんなことになっているのかはやっぱりBlu-ray&DVDをお楽しみに！

　また、ここで堀井さんからイベント前日の渡先生とのエピソードが飛び出しました。なんと、一緒に原作小説10.5巻でいろはと八幡が行ったあのラーメン屋に行こうとしていたところ、渡先生がカラオケに行こうと提案し、2時間ほど自主的に練習されていたそうです。

　結局終わったのは深夜2時だそうで、そんな先生の生真面目さがうかがえたところで「客席の一番後ろまで、見えてるからねー！」とそのご本人が登場！　歌ったのはもちろん“MCわたりん(CV.渡航)with 堀井茶渡 aka CHA-DQN feat. 江口拓也 aka MC TAKU”で「Wrong as I expected」！　これには会場の皆さんも熱い声援で渡先生に応じ、会場の一体感は最高潮に！　さらに、キャストの皆さんが渡先生の応援にステージ上へ現れると、佐倉さんまでもが江口さんと同じく海賊王に!!　夜の部冒頭の「このイベントヤバい」というコメントの意味が理解できた瞬間だったのではないでしょうか。

　最後はキャストと会場のみなさんで“わったりーん！”コールでライブパートは終了となりました。

　演奏が終わるともちろん話題は海賊王が二人になっている件について！　クライマックスに向けてさらに観客のみなさんのテンションは熱く加速しました。

　ここで「俺ガイル王決定戦」の結果発表！　の前に、先ほどのライブパートで東山さんが歌唱中にヘドバンをしていた件について触れました。そんな東山さんは「唖然とした皆さんの顔が忘れられません」だそうで、「私のことは嫌いになっても、俺ガイルのことは嫌いにならないでください」とコメントし、会場の皆さんから温かい拍手が送られました！

　そしてお待たせしました「俺ガイル王決定戦」結果発表！　優勝は、7万点を獲得した佐倉さん！　江口さんの最後の10万点は、やっぱりパンさんではなかったので無効になり夜の部もぼっち王が確定してしまいました。

　二人の海賊王に加え、俺ガイル王とぼっち王がステージ上に集結したところで、優勝した佐倉さんにはディスティニーランドの1DAYパスポートの4枚セットが、最下位の江口さんには真っ白で滑らかな紙粘土が贈られました。

　ここで、楽しい時はあっという間ということで、遂に「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 Fes.」も締めの挨拶の時間となってしまいました。
　「こんなにイベントではしゃいだのは久しぶり」とコメントした佐倉さんをはじめとして、キャストの皆さんもこのイベントを大いに楽しんでいた様子でした。

　最後は渡先生から「はじまりは一冊の売れない本からでした」と、あやかしがかたる作品をはじめとしたこれまでのことが語られ、感極まって目元を隠した先生へ会場からは温かい声援も聞こえていました。
そしてすぐさま切り替えると『俺ガイル』のこれからの展開を思わせるコメントもあり、自身の寿命と会社の仕事と戦いながら、これからも兼業作家を続けていく決意表明！　渡先生が会場の皆さんへ深々と一礼。

　ぼっちも集まればひとつになれる！　そんな奇妙な絆を感じさせてくれた今回のイベントと『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』という作品。ぜひまた再会の時が来ると信じて応援していきたいものですね。ひねくれぼっちが送る青春を描く『俺ガイル』のこれからに、ぜひご期待ください！


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