声優
茅野愛衣さん、梶裕貴さん、劇場版『ゴーちゃん。』で感じた気持ち

声優・茅野愛衣さん、梶裕貴さん、長編アニメ『ゴーちゃん。』で感じた気持ち/インタビュー

 2011年にテレビ朝日のマスコットキャラになった「ゴーちゃん。」の誕生5周年を記念して長編アニメになりました! 劇場版『ゴーちゃん。~モコとちんじゅうの森の仲間たち~』では、「ゴーちゃん。」をはじめ、個性豊かな「ちんじゅうみん」が総出演し、子どもから大人まで幅広く楽しめるハートフルなストーリーが展開します。

 そんな同作の完成を記念して2017年1月29日(日)、プレミアム先行上映会が開催。その際、ゲスト出演したモコ役 茅野愛衣さんとキンちゃん役 梶裕貴さんへ、イベント終了後にインタビューを行い、作品の見どころや魅力を語っていただきました。

★地上波で5月4日(木)あさ4時から放送予定!


ゆるくて、懐かしく、温かい気持ちになれる作品。「ゴーちゃん。」の機敏さに驚き!?
――完成した作品をご覧になった感想は?

モコ役・茅野愛衣さん(以下、茅野):アフレコの段階からほとんど絵が完成している状態で雰囲気もわかっていましたが、改めて完成版で音が付いて、他の皆さんのお芝居を客観的に見て、こういうゆるい作品って、どんな時代にも必要なものだなぁと感じながら、柔らかな気持ちで観させていただきました。

キンちゃん役・梶裕貴さん(以下、梶):すごく懐かしくて温かい気持ちになりました。僕も子どもの頃、こういった作品を観て、きっといろいろなことを感じてたんだろうなと思いながら、今度は出演する側になれてうれしいなと思いました。あと同時に、シュールなセリフや大人ならクスっとしてしまうようなシーン、ややブラックなところも含めて幅広い世代の方々に楽しんでいただける作品なのかなと思います。

――「ゴーちゃん。」があんなに機敏に動けるとは今回初めて知りました(笑)。

梶:そうなんですよ! 僕もビックリして(笑)。元々、宇宙から来た生物とは言ってたけど……。

茅野:できそこないのパンダって言ってませんでしたか?

梶:うん。それがあんなに動きが速くて。

茅野:PVも見たけどダンスもキレキレで。

梶:腕立て伏せもしてて。

茅野:すごく機敏でしたよね。ギターも弾けるし。

梶:演奏もできるし、万能なんだね。何でもできるんだな、ゴーちゃん。は。そう考えると、今後もいろいろなストーリーが作られるんじゃないかなと期待してます。

2人がイベント参加のお子さんの心をがっちりゲット!?
――本日、先行試写をご覧になった皆さんの前でのトークショーもありましたが、皆さんの反応をどう感じましたか?

茅野:お子さんがいっぱいいて。

梶:今日は1部と2部があって、1部はちびっ子中心のアンバサダーの皆さんが会場に来てくださっていたので、普段、僕らが出演させていただくイベントとは雰囲気がまた違って。茅野さんが子ども番組のお姉さんみたいに見事なあいさつを最初にして。僕はどうしようかなと焦りました(笑)。

茅野:梶さんだって、キンちゃんのように完璧なアッカンベーをして子どもの心をつかんでいたじゃないですか(笑)。どうやってあいさつしようかという話をしていて。声優という職業を、この子たちはわからないだろうな、みたいな。

梶:その概念をここで知らしめてしまっていいのだろうか、と(笑)。

茅野:「お姉さんはアニメの中に入るとモコちゃんになるんだよ」みたいなことを言わなきゃいけないのかなとか悩んだり。

梶:そうすると僕はキンちゃんにならなきゃいけない。

茅野:実はすごく舌が伸びてとか。そうすると「やって!」とか言われたりするかもしれないし。夢を壊すことになっちゃうのでそのあたりが難しかったですよね。

梶:最初は硬い雰囲気もあったけど、段々、ちびっ子も大人の方もやわらいできて、一緒に盛り上がってくださって、最後まで温かい空気感の中トークできました。

茅野:よかったです。記念撮影もステージ上にみんな集めて写真を撮りたかったくらい。

――皆さん、作品をご覧になった後も満足そうでしたか?

梶:そういうリアクションだったよね。

茅野:「楽しかった!」って。

梶:ずっと、「ゴーちゃん。!」って言ってくれて。

茅野:応援したくなりますよね。今回の映画を見てると。

梶:かわいかった。

しっかりもののモコちゃんとテンション高いキンちゃん

――ご自身の演じるキャラの印象と演じる時に心がけたことは?

