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『リミットレス』DVD-BOX発売&浪川大輔さんインタビュー

ドラマ版『リミットレス』DVD-BOX発売! 主人公ブライアン役・浪川大輔さんインタビュー「役者人生で最もセリフが多かった」

 脳を覚醒させ、その機能を100%まで高める特殊な薬「NZT-48」を使って事件を解決に導く、新感覚海外ドラマ「リミットレス」のDVDボックスPART1が5月17日に、PART2が6月7日にそれぞれリリースされます。

 主人公のブライアン・フィンチ(ジェイク・マクドーマン)の声を吹き替えるのは、「ターミネーター」シリーズのジョン・コナー役、「GANTZ」の主人公玄野計役など絶大な人気を誇る浪川大輔さん! 浪川さんの30年を越えるキャリアの中でも最もセリフが多かったという本作に対する印象や、収録の様子などを語っていただきました。

とにかく共感しかない、親しみやすい主人公。だらしなくて、かわいらしくて、格好いい!?
――映画『リミットレス』のドラマ版である主人公ブライアン・フィンチ役に抜擢された時の感想はいかがでしたか?
ブライアン・フィンチ役/浪川大輔さん(以下、浪川):海外ドラマは元々好きでしたし、どんな作品なんだろうと楽しみの方が大きかったです。今の海外ドラマはいろいろなテイストがあると思いますので、どの辺りのポジションの作品なのか、ブライアンのキャラクターはどんなキャラクターなのかと、いろいろな想像が膨らむ作品だなという印象でした。

――映画作品のドラマ版ということで、プレシャーなどはありませんでしたか?
浪川:ドラマから映画になる作品もありますし、逆に映画からドラマになる作品もありますが、人気のある映画と聞いていましたので、もちろんプレッシャーはありました。どんな作品でもプレッシャーはあるので、「リミットレス」が特別ということはありませんでした。台本を読むまでは(笑)。

――実際、ブライアンを演じられた感想はいかがでしたか?
浪川:「これは大変だな…」と率直に思いました。主役であることはもちろんですが、それ以上に、セリフの量に圧倒されたのが一つ。そして、演じてみて分かったのですが、ジェイク・マクドーマン(ブライアン扮)さんが、見た目のビジュアル(マッチョ系な体型など)と異なって、可愛らしい表情をしたりする愛嬌のある役者さんで、演出上コメディ要素もキャッチーに演じられていたので、上手に表現しないといけないと思ったからです。

――そんなジェイク・マクドーマンさん演じるブライアンの印象は、演じていくにつれて、どのように変化していたったのでしょうか?
浪川:ブライアンの成長も含め、周囲の人たちとの関係性や立場も変わっていくので、最初の頃と最後の方では印象が変わりました。「NZT-48」という特殊な薬の効果で、ブライアン自身が「自分は覚醒した能力で“こうできる”」と自覚する時があるんです。そこから、最初のキュートな印象を放つ独身ニートだった彼が、FBIと共に人のために働くことで成長していく姿が見られます。

――ブライアンは浪川さんから見てどんな人物ですか?
浪川:資料などで皆さんが目にするブライアンというのは、ちょっと武骨で男らしいイメージがあるんじゃないか思います。でも実際は凄くかわいらしいところもあるんです。まぁだらしない部分ももちろんありますが(笑)。

 そんなブライアンがNZT-48によってどうなるかというのがひとつの楽しみなのですが、コメディ要素も入っています。基本的にはサスペンスですけど、どの話数にもコメディ要素が良いところで入っているんです。周りにはすごく堅いキャラクターが多いので、そういう部分は主にブライアンが担っていますね。とはいえコメディだけではなく、時には格好良く、時にはだらしなく、またある時にはかわいらしいなんていうことも。そんないろいろな顔を持つ流動的なキャラクターだと思います。

――いろいろな顔を持っているというと、浪川さんご自身も役者として幅広い表現をなさいますし、似ているかもしれませんね。
浪川:最初の収録時にディレクターから「ちょっと恰好つけすぎだ」という指示があったんです。NZT-48を飲んでズバズバ事件を解決していくっていうのがウリなのかなって思っていて、脳が覚醒することによって更に格好良くなっていくっていうイメージがあったんですけど、そうじゃないと。「スーパーマンではなく、普通の人間がやっているんだ」ということを意識するように言われました。

