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アニメ
2016年冬アニメ『だがしかし』に出演する阿部敦さん&竹達彩奈さんへインタビュー!! 駄菓子の話をすると、思い出話もついついポロリ
1月7日(木)より各チャンネルで随時放送開始となる期待の新作アニメ『だがしかし』。原作は『週刊少年サンデー』でコトヤマ氏が連載中のコミック。家業の駄菓子屋を継ぎたくない主人公・鹿田ココノツと、駄菓子マニア・枝垂ほたるが出会い、実在するたくさんの駄菓子とともに関連するハイテンションなギャグや、懐かしさを感じさせるエピソードを展開しながら、夏を過ごしていく姿が描かれるコメディ作品です。
今回は、そんな作品のメインキャストとなる鹿田ココノツ役の阿部敦さん、枝垂ほたる役の竹達彩奈さんへ独占インタビュー! 放送に先駆け、アニメの見どころから、おふたりの駄菓子に関するエピソードまで、いろいろなことをお聞きしました!
――ご自身の演じるキャラクターの紹介をお願いします。
鹿田ココノツ役・阿部敦さん(以下、阿部):僕が演じるココノツは、実家が駄菓子屋の少年です。彼の父親はココノツに実家を継いでほしいと考えているのですが、彼自身は漫画家になるのが夢で、「実家を継ぎたくない」と言っています。ただ、なんだかんだいっても駄菓子に対する愛が強く、そんなアンバランスな所もおもしろいキャラクターです。
枝垂ほたる役・竹達彩奈さん(以下、竹達):ほたるちゃんは大手お菓子メーカーの社長令嬢で、わけあってココノツくんの実家である駄菓子屋に訪れます。そして、とにかく駄菓子が大好き。好きすぎて、もはやおかしいというか、ちょっと行き過ぎた行動をしがちな女の子です。ひたすらボケるというか、暴走しがちで、物語も彼女が何かをやらかすことで進むことがほとんどだと思います。
――ほたるのボケに、ココノツがツッコミを入れていく流れですね。
阿部:はい。彼はこういう感じの主人公としてはツッコミが激しいので、幅がある役だと思います。
――アフレコの雰囲気はいかがですか?
阿部:この作品は毎回、物語のテーマになる駄菓子が登場するのですが、音響スタッフさんが気を使ってくれて、同じ駄菓子を現場に揃えておいてくれるんです。それも、すごい量を(笑)
竹達:本当に、すごい量ですよね(笑)。
阿部:正直、そのへんの駄菓子屋よりも、今のスタジオは品揃えが豊富です!
一同:(爆笑)。
阿部:休憩時間には、みんなでブタメンを食べています。
竹達:お願いすると、次回の収録で駄菓子が増えるのですが、ブタメンの味もどんどん増えて、今では、しょうゆ、とんこつから始まって、タン塩味、カレーとか、たくさんの種類があります。スタジオで初めて食べる味もあるくらい増えました(笑)。
――噂では、竹達さんは現在、すっぱいガム(※)で3連敗中なのだとか……。
竹達:よくご存知で……(笑)。
阿部:えっ、3連敗!? それ、すごい確率じゃないですか(笑)。
竹達:12月21日に放送した『だがしかし』ニコニコ生放送で遠藤サヤ役の沼倉さんと勝負したのですが、その時点で既に現場で2回もハズレを引いていたんです。なので「確率的につぎは絶対にないから!」ってドヤ顔で食べたら、見事にハズレて!
