TVアニメ『ひなこのーと』劇団ひととせ結成！M・A・Oさん、富田美憂さん、小倉唯さんら声優陣が桃太郎役をかけて即興劇に挑戦!?【アニメジャパン2017】

　2017年3月25日(土)、「AnimeJapan 2017」(AJ2017)内GREENステージにて、TVアニメ『ひなこのーと』(著：三月／月刊コミックキューン 連載)のスペシャルステージが開催されました。本稿では、ステージの模様を詳細レポートとしてお届けします！

　出演者は、M・A・Oさん(桜木ひな子 役)、富田美憂さん(夏川くいな 役)、小倉唯さん(柊真雪 役)、東城日沙子さん(萩野千秋 役)、高野麻里佳さん(中島ゆあ 役)、吉田有里さん(黒柳ルリ子 役)のメインキャスト豪華声優陣。MCとしてアニメ好きで知られるお笑い芸人の天津 向さん、特別ゲストとして女装演出家の佐野バビ市さんも登壇しました。

衣装も内容もこの日のために用意されたスペシャルなステージ！
　まずは、3月17日の1話ニコニコ生放送の先行上映会では流れなかったアニメのエンディングテーマの音源と映像が初公開！　続いて、MC天津 向さんの案内で登場したキャスト陣は、『劇団ひととせ』の練習着(Tシャツ＆ジャージ)の姿、そして柊真雪役の小倉唯さんは以前からの約束通り、自身のキャラの衣装のメイド服で登場！　会場からの大歓声とともにイベントがスタートしました。

　登場時に少し恥ずかしそうだった小倉さんの挨拶では「はい、メイド服、着ちゃいました！」と笑顔。なんとこの日のために作っていただいたオリジナルメイド服であることも明かし、「これ(メイド服)は、私服なので！普段着なのでー！」と、小倉さん演じる柊真雪のセリフも飛び出し、客席のテンションも笑いもヒートアップ。

　3月3日のひなまつりにニコ生で放送された「ひなこまつり」では、番組を見た人だけがわかる合図を、このイベントで客席と一緒にコール＆レスポンスするということになっていました。そして、どれくらい応えてくれるか不安なキャスト陣をよそに、ステージのキャストから「ひなこー！」とコールし、客席総出で「のーと！」とレスポンスを返し、予定されていた合図のやりとりは大成功！

　MCからキャスト勢に御着席くださいと案内されたときに、メイド服姿の小倉唯さんがイスへの座り方を何度か変えて座っていると、MCから「大丈夫ですか!? まだちょっと慣れていないぶん……(座り方に苦戦しているのですね)」とツッコミが入ったかと思えば、小倉さんは「あの、気にしないでください。慣れてますよ、普段着ですので！」と素敵な返しがなされました。

自身の演じる濃いキャラクター紹介も！
　続いては、作品の印象を声優陣が話していきます。

　黒柳ルリ子役の吉田有里さんは「ふわふわ可愛くて、キャラが濃くて！なるほど！と納得する感想でございました」、中島ゆあ役の高野麻里佳さんは「台本が毎話毎話、原作に則って可愛いんです！」と紹介。高野さんが「千秋先輩が罪な格好をしているんです！」と続けると、そこに被せる形で萩野千秋役の東城日沙子さん「ありましたね、マーメイドの格好とか！台本の表紙に綺麗なボディラインの(千秋の)表紙がございまして。なかなか思い出深いです！(台本の表紙も)お見せする機会があったらいいですね」とコメントしました。

　小倉さんは「原作だと４コマですけれどストーリー仕立てになっていて、そのなかでボケとかツッコミとか面白い要素も詰まっているんです。それがアニメ本編でもちゃんと表現されていて。かわいい面白い、素敵な作品です」とコメントし、それに加えて桜木ひな子役のM・A・Oさんも「音楽と効果音できっちりオチをつけて下さるのもありがたいなと思いました」と話しました。

　お次は、声優陣が自身の演じるキャラクターを紹介。

●桜木ひな子役 M・A・Oさん
　桜木ひな子ちゃんは、本当に口下手で人と話すのが苦手な女の子です。演劇部に憧れて、それをきっかけにひととせ荘に下宿するんですが、その前は田舎暮らしで。動物にすごく好かれているんですが、寄ってきてくれる動物にすら、緊張して“かかし”になってしまったり(笑)。色々な人たちと出会うことで、“かかし”になりながらも、コミュニケーションを頑張っている女の子だと思います。