 友達感覚とまではいかないですけど、難しいことを言っている時でも、すっと入ってくるような分かりやすい喋り方がブライアンの良さでもあると思いますし、そういう意味ではすごくナチュラルにやらせて頂きました。

――親しみやすいブライアンですが、浪川さんが共感した部分はありましたか?
浪川:共感しかないですね。基本的に優秀ではないんです(笑)。ただ、彼なりに頑張るところというか、いつかはNZT-48が切れるかもしれなくて、ただ飲み続けて解決して終わりっていうわけではないんです。そこを解決するための足掻きがすごく人間らしくて好きでしたね。彼は基本的に優しくて、家族愛がすごくある人なのですが、少し子供っぽいところもあるんです。例えばFBIの中で自分のチームを作ってはしゃいだりとか。そういう少年の心を持っている部分も共感できますし、特に後半の人間らしさは是非見てほしいです。

“脳”力全開の頭脳操作が魅力!
――セリフがとにかく多かったということですが、収録時に達成感や充実感を感じる瞬間はありましたか?
浪川:いやもう終わった瞬間は本当にビールが飲みたくなるくらいです(笑)。それくらい達成感はありました。たくさん喋る覚悟は決まっていたので、たまにちょっと3ページくらいお休みがあるなってなると、草原の中にごろりと寝転がるくらいのゆとりをもって、皆さんのアフレコを見学していました。それだけ僕の中では張りつめた空気感の中でやっていました。正直なところ、辛かったです(笑)。

 とはいえ、これだけセリフがある役にはもう出会えないと思うんです。それもかなりのスピード感の中でそれだけのセリフをちゃんと伝えなければならない。解決するのはいつもブライアンなんです。もう少しレベッカもボイルもラズもがんばれよっていうくらい解決するのはブライアンなんです。そら喋りますよね(笑)。

――確かに(笑)。でもやっぱりブライアンが事件を解決する姿を見るのはワクワクしますね。
浪川:NZT-48を使って事件を解決していくのは面白かったです。NZT-48の使い方はいろいろあって、例えば自分の筋肉量と降りる角度を計算して、窓から飛び降りたりとかするんですけど、やっぱり一番は記憶力だと思います。一度覚えたものをすぐに思い出せるんです、例えそれが幼いころに見たものであっても、一瞬すれ違っただけの人がその時喋っていたことであっても。しかも読唇術も使えるので、会話が聞こえなくても口元を見ているだけで誰と誰が何を喋っていたかが分かってしまうんです。そしてそれを完璧に記憶できる。そうやって事件を解決していく姿を見るのは面白いと思います。ブライアンは別に超能力を使ったりするわけではないんですよね。読唇術にしてもそうですけど、現実にある技術を使っているんです。そういう部分もまた、スーパーマンではないという作品のテーマでもあり、ブライアンが共感を得る理由なのだと思います。

――ブライアンとレベッカは、相棒としてすごくいい関係性を保っていますが、実際アフレコ時は、本田貴子さんとはいかがでしたか?
浪川:本田さんは昔から良く存じ上げている方で、みなさんのイメージはミラ・ジョボビッチのようなカッコよく強い女性のイメージかと思いますが、ものすごく優しい方です。ですので、本田さんがレベッカを演じされると分かった時は、とても安心しました。NGなどほとんど出さない方ですが、たまにNGが出ると、その時の反省度合いがすごいんです。「そんなに謝らなくても…」って(笑)。劇中ブライアンがレベッカにいろいろ委ねる時がありますが、その関係性に似ていて、自分も演じるので精一杯の所を本田さんにフォローしてもらい、本当に助かりました。

――言語をすぐにマスターして喋るシーンがありましたが、浪川さんが実際に喋っているんですよね。何か技術指導はあったのでしょうか?
浪川:是非吹き替えで見てほしいんですけど、雰囲気です。全部耳コピです。台本にはカタカナで書いてありますけど、その通り言っていてもあれなので、聞いた感じそのままで。英語もそうじゃないですか。身振り手振りだとか、伝えるっていう気持ちが大事だと思います。

