アニメはアイドルも変える。『冴えカノ♭』エンディングテーマ「桜色ダイアリー」を歌う妄想キャリブレーションインタビュー
好評放送中のアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』(以下、冴えカノ♭)。フジテレビ、ノイタミナ枠らしいオシャレな絵柄と、ノイタミナらしからぬ王道ラブコメ展開は、根強いファンにプッシュされています。
そんな『冴えカノ♭』ですが、主題歌も見逃せません。今回はエンディングテーマを歌う妄想キャリブレーション(以下、妄キャリ)をピックアップ。アイドルの彼女たちが、『冴えカノ♭』という大きなタイアップを経て、至った心境を聞いてみました。
これまでも様々なアニメが多くの人々を変えてきましたが、彼女たちもそのひとりのようです。
アニメの力って本当にすごいな
──普段、アニメイトタイムズではアイドルのインタビューはあまり掲載されないのですが、みなさんはインタビューでどんなことをよく聞かれますか?
胡桃沢まひるさん(以下、胡桃沢):妄キャリの名前の由来とか、桜色ダイアリーはどういうふうに作りましたか? とかですかね。
桜野羽咲さん(以下、桜野):『冴えカノ♭』の主題歌を歌った心境はいかがですか? というも、よく聞かれました。
星野にぁさん(以下、星野):どんなことを意識して作りましたか? とかも。
水城夢子さん(以下、水城):でも、どんな質問をされるのかを聞かれたのは初めてですね。
一同:(笑)。
雨宮伊織さん(以下、雨宮):ビックリしました。
──(笑)。妄キャリのみなさんは『冴えない彼女の育てかた』(以下、『冴えカノ♭』)のコラボカフェ、「冴えない原宿の過ごしかた♭」で、“原宿オタク化計画応援隊”にもなっています。実際にカフェに行ってみていかがでしたか?
桜野:店内に大画面の液晶がたくさんあって、どこに座っても映像を楽しめるのはすごく良いですよね。私たちも店内の映像に出演しているんですが、不思議な気分になりました(笑)。
ドリンクとフードも作品に合ったものになっていたり、コンテンツも充実していて、1人で来たとしても、90分間しっかりと楽しめる内容になっているなって思いましたね。『冴えカノ♭』ファンなら絶対に楽しめると思いますよ! 私たちも楽しかったね。
星野:カフェオリジナルグッズがあるのは良いですよね。私は手に入らなかったら後で後悔することが多いので、限定商品と聞くと絶対に欲しくなります。少しでも迷うくらいなら手に入れた方が良い!
フードメニューのアイスは、好きなヒロインのデザインを選べるので、キャラクターの組み合わせを自由に決められるのも楽しかったです。霞ヶ丘詩羽と澤村・スペンサー・英梨々のライバル同士で組み合わせてみたり。
雨宮:抱き枕も気持ち良かったです。私、抱き枕って人生で初めて抱いたんですけど、こんなに気持ちいいとは思ってなくて。高品質で、肌触りにこだわりがあるというのは聞いていたんですがけど、ここまで抱き心地が良いとは思ってなかったですね。
胡桃沢:自分が大好きな人が抱きまくらになってたら……3万円払うよね!(笑)
星野:もみ心地いいらしいからね。
桜野:おっぱい揉んだけど、本当におっぱいだった!
一同:(笑)。
水城:私はメンバーの中で唯一、アニメオタクじゃなくて。コラボカフェも初めて行ったんです。あんなに広い店内がアニメ一色になっていて、「アニメの力って本当にすごいな」って実感しました。すごいですよね。関心しました。
胡桃沢:どんな目線やねん!
一同:(笑)。
テーマは“成長”
──『冴えカノ♭』の主題歌を担当することになって、みなさんの活動も大きくなったと思います。『冴えカノ♭』と出会って、何が一番変わりましたか?
水城:最近は、アジア圏でもライブをさせてもらったりしているんですが、海外でも日本のアニメが好きな方がたくさんいるんです。ここまでアニメが浸透していたとは思ってなくて、改めて驚きました。アニメは偉大だと思いましたし、国の懸け橋にもなっているんだと感じましたね。
胡桃沢:アイドルや妄キャリに興味がなかった方が、曲を通じて私たちを知って、応援してくれたりもしているんです。アイドルから、妄キャリからではなく、“アニソンを歌っている子たち”として私たちを探してくれているんですよ。『冴えカノ♭』が繋いでくれた縁なんだと思うと、嬉しくなりますね。
桜野:私たちはアニソンというジャンルでデビューしたわけではないのに、私たちの曲がアニソンにカテゴライズされることも嬉しいですし、『冴えカノ♭』を作っている人たちに、私たちの曲「桜色ダイアリー」を迎え入れてくれたことが本当に嬉しくて……。オタク冥利に尽きましたね。
ノイタミナ枠で唄えるアーティストなんて本当に限られているじゃないですか。その中に、私たちを仲間に入れてくれたことが、本当に嬉しいです。アニメの月9みたいなものですからね!