一同:(爆笑)。
竹達:「もう、なんでよー!!」って感じでした(笑)。
※すっぱいガム……明治チューインガム株式会社が販売する「すっぱいレモンにご用心」「すっぱいぶどうにご用心」ガム。ガム3つ入で、その中のひとつがとてもすっぱい。3人でこれを食べ、ロシアンルーレットをするのが楽しい。
――子どものころに、同じことを経験した人は多いのではないでしょうか(笑)。
阿部:この作品はたくさんの駄菓子が登場するので、僕らの世代にとっては記憶をくすぐられますよね。昔よく食べてたけど、今は忘れてしまっていた物とか、当時は名称を知らなかった物も多くて、「これって、そういう物だったんだ!」と、作品を通じて知ることが多いです。
――竹達さんは台詞で駄菓子の豆知識を語る部分が。その中で印象深いエピソードはありますか?
竹達:個人的に、フエガムとフエラムネに関するエピソードがお気に入りです(笑)。
阿部:あぁ、アレね(笑)。
竹達:“鳴るお菓子”というだけで、2つの時代に大きな差があって驚きました。そして、作中ではそのエピソードをある方法で紹介するのですが……それがもう、おもしろくて!
阿部:そのシーンでは、僕と啓治さんが頑張ったので、みなさん楽しみにしていてください。ギャグなんですけど、こっちは超真剣です(笑)。
竹達:その光景がおもしろすぎて、アフレコ中は笑いを堪えるのが必死でした(笑)。
――では、ココノツとほたるで掛け合いをするシーンで、印象に残っている物はありますか?
阿部:グリコですね。
竹達:ふたりで走るやつだ(笑)。
阿部:とある理由で、ココノツとほたるがグリコを片手に走ることになるのですが、そのシーンがかなりシュールなんです。作品的にシュールな笑いがよくおきる作品なのですが、あの回だけは最初から最後まで、ずっとシュールを貫いたので、かなり印象的です。
竹達:ほたるがすごい勢いで死亡フラグを立てていくんですよ(笑)。
――なるほど。マンガでは描かれていないシーンなども作中にあるのでしょうか?
竹達:たくさんあります! その回だけじゃなくて、マンガだとひとコマで終わっているシーンも、アニメではすごく膨らませていて、かなりボリューミーです。
阿部:監督さんとかの趣味も入っているのか、原作にはないパロディ要素も多くて、原作を読んでいる人でも、しっかり楽しめる物になっていますよ!
――おふたりは、子どものころに駄菓子屋に行った経験はありますか?
阿部:僕は小学校の真横に駄菓子屋があったので、みんなの集会場でした。それもあって、個人的に駄菓子屋は子ども時代を象徴するキーワードです。お菓子を買って、そのまま神社で遊んだり、昔の駄菓子屋にありがちな小さなゲームセンターで『ストリートファイター』とか、『ファイナルファイト』を暗くなるまで遊んでいました。思い返せば、当時もブタメン食べてたなぁ……(笑)。
竹達:私は、自宅から徒歩1分の場所に駄菓子屋がありました!
阿部:近い(笑)。
竹達:そのせいで、物心がついたころには駄菓子屋の常連でした! 幼稚園時代から、もらったおこづかいを握りしめて「この30円で何を買おう……!!」みたいに、ワクワクしてましたよ! しかも、子どものころはすっごく人懐こかったのもあって、駄菓子屋に来る他校の子とも仲良くなって、当時はムダに顔が広かったです(笑)。
――相手にとっての竹達さんは「あの娘、毎日いるけど何者!?」といった感じだったのではないでしょうか。
竹達:本当に「どこから来てるの?」「そこだよ!」みたいな感じだったと思います(笑)。駄菓子屋のおばあちゃんとも仲良くて、毎日おまけしてもらっていました。飴玉とか!
――駄菓子屋スペシャリストだったわけですね。当時はどんな駄菓子が好きでしたか?
竹達:きなこ棒とか、焼肉さん太郎が大好きでした。10円なのにコスパがいいんですよね! あと、暴君ベビネロっていうお菓子を、指にはめて食べるのが好きでした。辛いパウダーがついてるので、指につけると若干ピリピリして、「急いで食べないと! 痛い!」ってなるんです(笑)。
一同:(爆笑)。
――この作品は枝垂ほたると遠藤サヤのふたり、ヒロインが登場します。阿部さんはどちらが好みですか?
