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声優・古谷徹さん、50年の軌跡を振り返る

声優・古谷徹さん、50年の軌跡を振り返る――「古谷徹デビュー50周年記念プロジェクト」インタビュー前編

 『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイ役をはじめ、あまりにも有名なヒーローキャラクターを数多く演じてきた古谷徹さんが、今年でちょうど声優デビュー50周年を迎えました。その記念の3大プロジェクトとして、代表作品のアニメ主題歌をカバーした記念CDの発売、声優活動50周年を記念したファンブックの発売、日本全国47都道府県を巡る「古谷が“通る”47都道府県」無料サイン会の開催が決定! 今回は活動50年の振り返りをはじめ、50周年記念プロジェクトをはじめるに至った発端や、その内容について前後編にわたってご本人にお伺いしました。

▲古谷徹(ふるや とおる)/7月31日生まれ。神奈川県出身。A型。主な出演作品は、『巨人の星』星飛雄馬役、『機動戦士ガンダム』アムロ・レイ役、『ドラゴンボール』ヤムチャ役、『聖闘士星矢』ペガサス星矢役、『きまぐれオレンジロード』春日恭介役、『美少女戦士セーラームーン』タキシード仮面役、『名探偵コナン』安室透役、『ONE PIECE』サボ役ほか。青二プロダクション所属

▲古谷徹(ふるや とおる)/7月31日生まれ。神奈川県出身。A型。主な出演作品は、『巨人の星』星飛雄馬役、『機動戦士ガンダム』アムロ・レイ役、『ドラゴンボール』ヤムチャ役、『聖闘士星矢』ペガサス星矢役、『きまぐれオレンジロード』春日恭介役、『美少女戦士セーラームーン』タキシード仮面役、『名探偵コナン』安室透役、『ONE PIECE』サボ役ほか。青二プロダクション所属

<古谷徹デビュー50周年記念プロジェクト>
 50周年を記念したミニアルバム『古谷徹 50TH ANNIVERSARY「THANKS♪-感謝-」/古谷徹』は、エイベックス・ピクチャーズより9月23日(金)発売。『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』より「めぐりあい」、『聖闘士星矢』より「聖闘士神話(ソルジャードリーム)」、『ドラゴンボールZ』より「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を古谷さん自らが選曲。アニメイト、ゲーマーズ、書泉店舗限定の商品となります。価格は1,500円(税込)。

 さらに同日、KADOOKAWAからはファンブック『古谷徹 50TH ANNIVERSARY 「THANKS!-感謝-」』が発売。プライベートショットなどの貴重な写真と、先輩や後輩声優、ゆかりのあるスタッフや作家などからのお祝いコメント、ファンから募集した「Q&A」など、様々な角度から古谷徹を徹底解剖し、50年の歴史を振り返るファン必見の1冊となっていいます! 価格は1,000円(税込)。

 そしてこの機会に、「日本中のファンの皆様に長年の感謝の思いを直接会って伝えたい!」という古谷さん自身の想いから、日本全国47都道府県にあるアニメイト店舗を利用しての、無料サイン会イベントを9月末から順次開催! 誰でも古谷さんと直接言葉を交わし、目の前でサインを書いてもらえるこの大チャンス、ぜひお見逃しなく! 詳細は後日、古谷徹50th記念公式サイトにて発表。


■ 50年間、第一線で走り続けるレジェンド声優、古谷徹!

――古谷さんが『海賊王子』で声優デビューされた昭和41年といえば、アニメイトタイムズのほとんどの読者にとっては生まれる前ですので、物心つく前からずっと古谷さんがアニメで活躍されているのを見ているわけです。

古谷徹さん(以下、古谷):確かにそうですよね。そう言われると、すごい長くやってきたんだなと思いますね。


――これだけ長く活躍されていると、子供の頃から古谷さんの出演作品を観てきた人たちがクリエイターになり、ぜひお願いしますという形でのキャスティングや、さらには自分の作品にフォロワー的なキャラを出して、それをまた古谷さんが演じるという現象も起きていますね。

古谷:本当にありがたいことですよね。『ONE PIECE』のサボなんて、若い方たちに大人気のキャラクターじゃないですか。少年時代を好演した竹内順子さんや人気のある若手声優がやるだろうとネットなどでは噂されていましたからね。また、『名探偵コナン』の安室透は青山剛昌先生ご自身が『機動戦士ガンダム』の大ファンでいらっしゃるから、そういうキャラを作ってくださって、ある意味ご指名だったわけですよ。