●夏川くいな役 富田美憂さん
　夏川くいなちゃんは、本が好きすぎて、愛情ゆえに本を食べてしまうんですが、本以外にも食欲は旺盛で、(1話見てくださった方はお分かりとは思いますが)ひたすら1話はずっと口になにか入れているんです。だからアフレコでも咀嚼音を録ってるほうが多かったんじゃないかってくらい、ずーっともぐもぐしていて(笑)。原作の設定でもあるように“ぼんやり美人”とありまして、美人なんですけれどちょっと目を離すと食べちゃう変わった女の子です。そして意外と行動力があります！

●柊真雪役 小倉唯さん
　柊真雪ちゃんは、背はみんなと比べると低くて見た目も幼いので小学生に間違われることが多いんですけれど、実はみんなよりもひとつ年上のお姉さんなんです。幼くみえることを気にしていて、そこに触れられるとムキーっと怒っちゃうんですけど、その怒ってる姿もまた可愛らしいというか、みんなから愛されるような愛おしさがあるキャラクターだなと思っています。

　あと、喫茶ひととせで従業員として働いているキャラクターなのですが、メイド服をいつも着ているのはメイドさんっていうわけではなくて、あれは私服なんです。エンディングでもみんな手をつないでいるところがあるんですけれど、そこでも真雪ちゃんは足が浮いていて！　可愛いくて、嬉しいです。(制作陣のみなさんの)真雪愛を感じました！

●萩野千秋役 東城日沙子さん
　千秋は、ひな子が上京して下宿する先のひととせ荘の大家さんです。大家さんといっても一つ上の先輩で、子役時代から演劇をたしなんでいる女の子なので、演劇でひな子をひっぱっていく女の子です。普段は無口で何を考えているのかわからないんですけれど(笑)。ただ、スタイルがいいので、そこの担当でもあるかなと思います！ 大家さんとしてみんなのことを大事に思っている感じは、アニメの部分でも強く描いていただいているなと思いました。

●中島ゆあ役 高野麻里佳さん
　中島ゆあちゃんは、女優志望ということで演劇が大好きな子なのですが、実はこの学校に来たのは千秋先輩が大好きで、追いかけて同じ学校に入ったという経緯があるんです。この子はひととせ荘には住んでいないんですけれど。

　ひな子ちゃんは大人しくて可愛らしい印象ですが、ゆあちゃんは真逆の印象で。性格もそうなんですけれど、自分に持っていないところをひな子ちゃんが持っているので、色んな所をライバル視しているんです。ライバル視しているけれど、話数を追っていくと相手のことを見るようになって和解していくのかなと想像しています。

●黒柳ルリ子役 吉田有里さん
　黒柳ルリ子ちゃんは、9歳の天才子役という最年少ですが、かなりの有名人なんです。劇団の顧問の先生をやっていまして、いま諸事情で演劇部にいないんですが、クール＆ビューティーなキャラクターです！

ここに宣言！「劇団ひととせ」の結成を発表！
　ここでステージのメインイベント「劇団ひととせ 結成式」がスタート。代表してM・A・Oさんから「AnimeJapan2017にて『劇団ひととせ』、ここに結成することを宣言します！」と力強い宣誓がなされました。ほかの声優陣から、M・A・Oさんに「座長！座長！」と声が掛けられ、その気合充分の宣言から、客席からは大きな拍手が湧きおこり、結成を祝っていました。

　そしてMCより、「劇団ひととせ」の活動として、今後定期的に特番を行い、最終的にはひとつの劇を作り上げていこうということが発表に！　さらに、早速ステージ上で簡単な公開オーディションを行うことになりました。ここで講師の先生として、女装演出家の佐野バビ市さんが登場し、その演目を発表！

　演目は「桃太郎」と発表されると、キャスト勢からは感嘆の声が。オーディションの方法としては、エチュード(即興劇)で声優勢が桃太郎役として「桃太郎が犬(天津 向さん)を家来にするシーン」を一人ずつ演じていくというもの。さらに、1分間が経過すると告白っぽいBGMが流れるので、その時点で強制的に犬に対して愛の告白をしなければならないという独自ルール付き……！　まずは、講師がお手本を見せて、全体の流れを掴むことに。きわどいセリフによる自身のキャラクターを生かしたお手本を見せ、いざ声優陣の出番に。