水城:私もそれを聞いて感激しました。そうなんだ! って。
雨宮:私は、「桜色ダイアリー」を歌って、自信がついたというか。友達からも「おめでとう!」ってメッセージが届いたりしたんです。「ノイタミナはやばいね!」って。あんまりアニメの話をしたことがない友達からも連絡が来て、嬉しかったですね。自分がやってきたことが認められたことが実感できて、自分に自信が持てるようになりました。
──それも「桜色ダイアリー」という曲があってこそですね。ズバリ、みなさんが考える「桜色ダイアリー」の好きなポイントは何でしょうか?
胡桃沢:歌詞!
星野:メロディー!
桜野:タイトル! 振り付けも(笑)。
胡桃沢:挙げるとキリがないですね! 歌詞では、不器用なところがありながらも、前向きに頑張っているところが好きなんです。女の子の心情の波を、本当に繊細に表してくれているなあと。頑張っているだけでなく、ちょっと弱いところも見せるのが良いんです。「頑張ってるんだよ!」っていう強い感じじゃなく、「辛いこともあるけど、頑張るよ」っていう健気なところが良くて。
桜野:伊織の歌い方がグッとくるんですよ。
雨宮:この曲を聞いた時に、ダンスとかがなくても音源だけでも聴きたいなって思ったんです。私はピアノを習っていたので、ピアノのメロディーの部分も好きですね。ただただ「いい曲だな」って思うんですよ。本当に大好きな曲がアニメのエンディングとして使っていただけるのは嬉しいですね。
星野:曲がまとっている雰囲気も好きなんですよ。歌詞も相まって、曲を聴いた時の空気感が本当に良くて。……どうですか、「桜色ダイアリー」は?
──僕に聞くんですか!?(笑)
星野:いろんな人に感想を聞いてみたくなってしまうんです(笑)。
──個人的な感想を言うと、「いい曲だな」とスッと聴けたことにビックリしました。「そういえば、この曲はあの子たちが歌ってるんだよな」と驚いたというか。
星野:『#コレしご』(アニメイトタイムズで配信されている動画番組)では、あんな感じですからね(笑)。アニメのティザーCMでこの音楽が流れた時、「これは本当に妄キャリの曲なのか?」と思えるほど可愛い曲だったし、今までない雰囲気があるので、ファンの皆さんがどのように受け取ってくれるのかはドキドキしていましたね。早くみんなに聴いて欲しいという気持ちもあったので、そう言っていただけると嬉しいです。
この曲は“成長”を一つのテーマとして扱っているんです。成長して新しく見える自分と、今いる自分との違いに葛藤したり、戸惑いつつも頑張っていく女の子の可愛さがあります。その部分が特に2番の歌詞に詰まっているので好きですね。「足りない足りない欲張りな気持ちこんなのらしくない」というフレーズは、本当に気に入っています。葛藤している女の子はとにかく可愛いですよね。女の子が聴いて共感してくれたり、男の子が聴いてドキッとできる部分だと思います。可愛く歌えてたらいいなぁ。
水城:いい曲というのはもちろん大事なんですけど、自分がライブをしてる時に、曲に感情を乗せやすいことがすごく大事で。この曲を歌うときは、自然と自分達に重ねているんです。メンバーの歌っている声を聴いていると、今までの日々を思い出せるような、本当に大切な曲です。ただ可愛いだけでなく、思わずキュンとしてしまうようなポイントがたくさん入っています。
桜野:こんなにストレートで可愛い曲を歌うという経験は、今までの妄キャリには無かったんです。この曲と出会って、メンバーも成長できているのかなって思います。伊織がピアノに挑戦してみたりもしましたし、みんなが一つ一つの仕事への向き合い方が変わったように思います。
アニメが放送されるごとに、曲が作品に溶け込めるようになっていくのを感じています。『冴えカノ♭』のエンディングではあるけど、歌うたびに私たちの「桜色ダイアリー」になっているのを感じるんです。ライブで歌っていると嬉しくなるんですよ。私たちもみんなと一緒にヒロインになりたくて、夢を追いかけているんだなって実感します。
愛は誰にも負けません
──今回はアニメ盤と初回盤とではジャケットがリンクしていますよね。これは撮影が大変だったんじゃないでしょうか?
