ライバルだけど、友達の関係性が可愛らしい『【恋敵CD】「源氏物語~男女逆転恋唄~」』木村良平さん&鈴木達央さんインタビュー
光源氏をはじめとする登場人物が男女逆転した恋物語CDシリーズ『源氏物語~男女逆転恋唄~』。様々な殿方たちの華麗なる姿が魅力の本作ですが、今回『【恋敵CD】『源氏物語~男女逆転恋唄~』』として新シリーズがスタートします。ファン投票によって選ばれた二人組が織りなす恋の戦い。二人の殿方に迫られる光(貴女)は、一体どのような答えを導き出すのでしょうか……?
本稿では、そんな『【恋敵CD】「源氏物語~男女逆転恋唄~」』の収録に挑んだ声優陣に行ったインタビューの模様をお届けしていきます。今回は、紫役の木村良平さんと月夜役の鈴木達央さんです。仲のいい紫と月夜が一体どのような恋敵となるのかは見ものです。
■ 塩を送ったライバルが強大に!
──ドラマを収録しての感想をお聞かせください。
木村良平さん(以下、木村):光へ抱いている恋心を、月夜に引っ張られて展開していくストーリーでした。今までも光への恋心に気づくという場面をやってきていますが、きっかけが違うと新鮮なものだなと思いました。
鈴木達央さん(以下、鈴木):月夜は月夜で、敵に塩を送ってみたものの、意外と相手が強大だったみたいな感じで(笑)。自分で敵を作るという新しい形でしたね。
木村:紫が恋心をはっきりと意識することをきっかけに、月夜も奮起してたね。
鈴木:そうそう。お互いに干渉しあってたね。お互いにとって気づくことも多かったようなストーリーでした。
──今回は「恋敵」となっていますが、どのようなストーリーが繰り広げられるのですか?
鈴木:最初は紫が光とイチャイチャしているところに月夜がやってきて、紫に「お前は弟のような甘え方でいいのか?」と言って。
木村:「良くない!」
鈴木:「じゃあお前の男の部分を見せてみなさいよ」と。全てを月夜が紫に優しく教えているCDですね(笑)。
──今回の聴きどころはどこでしょうか?
木村:お互いに触発されていって本音を光にぶつける部分と、それを感想戦のように二人で話して「負けないからな」と言い合うシーンですかね。男同士の場面が可愛い感じがしました。
鈴木:今回は珍しいくらい「俺たちってこうだよな」って話していましたね。友達のような感じで、若干の友情感が出ていましたね。
──今回の恋敵CDの組み合わせはファン投票で選ばれたようですが、そのあたりはどうでしょう?
木村:今までのCDシリーズで、元々、キャラクター同士は仲のいい感じはありましたし、だからこそのチョイスなのかなと思いました。
鈴木:仲はいいので、恋敵とは言っても、武力での喧嘩ではなく舌戦のほうでしたね。
──みなさんのオススメポイントや印象に残った台詞などはありましたか?
鈴木:二人のシーン全般かな。
木村:紫が最初に光への想いに気づいて言い出そうとしたところを、月夜にからかわれるんです。でも、「この想いに気づかせたのは貴方じゃないか」って、ちゃんと月夜に煽られているのがわかっているところが面白くて。そういうところがやっぱり友達なんだなって思いました。
■ 二人の心持ちがそのまま曲へと紡がれる
──今回、歌の収録もされたようですが、歌われた感想はいかがでしたか。
木村:たつとのデュエットは初めてでした。曲を聴くと「あ、源氏の歌だな」と感じられて、歌うことができました。前回、『好敵手CD 紫×六条』で鳥海浩輔さんとやらせていただいたデュエットとも違う雰囲気でした。元々、紫で歌うのが好きなので、今回も楽しかったです。
鈴木:月夜にしては珍しく、すごく切ない愁いを帯びた歌になっています。たまに彼も月を見上げてボソボソ言っていたりと、おセンチになることがあるので、そういうときの感覚を意識して歌わせていただきました。だから、誰かに対してというよりは、独り言に近い感じですね。月夜が持っている光への想いや考えを、歌で表現出来たらと思って歌っています。
──曲の聴きどころはどこでしょうか?
木村:歌詞を見ていただけるとわかるんですけど、紫は紫で、月夜は月夜で、どちらも“らしさ”が出ているんです。だけど、両者の感じがひとつの曲として収まっているのはすごいことですよね。どちらの視点で聴いても、ひとつの曲として仕上がるんだろうなと、完成を楽しみにしています。ドラマと合わせて聴いていただくと、リンクする場面もあって、そういった遊び心も楽しめると思います。
鈴木:個人的には、全体のメロディーが歌詞と相まってしゃべり言葉のようにすっと体に入ってくるところですね。掛け合いのところも、お互いが思っていることを言っているのに想いの矛先が違うからどこかちぐはぐで、そういうのが面白いと思います。
──お気に入りのフレーズなどはありましたか?
木村:“恋を知りました 恋に落ちました”っていうのが、まさにドラマの落ちになっているんです。綺麗にかぶせてきていて、合わせて聴くと嬉しくなるんじゃないかなと。この曲がそのままシナリオになるとドラマになると思いますよ。
鈴木:“お前が最後の愛だから”っていう、彼がどう思ってそこに行こうとしてるのかっていうのが、分かりやすく表現できてるなと感じました。とはいえ、月夜は自分の想いで暴走する人なので、ここまでくるとただの迷惑ですし、他人のことはなにも言えないんですけどね(笑)。
──では最後に、発売を楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
木村:今回は紫と月夜の対決になっています。みんなが一緒に出ていると仲がいい二人なんですが、ガッツリ絡むのは初めてで、それが新鮮ですね。その中で、改めて紫が光への恋心に気づく――月夜にとっては新しい視点ですよね、自分でライバルを作り出してしまったっていう(笑)。切ないというよりはワクワクする感じのドラマになっていて、その空気感をそのまま曲にした歌とのセットで、どちらも楽しんでいただけると嬉しいです。そしてフリートークは紫と月夜のしっとり感も何もなく、たつと二人でアホな話ばかりしています(笑)。全部合わせて楽しんでください。
鈴木:曲とドラマを合わせて聴いてもらえると、各々の気持ちが吐露されているのが歌の方で、それを改めて台詞として書き起こされているのがドラマパートなのかなと思っています。様々な魅力が詰まっていますので、1枚のCDで彼らの心の機微を感じ取っていただければ幸いです。
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