竹達:本人が隣に居るのに、その質問(笑)。
阿部:これは、答えによって今後のアフレコに支障がでますね……!
一同:(爆笑)。
阿部:まず、大前提としてどちらもかわいいですよね。ただ、そのかわいさも、ほたるとサヤでは別種なところが悩ましい!
――別種のかわいさですか?
阿部:ほたるちゃんは、紙面の向こう側に居る人のかわいさなんです。かわいいけど、いろいろな物を超越している存在なので、考えが読めないし、どこか距離が遠い存在でもある。対して、サヤはクラスメイトにいそうな雰囲気で、かつちょっと無防備みたいな所がある。そんなことを考えると、そもそもふたりの色っぽさが別種なので……これは、どっちかを選ぶのは難しいっす!
竹達:あっ、逃げましたね!
一同:(爆笑)。
竹達:ただ、阿部さんの気持ちはわかります。『ときメモ』で言うと、詩織ちゃんか、光ちゃんか、みたいな!
阿部:でしょ? しかも、サヤだと、ココノツを異性として見ている面があるので、女の子っぽいかわいさが出てきたりもします。ただ、ほたるはソレすらあるかわからない状態で、何を考えているのか本当にわからない! この問題は、何を求めるかで答えが変わると思います!
――エンディングテーマは竹達さんが担当されていますが、どのような曲になっているでしょうか。
竹達:“Hey!カロリーQueen”は駄菓子を好きな人にたとえているような歌詞が特徴です。難しいこと言ってるけど、まったく難しくないというか「この子、たぶん何も考えてないだろうな……」みたいな感じで、頭を空っぽにして聞ける曲になっています! 個人的には「乙女のウエストには、愛と夢と欲望がのってるの」という歌詞がすごく好きです。レコーディングの時、すっごく大事に歌いました(笑)。
――歌は竹達さんの曲というよりも、ほたるとして歌うことを意識していますか?
竹達:自分の楽曲ではありますが、今回はタイアップがということで比較的に作品よりの曲に仕上がっていると思います。『だがしかし』の世界観や雰囲気だったり、ほたるちゃんだったりとかをいろいろミックスして、完成した1曲です。
――楽曲を聞かせて頂きましたが、カーニバルを連想させるメロディが印象的でした。
竹達:そうですね。懐かしさも感じさせるところもあって、それも『だがしかし』らしい気がします。駄菓子の懐かしさにシンクロさせたり、ちょっと大人っぽさを感じたりする部分もこだわって作りました。あと、この曲はとてもアニソンらしいアニソンになってます。タイアップがないと、こういった「THE アニソン!」という楽曲は作ることがないので、それもすごく楽しかったです。サビで「HEY!」だったり、「Foooo!!」っていう間の手が入っていたりするので、ライブで披露するのを今から楽しみにしています!
――シングル『Hey!カロリーQueen』のカップリングには“朝焼けと約束の歌”という曲が収録されています。こちらは、どのような楽曲になっていまうすか?
竹達:こちらは“Hey!カロリーQueen”とは真逆の曲で、すごく大人っぽくてかっこいい、そして切ない、青春群像劇をイメージした曲になっています。
――こちらに『だがしかし』の要素はありますか?
竹達:いえ、“朝焼けと約束の歌”は完全に私自身の楽曲です。現在、私は音楽活動の3rdシーズンに突入しているのですが、活動のテーマが“2次元”になっています。その中で、今回は“Hey!カロリーQueen”のカップリングとして、異なるベクトルで“2次元”を表現できるような曲を収録する形となりました。この曲は、私自身がすごく付き合いの長い沖井礼二さんが作詞・作曲・編曲を担当していただいた楽曲で、私が意図していることをパッと汲みとってくれていますし、沖井さんなりの“2次元”も表現して作ってくれた曲になりました!
