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サンジゲンの新作アニメ『ブブキ・ブランキ』アフレコ現場に潜入!

アニメの裏側に垣間見えるプロの声優の仕事とは――サンジゲンが手掛ける新作アニメ『ブブキ・ブランキ』アフレコ現場に潜入

 2016年1月から放送開始となったTVアニメ『ブブキ・ブランキ』。本作は、ハイクオリティな映像技術で多くの視聴者を虜にしたTVアニメ『蒼き鋼のアルペジオ ‐ アルス・ノヴァ‐』をはじめ『新劇場版 頭文字D』や『009 RE:CYBORG』などを手掛けたアニメスタジオ・サンジゲンによるオリジナルTVアニメーションであり、既にアニメファンの間では大きな話題となっています。 そこでアニメイトTVは、本作の記念すべき第1話のアフレコ現場に潜入! 見ているだけでは分からない、アニメの裏側をレポートしていきます。

 

■ 兄と親との温度差とは? 声色で分かる兄妹の関係性

 某日、都内某所にあるアフレコスタジオには、本作に出演する声優陣が勢揃いしていました。マイクとモニターをコの字に囲うようにキャストが座り、開始までの時間は台本を読み込んだり談笑したりと過ごします。ちなみに第1話の主なキャストは以下の通り。

【参加したキャスト陣】
一希 東:小林 裕介さん
朝吹 黄金:小澤 亜李さん
野々 柊:斉藤 壮馬さん
扇 木乃亜:石上 静香さん
種臣 静流:小松 未可子さん
石蕗 秋人:興津 和幸さん
的場井 周作:津田 健次郎さん
万流 礼央子:潘 めぐみさん
一希 明:小山 力也さん
一希 汀:柚木 涼香さん


 開始時間となったため早速アフレコ……というわけではなく、最初にスタッフ陣から挨拶が行なわれます。その際に小松田監督はキャストに向け「観客にとって一番存在感を感じる声という点で、キャストの皆さんにはお力を借りたいと思います」と制作側を代表して挨拶をしました。

 そしてキャスト陣による挨拶を一通り終えた後にアフレコへ。主な収録の流れはAパートとBパートごとに分かれており、各パート共にまずテストを行い、監督らスタッフの演技指導やセリフの修正点などを受け、本番に臨みます。一通り終えると、次はリテイクや別撮り部分などを収録していくのが大まかな流れです。

 第1話のAパートは、10年前、平和だった一希家に不穏な影が近づく物語の序章的な場面。兄妹での掛け合いや信頼し合った夫婦の睦まじい姿などが盛り込まれていました。また兄妹の誕生日を祝う場面もあり、小山さんと柚木さんでお祝いの歌を歌うワンシーンも。そしてテスト終了後は制作側が気になったカットを再生し、息の切れる声からキャラクターの細かな感情のニュアンスまでをチェックします。その間、小山さんと柚木さんは改めて歌の部分の確認をしており、キャスト側もチェックに余念がありません。

 ちなみにアフレコに使用した映像は制作途中ということもあり、全体的にまだ線画とCGが混在している状態でのスタートに。そんなキャラクターの細かい表情や動作が読み取りにくい状況でも、キャスト陣はキャラクターの心情を汲みつつ演技していきます。

 Aパートの演技指導では、小山さんには「家族を包み込むような雰囲気の父親を」とのリクエストなどがあり、家族の関係性や性格をより明確にするような内容が伝えられました。皆さん、自分の台詞の有無に関わらず台本をチェックしてペンで書き込みを入れており、そういった点からもプロとしての仕事に対する熱意がひしひしと伝わってきます。

 テストを踏まえた上で行なわれたAパート本番では、指導や修正箇所があったシーンを全て改善し収録していきました。そして再度、制作側によって録り直すシーンなどの相談が行なわれた後、リテイクと別撮りが行なわれます。リテイクでは制作側に指示されたシーンの他に、キャストによるリテイクの希望もあり、スタッフ・キャスト共により完成度の高い作品を目指していきました。


■ アニメだけでは分からない、アフレコ現場にはプロの仕事が盛りだくさん

 Bパートは成長した16歳の東を中心に、幼馴染の黄金や、東に厳しい目線を投げかける柊、対して圧倒的な権力を持つ礼央子とその仲間たちの登場と、Aパートとは打って変わって大勢のキャストが出演します。早速テストが行なわれるも、10名以上のキャストが出演するBパートで印象的だったのがキャストとマイクの立ち位置。

