バーチャルアイドルユニット「EIGHT OF TRIANGLE」2ndアルバム「épice (エピス)」発売記念インタビュー!?
「東映」から誕生した初の本格的男性バーチャルアイドルユニット「EIGHT OF TRIANGLE(エイト オブ トライアングル)」(以下、エイトラ)の2ndアルバム「épice (エピス)」が2016年12月24日に発売します。年明けに念願のファーストライブも控え、期待高まるエイトラのお2人に収録秘話を語っていただきました。
予定調和を打ち崩すアップデートされた “彼らの音”が詰まったアルバム。
――まず、1曲目『RESONANCE』はどのような曲ですか?
Ray:Kazutoのキラキラしたメロディーに乗せて、俺らエイトラからファンのみんなへの強いメッセージが込めてあります。一言目からみんなを曲に引き込めるように強い確信を持って手を引き、エイトラワールドに誘うような気持ちで歌いました。
Kazuto:扉をあける、新しいものにチャレンジする、そういう感じをメロディーを作る段階から意識しましたね。アレンジでもリズム変化を思いきったものにして…でもポップな、皆に楽しんでもらえる曲にしたくて。イントロからのワクワクしてもらう仕掛けを考えて、Aメロは軽快に走っているのに、Bメロではワザと引っ掛かるようなリズムに、サビはワザとスンナリ行かないようにリズムを途中で変えました。
何時でも何でも、毎日がスムースに行くことって多くないでしょう? 過ごしてきた時間、これからの時間に、変化があっても、でもそれも含めて「後悔させない、一緒に過ごそう」って意味合いを込めてみたんです。サウンド的にはアップデートされた、新しい「エイトラらしいキラキラポップ」のフリをしているんです……。でも実はイロイロ仕掛けています。
――2曲目に収録されている、リード曲『épice』は、今までのエイトラの楽曲とは少し違った印象を受けますね。まずこの歌詞はどんなコンセプトでかいたものorですか作曲したものですか?
Ray:コンセプトは一言で言うと「偏頭痛」ですね。もうちょっと噛み砕いて言うと、聴いてくれた人の頭をかき乱すような楽曲にしたかったんです。だから歌詞は文章的に崩壊している箇所がいくつもあるんですよ。「これなんだろ?」っていうクエッションを持ったまま、気付いたら曲が終わっていて、もう一度もう一度って何度も聴いてるうちに癖になってもらいたい。
Kazuto:イントロ終わったらすぐに変拍子(通常の曲は4拍子、或いは3拍子だけで構成される)が続いて、緊張の連続なんですが、歌に入ったら同じフレーズのまま4拍子に戻って、でもまた突然に2/4拍子が入ってきたり。音も正直、「心地よい音」とは真逆の、それこそスパイスをちりばめた音色を多くチョイスしていますね。もしかしたら不快感…ぎりぎりの音色ですね。刺激的な曲にするために音色の選択には本当に時間をかけました。ちょっとココロにザラついたモノを感じさせるけど、それが何回か聴いていく内に逆に魅力に変わっていく、みたいなところを目指しました。
Ray:セリフ調で歌っていたり、歌詞とリンクした演出がたくさんあるので聴くたび新しい発見ができて楽しんで聴いてもらえると思います。俺の声もこの一曲でいろんなカラーが出ているのでお腹いっぱいになってもらえたら嬉しいです。
――3曲目「Buggy Heart」は、振り回されている恋心がメロディーに溢れるPOPソングですね。
Ray:この曲は「大好き」って気持ちが溢れちゃって、はじけちゃって自分じゃどうしようもできない心境を歌った曲です。そういう自分のイレギュラーな状態に不安もあるんだけど、でも好きがどんどん加速して、頭が大好きな人で満たされていくことが心地よくて幸せでもある。そんな感情を歌に込めました。
Kazuto:コンピュータ用語の「バグだらけ」って意味の”Buggy”なハートのことを歌った歌ですね。皆誰もしもそうだと思うんですが、毎日ちょっとチョット、自分でもままならない、思っていることが出来なかったり、素直に思いを伝えられなかったり…本当は自分に素直にしていたらそんなコト無いはずなんだけれど……。そんな思い通りに行かないココロって、まるで間違いだらけのプログラムみたいじゃないですか?