――なるほど。『だがしかし』と竹達さんのイメージを、両方しっかり楽しめるシングルになっているわけですね。
竹達:はい! みなさんには、ぜひ聞いて頂ければうれしいです!
――では、最後の質問となりますが、おふたりが思うアニメ『だがしかし』の見どころは何処でしょうか?
阿部:公式のキャッチにもなっている「記憶とお腹をくすぐる」作品であることです。この作品、基本的にはギャグですが、不意打ちで「あぁ、青春だな」と思える描写があったりします。舞台が田舎というのもあって、その描写がまた映えますし、ちょっと切ない感じになったりすることも……。ただ、コメディ作品ではあるので、肩の力を抜いて楽しんでもらいつつ、そんな所も期待してご覧頂ければと思います!
竹達:『だがしかし』はメインキャラクターが5人と、登場人物がすごく少ない作品なのもあり、それぞれのお話でキャラクターがしっかりとクローズアップされていきます。アニメ版では原作になかったシーンなども多数追加され、よりキャラクターごとの個性が楽しめるようになっているので、そこが魅力です! 放送は深夜ですが、作品で登場する懐かしいお菓子たちを、ぜひみなさんもご用意して御覧ください!
――本日はありがとうございました! 駄菓子を食べながら、今後の収録も頑張ってください!
竹達:ニコニコ生放送でもお菓子ばっかり食べていたんですよね……(笑)。
阿部:仕方ないよ! お仕事だから!
竹達:そう! 仕事! お菓子を食べるのも、仕事なんです! 仕方ないんです! 私が食べたいとか、ぜんぜんそういうことじゃないですからね!
一同:(爆笑)。
作品についてお聞きする時間でしたが、駄菓子の話になるとついつい花が咲き、思い出話で盛り上がった今回のインタビュー。いよいよ放送が始まる本編も、たくさんの駄菓子や、ココノツとほたるがくり広げるドラマで、みなさんにとっても懐かしい思い出がきっと蘇ってくるはずです! お気に入りの駄菓子を用意して、初回放送に備えましょう!
[取材・文]大島弥月
TVアニメ『だがしかし』公式サイト
TVアニメ『だがしかし』公式Twitter
今回は、そんな作品のメインキャストとなる鹿田ココノツ役の阿部敦さん、枝垂ほたる役の竹達彩奈さんへ独占インタビュー! 放送に先駆け、アニメの見どころから、おふたりの駄菓子に関するエピソードまで、いろいろなことをお聞きしました!
駄菓子屋よりも、ここにはお菓子がある!
――ご自身の演じるキャラクターの紹介をお願いします。
鹿田ココノツ役・阿部敦さん(以下、阿部):僕が演じるココノツは、実家が駄菓子屋の少年です。彼の父親はココノツに実家を継いでほしいと考えているのですが、彼自身は漫画家になるのが夢で、「実家を継ぎたくない」と言っています。ただ、なんだかんだいっても駄菓子に対する愛が強く、そんなアンバランスな所もおもしろいキャラクターです。
枝垂ほたる役・竹達彩奈さん(以下、竹達):ほたるちゃんは大手お菓子メーカーの社長令嬢で、わけあってココノツくんの実家である駄菓子屋に訪れます。そして、とにかく駄菓子が大好き。好きすぎて、もはやおかしいというか、ちょっと行き過ぎた行動をしがちな女の子です。ひたすらボケるというか、暴走しがちで、物語も彼女が何かをやらかすことで進むことがほとんどだと思います。
――ほたるのボケに、ココノツがツッコミを入れていく流れですね。
阿部:はい。彼はこういう感じの主人公としてはツッコミが激しいので、幅がある役だと思います。
――アフレコの雰囲気はいかがですか?