 アフレコでは出番の多いキャストは必然的にセリフも多くなり1つのマイクに集中しますが、それ以外のキャストは自分のシーンを終えると、次のキャストへマイクを渡さなくてはならないため、素早い対応が求められます。もちろん収録中のため、どのマイクを使用するのかなど相談することもできないので、作品の展開やブース内の状況から読み取ることになります。今回は大所帯ということで難しいかと思われましたが、テストの時点から4つのマイクをスムーズに入れ替わってアフレコしており、演技とは別の場面でも声優のプロフェッショナルな側面が垣間見えました。

 テストを終えると、Aパート同様に制作側で話し合いが行なわれます。演技のチェックや修正箇所などはもちろんのこと、何度もセリフに出てくる“ブブキ”のイントネーションについて制作側で再確認されたりもしました。途中、小松さんが演じる静流が可愛いとの話題で盛り上がったり、話し合いは和やかに進行していきます。

 そしてBパートの演技指導では、キャラクターも多いため指示を出す箇所が多くなりますが、和気藹々とした雰囲気ながらもキャストは真剣な眼差しで台本に書き込んでいきました。特に東を演じる小林さんは他のキャストよりセリフ量が圧倒的に多いため、より一層熱心に台本のチェックをします。

 張り詰めた空気の中、いよいよBパートの本番が始まると、テストよりもクオリティの高い演技をそれぞれ披露。また演技中は映像と同じように小さく動きをつけるキャストも見られ、まさにキャラクターになりきっている一幕も。

 本番を通して終えた後、再び制作側で話し合いが行なわれリテイクを収録していきます。主人公ということもあり、出番が多い小林さんのリテイクでは、「えっ?」という一言だけのセリフの感情表現について、何度もリテイクを求められることに。

 しかし、何度録り直しになっても「もう一度お願いします!」と、根気よく難題にチャレンジしていく姿勢には、小林さんのプロ意識の高さを実感しました。

 壮大な世界観の中で、少年少女たちの活躍や成長を描いていくTVアニメ『ブブキ・ブランキ』。今回のレポートでお伝えした通り、キャラクター達はキャストによって命を吹き込まれ、どれも魅力的な存在となっています。放送は2016年1月より放送中。キャスト陣によるアツい演技の数々をぜひオンエアにてチェックを!

■TVアニメ『ブブキ・ブランキ』

【放送情報】
TOKYO MX:毎週土曜日夜10:00~
サンテレビ:毎週日曜日深夜1:30~
テレビ愛知:毎週土曜日深夜2:50~
KBS京都:毎週土曜日深夜1:30~
BS11:毎週日曜日深夜1:30~
AT-X:毎週土曜日夜11:00~
  [リピート放送]
  毎週日曜日夕方6:00~
  毎週火曜日午後3:00~
  毎週金曜日朝7:00~



【スタッフ】
原作:Quadrangle
監督:小松田大全
キャラクターデザイン:コザキユースケ
ブランキデザイン:吉川達哉
ブブキデザイン:あさぎり
シリーズ構成・脚本:イシイジロウ、北島行徳
メカニックデザイン:高倉武史
プロップデザイン:岩永悦宜
サブキャラクターデザイン:尾崎智美
ビジュアルデザイン:有馬トモユキ、瀬島卓也
CGスーパーバイザー:鈴木大介
モデリングディレクター:足立博志
テクニカルディレクター:金田剛久、小嶋理子
アニメーションディレクター:植高正典、石川真平、三村厚史、中村基樹
美術監督・設定:金子雄司
色彩設計:垣田由紀子
撮影監督:池田新助
編集:廣瀬清志
音響監督:明田川仁
音楽:横山克
音楽制作:KADOKAWA
制作:サンジゲン
製作:BBKBRNK Partners

【キャスト】
一希東:小林裕介
朝吹黄金:小澤亜李
野々柊:斉藤壮馬
扇木乃亜:石上静香
種臣静流:小松未可子
万流礼央子:潘めぐみ
的場井周作:津田健次郎
間絶美:日笠陽子
新走宗也:木村昴
石蕗秋人:興津和幸


>>TVアニメ『ブブキ・ブランキ』公式サイト
>>TVアニメ『ブブキ・ブランキ』公式Twitter(@bbkbrnk)

(C)Quadrangle / BBKBRNK Partners
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