　勢いよく手を挙げたのは吉田さん。「何にも考えてないです！」と言いつつも即興劇が開始されます。(桃太郎のうたのBGM)吉田さんの第一声「オッス、オラ桃太郎！」に客席から笑いが。「(ヒソヒソ声で)いまの聴こえてないですよね」と犬役に言うと、犬「マイクが入ってるから声は入るよ」とツッコまれ、客席がさらなる爆笑に。吉田桃太郎さん「君の悩みを教えてくれないか！」　犬「最近寒い日が続くから、風邪をひきそうで困っているんだよ」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　犬「……ここから(告白)!?」　吉田桃太郎さん「そうかぁ……君は風邪をひきそうで困っているんだな。悩みを共有した僕たちはきっとこれからもっと仲良くなれるよ！このきび団子を食べれば、絶対に風邪をひかないんだ！」　犬「そんな成分が……」　吉田桃太郎さん「もちろん、僕と一緒に来てくれるよね!?」　犬「うん！」　―ここで終了！　講師からは、のっけから良かった！と評価。

　次に手をあげたのは、高野さん。そしてエチュードがスタート。(桃太郎のうたのBGM)高野さん桃太郎「うわ、犬に会っちゃった……どうしよ」　犬「イヤだったんだ……？」　高野さん桃太郎「こんにちは！私ネコ派です。でも……。あーダメダメ！だってあんな顔してる！でも家来連れて行かないといけないし……でも、やっぱ無理だ……！」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　高野さん桃太郎「でも……あの犬も一匹の動物。なんだかアイドルみたいにかわいく見えてきた。よしよし。かわいい。一緒に行こう！」　―ここで終了！　講師からは、「良かったと思いますよ！尋常じゃない！」との評価。

　次は、「ここでいっておこう！」と東城さん。(桃太郎のうたのBGM)東城さん桃太郎「それではこれより桃太郎の家来の試験を始めます。」　犬「あ、面接!?……宜しくお願いいたします」　東城さん桃太郎「それではまず、お名前をお聞かせいただけますでしょうか」　犬「はい、犬です。」　東城さん桃太郎「犬さんの趣味や特技などはございますか？」　犬「簿記検定の2級を持っています」　東城さん桃太郎「犬が簿記検定の2級。(それはいらないですね～)ありがとうございます」　犬「ああそうですか……(すみません)」

　東城さん桃太郎「最後に一つ質問をさせていただきます。もし犬さんが桃太郎の家来として参加することになった場合、われわれ桃太郎のパーティメンバーに利益があるとするならば、何だとお考えでしょうか。お聞かせください」　犬「そうですね、え～・・まず鼻が利きます。色んな所で敵がいるぞー鬼がいるぞーとわかります。噛みつくことも可能です」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　東城さん桃太郎「はい、わかりました、それでは本日の面接は以上となります。ありがとうございました。お帰りになってください」　―ここで終了！　犬さんこと天津 向さんから「これ仲間になったの？なに後日書類で通知してるの？」とツッコミが。講師からは、でも良かったですよね。上から目線みたいなものも良かったですねと評価がされました。

　そして次に手をあげた小倉さんの番がスタート。(桃太郎のうたのBGM)小倉さん桃太郎「僕は桃太郎。これから鬼退治に行かされるらしいんだけれど、花粉すごいしそんな場合じゃ……(くしゃみ)。」　犬「花粉!?」　小倉さん桃太郎「きび団子はあるけれど……。あ、犬だ」　犬「わんわん」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　小倉さん桃太郎「……君も、鬼退治行きたくないよね？」　犬「でも、桃太郎さんとだったら一緒に行きたい」　小倉さん桃太郎「本当？でも僕はあんまり乗り気じゃないんだけれど、わかった。じゃあ、僕と一緒にきび団子作ろう？」　犬「(たった今これをもって)きび団子を作る会社に就職しました！……ってどういうことなんですかこれ！」とツッコまれ小倉さん桃太郎も笑いに。―ここで終了！　講師からは「引きこもりの少年が社会人になるストーリーになっちゃいましたので、ちょっと鬼退治は任せられないかも」という評価。