阿部:この作品は毎回、物語のテーマになる駄菓子が登場するのですが、音響スタッフさんが気を使ってくれて、同じ駄菓子を現場に揃えておいてくれるんです。それも、すごい量を(笑)
竹達:本当に、すごい量ですよね(笑)。
阿部:正直、そのへんの駄菓子屋よりも、今のスタジオは品揃えが豊富です!
一同:(爆笑)。
阿部:休憩時間には、みんなでブタメンを食べています。
竹達:お願いすると、次回の収録で駄菓子が増えるのですが、ブタメンの味もどんどん増えて、今では、しょうゆ、とんこつから始まって、タン塩味、カレーとか、たくさんの種類があります。スタジオで初めて食べる味もあるくらい増えました(笑)。
――噂では、竹達さんは現在、すっぱいガム(※)で3連敗中なのだとか……。
竹達:よくご存知で……(笑)。
阿部:えっ、3連敗!? それ、すごい確率じゃないですか(笑)。
竹達:12月21日に放送した『だがしかし』ニコニコ生放送で遠藤サヤ役の沼倉さんと勝負したのですが、その時点で既に現場で2回もハズレを引いていたんです。なので「確率的につぎは絶対にないから!」ってドヤ顔で食べたら、見事にハズレて!
一同:(爆笑)。
竹達:「もう、なんでよー!!」って感じでした(笑)。
※すっぱいガム……明治チューインガム株式会社が販売する「すっぱいレモンにご用心」「すっぱいぶどうにご用心」ガム。ガム3つ入で、その中のひとつがとてもすっぱい。3人でこれを食べ、ロシアンルーレットをするのが楽しい。
――子どものころに、同じことを経験した人は多いのではないでしょうか(笑)。
阿部:この作品はたくさんの駄菓子が登場するので、僕らの世代にとっては記憶をくすぐられますよね。昔よく食べてたけど、今は忘れてしまっていた物とか、当時は名称を知らなかった物も多くて、「これって、そういう物だったんだ!」と、作品を通じて知ることが多いです。
アニメでは、マンガで描ききれなかったエピソードも?
――竹達さんは台詞で駄菓子の豆知識を語る部分が。その中で印象深いエピソードはありますか?
竹達:個人的に、フエガムとフエラムネに関するエピソードがお気に入りです(笑)。
阿部:あぁ、アレね(笑)。
竹達:“鳴るお菓子”というだけで、2つの時代に大きな差があって驚きました。そして、作中ではそのエピソードをある方法で紹介するのですが……それがもう、おもしろくて!
阿部:そのシーンでは、僕と啓治さんが頑張ったので、みなさん楽しみにしていてください。ギャグなんですけど、こっちは超真剣です(笑)。
竹達:その光景がおもしろすぎて、アフレコ中は笑いを堪えるのが必死でした(笑)。
――では、ココノツとほたるで掛け合いをするシーンで、印象に残っている物はありますか?
阿部:グリコですね。
竹達:ふたりで走るやつだ(笑)。
阿部:とある理由で、ココノツとほたるがグリコを片手に走ることになるのですが、そのシーンがかなりシュールなんです。作品的にシュールな笑いがよくおきる作品なのですが、あの回だけは最初から最後まで、ずっとシュールを貫いたので、かなり印象的です。
竹達:ほたるがすごい勢いで死亡フラグを立てていくんですよ(笑)。
――なるほど。マンガでは描かれていないシーンなども作中にあるのでしょうか?
竹達:たくさんあります! その回だけじゃなくて、マンガだとひとコマで終わっているシーンも、アニメではすごく膨らませていて、かなりボリューミーです。
阿部:監督さんとかの趣味も入っているのか、原作にはないパロディ要素も多くて、原作を読んでいる人でも、しっかり楽しめる物になっていますよ!
竹達さんの過去は、駄菓子屋スペシャリストだった
――おふたりは、子どものころに駄菓子屋に行った経験はありますか?