茅野:モコちゃんは本当にまっすぐな子ですね。オーディションで絵を見ながらお芝居した時は幼く演じていたけど、「しっかりした考え方をした子なので、もう少し大人であってほしい」というディレクションをいただいて、今のモコちゃんになりました。あまり幼過ぎず、自分でちゃんと考えて、一生懸命頑張っているモコちゃんをまっすぐに演じられたらいいなと思いながらやらせていただきました。

梶:モコちゃんと一緒に行動するちんじゅうみんの中でもキンちゃんは一番元気でテンションが高くて、ムードメーカー的なキャラです。モコちゃんが作るプリンがとても大好きで、人間に対する興味もきっとあるんじゃないかなと。それが違う形で表れているのがアッカンベーで。

 とにかく元気にハイテンションでお芝居させていただきましたが、ただ「テストの時よりも声もテンションも高く」と言われて。プロとして準備はしていったものの、朝10時からの収録だったのでもう一度スイッチを入れ直す大変さはありました(笑)。

――子供向けの作品ということで演じ方の違いや工夫していることはありますか?

梶:どういう世代に向けてとか、どういう狙いでという部分は把握していますが、「子供向けの作品だから子供向けのお芝居をしよう」みたいなことは考えていません。むしろ子供のほうが繊細で、心の動きや声の変化などを本能で感じ取ってしまうと思うので、身も心もキンちゃんでやらせていただきました。

茅野:舌が伸びてました(笑)。

梶:そういう気持ちで(笑)。

茅野:私も子供向けだからこうしようという意識はあまりないけど、言葉の伝え方は1つひとつ大切にしたいなと。実際に皆さんと掛け合っていると自然とその世界に入れるし、意識し過ぎてもいけないかなと思うので。

お互いが演じるキャラの印象やお芝居を聴いた感想は?
――茅野さんから見たキンちゃん、梶さんから見たモコちゃんの印象や魅力は?

梶:モコちゃんはヒロインで、ちんじゅうみんと違って人間のキャラで、視聴者の皆さん、特にお子さんが心を重ねやすいキャラとして作られているので、誇張せずに等身大の女の子として演じる必要がある難しい役だろうなと。同時に、モコちゃんはまだ幼い子だけれど、つらい境遇の中を生きているからこそ大人にならざるをえない面もあると思うので、知性もありつつ、見ていて応援したくなるヒロインを演じなくてはならない。そんな微妙で繊細な心の機微を、茅野さんは見事に表現されていたのかなと思います。

茅野:私、ちんじゅうみん全員大好きで。バランスがいいんですよね。3匹のチーム感やわちゃわちゃした感じや、ゴーちゃんと一緒にいる時もすごくかわいかったし。人間の言葉をしゃべるのも普通の動物ではありえない、ちんじゅうみんならではで。この子達はどうやって生まれたのかなと考えると、とても深いなと思います。キンちゃんのアッカンベーだったり、ちょっと意地悪なことを言ったりするのも、もっと知りたいという好奇心の裏返しみたいな気がして。そこが伝わるとより愛おしく、かわいらしく感じます。

 実際に話せたら、こういうふうになるのかなと想像をかき立てられるようなキャラ達なので、きっと子どもたちも楽しいだろうなと思うし、そんなキャラを梶さんと島﨑信長君たちが掛け合いを演じているのを見て、まさに命が入っていくんだなって間近で見られて、聴けたのでよかったなと思います。

個性的でかわいいちんじゅうみんも魅力
――島﨑さんが演じたちんじゅうみんのカモさんも個性的なキャラですね。

茅野:紹介のところもおもしろかったですよね。男の子でも女の子でもなく、みたいな。

梶:時代を感じる、というか。最初に監督からキャラについて「グレーゾーンです」と説明がありつつ、信長君も感じていたようで「ツメが赤いんですけど」って。

茅野:マニキュアって書いてありました。自分で塗れるのは器用ですよね。

梶:あの手でね(笑)。

――タマリン長老役の杉田智和さんは公式コメントでキャラクターの絵を見て驚いたとコメントされていましたが、タマリン長老を演じている様子はいかがでしたか?

茅野:杉田さん、どうやってやろうかとおっしゃってましたよね。

梶:いろいろ試行錯誤されて、現場でも監督からの演出で様々なパターンを試されて。最初は大きな姿だけど、それは術を使っていたからで実は小さいという。ヒゲがあって威厳がありつつも、どこかかわいらしいという難しいキャラで。杉田さんならではのユニークさが随所に出ていて、とてもおもしろいなと思いました。

茅野:現場でもいろいろ話してくださったり、盛り上げてくださって、楽しくやらせていただきました。

2人のお気に入りはやっぱりちんじゅうみん

――ちなみにお気に入りのキャラは?