桜野:実際にアニメの舞台の場所に行って、坂の上まで登って撮影してきました。
胡桃沢:この坂、けっこう急なんですよ(笑)。
桜野:桜が咲く時期を待って、満開の時期に行ったのに、桜があまり咲いてないという苦労話もありました(笑)。
──実際にどのメンバーが、どのキャラクターになるという話しは聞いていたんですか?
桜野:事前に「どのメンバーがどのキャラクターっぽい?」という質問はいただいていたんですけど、みんなで話し合った結果、「どのキャラクターにも当てはまらないね……」という結果になってしまって……(笑)。無理やり共通点を見つけて合わせていきましたね。
私たちの写真をもとに絵を描いていただいたんですが、ポーズまでしっかり再現されていて感動しました。私たちのために描いていただけるなんて、本当に贅沢ですよね。
──最近は話題作に引っ張りだこな妄キャリですが、次はどんなことに挑戦したいですか?
桜野:次に挑戦してみたい作品があって……。少しエッチなアニメにも挑戦してみたいですね(笑)。
──エッチなアニメというと?
桜野:放送中に画面に光が入っちゃうような(笑)。
──(笑)。
水城:なにそれー!
胡桃沢:まひるは戦うアニメやりたいな! 強い女性がガツガツするような。
雨宮:私は、銀魂やNARUTOみたいなジャンプ系のアニメをやりたいです!
桜野:エロいアニメの次は戦う系か、ギャグものにも挑戦したい!
水城:『冴えカノ♭』も一般の方から観たら、けっこうエッチじゃない?
胡桃沢:え!?
星野:うーちゃん(桜野さん)が言ってるのは、もっとすごいやつだよ!
胡桃沢:夢子が静かに首を横に振っています……。
桜野:そのときは、夢子は無しキャリブレーションで(笑)。
──(笑)。では、最後にファンにメッセージを一言お願いします。
桜野:妄キャリは、アニメ愛の強いメンバーです。ファンのみなさんは私たちの同士でもあるので、みなさんと一緒に作品を楽しめたら良いなと思います。仲間です! よろしくお願いします。
水城:『冴えカノ♭』を好きな人たちに、私たちの声を聴いていただけるのはすごく嬉しいです。今は『冴えカノ♭』をきっかけに私たちを知っていただけることが多いですが、いつかは妄キャリそのものを好きになっていただけるように頑張りたいです。そして、一緒にアニメを盛り上げられるように頑張りたいと思います!
星野:『冴えカノ♭』を通して色んな出会いをさせてもらえて、本当に嬉しいです。オープニングテーマを歌っている春奈るなさんとツーマンライブもできることになりましたし、声優さんにもお会いさせていただける機会も作っていただけました。『冴えカノ♭』を通して、アニメイトタイムズの読者さんが私たちを知るきっかけができるのも奇跡だと思います。
「桜色ダイアリー」以外にも、いい曲を歌っているので、ぜひライブに来てください。ツイッターで『冴えカノ♭』の実況もしているので、良かったら一緒に楽しみましょう!
雨宮:『冴えカノ♭』のおかげで自分たちのことを知って貰えて本当に嬉しいです。私たちのライブにも足を運んでいただけるとうれしいです。他にも変な曲を歌っていたりもするので、きっと楽しめるかと思います。
胡桃沢:アイドルファンの方とアニメのファンの方とでは、ジャンルが違うような印象を持っているかもしれません。私たちはその壁を越えていける存在を目指しています。作詞や作曲、MVに至るまで私たちは自分たちでこだわりを持って関わらせていただいています。アニメや作品に対する愛は誰にも負けません。もし興味があれば、他の歌もぜひチェックしてみて下さい!
──ありがとうございました。
[インタビュー/石橋悠]
『桜色ダイアリー』 2017年6月14日(水) Release!
(1)初回生産限定盤 (CD+DVD) SRCL-9414~9415 / ¥1,574+tax
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(2)通常盤 (CD) SRCL-9416 / ¥1,204+tax
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※CDジャケット:「冴えない彼女の育てかた♭」アニメ絵柄描き下ろしイラスト
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