 でも皆さん原住民の言葉とか、言語化されていないものもちゃんとアフレコしていますよ。僕もやりましたけど、本当に大変でした(笑)。

――アフレコ前に現地の言葉を聞いてみるみたいな予習はしたんですか?
浪川:予習はしました。ビデオを貰って聞いて、それに合わせていって、それで本番で皆であわせてやるって感じなんで。家ではいくらでも聞けるんですけど、いくら聞いてもわかんないものはわかんないですね。それでも当たりまえかのように話します。最後のほうのロシア語なんか皆さんすごく大変そうでした。普通にしゃべってましたけどね。是非僕以外のロシア語も聞いて頂ければと思います。

――ちなみに、セリフで苦労された浪川さんのNG度はいかがでしたか?
浪川:ものすごく集中したおかげでしょうか、今回そんなに無かったんです! 4P位自分だけのセリフが続くという状態で、ここで自分がミスをすると他のキャストの方に迷惑がかかるというプレッシャーがあり…。まさしく集中力をフル活用でした。

――浪川さんが「NZT-48」を活用できるとしたら、どんな時に活用したいですか?
浪川:もちろん、この作品のアフレコの時に活用したかったです! ブライアンが「NZT-48」を使用していて、本当に羨ましかった~(笑)。セリフをスラスラ覚えられたら良かったですね。

「吹き替えが自分のベース」吹き替えにかける熱い思い
――ずばり吹き替えの魅力はどういうところですか?
浪川:吹き替えって、人によっては字幕で十分だと思う人もいらっしゃると思います。でも、特に最近のドラマや映画はそうなんですけど、目で追うだけでも大変な作品が多いので、文字を見て画も見てってなると、もったいないところもあると思うんです。僕は吹き替えの意味っていうのは、圧倒的な情報量だと思います。字幕って一枚に入る文字数が決まっていますし、言葉を聞くのと文字を見るのでは情報量に差が出ますよね。なので吹き替えには、作品の事をより深く知れるというメリットがあると思います。

――アニメーションやナレーションとの違いはどういったところにありますか?
浪川:吹き替えは特に、日本語というものにすごくこだわっています。適当に会話言葉を喋っているのではなく、ちゃんとした正しい日本語を会話っぽく喋っているんです。そこはプロとしてしっかりやっていきたいと思っています。会話のスピード感が、アニメの場合は圧倒的にゆっくりなんですが、役者さんが演じているので、普通の会話と同じなんです。そこをどう自然と聞かせるか。

 そもそもブライアンみたいな金髪がこんなぺらぺら日本語喋るのがおかしいんです(笑)。そこをなるべく自然にこの人が喋っているように聞かせる。その技術は呼吸を合わせるとかいろいろありますが、そういうところをすごく本気で作っているというのを是非知って頂きたいです。吹き替えの文化って日本が一番発達していると言われているんですよ。自分でいうのも変ですけど、その世界最高水準の吹き替えを見て頂いて、吹き替えの良さを皆さんが感じて貰えたら嬉しいです。

――浪川さん自身にとっては、吹き替えはどういう存在ですか?
浪川:僕はもともと吹き替えがデビューでもあって、吹き替えばかりやってきた人でした。なので、吹き替えの仕事が来るとホッとするというか、実はアニメは未だに緊張しますし、吹き替えだとリラックスしてできるっていう、自分の中の指針みたいなものがあります。もちろんアニメも大好きですけど、僕は吹き替えが自分のベースだと思っています。

――最後に、DVD発売を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。
浪川:この作品は誰もが一度は経験してみたいこと、誰もが夢見るようなことをやっています。それでいて夢物語というわけでもなく、意外と身近に感じられるドラマです。新感覚サスペンスと言われている通り、スピード感であったり、解決の方法が斬新です。これが例えば5年後10年後になっても新しく感じられるような作品だと思います。とにかくネタが豊富で、飽きません。いろいろな事件もそうですし、仕掛けがものすごくたくさんあるので、どのお話からでも見られます。軸になるものはありますけど、肉付けの仕方が、演出家が毎回違うんじゃないかなって思うくらい、バリエーションに富んでいるんです。コメディ要素も含めて見どころたっぷりで何度でも見れる、とにかく新しいなって思います。ダメ男が限界を超えるところを是非見てください、よろしくお願いします。

[取材・文/竹内信哉 撮影/二城利月]