茅野:う~ん……みんな、かわいいんですもん。

梶:小さい子向けというのもあって、シンプルでわかりやすいんですけど、それぞれ個性があって。…まぁ、カモさんの個性が圧倒的ですけど(笑)。個人的にはモッフンの毛を全部刈ってみたい。中がどうなっているのかなと。

茅野:アルパカみたいになってたりして。でもモッフンの毛で作った何かを牧場で販売できないかな。

梶:おじいさんも経営に苦しんでいたからね。

茅野:プリン以外に売りが必要だと思うんですよね。

梶:モコちゃんとおじいちゃん達が幸せに暮らしていくためには甘いことばかり言ってられない(笑)。

茅野:ちんじゅうみんにも協力してもらって。

梶:頑張ります!(笑)

モコちゃんのひと言に衝撃!? ゴーちゃん。とモコちゃんのプリンの歌にも注目!
――印象的だったり、おもしろかったと思ったシーンは?

梶:僕はモコちゃんの辛辣な言葉かな。

茅野:えっ!? どこですか?

梶:序盤すぐに「そんなことしてると動物園送りにするわよ」みたいなことを言って(笑)ちんじゅうみんにとってその恐怖はすごいんだろうなと思って。

茅野:動物園がいかに怖いところなのか刷り込まれているから。

梶:そんなところも、大人も違う角度で楽しめておもしろいんです。あとおじいちゃんとおばあちゃんの仲が悪そうなところも(笑)。

茅野:「もう太ってるからいいわよ」みたいな(笑)。

梶:言葉がキツめでね。

茅野:でも最後は2人がラブラブ過ぎて、全部忘れちゃう。確かに回想シーンでおばあちゃんが太ってるとおじいちゃんが言ってると、みんながアハハハと笑うのもシュールだなと。仲のいい家族だからこその話なんですけど。

梶:回想のプリンのところとか。

茅野:プリンの歌もかわいかったですよね。

梶:すごいプリン押しで。それがグッズにもなったり。

茅野:パステルさんの。そういえばアフレコ現場にもプリンの差し入れがありましたね。私達もプリンを食べながらの収録でした。でも、まさかゴーちゃん。とプリンの歌を歌うとは。ゴーちゃん。も歌うとは思ってなくて戸惑ってました。マイク前でゴーちゃん。と一緒に歌の練習もしたけど、戸惑ってるゴーちゃん。もかわいかったです(笑)。

梶:ゴーちゃん。も現場にいて。なかなか一緒にアフレコできないですからね。

茅野:マイクの高さを調整するのも大変でしたけど。

梶:どんな収録だったのかはご想像にお任せします(笑)。

ゴーちゃん。と一緒にハートプラズマを探そう!

――テレビ朝日のアナウンサーさんも参加されていますね。

茅野:初めてですという感じはまったくなくて、息もピッタリでやらせていただきました。素晴らしかったです

――最後に皆さんへメッセージをお願いします。

梶:ご自宅でも見られるということでとてもうれしいです。今日の上映会に来てくださった方も含めて、ご家族やお友達と一緒に、お子さんはもちろん、大人の皆さんにも幅広くご覧いただけると嬉しいです。世代によって、それぞれ違うおもしろさや感動が味わえる作品だと思うのでぜひご覧ください。

茅野:地上波で見られるそうなので、5チャンネルで。

梶:ゴーちゃん。だからね!

茅野:ゴーちゃん。はハートプラズマのかけらを探していますが、皆さんの力がないと見つからないので、ぜひご家族でご覧になっていただいて、一緒にかけらを探してもらえたらうれしいです。

 
作品情報
■劇場版アニメ『ゴーちゃん。~モコとちんじゅうの森の仲間たち~』

【あらすじ】
 エクスパンダ星の平和を取り戻すため、“ハートプラズマ”を探す旅に出発した『ゴーちゃん。』。地球の富士の樹海にたどり着いた『ゴーちゃん。』は、祖父とともに牧場で暮らす女の子・モコ、そして人間の言葉を話す不思議な動物・ちんじゅうみんと出会い、そこで楽しい日々を過ごしていた。

 そんなある日、ひとりの女性が牧場に現れる。都会に住むモコの祖母と暮らすよう迫る女性。祖父と離れなくてはいけないことで、モコの心は揺れ動く。幼いモコの心の傷を知った『ゴーちゃん。』は、彼女のために何か出来ることはないか考えるが…?

 一方、ちんじゅうみんが住む森では不穏な光とともに不思議な現象が起こる。珍しいちんじゅうみんに目を付けた人間たちが捕獲ロケットを手に肩に森に侵入したのだ。『ゴーちゃん。』は人間たちを相手に仲間を守ることができるのか? そして地球にやって来た目的である“ハートプラズマ”を見つけることはできるのか?

【スタッフ】
脚本:真保裕一
監督:やすみ哲夫
制作:シンエイ動画
企画協力:サンリオ
製作・著作:テレビ朝日

>>劇場版『ゴーちゃん。 モコとちんじゅうの森の仲間たち』特設サイト
>>『パンダ王子のゴーちゃん。』公式サイト

(C)2011 2015 tv asahi・SANRIO
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