元々『名探偵コナン』は、20年前からうちの家族みんな大好きで、『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』という10周年の映画に犯人役(伊東末彦)で出させていただいた時から、娘に自慢しまくりだったんですよ(笑)。

そして今年の20周年の映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』で、安室透もスクリーンデビューということで、キャラクターとしても今回はコナンの味方ですし、イケメンで、スキルが高くてなんでもできて、正義感が強くて、ちょっと色気もある。

まさに男の理想像みたいなキャラクターじゃないですか。それを演らせていただいているというのが本当に嬉しくて。安室透のおかげで、僕のツイッターのフォロワーが1ヶ月で15000人も増えたんですよ。コナンの映画様様みたいな感じです(笑)。

『ONE PIECE』のサボのほうはオーディションだったんですけど、なかなかキャストが決まらない中、僕がたまたまオーディションを受けて、原作者の尾田栄一郎先生に名前を伏せて声を聴いていただいたら、先生が選んでくださったんですよ。この歳になっても人気のある魅力的なキャラクターを演らせていただけていることは、本当に幸運だと思いますね。


■ 日本全国47都道府県で無料サイン会

――古谷さんはこれまでもネットやイベントなどで、ファンとの交流を積極的に行われてきましたが、全国での無料サイン会イベントというのはとりわけ大サービスという感じがします。これは、以前からいつかはやってみたいと温めてきたことだったのでしょうか?

古谷:去年、高知で行われた「まんさい」というマンガのイベントにゲスト出演した時に、ステージでMCの方から「古谷さん、来年50周年ですね」って言われたのがきっかけなんですよ。初めてその時に「あ、そういえばそうだ」と思って、ステージが終わってから「来年50周年だから、何かやらなきゃ」とマネージャーと話し合ったんです。

普通であれば、業界の関係者の方を招待してパーティーをやったり、大きいホールを借りてライブやトークショーをやるとかだと思うんですよ。でもよく考えてみると、50年間やってこれたことへの感謝を伝える場なのに、みんなにお金を出して集まってもらって、祝ってもらうというのはおかしいじゃないですか。じゃあ、みんなに祝ってもらいながら、僕からも感謝を伝えて喜んでもらうためには何が一番いいのかなと思った時に、全国でサイン会をやろうと。

ここ10年、年に4回くらいは海外のコンベンションに招待されて参加しているんですけど、必ずサイン会があるんですよ。そこでは外国人のファンの方たちが持ってきたガンプラにサインしてあげたりするんですけど、その時の喜びようが凄いんですよ。もう飛び跳ねて喜んで、女の子なんかは泣き出しちゃうし。

「サインを貰うのは、こんなにも嬉しいことなんだ」というのを改めて感じると同時に、「考えてみたら、日本ではこういうことをやっていないな」と。一番長く応援してきてくれた、お膝元である日本のファンの方たちに、そういうサービスを全然やっていないことに気付いたんですよ。

いろんなイベントに出ますけど、ステージは客席からはちょっと離れているわけじゃないですか。2008年にエイベックスからオリジナルCDを出させていただいた時も、翌年に角川書店から出版した『ヒーローの声』という自叙伝の時も、CDや本を買ってくれた方にサインする形だったんです。もちろんサインは喜んでもらえると思いますけど、それはあくまでもビジネスであって、感謝にはなっていないんですよ。

もっと純粋に、自分の感謝の気持ちを伝えるのなら、無料で、無条件で、サインしてほしいものに書いてあげるというのが一番喜ばれるんじゃないかと。それを大都市だけじゃなく、日本全国で47都道府県すべて回ってやりたい!直接会って、目の前でサインして、「ありがとう」って言いたい。そういう想いから、自費で全国に行くサイン会を思い立ったんです。

最初は愛妻と2人で、フルムーンじゃないですけど日本全国を旅行するようなつもりで、地元のグルメを食べて地酒を呑んで、温泉があるところなら温泉に入ってとか、そんな軽い気持ちで考えていたんですね。じゃあ具体的にどうしようかと考えた時に、場所は自治会館とか公民館を借りればいいのか、告知はツイッターだけで大丈夫かなとか、考えるほどに「待てよ、これって大変だぞ」と。「すべての都道府県を網羅することはできないんじゃないか」と思うようになってきて。やはり事務所も巻き込んで、ちゃんとマネージャーにも動いてもらってやらないと無理だなと思って、マネージャーに相談したんです。