　そしてハードルが高くなる前に！ということで富田さんが手をあげました。(桃太郎のうたのBGM)富田さん桃太郎「ボクはこの街で一番のイケメン、桃太郎。この街で俺に惚れない女はいない！あ、そこの子犬ちゃん。きび団子はいかが？」　犬「あ、欲しいです」　富田さん桃太郎「でも、これはボクのことを好きにならないとあげられないよ。ここにいるみんなもボクのこと好きだと思うから、さ」ここで客席からは歓声が。　犬「じゃあ、好きになりますから、きび団子ください」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　富田さん桃太郎「きっとこのきび団子を食べれば、ボクのことがきっと好きになるよ子犬ちゃん。」　犬「じゃあいただきます！」　富田さん桃太郎「ボクは子キジちゃんや子猿ちゃんも好きだけれど、君のことも好きなんだ！」　犬「ついていきます！」　―ここで終了！　講師からは、BLになりましたが10代は何やってもOK！バッチシよ！という評価。

　そして講師から「座長でございます」とハードルが上がりきった状況に少し悲鳴のM・A・Oさんが登場。(桃太郎のうたのBGM)M・A・Oさん桃太郎「わあ綺麗なお花。素敵な庭だなあ。でももうすぐ鬼が来るんだよなここ。いやだなあ退治しないといけないんだ。わ、綺麗なお花！」　犬「(お花。犬のフラグ立ってますよこっちに)」　M・A・Oさん桃太郎「あっ、小鳥さんだ！……あ、犬だあ……」　犬「(あ、テンション下がった)ワンワン」　M・A・Oさん桃太郎「どうしたの？一匹なの？」　犬「一匹なんです。お腹が空いてるんです」　M・A・Oさん桃太郎「そうなの？あっ、きび団子持ってるよ」　犬「それください。欲しいです」　M・A・Oさん桃太郎「いる？」

(ここで音楽が告白っぽいBGMに転調)

　M・A・Oさん桃太郎「じゃあ、一緒に鬼退治に行ってくれない？」　犬「鬼退治行きます、行きます！」　M・A・Oさん桃太郎「本当に？やさしいワンちゃんだね！ありがとう。よろしくね！」　―ここで終了！　犬役の天津 向さんからは、ここにきてちゃんとした劇が出てきたな！と、講師からは、前半に犬に気付くまでが長すぎて犬が放置されてましたとのツッコミに会場もさらに笑いの渦に。

　キャスト全員の即興劇が終わり、会場からは拍手が。ここで講師が桃太郎役を決めることに。「難しいですがひとり決めなければいけないので決めさせていただきます。」とドラムロールの後に発表された桃太郎役は、小倉唯さん！

　小倉さんは「えっ？」と信じられない様子ですが、講師の決め手としては「(キャストの桃太郎のなかで)一番頼りなかったから。頼りない桃太郎だからこそ新しく、家来メンバーと一丸となって立派な桃太郎に育てる」ということでしたが、あとは小倉さんのメイド服が服装が講師のドレスと近いという理由で、会場も笑いに。

　そして、ひなこのーとスペシャルステージは、その豪華な内容と、4月から始まる放送に向けての期待に拍手と大歓声のなか、幕が閉じました。期待がますます膨らむTVアニメ『ひなこのーと』の放送と、『劇団ひととせ』のこれからの活動に目が離せません！

　

作品情報
『月刊コミックキューン』(KADOKAWA刊)で大好評連載中の人気４コマ漫画。人と接するのが苦手だけれど動物に好かれるため、田舎で“かかし”として働いていた主人公の高校生・ひな子が、個性的なキャラクターたちと演劇に取り組む演劇コメディ!!

・原作：三月「ひなこのーと」
(月刊コミックキューン連載／KADOKAWA刊)

・総監督：高橋丈夫
・監督：喜多幡徹
・チーフディレクター：三瓶聖
・シリーズ構成：浦畑達彦
・キャラクターデザイン・総作画監督：植田和幸
・サブキャラクターデザイン：柳沢まさひで
・編集：丹彩子
・音楽：橋本由香利
・音楽制作：KADOKAWA
・音響監督：稲葉順一
・音響効果：奥田維城
・音響制作：Ai Addiction
・アニメーション制作：パッショーネ
・プロデュース：アニマアンドカンパニー
・製作：ひなこのーと製作委員会

桜木ひな子：M・A・O
夏川くいな：富田美憂
柊真雪：小倉唯
萩野千秋：東城日沙子
中島ゆあ：高野麻里佳
黒柳ルリ子：吉田有里

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