阿部:僕は小学校の真横に駄菓子屋があったので、みんなの集会場でした。それもあって、個人的に駄菓子屋は子ども時代を象徴するキーワードです。お菓子を買って、そのまま神社で遊んだり、昔の駄菓子屋にありがちな小さなゲームセンターで『ストリートファイター』とか、『ファイナルファイト』を暗くなるまで遊んでいました。思い返せば、当時もブタメン食べてたなぁ……(笑)。
竹達:私は、自宅から徒歩1分の場所に駄菓子屋がありました!
阿部:近い(笑)。
竹達:そのせいで、物心がついたころには駄菓子屋の常連でした! 幼稚園時代から、もらったおこづかいを握りしめて「この30円で何を買おう……!!」みたいに、ワクワクしてましたよ! しかも、子どものころはすっごく人懐こかったのもあって、駄菓子屋に来る他校の子とも仲良くなって、当時はムダに顔が広かったです(笑)。
――相手にとっての竹達さんは「あの娘、毎日いるけど何者!?」といった感じだったのではないでしょうか。
竹達:本当に「どこから来てるの?」「そこだよ!」みたいな感じだったと思います(笑)。駄菓子屋のおばあちゃんとも仲良くて、毎日おまけしてもらっていました。飴玉とか!
――駄菓子屋スペシャリストだったわけですね。当時はどんな駄菓子が好きでしたか?
竹達:きなこ棒とか、焼肉さん太郎が大好きでした。10円なのにコスパがいいんですよね! あと、暴君ベビネロっていうお菓子を、指にはめて食べるのが好きでした。辛いパウダーがついてるので、指につけると若干ピリピリして、「急いで食べないと! 痛い!」ってなるんです(笑)。
一同:(爆笑)。
阿部さんにとって、ほたるは紙面で見るアイドル的存在?
――この作品は枝垂ほたると遠藤サヤのふたり、ヒロインが登場します。阿部さんはどちらが好みですか?
竹達:本人が隣に居るのに、その質問(笑)。
阿部:これは、答えによって今後のアフレコに支障がでますね……!
一同:(爆笑)。
阿部:まず、大前提としてどちらもかわいいですよね。ただ、そのかわいさも、ほたるとサヤでは別種なところが悩ましい!
――別種のかわいさですか?
阿部:ほたるちゃんは、紙面の向こう側に居る人のかわいさなんです。かわいいけど、いろいろな物を超越している存在なので、考えが読めないし、どこか距離が遠い存在でもある。対して、サヤはクラスメイトにいそうな雰囲気で、かつちょっと無防備みたいな所がある。そんなことを考えると、そもそもふたりの色っぽさが別種なので……これは、どっちかを選ぶのは難しいっす!
竹達:あっ、逃げましたね!
一同:(爆笑)。
竹達:ただ、阿部さんの気持ちはわかります。『ときメモ』で言うと、詩織ちゃんか、光ちゃんか、みたいな!
阿部:でしょ? しかも、サヤだと、ココノツを異性として見ている面があるので、女の子っぽいかわいさが出てきたりもします。ただ、ほたるはソレすらあるかわからない状態で、何を考えているのか本当にわからない! この問題は、何を求めるかで答えが変わると思います!
頭を空っぽにして聞いてください!
――エンディングテーマは竹達さんが担当されていますが、どのような曲になっているでしょうか。
竹達:“Hey!カロリーQueen”は駄菓子を好きな人にたとえているような歌詞が特徴です。難しいこと言ってるけど、まったく難しくないというか「この子、たぶん何も考えてないだろうな……」みたいな感じで、頭を空っぽにして聞ける曲になっています! 個人的には「乙女のウエストには、愛と夢と欲望がのってるの」という歌詞がすごく好きです。レコーディングの時、すっごく大事に歌いました(笑)。
――歌は竹達さんの曲というよりも、ほたるとして歌うことを意識していますか?