Ray:普段俺らはファンの皆とtwitterとか、そういったテクノロジーを介して交流する機会が多いと思うんですが、そんなオレらにはピッタリなテーマかな? って思って作りました。
Kazuto:イントロからパソコンキーの音を入れたり、あとサウンド的にも非常に未来ちっくと言うか、ワケの分からないシンセサイザーの音をプログラムしてみたりしました。全体的にも80年代のテクノ・ポップへのオマージュみたいな仕上げにしてみたりしてみたんですよ。でも、そうしていたら、本当にパソコンの調子が悪くなっちゃって。文字通りにbuggyなハート(プログラム)に悩まされた曲でしたね。
Ray:曲がPOPで可愛らしくって今までのエイトラにはない新しい色が出せていると思います。
――7曲目『恋色走馬灯』はノスタルジックなピアノが印象的ですね。
Kazuto:夏に開催された花やしきイベントの時に俺が、遊園地のイメージで最初のメロディーをポロンって弾いたのが切っ掛けで出来た曲なんです。昔懐かしい、素朴な、シンプルなメロディーを最低限の音だけでイメージして形作りました。
Ray:最初に歌詞を書いた時は街の情景や、位置関係までそのまま歌詞に織り込んだりしたんですが、最終的には伝えたいイメージに沿わせる為に削ぎ落としていって。そうゆう歌詞の作り方に改めて面白いな、って感じました。
Kazuto:この曲はRayの声が生きる音域ではなくて、あえて音域を下げてみたりしたよね。
Ray:そう、なかなかこの楽曲に合う歌い方が見つからなくてかなり悩みました。頭の中に浮かんだ記憶や思い出を壊さないように、寄り添うような歌い方を求めているのに対し、高音の響きが強かったり、逆に力を抜きすぎて全体が弱々しくなったりと、ちょうどいいバランスが見つからず試行錯誤の繰り返しでした。
だんだん煮詰まってきた時に、試しに曲のキーを普段歌っている音域からかなり下げて歌ってみたんです。そしたら面白いくらいに思い描いていた歌い方に近づいて、高音の響きや平歌の音圧もクリアして、結果今の音域に落ち着きました。Aメロなんてほとんど地声の音域なんですけど、力を抜いて囁くように歌うことで儚く浮かぶ思い出に寄り添い、曲の世界観を深めることができたように思います。
Kazuto:あと、Rayがコーラスでの新しいチャレンジを自分から言い出してくれて、それがサウンド面で大きく作用していると思います。最低限で、尚且つ、エイトラでは初めてほぼ生音でのサウンド・デザインもある意味、新しい俺たちのスパイスとして聴いてもらえたら嬉しいです。
――8曲目『Breakables』はミディアムテンポなメロディーが印象的ですね。
Ray:歌詞に「立ち止まって振り向く自分許してみる」っていうフレーズがあるんですが、前を向こう向こうとするばかりじゃなくて、時には一度歩みをとめ過去を振り返る時間も大事だよねっていうテーマで詞を書きました。季節ごとに感じる匂いや音、きっかけは人によって様々あると思うんですけど、ふと胸に湧いた後ろ髪引かれる切ない思いを受け止めて、また今を進むきっかけになればなって。そんな思いを歌にも込めました。
曲調は物悲しさを感じさせるんですけど四つ打ちのリズムに合わせ言葉をはずませて歌ったことで暗くなりすぎず、感傷的な感じで歌い上げられたかなと思います。
Kazuto:メロディーとしては、ただ高々と歌い上げるサビじゃなく、どちらかと言うと下がるメロディーにその切ない心情を織り込めたら、と思って書きました。イントロからのRayのギターを美しく録りたくて、何回も重ねて、フレーズも何度も作り直してみましたね。歌い方も同じフレーズでエッジを聞かせてみたり、今度は伸ばしてみたり、切ったり、リフレインするメロディーの中で色々変えています。
Ray:一曲通してドラマチックな展開になっているのでぜひ最初から最後まで一緒に口ずさみながら聞いて欲しいですね。
――9曲目『With LOVE!』はエイトラ初のバースデーソングですね。
Ray:この曲は今回のアルバムの中でも特に伸び伸びと自由に歌いました!
Kazuto:元々はRayの22歳の去年の誕生日に書いた「22」って曲です。その後にRayがアコースティック・ギターで弾き直してくれて「ああ、気に入ってくれてるみたいだな」って思っていたんですが、ある日「ねぇ、こうしたらハッピーなバースデーソングじゃない?」って元曲のイメージと真逆な感じでギター弾きながら歌って、なんか、それもアリかな? って。
Ray:歌のメロディーとかも結構自由に変えちゃって、2番のBメロとかにも強引さが出てますよね。でも、綺麗過ぎずにストレートに歌う方が「誕生日おめでとう」っていうシンプルなメッセージを伝えるのには良いんじゃないかって思って今の形に仕上がりました。
Kazuto:それで、この曲はあまり難しくなく、勢い出してみようかな? って思ってアレンジもオールド・ポップロックみたいな振り切れ方にしてみました。だから全体的にイタズラ好きなRayっぽい仕上がりになったでしょう?(笑)
――1stアルバムに比べて自分が成長したところはありますか?