作品情報

【ストーリー】
 売れない音楽活動を続ける28歳のブライアン・フィンチ。原因不明の病に倒れた父を心配しつつ、何の役にも立てない自分に不甲斐なさを感じていた。そんなある日、ブライアンはビジネスマンとして成功したかつてのバンド仲間イーライから「起爆剤だ」と言われて謎の薬をもらう。飲んでみ ると、たちまち脳が活性化して目の前の世界が一変。ありえないスピードで仕事を片付けられただけでなく、チェスやギターも天才的な腕前を見せ、医師も診断が難しかった父の病名まで突き止めてしまう。ところが、効果は一夜明けると失われており、もう一度薬をもらおうと考えたブライアンはイーライの部屋へ。そこで無残に殺された彼の死体を発見する。どうにか1錠を見つけたところでFBIが踏み込んでくるが、薬の力で華麗に逃走。友人を殺した真犯人捜しに奔走する。彼の並外れたパワーがNZT-48という薬の効果だと知った捜査官レベッカは薬の研究に役立てるとともにその超人的“脳力”を捜査の助けにしてもらおうと上司に進言。ブライアンは、FBIからのオファーを受け、彼らの事件捜査に協力することに…。

【STAFF】
◆製作総指揮:ブラッドリー・クーパー(『アメリカン・スナイパー』主演・製作)
◆マーク・ウェブ(『(500)日のサマー』『アメイジング・スパイダーマン』監督)
◆アレックス・カーツマン&ロベルト・オーチー(『スター・トレック イントゥ・ダークネス』脚本・製作『ミッション:インポッシブルⅢ』脚本

【CAST&日本語吹替】
◆ブライアン・フィンチ:ジェイク・マクドーマン(浪川大輔)
(『ダイ・ハード 4.0』『アメリカン・スナイパー』「私と彼とマンハッタン」)
◆レベッカ・ハリス:ジェニファー・カーペンター(本田貴子)(『コレクター』「デクスター」)
◆スペルマン・ボイル:ヒル・ハーパー(上田燿司)(「CSI:NY」「コバート・アフェア」)
◆ナズリーン(ナズ)・ポーラン:メアリー・エリザベス・マストラントニオ(高島雅羅)(『ハスラー2』『アビス』『ロビンフッド』)
エドワード(エディ)・モーラ:ブラッドリー・クーパー(桐本拓哉)
(『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』『アメリカン・スナイパー』)


■リミットレスDVD-BOX PART1【6枚組】5月17日(水)発売
PJBF-1167/9,800+税/第1話~第12話/本編時間約515分+特典映像約5分
<特典映像>・新番組スポット集 ・エディ・モーラの存在
【収録エピソード】
第1話:NZT-48
第2話:FBIデビュー
第3話:マルコ・ラモスの伝説
第4話:不死身のマウス
第5話:2人のブライアン
第6話:副作用の恐怖
第7話:ブライアンはある朝突然に
第8話:海賊船を追え
第9話:司令部!
第10話:アームゲドン
第11話:それぞれの選択
第12話:エディ・モーラの暗殺

■リミットレスDVD-BOX PART2【5枚組】6月7日(水)発売
PJBF-1168/9,300+税/第13話~第22話/本編時間約424分+特典映像約89分
<特典映像>・グラフィックアートの効果・サラ・フランク(プロダクションデザイナー)によるセット紹介・「リミットレス」の公開討論会:コミコンにて・映画からテレビシリーズへ:誕生秘話・「リミットレス」のスタイル・NZTの効果・ブライアン独自の説明方法・NGシーン集
【収録エピソード】
第13話:連続ハグ事件
第14話:第三の男
第15話:潜入捜査!
第16話:サンズの知られざる人生
第17話:コンビ解消
第18話:ロシアより愛をこめて
第19話:波乱の予感
第20話:レベッカの逆襲
第21話:顔のない軍団
第22話:フィナーレ!

■レンタル
リミットレスVol.1~Vol.6 5月17日(水)レンタル開始
品番:PJBR-1136~PJBR-1141/各巻2話収録/本編Vol.1約88分、Vol.2~Vol.4約85分、Vol.5約87分、Vol.6約85分

リミットレスVol.7~Vol.11 6月7日(水)レンタル開始
品番:PJBR-1142~PJBR-1146/各巻2話収録/本編Vol.7約84分、Vol.8約86分、Vol.9約84分、Vol.10約87分、Vol.11約83分

<セル/レンタル共通仕様>
カラー/16:9(HDサイズ)/音声①英語5.1chサラウンド②日本語2.0chサラウンド/字幕①英語②日本語③吹替字幕/片面2層

>>公式サイト


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