竹達:自分の楽曲ではありますが、今回はタイアップがということで比較的に作品よりの曲に仕上がっていると思います。『だがしかし』の世界観や雰囲気だったり、ほたるちゃんだったりとかをいろいろミックスして、完成した1曲です。
――楽曲を聞かせて頂きましたが、カーニバルを連想させるメロディが印象的でした。
竹達:そうですね。懐かしさも感じさせるところもあって、それも『だがしかし』らしい気がします。駄菓子の懐かしさにシンクロさせたり、ちょっと大人っぽさを感じたりする部分もこだわって作りました。あと、この曲はとてもアニソンらしいアニソンになってます。タイアップがないと、こういった「THE アニソン!」という楽曲は作ることがないので、それもすごく楽しかったです。サビで「HEY!」だったり、「Foooo!!」っていう間の手が入っていたりするので、ライブで披露するのを今から楽しみにしています!
――シングル『Hey!カロリーQueen』のカップリングには“朝焼けと約束の歌”という曲が収録されています。こちらは、どのような楽曲になっていまうすか?
竹達:こちらは“Hey!カロリーQueen”とは真逆の曲で、すごく大人っぽくてかっこいい、そして切ない、青春群像劇をイメージした曲になっています。
――こちらに『だがしかし』の要素はありますか?
竹達:いえ、“朝焼けと約束の歌”は完全に私自身の楽曲です。現在、私は音楽活動の3rdシーズンに突入しているのですが、活動のテーマが“2次元”になっています。その中で、今回は“Hey!カロリーQueen”のカップリングとして、異なるベクトルで“2次元”を表現できるような曲を収録する形となりました。この曲は、私自身がすごく付き合いの長い沖井礼二さんが作詞・作曲・編曲を担当していただいた楽曲で、私が意図していることをパッと汲みとってくれていますし、沖井さんなりの“2次元”も表現して作ってくれた曲になりました!
――なるほど。『だがしかし』と竹達さんのイメージを、両方しっかり楽しめるシングルになっているわけですね。
竹達:はい! みなさんには、ぜひ聞いて頂ければうれしいです!
――では、最後の質問となりますが、おふたりが思うアニメ『だがしかし』の見どころは何処でしょうか?
阿部:公式のキャッチにもなっている「記憶とお腹をくすぐる」作品であることです。この作品、基本的にはギャグですが、不意打ちで「あぁ、青春だな」と思える描写があったりします。舞台が田舎というのもあって、その描写がまた映えますし、ちょっと切ない感じになったりすることも……。ただ、コメディ作品ではあるので、肩の力を抜いて楽しんでもらいつつ、そんな所も期待してご覧頂ければと思います!
竹達:『だがしかし』はメインキャラクターが5人と、登場人物がすごく少ない作品なのもあり、それぞれのお話でキャラクターがしっかりとクローズアップされていきます。アニメ版では原作になかったシーンなども多数追加され、よりキャラクターごとの個性が楽しめるようになっているので、そこが魅力です! 放送は深夜ですが、作品で登場する懐かしいお菓子たちを、ぜひみなさんもご用意して御覧ください!
――本日はありがとうございました! 駄菓子を食べながら、今後の収録も頑張ってください!
竹達:ニコニコ生放送でもお菓子ばっかり食べていたんですよね……(笑)。
阿部:仕方ないよ! お仕事だから!
竹達:そう! 仕事! お菓子を食べるのも、仕事なんです! 仕方ないんです! 私が食べたいとか、ぜんぜんそういうことじゃないですからね!
一同:(爆笑)。
作品についてお聞きする時間でしたが、駄菓子の話になるとついつい花が咲き、思い出話で盛り上がった今回のインタビュー。いよいよ放送が始まる本編も、たくさんの駄菓子や、ココノツとほたるがくり広げるドラマで、みなさんにとっても懐かしい思い出がきっと蘇ってくるはずです! お気に入りの駄菓子を用意して、初回放送に備えましょう!
[取材・文]大島弥月
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(C)2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子