Ray:ヴォーカリストの魅力って一番はどんな曲を歌ってもその人らしさが出ることだと思うんです。ファンのみんなと作ってきたエイトラらしさっていうものをステップにして、前作よりもたくさんの挑戦ができたので、歌声にも前以上に表情をつけることができたように思います。それが自分らしさを生むことに繋がったんじゃないかなって思います。
Kazuto:1stは無我夢中だったけれど、2ndは自分たちのサウンドを素直に表現できたと思います。サウンド的に1stで見せたキラキラしたサウンドは俺たちの持ち味だとは思うんですが、それ以外にシンプルなロックでも、ギミック(仕掛け)を満載した曲でも俺たちらしくなっている。ここはたぶん一番成長出来たところじゃないのかな?
サウンドも歌詞も幅を出せてきたんじゃないかと思っています。もちろんこれからももっともっと探求していきますけどね。
――1stアルバムに比べて相手(Ray・Kazuto)が成長したなと感じるところありますか?
Ray:自分の求めている事をKazutoがいつも良い感じにキャッチしてくれる。俺の言う無理難題に、絶対にNOと言わずに向かってきてくれるところ。
Kazuto:いつでも曲や歌詞の事を考えている貪欲な姿勢に成長したな・・と感じますね。
待望のファーストLIVE『1st TRIANGLE』について
――ライブが決定した際の、最初の感想を聞かせてください。
Ray:最初は嬉しいっていう感情が爆発しちゃってただただ興奮状態でしたね。なんかもうはしゃいじゃってとにかくうるさかったと思いますよ。
Kazuto:うん、うるさかったね。Rayがあまりにはしゃいでいたので、俺は逆に冷静でした。でも嬉しかったですよ。ずっとずっとやりたかったことなので。
Ray:作品作りももちろん楽しいんですけど、やっぱり音楽の醍醐味ってLIVEだと思うんです。同じ空間に居られて音楽でつながる瞬間が何にも代え難くて。ファンのみんなとついにその瞬間を迎えることができるって考えると嬉しくって、喜びに浸っていましたね。とにかく最高に楽しいライブにしたいですね。
――ライブで正直不安なところはありますか?
Ray:ちゃんと歌を伝えられるか・・・不安です。
Kazuto:もちろんありますけど、不安より自分がやれることを精一杯やりたいです。
――ライブに向けて、メッセージをお願いします。
Ray:いつも応援ありがとう! 初めてのことでてんやわんやだけど、ようやくみんなに会えるって思うと今から楽しみです。日頃伝えきれないみんなへの感謝の気持ちを最高のライブに変えて届けるから「掟破りの現実主義」、これがEIGHT OF TRIANGLEってこところを見せてやるからな。一緒に楽しもう。
Kazuto:バーチャルアイドル? って言われても俺達のこと、よくわからないかと思います。だから良ければ会って知ってください。ネットの世界だけじゃわからない、新しい出会いを楽しみにしています。
商品情報
EIGHT OF TRIANGLE 2ndアルバム「épice (エピス)」
【発売日】2016年12月24日(土)
【価格】¥3,500(税別)
【収録曲】
Disc-1:
01.RESONANCE
02.épice
03.Buggy Heart
04.zipper
05.LB-8 -zipper scratch-
Disc-2:
07.恋色走馬灯
08.Breakable
09.with LOVE!
10.シースルー
Bonus Track(off vocal):
01.adagio
02.スノードーム
03.The Triangle
※本CDの6曲目は収録されておりません。
>>全曲試聴サイト
EIGHT OF TRIANGLE待望のファーストLIVE『1st TRIANGLE』
【日程】2017年1月28日(土)
【会場】P.A.R.M.S パセラリゾーツ AKIBA マルチエンターテインメント
【時間】
1.OPEN 15:30/START 16:00
2.OPEN 19:00/START 19:30 物販販売開始 13:00~
【チケット料金】オールスタンディング¥6,000(税込)※3歳以上有料
【主催】東映
【チケット情報】
アニメイト先行:2017年1月6日(土)23:59まで
アニメイト限定ビジュアル券 秋葉原GS店、アニメイトオンラインにて好評発売中
一般発売:2017年1月7日(土)10:00~
※アニメイト秋葉原GS店とアニメイトオンラインのビジュアル券は同じデザインです。