とりあえず会場をどうしようかと考えた時に、「アニメイトが日本全国にあるんじゃないか」と思って、マネージャーに「ちょっと話を持って行ってみてくれる?」と言ったんですよ。そうしたら、アニメイトさんも「アニメイト30周年記念事業の一環として、古谷さんのサイン会を応援します」と言ってくださって、「これはありがたい!」と。僕の50周年とアニメイトさんの30周年のコラボ企画になった訳です。

でも、「ちょっと待てよ。これってアニメイトさんには何のメリットもないよね」と気付いて。お客さんは集まるかもしれないけど、何か商品を買った人だけにサインするわけではないので、ビジネスにならないわけですよ。店頭でやれば、サイン会の間は本来の業務も滞るでしょうし。そこで「たとえば50周年グッズみたいなものを作って、アニメイト限定で販売する形にしたら、アニメイトさんも少しはビジネスになるんじゃないか」と考えたんです。

そして、今までお付き合いのある角川さんとエイベックスさんに話を持ち込んだら、喜んで応援してくださることになって、ほぼ採算度外視でやってくださっているんですよ。そうしたみなさんの心意気がすごく嬉しくて、最初はこんな大事になるとは思っていなかったんですけど、なんとか実現する運びになったんです。


――今回のことで、初めて行かれる県はあるんですか?

古谷:あります。長いことお仕事をしてきたので、ほとんどは行っているんですけど、まず佐賀県。長崎は行っているんですけど、佐賀は通っただけなんですよ。あと大分県。島根県。三重県。富山県はプライベートで一度だけ行っているんですけど、ちゃんと街並みを見ていないんですよ。まぁこれくらいですね。

――むしろ、かなり行かれていますね。そこには地元のファンが集まるわけですが、教えてほしい地元の情報などはありますか?

古谷:まずはグルメですね。それから地酒。それとお土産と、あとは名所をどこかひとつくらいは行ってみたいですね。そういう情報は知りたいなと思っています。


――それと、たとえばファンがコスプレをしてきて、一緒に写真を撮ってくださいと希望した場合は対応できるのでしょうか?

古谷:実は写真撮影もあるんです。それはCDとファンブックを両方買ってくださった方への購入者特典という形になる予定です。

【後編に続く】

[文・設楽英一 / 撮影・Re-Zi]


◆古谷徹 50TH ANNIVERSARY「Thanks♡ -感謝-」
古谷徹の声優活動50周年を記念したファンブックが発売決定! 古谷氏のプライベートショットや、同日にエイベックス・ピクチャーズから発売されるCDのレコーディング風景、ジャケット写真撮影時のアザーカットなどのレアな写真に、ファンから募った「古谷徹に聞きたい50の質問」、古谷氏の親しい声優、スタッフ、作家などからのお祝いコメント、歌手・影山ヒロノブ氏との対談、出演作品アーカイブなど充実の内容です。

発売日:2016年9月23日(金)
価格:1,000円(税込)
サイズ: A5変形判( 横142㎜×縦180㎜ )
発売:株式会社KADOKAWA


◆古谷徹 50TH ANNIVERSARY「Thanks♪ -感謝-」
 50周年を記念したミニアルバムが発売決定!出演アニメの主題歌を歌い上げます。「めぐりあい」(『機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編』より)・「聖闘士神話~ソルジャー・ドリーム~」(『聖闘士星矢』より)・「CHA-LA HEAD-CHA-LA」(『ドラゴンボールZ』)の3曲を古谷徹自らが選定、アレンジを加えたスペシャルCDをお届けします。

発売日:2016年9月23日(金)
価格: 1,500円(税込)
形態:MINI ALBUM1枚組
収録曲数:6曲(3曲+インスト3曲)

■「CHA-LA HEAD-CHA-LA」
作詞:森 雪之丞
作曲:清岡 千穂
編曲:酒井陽一

■「聖闘士神話~ソルジャー・ドリーム~」
作詞:只野 菜摘
作曲:松澤 浩明
編曲:AstroNoteS

■「めぐりあい」
作詞:井荻 麟・売野雅勇
作曲:井上 大輔
編曲:TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND

※販売はアニメイト、ゲーマーズ、書泉店舗限定
※発売/販売:エイベックス・ピクチャーズ株式会社
※内容は一部変更の可能性がございます。


>>古谷徹50th記念 公式サイト
>>古谷徹公式Twitter
>>古谷徹50thTwitter

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